投資目的のマンション購入が人気|リスクを考慮しているか心配だ

投資目的のマンション購入が人気|リスクを考慮しているか心配だ

ビジネス 2019.01.18

マンション投資のメリットとリスク

マンションを投資用に購入する人が増えています。資産家だけではなく、普通のサラリーマンやOLさんが銀行から融資をうけてワンルームマンションを購入しています。現在は、マンション投資といえば家賃収入を目的とした長期的な、安定した定期収入(インカムゲイン)を考えている人が多く、購入した値段より高値で売却して、その差額を収益とするキャピタルゲイン狙いの人は少なくなっています。

インカムゲイン目的のマンション投資は初心者向きと言われますが、家賃収入はマンションを借りてくれる人がいる限り、安定した収入を得られますので、投資としては、初心者向きと言われるのでしょう。しかし、あくまでも投資ですから、そこにリスクがあるのは当然です。よく言われる真実ですが、世の中に絶対儲かる投資は無いのです。

そもそもマンション投資って何

マンション投資とは、簡単に言うと自分がマンションの大家になって家賃を貰うことです。バブル時代のマンションなどの不動産投資は、キャピタルゲインを目的とした投資が主体でした。しかし今はインカムゲイン目的のマンション投資が多いです。

投資目的でマンションを購入すること

投資目的でのマンション購入は、居住用マンションの購入とは異なり、自分が住むためにマンションを購入するのではなく、購入したマンションを賃貸に出して、家賃収入を得ることを目的としています。

また、賃貸目的ではなくて、購入した値段より高い値段で転売して売却益を得ることを目的とする場合もありますが、現在では、転売目的でのマンション購入は、家賃収入目的のマンション投資より少なくなっています。

得られる利益は2種類

賃貸による収益

賃貸目的のマンション投資は、現在のマンション投資の主流です。インカムゲイン(資産を保有することで、継続して安定した利益を得ること)を目的としていますので、1回の収益の額はそれほど多くないものの、マンションを借りてくれる人がいる限り、安定した収入が長期間にわたって入ってくることが魅力です。

マンションの売却益

投資目的で購入したマンションを購入した額よりさらに高値で売却してキャピタルゲイン(売却益)を狙う投資のことです。

1980年代のバブル経済の時代はマンション投資といえばキャピタルゲイン目的が主流でした。現在も都心部のタワーマンションなどの新築物件が相当な高値で売られていますが、キャピタルゲイン狙いの投資家により買い占められています。成功すれば、インカムゲインに比べると、短期で大きな収入を上げることができます。

投資用マンションの種類と特徴

投資用マンションにも、いくつか種類があります。現在、最も人気なのはワンルームマンションです。初期の投資額もそれほど高額ではなく、利回りが高いところが人気の理由です。投資用マンションにはほかにも種類があります。

利回りが高い区分ワンルームマンション

マンション投資の初心者がまず購入することが多いのが投資用ワンルームマンションです。価格はほかの不動産に比べると比較的少額ですので、まだ収入や社会的信用がそれほど無い若いサラリーマンやOLなども、金融機関から融資を受けて購入することができます。

区分マンションとは、簡単に説明するとマンションの中の一部屋です。その部屋を購入して、賃貸に出すことによって、家賃収入を得ることができます。表面利回りは、

 1年分の家賃収入÷投資額×100

で計算されますので、例えば、月々の家賃8万円、購入価格1,000万円の物件ですと、先ほどの式に当てはめるとこのようになります。

 96万円÷1,000万円×100=9.6

となり、表面利回りは9.6%という結果が出てきます。ただし、だからといって、1,000万円の9.6%の96万円が毎年入ってくるかというと、そういうことはありません。実際はこれにマンションの管理費や修繕積立金、固定資産税などの税金、賃貸管理会社の管理代行手数料など、必要経費がかかるので、実際の利回りはもっと少なくなります。

その、必要経費を計算に入れた利回りが実質利回りです。計算方法は、

 (1年間の家賃収入-必要経費)÷投資額×100

となります。必要経費をざっと年間80万円として計算すると、

 (96万円−80万円)÷1,000万円×100=1.6

となり、実質利回りは1.6%という利回りになります。通常は、不動産業者が投資用として宣伝している場合は、表面利回りを記載しているので、実際にはその額が入ってくるわけではないことに注意しましょう。

