ドル預金は得か損か?外貨預金の特徴と使い方を知っておこう

September, 10, 2018

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ドル預金の性質を理解しておこう!

持っている現金を金融機関に預けて、預けたぶんの利息をもらうことを預金といいます。
成人した人はほとんどが銀行に口座を持っていると思いますが、あれも普通預金という預金の一種で、ちゃんと利息がつきます。

しかし、2018年現在、日本の普通預金金利はだいたい0.001%前後です。
つまり10万円預けて利息は年1円程度です。
1980年代の日本では2%あったのですが、異次元、とまでいわれる金融緩和によって、いまや普通預金はただ、預けられて引き出せるというだけの仕組みになってしまいました。
ATM手数料を取られてしまいますので、実質はお金を払って預けている、というのが現状です。

より利益が出るといわれる定期預金の場合も利息は0.1%前後。
いまや、銀行に預けておけばお金が増える、という認識を持っている日本人はほとんどいないでしょう。

それはおかしい、お金を預けるのならば儲かるべきだ、と考える人たちは、さまざまな形で投資を行うようになっています。
が、投資にはつねに大きなリスクがつきまといます。
預けたらちゃんと利益がほしい、でもギャンブル性が高いのは嫌だ、という人たちの間で、注目を浴びているのが外貨預金です。

今回はその中でももっともポピュラーなドル預金について解説します。

ドル預金とはなにか

まずは基本知識から。
外貨預金、なかでもドル預金とはどんなものなのでしょうか。

円をドルにして預金

基本はシンプル。
外貨預金とは、あなたが持っているお金を、外貨に替えてから預金することです。
違うのは預けるお金の種類だけで、他は日本の一般的な預金と変わりません。

ユーロに替えるならユーロ預金、人民元に替えるなら人民元預金、そしてアメリカやオーストラリアのドルに替えるならドル預金ということになります。

銀行の取り扱う外資の種類を確認しておこう

円から外貨に両替するときには銀行を頼ることになりますが、銀行によって扱っている外貨の種類が違います。
とはいえ、ドル預金の場合はまず間違いなく扱っているので心配する必要はないでしょう。

それより問題なのは、手数料です。
日本円を外貨に替えることを為替取引といいますが、為替取引を行うときには必ず手数料がかかります。
この手数料によって儲けが削られてしまう場合も多いので、為替を行う前にはその銀行の手数料がどのくらいなのか調べておきましょう。

ドル預金のメリットとデメリット

日本国内では店頭でドルは使えませんから、日本に住んでいるならばドル預金は引き出しても結局為替取引をして円に戻さないといけません。
そんな不便なドル預金をなぜ行うのかというと、手数料や面倒くささ以上のメリットがあるからです。
そして反面、それなりのリスクも併せ持っています。

ドル預金のメリット

ドル預金にはふたつの大きなメリットがあります。
利息が高いこととリスク管理ができることです。

ドル預金と円預金の違いを知る

ドル預金を行う最大の理由は、なんといっても「アメリカは金利が高い」ということです。
金融機関の金利が決まるおおもとになっているのは、国が設定する基本金利、通称「政策金利」と呼ばれるものです。
2018年8月現在、アメリカの政策金利はだいたい2%前後。
特別高いわけではありませんが、一方の日本の短期政策金利はなんとマイナス0.1%であることを考えると、日本より相当お得であることは間違いありません。

一般的に普通預金より定期預金のほうが格段に利息が大きいので、ドル預金をする場合はだいたい、定期預金にして一定期間預けておく形を取ります。
一年預ければ低くても2%ぐらい、銀行によってはさらに大きな利息がついてきます。
日本で定期預金を利用しても最大で0.1%前後なのに比べると雲泥の差があります。

ドル預金をすると安心なところ

成長は鈍ってきたとはいえ、世界有数の経済大国である日本。
豊かな国に住んでいると、円が暴落して日本経済がめちゃくちゃになることなんてそうないだろう、と思ってしまいがちです。

