資産形成の始め方と運用の方法を理解して効果的な資産形成をしよう

資産形成の始め方と運用の方法を理解して効果的な資産形成をしよう

家計の知恵 2019.01.08

資産形成の基本と運用の方法を知ろう

低金利時代や将来の年金に対する不安といった背景により、近年、資産形成や資産運用が注目を集めています。資産運用についてはある程度理解していても、資産形成という言葉は馴染みがないという方も多いのではないでしょうか。
資産形成についての知識を持つことも、資産運用をする上で非常に重要になってきますので、この機会に資産形成の基本と運用についてきちんと勉強しておきましょう。
ここでは、資産形成の特徴や始め方、注意点について紹介しています。今から始めておけば、将来的に貯蓄する手段となりますし、大きなリターンとなる可能性も高まります。今ある資産を上手に活用して、安心して暮らせる将来設計のプランを考えてみましょう。

資産形成とは

資産形成とは何を意味しているのでしょうか。大きなお金を動かして、利益をどんどん生み出すようなイメージがありますが、実際には、自分の将来のために備えるための大切な準備となります。資産形成について正しく理解して、早い段階で考えていくことがポイントです。

資産を積み上げて効果的に増やすこと

資産形成とは、資産がゼロの何もない状態から、少しずつ増やして資産を積み上げていく作業段階のことを意味しています。将来に備えるために、資産の運用を取り入れながら、効果的に資産を作り上げて、最終的にどれくらい積み上げることができたのか、その金額が実績となります。資産形成に早すぎることはなく、しっかりと将来を見据えて計画することで、年金対策や不労所得にも繋げることができます。

資産運用の前段階

「形成」と「運用」の違いはわかるけど、はっきり何が違うかを説明できる方は多くありません。資産形成と資産運用の違いについて正しく理解しておきましょう。資産形成とは、資産がほとんどない状態から積み上げていくことです。
一方、資産運用とは、すでに形成された資産があって、それを投資などに生かして更に利益を得ようとすることを意味します。つまり、まず収入を増やして支出を減らし、「資産を形成」してから投資をして「資産運用」をするという流れになります。

じっくり長期で運用することが基本

資産形成をする上で押さえておきたい基本は、「長期」「積立」「分散」の3つのポイントとなります。この基本を知らないで資産形成や運用を行うと、失敗する元となりますので理解しておきましょう。
「長期」とは、じっくりと資産を長期運用することで複利効果があり、より大きな利益を生むことに繋がります。「積立」とは、毎月コツコツと投資することで購入価格を抑えることができ、自動積立を利用すれば、手間を省くこともできます。最後に「分散」ですが、どんな運用にもリスクが伴います。
そのため、1つの銘柄だけでなく、値動きの違う金融商品に分散投資することで、リスクをできる限り低くするという考え方です。

資産形成の始め方

資産形成の始め方について紹介します。まったく資産形成について考えたことも実践したこともないという方は、基本をきちんと理解してから資産形成を始めるようにしましょう。周りが始めているからと焦らずに、基本を押さえておくことが重要です。

まずは資産形成の基本を把握する

資産形成は、「稼ぐ」「節約」「投資」の3つが基本となります。まず資産形成のためには、お金を稼いで残す必要があります。ただし、稼いでも支出よりも収入が多くなければ黒字にすることはできません。つまり「節約」をして、支出をできるだけ減らして稼いだお金を貯める必要があります。稼いだお金を少しずつ黒字化し、資産形成をして貯めた運用資金を使って「投資」を行うこと、それが資産形成の基本の流れとなります。

資産形成の基本 特徴
稼ぐ 資産形成における初段階、収入を増やす
節約 支出を減らして貯蓄をする
投資 運用資金を貯めて投資をする

明確な目標を決める

資産形成に必要な準備として、まずは目標を決めることが大切です。資産形成を始める前に、何のために、いつまでに、いくらの資産を作るのかを定めておきましょう。明確な目標がないまま始めてしまうとゴールもなく、闇雲にスタートさせてもモチベーションが維持できるはずもなく、挫折して失敗してしまいます。
例えば、今から老後までにいくら溜めるなど、最終目標とそれを達成するための中間目標をいくつか用意し、具体的で実行可能なプランを立てておくことが成功のカギとなります。

預貯金を確認する

資産形成をするにあたり、まずは経済状況を把握して整理しておく必要があります。自分にいくら資産があるのか理解していないと、資産形成の計画を立てることが難しくなるためです。特に、普通預金、定期預金すべての預貯金口座を確認して、使っていない口座がないかチェックしましょう。
これらは休眠口座と呼ばれ、10年で権利が消滅してしまいますので、今後も利用予定がない口座であれば、今のうちに解約しておくようにしましょう。

資産を運用する金融商品を選ぶ

目標を決めたら、実現のために、必要な利回りを得られる商品は何かを考えましょう。初心者の場合、資産形成や資産運用をしようと金融商品を見たときに、あまりの数の多さに戸惑いを覚える方がほとんどです。
自分に適切な方法を考えるためには、金融商品にはどのような種類があるのか、リターンとリスクの関係など、きちんと理解しておきましょう。利回りの良い商品は、安全性も低くなりますので、リスクも考慮して選ぶことが重要です。