それだけでは無く、表面利回りも実質利回りもマンションがずっと満室であることを前提として計算されているので、空室が出ると利回りは悪化します。地方都市のマンションは利回りが高いがリスクも大きいと言われるのは、地方は物件の価格が安いので利回りは高くなりますが、一度空室になると次がなかなか入らないため、利回りが悪化しやすいので、リスクが高いと言われるのです。高利回りの物件には注意しましょう

ワンルームマンションは、大学生や若い独身の会社員が多いので、すぐに引越しして空室になる確率が高いのがリスクとなります。ターミナル駅の近くに物件を所有できると、空室リスクを減らせます。

入居期間が長い区分ファミリーマンション

ファミリー向けマンションは、購入資金が高額になりますので、若い投資家では金融機関はローンを組んでくれないかもしれません。

投資効率としては、ワンルームと比較すると、購入価格が3倍だからといって家賃を3倍高く取れるわけではないので、利回りはどうしてもワンルームにはかないません。しかし、ファミリー向けは、一度住んでもらえると、長いこと借りてくれるケースが多いので、空室リスクが低いというメリットがあります。いくら表面利回りが高くても、空室がずっと続くようではただの机上の数字です。しかし、利回りが低くても、ずっと住んでもらえると、実質的な収入は多くなるでしょう。

ファミリー向けの投資物件を探すには、学校の学区を参考にするといいかも知れません。どうしても評判の悪い学校というのがありまして、そこに子供を通わせたくないと思うのは、親の心理として当然でしょう。そういう場所は外して選ぶようにするといいです。

丸ごと所有する一棟マンション

投資額がかなり大きくなるので、初心者、中級者にはおすすめできませんが、手持ちのの資金が用意出来る人は、一棟まるごとのマンション購入という方法もあります。全て自分のものだけに、リノベーションも自由にできます。

もうひとつは、空室リスクが減らせます。例えば、一室の区分マンションが空室になると、空室率は100%ですが、30室の区分マンションがある一棟のマンションでは、3室空室になっても10%の空室率です。

デメリットとしては、エレベーターの保守整備や法定点検など、メンテナンス費用がかかること、最初にかかる投資費用が巨額になりがちなことで、万が一地震などの災害にあったときのダメージが大きいことです。

 投資用マンションの種類  メリット  デメリット
 区分ワンルームマンション  投資額が安い、利回りが高い  空室が出やすい
 区分ファミリーマンション  空室が出にくい  投資額が高い、利回りが低い
 一棟マンション全部所有  空室リスクが低くなる  投資額が巨額、メンテンナンス    費用がかかる

マンション投資の新築と中古による違い

投資用マンションとしては、新築マンションを選ぶべきか、中古マンションを選ぶべきか、利回りがいいのは中古ですが、高い家賃を取りやすいのは新築です。

資産価値が高い新築

新築マンションは、金融機関が融資するのに評価しやすい物件です。中古と違って、担保力が高く、融資が受けやすいため、新築の方が資産価値は高いといえます。

節税効果は、登記費用や、固定資産税や不動産取得税などの税金、ローンの借入れ金利、修繕積立金や管理費を所得税の経費として計上できるので、サラリーマンにとっては給与所得と不動産の所得を合算して損益計算できるほかに、新築で大きな節税効果があるといわれていたのが減価償却費でしたが、税法の改正により、不動産本体に対しては定率法ではなく、定額法が適用されるようになったということで、現在では減価償却の節税効果は薄れたといわれています。

あくまでも、賃料で利益を上げて、節税対策はおまけのようなものと考えたほうがいいかも知れません。新築マンションのデメリットとしては、購入価格が高いため、利回りがどうしても低くなってしまうところでしょう。

利回りが良い中古

中古マンションは、購入価格が安くなるため、表面利回りは良くなります。しかし、中古の方が、設備が古くなっていたり、修繕費用がかかったりして、結果購入価格にプラスされて費用がかかるため、利回りから考えていた利益よりも思ったより収益が出ないということになりがちです。

