退職金の効率的な使い方を学ぼう|夫婦で安定した生活を送りましょう

August, 21, 2018

記事が良かったらシェアして下さいね♪

コンテンツ

退職金の平均金額や税金に関する知っておくべき知識

長い夫婦生活でいろいろあったけど、ようやく夫の定年がみえてきた。
そういえば定年退職すると退職金が入るはずだけど、退職金ってどんなものなのかよくわからない。
退職金ってひとつなのか、いくつかの種類があるのかわからない。

こんな疑問を持つあなたにひとつ答えるとすれば、ご主人の働く会社にもよりますが、退職金にはいくつか種類があります。
この記事では今の答えや退職金の平均金額、退職金にかかる税金など、退職金に関することについて詳しくわかりやすく解説していきます。

最後まで読んでいただければ、退職金の知識をしっかりと身に付けられるので、その知識を使ってあなたと旦那様が、退職後に安定した明るい生活を送ることができるでしょう。

退職金の仕組みについて

ここでは、退職金の仕組みについて解説していきます。
退職金の正式な名前や退職金の原資、退職金がどう準備されているのか解説していきます。

ここでは、あなたがこの記事で理解していく退職金について簡単に把握しましょう。

退職金の本当の名前は退職給付制度

退職金とは会社との雇用関係が終了した際に、会社などから労働者に一定のお金が支払われることで、正式名は退職金給付制度といいます。
なおこの雇用関係の終了とは、定年や自己都合などの退職だけでなく、会社から解雇された時や亡くなってしまったときもこれにあたります。

また、退職金はあなたの旦那様が勤めている会社から支払われることもありますが、会社外の機関から支払われることもあります。
これについてはあなたの旦那様の会社が、退職金をどう積み立てているかによります。

さらに、退職金の支払いについては一括で支払われるものや年金として支払われるものがあります。
これらが退職金の定義について簡単に解説したものになります。

退職金の原資は会社内もしくは外部積み立てで用意される

退職金の原資は、勤めている会社の規模によって用意の仕方が異なっています。
あなたの旦那様が勤めている会社が大企業であれば、内部留保という会社の貯金が多いので、そこから用意することができます。

しかし、あなたの旦那様が中小企業に勤めているのであれば、内部留保は大企業ほど多くはないので、退職金を会社から支払うことができないことがあります。
そこで中小企業では、会社外の機関に積立てをしてそこから支払うことを行っています。

あなたの旦那様がどの規模の会社にお勤めしているかによって、退職金の積み立てかたが違うことを理解してください。

退職金の平均支給額について

ここでは、退職金の平均支給額について解説していきます。
どのような要因で退職金の額が変わってくるのか、大企業や中小企業、公務員ではどうなのか解説していきます。

退職金の平均金額は様々な要因によって変化する

退職金の平均金額は、学歴や職種などで差が出てきます。
ここでは、高卒や大卒でどのくらいの額であるのか解説していきます。
あなたの旦那様に当てはまるものをみて、どれくらいの額になるのか理解してください。

なお、前提条件として今回解説していく退職金の額は、勤続年数が20年以上であり、年齢が45歳以上の方の時に支払われる額になっています。
それではそれぞれ解説していきます。

学歴が高卒であれば、職種によっても退職金の平均額は違ってきます。
工場などの現業で働いている人と管理職や事務職、または技術職の人では支払われる額が違ってきます。

具体的には前者であれば退職金は1,123万円、後者であれば退職金は1,673万円となっています。
同じ学歴でも500万円ほどの差が生じているのは、専門性や責任の差によってこの額の開きが生まれているのでしょう。

学歴が大卒であれば、退職金は1,941万円となっています。
高卒とでは300~800万円の差が生じています。
高卒と大卒ではこのぐらいの差が出ることを理解してください。

なお、これらはあくまでも平均金額であり、退職理由が会社都合や自己都合などによっても額は変わってきます。
また上で解説した通り、あなたの旦那様がお勤めの会社の規模によっても、退職金の額が変わります。
この事も頭にいれた上で退職金の平均額について理解してください。