リスクの許容範囲を決める

資産運用にはリスクが伴います。つまり、資産を運用することで、逆に資産を減らしてしまう可能性があることを念頭に置いて見通しを立てることが大切です。自分の年齢や世帯収入などを考慮して、いくらまでなら運用が可能かというリスクの許容範囲を決めておくようにしましょう。
まだ若ければ、資産が減っても取り返す時間がありますが、50代では引退も近く、リスクの許容範囲も異なってきます。また、シングルと既婚者でもリスクの決め方が異なります。

資産を運用する具体的な方法

資産を運用するための具体的な手段について紹介します。資産運用を始めるための基本的な知識や準備について理解したら、具体的な運用方法について考えてみましょう。ここでは、初心者でも始めやすい商品や税制の優遇制度を利用した商品、お金を貸して利益を出す債権、他、不動産や株式、FXなど多種多様な金融商品があります。

初心者でも始めやすい投資信託

投資信託は、投資ファンドとも呼ばれ、基本的に運用そのものは専門家に委託しますので、初心者でも始めやすいのが特徴となります。投資信託の特徴や種類について詳しく紹介します。

資産形成に向いた長期運用が可能

投資信託は、資産形成の項目で紹介した基本の「長期」「積立」「分散」の投資ができる運用方法です。投資信託の方法とは、証券会社や銀行などの専門家にお金を預け、投資家に代わり投資の運用を任せる仕組みとなっています。金融商品は、常に価格変動が起こっていますが、長期運用をすることで、安定する傾向があるのが特徴です。

長期で運用するほど利益が出る

投資信託は、長期投資をするほど利益が出る資産運用です。運用して得た利益をさらに投資に回せば、利益が利益を生む、複利効果を得ることができるためです。このことから、長期で運用するほど効果が高い金融商品となりますので、早いうちに始めた方がより多くの利益を生む仕組みとなっています。

不動産投資信託のREIT

REIT(リート)とは、不動産投資信託を意味しており、投資家から資金を集めて、賃貸住宅やオフィスビル、商業施設といった不動産などに投資して、その投資により得た賃料や売却益を投資家に分配する仕組みになっています。REITは少額から投資が可能で、分配金の利回りが比較的に高いことが特徴です。
また、インフレにも強く不動産の賃料や資産価値が上がれば、分配される額も上がる可能性があります。デメリットとしては、金利変動や景気による影響を受けやすいリスクもあります。

市場の動きと連動するインデックス投資

インデックス投資とは、「日経平均株価」や「NYダウ」などの特定の株価が株式指標(ベンチマーク)に使われ、連動した値動きをする投資信託のことです。初心者でも値動きを把握しやすく、始めやすい投資と言われています。さらに、手数料が安く、長期的に見て運用成績が良くなることが特徴となります。

上場投資信託のETF

ETFとは、上場投資信託のことで、インデックス投資同様、日経平均株価などと連動することを目指している金融商品となります。ETFの最大の特徴は上場していることで、さらに、投資信託は1日に1回の価格更新となりますが、ETFの場合は取引所が開いている間は値段が動きます。長期投資に向いており、株式のように取引所を通して自分の好きなタイミングを狙って売買することが可能です。

税制優遇制度を活かした投資方法

税制優遇制度を利用でいる投資方法を紹介します。国が準備した投資制度を活かすことで、所得税控除や非課税などの優遇を受けることができます。最近話題となっている金融商品となりますので、その特徴について知っておきましょう。

運用益が非課税になるつみたてNISA

つみたてNISAとは、「長期」「積立」「分散」の投資ができる金融商品で、専用の課税口座で購入した金融商品で得た、分配金や売却益などの利益が非課税になる制度のことです。つみたてNISAを利用するための購入方法は積立に限られており、非課税期間は金融商品を購入してから最長で20年間となっています。

個人型確定拠出年金のiDeCo

iDeCoは、個人型確定拠出年金のことを意味しており、60歳になるまで毎月お金を積立し、60歳以降に購入した金融商品を換金して一時金や年金という形で受け取ることができる仕組みです。
税制優遇が適用されますので、掛け金全額が所得税控除の対象になり、運用中の利益も非課税になることが大きなメリットです。さらに、受け取りの際も、一時金としてなら退職所得控除、年金としてなら公的年金等控除が適用されます。

お金を貸して利益を得る債権投資

債権投資の特徴について紹介します。債権とは、お金を貸したという証明のようなもので、債権投資は株式などに比べるとローリターンの運用となりますが、リスクが少ないことから、安全性重視の方、初心者向けの投資方法と言えます。お金を貸して利益を得る債権投資についてメリットや種類について知っておきましょう。

リスクが少なく安全性が高い

債権投資の方法とは、満期日まで債権を所有することで、利子がついて還ってくるという仕組みです。債権が発行される際には利率や満期日が設定されていますので、長期投資になり、利息や償還金の見込み額が予測しやすくなります。
元本割れのリスクが少く安全性が高い金融商品ですが、大きく儲けることはできないと考えておきましょう。