ですが、現実にはここ三十年というスパンでも、株価が急落し日本経済がパニックに陥る事態は幾度も起きてきました。
たとえばバブル崩壊、そしてリーマン・ショックです。
二度起きたことが三度起きないという保障はありません。
とくに現在は、世界中がグローバルなネットワークでつながっていて、遠いところで起きた出来事が結果的に日本を揺るがせる、といったことがいつでも起こりえます。
経済的パニックが起きる可能性は常日頃から考えておいたほうがいいでしょう。

日本経済が揺らいだときに、外貨を一定額以上持っている、というのはリスクを最小にとどめる大きな武器になります。
もし日本円が暴落したとしたら、そのぶんドルの価値は相対的に高まるからです。
そしてドル預金は、もっとも堅実で間違いのない外貨の所持方法のひとつといえます。

「持っている財産を分散させ、多様化させておくこと」は、資産運用の基本です。

ドル預金のデメリット

ドル預金は堅実な資産運用ですが、弱点も存在します。

円高と円安

ドル預金の弱点とは、手持ちの円をドルに替えるときと増やしたドルを円に戻すとき、最低でも二度の為替取引をしなくてはいけないことです。
このとき為替手数料がかかりますので、そのぶん確実に利益が減ることになります。

そして、為替取引を二度しなくてはいけないということは、為替レートの変動によって損をする可能性があるということです。
円をドルに替えたときのレートより、戻すときにドルが安ければ、その差額分損をします。
外貨預金はたいてい定期預金で行いますが、定期が明けたときに損をするレートなら、ふたたび外貨のまま定期に入れるか、普通預金に戻して損しないレートになるのを待つことになります。
せっかく金利で増えたお金をいっこうに円に戻せず、イライラがつのることもあるでしょう。

しかし、それは逆に考えれば、為替レートの変動で得をすることもある、ということです。
ですから弱点とばかりは一概に言えないのですが、為替取引を行うタイミングを慎重を見極める必要があるのは確かです。
ドル預金というのは定期が明けたからといって気軽に使えるお金ではなく、長い目で見て貯めておくものといえるでしょう。

ドル預金は、未来の自分への投資

ドル預金の仕組みについて説明してきましたが、結局のところドル預金は、どのような位置づけで使っていけばいいのでしょうか。

投資の仕組み

まずは、投資とは何かを簡潔に説明します。

会社や人への投資

投資とは、手持ちのお金を会社や人にたいして一時的に提供し、その会社や人がやりたいことを実現するのに手を貸すことです。
投資先のチャレンジが実を結び利益が出たら、投資者もその一部を配当金という形で受け取って儲けられるというwin-winの仕組みです。
代表的なのが株式を買う株式投資でしょう。

投資は大きな利益を生む可能性を秘めていますが、投資したお金を失ってしまうリスクもつねに抱えています。
株や先物取引で全財産を失った人の例は、枚挙にいとまがありません。
そこでよくいわれるのが、「投資するなら、タイプが違う投資を複数しろ」ということです。
分散投資といわれる手法です。
ひとつの投資が失敗しても他で取り返しがつくので、悲惨な状態になりにくいのです。

預金の仕組み

では、投資というくくりで見たとき、ドル預金はどんな位置づけになるでしょうか。

為替取引

ドル預金は、投資として見るならば利益率がかなり低い投資です。
年利約2%というのは、本気で投資を考えている人からすればいかにも物足りない数字でしょう。
もちろん本質的には投資というより貯蓄の一種なので、そのぶんリスクが小さいというのは長所です。

ただ、ドル預金の投資としての本質は、お金を預けることよりむしろ「二回為替取引をする」ということにあるのではないでしょうか。
預金というより長い時間をかけた為替取引と考えたほうがいいように思います。
そしてそう考えるなら、年利2%以上に利益をあげられる可能性があります。

比較的リスクは小さいが利益率も小さく、預けたお金は自由なタイミングではなかなか使えないけれども、タイミングがあえば期待以上の利益も出せるかもしれない……このようにドル預金の特徴を整理してみると、これは分散投資の一部として利用するのがうまいやり方だ、といえるのではないでしょうか。