大企業の退職金の平均支給額は退職理由や勤続年数によって変化する

退職金は今まで勤めてきた会社の功績に対して贈られるものです。
よって勤続年数が多いほど功績は比例していくので、退職金の平均金額は高くなります。

また、上で触れたように、退職理由によっても額が変わってきます。
会社都合では平均に近い額が支払われますが、自己都合では平均よりも低めの額になってきます。

これは会社都合では、会社の都合によって退職していただくので、できうる最高の金額を支払うのは当然のことです。
一方で自己都合では、会社は人員の配置を調整するなど、さまざまなコストを払う必要があるので、金額は会社都合よりも低くなります。

定年退職の場合は平均2,000万円超

大企業で定年退職を迎えると、退職金は平均2,000万円を越えています。
学歴が高卒や大卒でも2,000万円を越えており、具体的には高卒で2,268万円、大卒で2,489万円となっています。

会社の規模が大きい大企業であるからこその金額になっています。

早期退職の場合は勤続年数で退職金が変動

上で解説した通り勤続年数が多いほど退職金の額は増えていきますが、早期退職をしたときでもそれは同様になっています。
転職などの理由で自己都合退職するときの退職金額は、勤続年数が3年~10年で34万円~192万円ほどのようです。
詳しくはここからどうぞ。

大企業の退職金平均額は業界間でも違いがある

勤続年数や学歴などで退職金に差があることを解説しましたが、業界によっても退職金に違いがあります。
まず、退職金の平均額が高い業界を紹介します。

最も退職金の平均額が高かったのは、海運関係となっており、以下製紙業、石油が続いています。
海運関係は港の倉庫業も含みますがやはり体力が必要であり、危険も伴うためそれが反映されているのでしょう。

次に、退職金の平均額が低かった業界を紹介します。
公表している退職金の平均額が低かったのは、製糸となっており、以下車輌、製鉄が続いています。
製糸業は残念ながら産業として衰退しているので、額は低くなっています。

なお、一番高かった海運関係と一番低かった製糸業では、2,000万円もの差がありました。
あなたの旦那様が勤める業界によっても差が出ることを覚えていてください。

【参考:https://news.milize.com/2015/05/20716/

中小企業の退職金の平均支給額も退職理由や勤続年数によって変化する

大企業と同様に、中小企業であっても退職金の平均支給額は退職理由や勤続年数によって変わってきます。
理由についても大企業の所で解説したのと同じです。

具体化な定年退職時の平均支給額は大卒が1,139万円、高卒が1,083万円となっており、詳しくはここからどうぞ。
なお、次の項目でも続けて解説します。

【参考:https://employment.en-japan.com/tenshoku-daijiten/40837/

定年退職の場合は平均1,000万円超

上の表をみてわかるように、大卒や高卒であってもほぼ1,000万円を越えるぐらいとなっています。
大企業では、2,000万円を越える額と比較して、およそ半分になっています。
あなたの旦那様が中小企業にお勤めであれば、このような額であると理解してください。

【参考:https://employment.en-japan.com/tenshoku-daijiten/40837/

早期退職の場合はやはり勤続年数で退職金が変動

大企業の所で解説した通り、早期退職では勤続年数で退職金の平均額は変わってきます。
具体的な自己都合での退職金の平均額については、勤続年数が3年~20年で24万円~381万円となっております。
詳しくはここからどうぞ。

【参考:https://employment.en-japan.com/tenshoku-daijiten/40837/

公務員の退職金も一般企業に引けをとらない

今までは、一般企業について話してきましたが、ここでは公務員の退職金について解説していきます。
実際の公務員の定年時の退職金は、二つの公務員の雇用形態がありますが、その平均額はどちらも2,000万円を越えており、大企業の退職金額と引けをとらない額となっています。

また、当然のことですが、中小企業と比べると2倍の額が公務員の退職金の平均額となっています。
よって公務員の退職金の平均額は一般企業に引けをとらず、中小企業よりも高い額となっています。