債権には国債と社債がある

債権には日本政府が発行する「国債投資」と企業が発行する「社債投資」があります。国債は利益が少ない投資になりますが、元本割れのリスクがほとんどないため、ローリスクで初心者にも始めやすい資産運用となります。

賃貸料で収入を得る不動産投資

不動産投資とは、住むためではなく、賃貸収入などを得るためにマンションやアパートを購入する投資方法です。株式のような大きな価格変動の心配はなく、入居者がいる限り毎月安定した収入が見込める資産運用となりますが、まずマンションやアパートを購入する初期費用が高額であることが、デメリットになります。

従来の投資に変わる投資方法

先に紹介した債権などの従来の投資に代わる投資として「オルタナティブ投資」があります。オルタナティブとは「代替の」という意味を持ち、債権や株式の代替として、ヘッジファンドや商品、不動産などに投資する方法となります。オルタナティブ投資の特徴は、流動性が悪いため換金するのに時間を要しますが、長期投資として見ればローリスクで投資ができることです。

株式の売買で利益を得る株式投資

株式投資に挑戦したいという方は、まず株式について正しい基礎知識を持つことが大切です。基本的な株式投資のポイントについて押さえておきましょう。

短期で売却益を得る投資法

株式投資とは、購入時の価格より高値で売ってその差額で利益を得る投資方法で、その日の内か、長くても数日で決済を行うのが基本となります。短期売買はハイリスク・ハイリターンとなり、株を売るタイミングによって利益やリスクが大きく変動しますので、デイトレーダーが有利となり、資産形成には向いていないのが特徴です。

資産形成には長期保有が基本

資産形成のために株式投資を行う場合には、短期売買よりも長期保有として分散投資をする方法がおすすめです。長期保有であれば、デイトレーダーのように一日中はりついて株式価格を気にする必要もなく、資産形成のために副業として株式投資を始める方に向いています。中期から長期で行う投資には「バリュー株投資」などの商品もあります。

異なる通貨の売買で利益を得るFX

FXとは、正式には外国為替証拠金取引と呼ばれ、円をはじめ、ドルやユーロ、ポンドなどの通貨を売買する取引のことです。通貨は日々レートが変動していますので、「米ドルと円」「ユーロと円」などの通貨ペアで投資を行うことで、売買利益を得る仕組みとなっています。
FXの魅力は、少額から始めることができ、レバレッジをかけて効率的に大きく儲けることも可能である点です。ただし、損失のリスクも大きく、長期運用の資産形成には不向きであることも理解しておきましょう。

資産運用をする場合の注意点

様々な投資方法を紹介しましたが、資産運用をするにあたり注意するべき点について紹介します。注意点を理解していないと、期待したような結果を得られず後悔してしまう可能性があります。

すぐに利益は得られない

資産運用の基本として、長期保有をすることで利益を得る方法となります。つまり、利益として形になるのは数年先になることを理解しておく必要があります。先述したように、安全に資産形成をするためには、長期運用が不可欠となりますので、デメリットを理解して、もしもすぐに換金する必要がある場合には、分けて管理を行うことをおすすめします。

元本割れのリスク

初心者に大きなメリットとなる積立投資ですが、預貯金とは異なりあくまで投資ですので、元本保証がなく、購入時より値下がりしていると元本割れになるリスクが伴います。元本割れリスクを回避するには、利回りが低い個人向け国債など、ローリスクの金融商品を選ぶようにしましょう。上手に資産運用をするためには、リスク回避の手段を知っておくことが何よりも大切です。

運用コストがかかる

積立投資を上手に運用するためには、やはり専門家に任せるのが最も効率良く大きな利益を生む方法となります。そのため、運用には手数料がかかってしまうことがデメリットと言えるでしょう。
金融商品によって手数料は大きく異なり、1%程度の場合もあれば、10%にもなる場合もあります。長期運用になると手数料も大きくかかるので、可能な限り運用コストを抑えるためには、手数料が安く済む積立投資を選ぶことが重要です。

値動きのみで商品を選ばない

安全な資産形成を考えるなら、短期間に値動きが激しい商品を選ぶのは非常にリスクが高くなります。値動きが著しく変動する商品はハイリターンなイメージがありますが、必ずしも「リスクが高い」=「高いリターンを得る」とはなりません。
リスクが高い割りにリターンが低い、あるいはマイナスになってしまう商品である可能性も考えられます。資産形成には不向きな短期投資はできるだけ避けた方が賢明です。

自分の目標に合った資産形成をおこなおう

資産形成とは、資産運用の前に資産を積み重ね、長期運用が基本となります。「長期」「積立」「分散」がポイントで、目標を立てて資産運用の方法を決めること、リスクについて把握しておくことが重要です。
おすすめの資産運用方法には、税制優遇制度を利用した投資や債権、不動産や株式、FXなどがありますが、短期間に利益は得られないことや手数料が掛かることなどをふまえて、目標に合わせた資産形成を行うよう心がけましょう。

この記事のライター UKANO 編集部

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