死活を握るようなお金ではなく、預けていったん忘れてしまってもいい程度の額をドル預金にして、普段は他の投資にいそしむ、というのが理想的な利用法かもしれません。
分散投資の一環と考えれば、「ふだん投資している通貨でないお金を持っている」というのはリスク管理として見逃せない意味を持ちます。
日本でもし円が暴落したら、逆にドルの価値は上がっていくと考えられるからです。

ドル預金を始めたいなら、知っておくこと

最後に、ドル預金を始めるにあたっての注意点を整理しておきます。

毎日レートのチェックを

ここまで述べてきたように、ドル預金は貯蓄であるのと同程度に、あるいはそれ以上に、為替取引の面を強く持ちます。
ですから、必ず、ドルと円の為替レートの動きはチェックしておきましょう。
また、銀行の手数料についてもあらかじめ調べておくことが大切です。

日本円の元本保証はないこと

一般的に預金というのは元本が保証されています。
つまり、絶対に損はしないということになっています。
それはドル預金も同じで、ドルを預けている銀行は、あなたの預金にたいして元本をきっちり保証してくれています。

が、重要なのは「保証があるのはドルとしてのお金のみ」ということです。
為替取引でどんなに損をしても、その損失は補填されません。
ですから繰り返しになりますが、ドル預金とは長い時間をかけて行う為替取引だという認識を持って、レートはこまめに見ておく必要があります。

手数料

実は、外貨預金の手数料は銀行によってかなり違います。
米ドルの場合、最低で0.05円、最高で1円と、調べてみると驚くぐらい手数料はバラバラです。
たとえば100万円を預ける場合、手数料が高いところと低いところでは10,000円近く違うこともありえます。
10,000円は100万円を預けたときの年利の1%になりますから、下手すると利益の大半が手数料で吹っ飛びます。

全般的にメガバンクといわれる大手都市銀行は高く、ネット系の銀行は低めです。
外貨預金は力を入れている銀行とそうでない銀行がはっきり分かれており、手数料が高い銀行は設定してある金利も低めな傾向があります。
知名度や普段取引しているかどうか、ではなく、手数料をきっちり調べてから、相談する金融機関を決めましょう。

ドル預金をするなら、銀行よりもSBI FXTRADE

一般的な外貨預金に近く、しかも外貨預金よりメリットの大きい投資方法も知っておきましょう。
銀行ではなく、FX会社と取引する方法です。

FXとは通貨間のいろいろな差分を利用した取引で、利用者は短いスパンで何度も為替取引をするため、それに合わせてFX会社の為替手数料(FXの場合はスプレッドといいます)は非常に安くなっています。
そして重要なのは、FXにおいては金利差によって、スワップポイントと呼ばれる利益が出るということです。

金利が低い通貨を売り、金利が高い通貨を買う、つまり為替取引をすると、金利の差分に応じたお金が毎日手に入るのです。
これは実質、高い金利を求めて外貨預金を行うのと同じ目標を、よりスマートに達成していることになります。
日本の金利の低さが利益を生んでくれるわけです。

さらに、外貨預金と似た考え方で、長期的な運用をすることもできます。
積立てFXといい、毎月一定額をFX会社に預け、それで外貨を買い足してゆく方法です。
いつでも円に戻して取引終了できるため、定期預金よりはるかに自由がききます。

FXはリスクが大きい投資、と思われがちですが、それはレバレッジという仕組みを必要以上に使おうとした結果であることがほとんど。
外貨預金に近い使い方をしようとするなら、外貨預金とほぼ変わらないリスクで、より利益が出てスムーズな運用ができます。

おすすめのFX会社は、SBI FXTRADE。
手数料(スプレッド)が0.27銭(円ではありません)と非常に安く、スワップポイントも高水準です。
さらに三井住友銀行と信託契約をしているので安心感があり、万が一SBI FXTRADEが倒産しても預けたお金は返ってくるようになっています。

ドル預金の長所と短所を知り、よりよい資産運用に活かそう

ドル預金は低リスクですが利益率は低めの、比較的堅実な資産運用です。
しかし、外貨を一定額キープすることで資産のリスクヘッジをするという意味では大きな意義のある方法といえます。

無理のない範囲の金額を無理のない方法で預けておけば、利益とともに安心感も生んでくれるでしょう。

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