もし、あなたの旦那様が公務員であれば、このぐらいの額が定年退職時支払われると頭にいれてください。
また、下ではさらに詳しく解説していきます。

【参考:http://www.cas.go.jp/jp/gaiyou/jimu/jinjikyoku/files/sikyu_jokyo28.pdf

国家公務員の定年退職は大手企業にも匹敵する

上でも公務員の退職金が2,000万円を越えており、一般企業に引けをとらないといいましたが、では公務員の中でも国家公務員ではどうなのか解説していきます。
やはり国家公務員であっても、退職金の平均額は2,000万円を越えており、大企業の定年退職時の退職金とほぼ変わりません。
また、やはり中小企業とよりも多くの額となっています。

地方公務員も定年退職金は大手企業に匹敵する

上では国家公務員ではどうなのか話しましたが、ここでは地方公務員ではどうなのか解説していきます。
地方公務員といっても都道府県や政令指定都市、市町村で若干の差はありますが、どちらも定年退職時の平均退職金額は2,000万円を越えています。
つまり、地方公務員でも大企業に引けをとらず、中小企業よりも多くの額となっています。

【参考:https://avenue-life.jp/blog/money/civil-service-retirement-payment/#i-2

退職金がもらえない状況について

今までは退職金額が貰える前提で話してきましたが、実は退職金がこともあることについて解説していきます。
あなたの旦那様がこれに当てはまるのか考えながらみてください。

「退職金なし」は違法ではない

実は会社によっては、退職金を設けていないこともあります。
なぜなら、あなたの旦那様のような労働者に関する法律である労働基準法では、退職金の支給を義務としていないからです。
よって退職金が無くても違法ではありませんし、退職金なしの会社もあるということです。

【参考:http://www.jil.go.jp/rodoqa/03_taishoku/03-Q04.html

24.5%の企業で退職金がもらえない

上では退職金を支払わないことは違法ではないと解説しました。
実際には24.5%では退職金を支払っていません。
特に中小企業では、会社の貯金も少なく、退職金を支払える体力が無いこともあり、その割合は大きいようです。
また、大企業であってもバブル崩壊以前のような経済状況には現在ないので、退職金を支払っていない会社もあるということです。

なお、退職金に関しては企業の就業規則に規定されていますが、もし退職金を支払うと書いてある時には、退職金を受けとる権利があります。
これは労働基準法に、退職金の支給が定められている場合には、企業は退職金を支払わなければならないとなっているからです。
旦那様の会社の就業規則に退職金の支給が書いてあれば、退職金は支払われると覚えてください。

【参考:http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/jikan/syurou/13/index.html

企業内による退職金の算出方法について

ここでは、企業内でどうやって退職金を算出しているのかを解説していきます。
会社によって従来の算出方法を採用しているところから、新しい算出方法を採用しているところまでさまざまです。
退職金の算出方法についてわかりやすく詳しくみていきましょう。

退職金算出法は多様化している

退職金はこれまで解説してきた、勤続年数を基準としたものが広く使われてきました。
しかし、現在では労働者や会社にとってより効率的な、新しい算出方法が採用されています。

具体的には、ポイント制や401kなどの新しい制度が採用されています。
これらにはもちろんそれぞれメリットとデメリットがありますが、会社の規模や形態に合わせて採用されています。
詳しくは下で解説していきます。

『ポイント制』『401k』など『勤続年数』だけで決まらない退職金算出法

今まで解説してきた、退職金を勤続年数で反映する算出方法は年功序列型と呼ばれており、以前は大企業などで広く使われていました。
現在では、上でいったポイント制や401kなど、勤続年数ではなく会社に対する成果を評価したり、月々の掛け金によって退職金額が変動する制度を採用しているところもあります。

特に成果報酬型と呼ばれるポイント制は、会社に対する成果を評価して退職金を算出する制度で、大企業で採用されているようです。

定額制は勤続年数に基に退職金金額を決定する

定額制は勤続年数の多さによって、退職金額が増えていく制度です。
成果報酬型のような会社に対する成果など関係なく、ただ勤続年数が増えていけば、一定額が上積みされていくの算出方式です。
昔からある年功序列型の退職金の制度です。

【参考:https://employment.en-japan.com/tenshoku-daijiten/40837/#3

基本給連動制は退職時の月給を基に退職金金額を決定する

基本給連動制は、基本給をベースにおいて退職金を算出しています。
基本給に勤続年数に応じた係数を掛け、さらに退職理由にも応じた係数を掛けることで算出されます。
例えば基本給が30万円で、勤続年数が20年で16という数値、自己都合での退職で0.6という数値であれば以下のように算出されます。

