医療費控除で年間の薬代の負担を軽減しよう|条件や手続きを知る

医療費控除で年間の薬代の負担を軽減しよう|条件や手続きを知る

支出を減らす方法 2019.01.19

薬は誰もが使うものだから、日々の負担も意外に多い

病院に行ったときやドラッグストアなどで薬を購入する機会は意外と多いものですが、このときに支払う薬代は、たび重なると家計の負担になることもあります。
しかし、処方された薬や市販薬の薬代は、医療費控除という確定申告のときの控除制度の対象です。年間の薬代にかかる負担を軽減できる制度ですので、その内容を確認しておきましょう。

薬代が医療費控除の対象となる条件

医療費控除を使うことで、一年の間に一定額以上の医療費や薬代を支払っていれば、納めた税金の一部が戻ってきます。ただし、控除の対象になる薬の種類など、いくつか条件が設けられていますので、制度の中身を確認しておくことが大切です。

そもそも医療費控除とはどのような制度か

その年の1月1日から12月31日までの間で、自分、または自分の同じ生計の配偶者やその他の親族の医療費を一定額支払った時には、その医療費を基に計算される金額分、控除を受けることができる制度が「医療費控除」です。なお、未払いの医療費は、実際に支払った年の医療費控除の対象になるので注意しましょう。

医療費控除対象の金額

医療費控除の金額を計算するとき、民間の生命保険会社から支給された入院給付金や手術給付金、また、健康保険からの高額療養費や出産一時金などは差し引いて計算します。
実際に支払った医療費の合計額から給付金などで受け取った保険金を差し引き、さらに10万円を差し引いて計算した金額が医療費控除の金額で、最高200万円まで控除できます。ただし、その年の総所得金額等が200万円未満の人の場合は、総所得金額等の5%の金額を医療費控除の金額とします。

医療費控除の対象にならない薬がある

医療費控除の対象となる医療費は、医師または歯科医師から診療や治療を受けたときの費用や医薬品購入代金などです。
ただし、風邪をひいたから風邪薬を購入した薬代は医療費に含まれますが、風邪予防でビタミン剤を購入したときや健康増進薬を購入した場合などは医療費には含まれないので注意しましょう。

市販薬でも医療費控除が受けられるセルフメディケーション税制

健康管理や疾病予防への取り組みを促進させ、医療費の適正化に繋げるために設けられた制度に「セルフメディケーション税制」という制度があります。
少し風邪気味だけれど病院に行くほどではないという場合、ドラッグストアや薬局などで風邪薬を購入することもあるでしょう。しかし、市販薬の購入代金は意外とかさみがちです。
このような場合、セルフメディケーション税制が適用されれば、通常の医療費控除と同じように所得額を抑えることができます。

意外に身近なセルフメディケーション税制

セルフメディケーション税制を適用させた場合の医療費控除額は、市販薬などの購入代金の合計額(保険金などで補填される部分は除く)から1万2千円を差し引いた金額で、最高8万8千円まで控除できます。
対象となるのは、健康保持増進や疾病予防に対する一定の取り組みを行っている居住者です。申告を行う本人だけでなく、生計が同じ親族の分も統合することが可能なので、身近に適用させることができる税制といえます。

ドラッグストア等で手に入る市販薬も対象

セルフメディケーション税制で対象となる薬代とは、医師から処方される医療用医薬品だけでなく、ドラッグストアなどで購入できるOTC医薬品に転用された医薬品(スイッチ OTC 医薬品)も対象です。
このOTC医薬品に該当する医薬品は約1,500品目あり、厚生労働省のホームページに掲載されていますし、医薬品によっては自主的な取り組みでパッケージにセルフメディケーション税制の対象であることを示す識別マークが掲載されています。

セルフメディケーション税制を利用する際の注意点

セルフメディケーション税制は、健康保持を増進する、または疾病予防に対する一定の取り組みを行っている人が、自分または自分と同じ生計の配偶者やその他の親族のために医薬品の購入代金支払った時に適用させることができる制度です。
この一定の取り組みには、特定健康診査、予防接種、定期健康診断、健康診査、がん検診などが該当します。
ただし、セルフメディケーション税制は医療費控除の特例として扱われているため、通常の医療費控除とどちらか一方しか適用させることはできません。併用しないように注意しましょう。

確定申告で医療費控除を申請する

医療費控除は確定申告を行うことで適用させることができます。会社員などは勤務先の年末調整で正しい所得税額を算出しているため、確定申告とは馴染みが薄いかもしれません。しかし、控除を適用させるには会社員であっても確定申告が必要です。

薬代のレシートや領収書は日々残しておく

医療費控除を適用させる場合には、平成29年分の確定申告から領収書を提出する代わりに、「医療費控除の明細書」を添付することになっています。この医療費控除の明細書には、医療を受けた人ごとに、病院や薬局ごとの医療費を合計して記載することが必要です。
セルフメディケーション税制を申告するときには「セルフメディケーション税制の明細書」を添付します。医薬品を購入したときの領収書(レシート)に記載されている情報のうち、必要になるのは、商品名、金額、医薬品がセルフメディケーション税制対象商品である旨、販売店名、購入日です。もしこれらがレシートに記載されていない場合は、店舗などに直接確認してみましょう。
また、確定申告書に医療費の領収書を添付する必要はなくても、自宅で5年間は保存しておくことが必要なので、必ず保管しておくようにしてください。

確定申告で薬代を申告するには

医療費控除を受けるためには、「医療費控除の明細書」を確定申告の際に添付することが必要です。明細書は税務署の窓口に行けばもらうことができますし、国税庁のホームページからPDF形式でダウンロードできるので印刷して使うことも可能です。

セルフメディケーション税制を利用したい場合の申告

セルフメディケーション税制を適用させる場合も、「セルフメディケーション税制の明細書」が必要ですが、こちらも国税庁のホームページからPDF形式で入手することができます。
また、セルフメディケーション税制の場合は、適用を受ける人がその年に一定の取り組みを行ったことを証明する書類も必要です。書類には、氏名、取り組みを行った年、取り組みに係る事業を行った保険者・事業者・市区町村・医療機関・医師の氏名などの記載があるものに限られていますので、忘れずに準備しておきましょう。

年間の薬代を知ることで、控除が受けられるかもしれない

日常生活を送る上で、人々の身近な存在である薬を購入したときの代金は、年間を通すと大きな金額になることもあります。しかし、そのような場合、医療費控除やセルフメディケーション税制という控除制度を適用させることで、納めた税金が返ってくるかもしれません。
ただし、セルフメディケーション税制は通常の医療費控除の特例という扱いなので、同時に適用させることはできませんので、いずれか一方を選択して適用を受けることになる点には注意してください。

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この記事のライター UKANO 編集部

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