しかも、金融機関の融資も中古物件では築年数が経つほど融資を受けることが難しくなります。融資年数も建物の法定耐用年数以上は期間を延長してくれないことが多いので、例えば重量鉄骨造では34年間が法定耐用年数ですので、築20年経た重量鉄骨造の建物でローンを組む場合は14年以下の融資年数でしか融資をうけられません。

空室も出やすく、利回りだけを見て中古マンションにすると失敗する可能性も大きいです。空室を出さないためには空き家管理に強い賃貸管理会社と契約するとか、部屋のリフォームまたはリノベーションをするなどして費用をかけて魅力のある物件にするなどの対策が必要です。

マンション投資のメリット

インカムゲインを目的としたマンション投資のメリットは、立地や専有面積さえ良ければ、家賃収入がすぐに入ってくれることでしょう。家賃目的なら、慎重に投資すれば大損することは避けられるでしょう。

安定した収入が長期的に得られる

人気のある場所のマンションならば、居住者もすぐに決まって住んでくれるので、利益が早く得られます。また、一度借りてくれたら、2年~数年は居住してくれることが多いでしょうし、そのあいだは家賃は大きく変動することはないでしょうから、安定した収入が確保されます。人気物件なら空室になってもすぐに次の借り手が見つかるでしょうから、空室リスクを心配しなくて済みます。

そう考えると、投資用マンションの選択は、人気のある物件かどうかで成功するか失敗するかわかります。本業の他の副収入としても、マンション経営は魅力があります。賃貸管理会社に依頼しておけば、日常の手間のかかることはほとんど代行してくれます。

資金が少なくても始められる

たとえ手持ちの資金が少なくても、金融機関が融資してくれれば、賃貸用マンションを購入してマンション経営を始めることができます。ローンは入居者からの家賃でまかなえばいいですし、空室にさえならなければ、マンション投資は堅実な投資対象になります。自己資金がたとえ100万円程度でも、銀行から1,500万円の融資を受けられれば、自己資金の15倍の投資金を運用できることになります。

所得税控除が受けられる

マンションを購入後1年~2年は、不動産取得税や固定資産税、都市計画税、登録免許税などの税金や、不動産業者への仲介手数料など、多額の費用を経費として計上できるため、所得税の還付が受けられるケースが多いでしょう。

さらに、相続税法の改正によって、相続税の対象となる人は以前の倍近くまで増加することになりましたが、現金を不動産に換えることによって、現金の額の最大3分の1くらいまで相続税の評価額を軽減することができます。

インフレ対策になる

現金を持っているだけでは、インフレになった時現金の価値はインフレにしたがって目減りしてしまいます。しかし、投資用マンションを所有していれば、インフレが起きてもマンションの家賃がインフレに従って上がることになりますので、マンションの価値が上がります。現金と違って、マンションの価値はインフレによって目減りすることは無いのです。

インフレに一番強いマンションは、東京都心のような、皆が欲しいと思うところにあるマンションです。ただし、価格が高いので、利回りは低くなります。

生命保険のような役割を果たす

不動産を購入するときに、団体信用保険というものに入らされた経験を持っている人も多いでしょう。団体信用保険は、生命保険のようなもので、購入者が死亡、もしくは高度障害に陥った時にローンの残金を保険で支払うという仕組みです。それが、投資用マンションにもありますので、もし所有者が亡くなった場合、ローンは団体信用保険から返済されて、無担保無借金の投資用マンションが、遺族のもとに残るのです。

その投資用マンションは、毎月のローンの支払いを家賃から払う必要は無くなりますから、家賃から経費を除いた分を遺族が毎月受け取れることになります。安定した家賃収入を家族に残せるのは投資用マンションの大きな特徴です。

マンション投資のデメリット

いくら初心者向きとはいえ、投資ですから、必ず成功する、ということは絶対にありません。よく勉強して、または失敗から学んでリスクをなるべく回避できるようにすることが出来ればいつかは成功する確率が高くはなります。絶対ではありませんが。

空室や滞納によって家賃が回収できない可能性

空室が出れば、当然、次の入居者が入るまで家賃収入は見込めなくなります。また家賃の滞納があった場合も同様です。投資用マンションは、通常家賃収入を期待してローンを組んでいますので、空室や家賃の滞納があった場合は、自分の資金の中からローンを支払わなければならず、赤字になります。投資した資金も回収が遅れてしまいます。

空室管理については、賃貸管理会社によって差があるので、空室管理の上手な会社を選びましょう、また、立地が悪いと、空室になりやすいので、駅や都心エリアのような、空室の出にくい所の物件を狙いましょう。大規模商業施設が1カ所しかない場所ですと、その商業施設が不採算で撤退してしまうと、空室になる確率が一気に上がります。

家賃が下落する可能性

近くに競合する賃貸用マンションが多くなると、家賃の値下げをしないと入居者が集まらない、ということになります。また、商業施設や大学の周辺ですと、それらの施設が移転または撤退してしまうと、エリアの価値が下がり、住みにくくなるため、家賃を下げなければ空室になってしまうリスクがあります。

家賃を下げれば、それだけ投資したお金を回収する期間が長くなり、赤字になる可能性も高まります。

資産価値が下がるリスク

築年数が経てば、不動産の高騰でもない限り資産価値はだんだんと下がっていくものですが、新築物件は特に値下がりが激しく、新築を購入した途端に都心部なら3割、地方なら5割も下がるといわれております。

中古マンションでも経年劣化により、資産価値はだんだんと下落していきます。購入時と売却時の差額を考慮せずに収支計画を立てたり、リノベーションをして出来るだけ資産価値の下落をゆるやかにすることを考えないと、最終的に損をする可能性が高まります。

災害によって建物が損壊するリスク

日本は世界でも有数の地震国です。地震によって建物が破損、倒壊してしまって全く無価値になる可能性は否定できません。また、火災によっても建物が使えなくなる可能性は高いです。最悪の場合、マンションは無くなってローンだけ残るということもあります。火災保険は必須です。

火災保険は、火事のほかにも強風や雪害、雷、盗難など様々な被害に対して保険でカバーしてくれますので、入る価値はあります。

ただし、地震だけは保証してくれないので、地震保険にも入りましょう。火災保険よりも高額ですが、阪神・淡路大震災や東日本大震災を目の当たりにした人なら地震保険に入らないリスクが非常に大きいことを理解してくれるでしょう。

金利の変動によるリスク

現在は超低金利の時代ですが、不動産のローンは長期なので、将来に渡って金利水準が低いままとは言えません。逆にもう下がりようが無いので、後は上がっていくことでしょう。その時にローンで変動金利を選択していると、将来金利が上がったときに、余裕をもって借りていないと、大変です。

例えば、3,000万円を15年間、金利2%で借りていた場合は月々約19万3,000円、年231万6,000円の支払いです。金利が2%上がって4%になると、月々約22万1,900円、年266万2,800円となり、年間で34万6,800円違ってきます。

ただ、今の時点で金利が一番低いのは変動金利でもありますので、固定金利にすると、現時点での金利が上がるので、現在の支払額は高くなります。ここは迷うところですが、自己資金をなるべく多くして、将来金利が上がっても余裕をもって返済できる額に融資額を押さえる、ということが必要です。

メリットとリスクを理解した上でマンション投資に挑戦しよう

マンション投資について説明してきましたが、投資ですから、これをやれば絶対に成功する、ということはありません。投資に高い低いの差はあっても、リスクはつきものです。よく、投資セミナーや、セールストークで、絶対に儲かります、損はさせませんなどと言われたらそれは詐欺です。手を出してはいけません。それをわかっている人だけが、マンション投資に挑戦してください。

最近ちょっと気になるのが、インターネットで調べてみると、不動産の投資セミナーがやたらと多いことです。靴磨きの少年が、株の話をしたから持っている全部の株を手放して助かった、という話があるのをご存知ですか?アメリカの大恐慌のときの話です。どうしてもそれが気になります。少し待つのも賢明かもしれません。

 

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この記事のライター UKANO 編集部
  

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