30×16×0.6=288万円
これは一例ですが、この場合は退職金は288万円となります。
このように基本給をベースとして算出されるのが基本給連動制です。

【参考:https://employment.en-japan.com/tenshoku-daijiten/40837/#3

別テーブル制は役職や等級を基に退職金金額を算出する

別テーブル制は、計算のやり方がほぼ基本給連動制と同じようなものです。
なにが違うのかというと、基本給連動制ではベースは基本給ですが、別テーブル制では役職などをベースとして算出されます。
つまり、同じ勤続年数で同じ退職理由でも、役職が係長なのか部長かで、計算される退職金の額が変わっていきます。
これがテーブル制の算出方法です。

ポイント制は企業への貢献度を示すポイントで退職金金額を算出する

ポイント制は大手企業で急速に普及している制度です。
なぜ普及しているかというと、成果を出して出世するほど退職金額が増えていきシステムなので、個人の努力と結果が反映されるからでしょう。
また、会社としても社員の能力をより引き出すことができ、成果を出していない社員に退職金を多く支払うことがないというのもあるのかもしれません。

算出方法は、勤続年数1年ごとにポイントが発生し、そのポイントに役職のポイントを足して、さらに退職理由に応じた係数を掛けてポイントを計算します。
あとは1ポイントがいくらなのかで退職金が計算されます。
勤続年数も関係しますが、役職によってもポイントの大きさが変わってくるので、より社員にやる気を出させるのがポイント制の算出方法です。

【参考:https://employment.en-japan.com/tenshoku-daijiten/40837/#3

確定拠出年金制度は年金を自ら運用していく

確定拠出年金制度は、外部または個人で年金を運用して、その運用益が給付額となるものです。
外部の場合には、毎月掛け金を積み立て、それを企業が外部に依頼して運用します。
また、個人でも同様のことを行います。

なお、どちらの場合であっても運用益によるので、給付額は変動していきます。
これが確定拠出年金制度の仕組みになっています。

退職金共済について

ここでは、会社の貯金である内部留保が少ない中小企業でも退職金が貰える、退職金共済について解説していきます。
正式名称からその仕組み、その目的まで詳しくわかりやすく解説していきます。

正式名は中小企業退職金共済制度

退職金共済は見出しにもあるように、中小企業退職金共済制度というのが正式名称です。
内部留保が少ない中小企業でも、退職後の生活を円滑にするために、国が会社に対して助成を行いながらやっている制度です。
なお、加入には一定の条件が存在しますが、条件をクリアして中退共に加入すれば、退職金が支給されるのがこの退職金制度です。

退職金共済の仕組み

まず、会社としては中退共に加入するために条件をクリアする必要があります。
条件をクリアして上で金融機関などを通して中退共に加入の申し込みをします。
中退共は参加申し込みを受けて、共済手帳を送付して会社と共済契約を結びます。
中退共の加盟は以上となり、会社側としては掛け金を中退共に対して支払っていきます。

なお、このとき新規に参加をする方には、一部を国が助成してくれます。
また、共済に加入することでいくつかの特典を利用することができ、例えば中退共と連携している施設を慰安旅行などで利用すると、利用料など一部が安くなったりします。
このような特典が共済加入にはあります。

では、退職金をもらう側である従業員はどうするのか話していきます。
退職をする際に、会社は中退共に従業員が辞めましたと報告します。

この報告を受けて中退共は従業員へ請求書を送付します。
従業員は送られてきたこの請求書を受け取って申請することで、従業員個人の口座に退職金が支払われます。
つまり、従業員は請求書を受け取って申請するだけで退職金が支払われるということです。

【参考:http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/taisilyokukin_kyousai/ippanchuutai/

目的は中小企業の助け合いによる福祉の向上

退職金共済の目的は中小企業の助け合いをすることで、中小企業で働く人たちの福祉を向上させることです。

中小企業においては、人やもの、金などが大企業と比べて潤沢ではありません。
しかし、会社の規模が違うだけで真面目に働いている従業員の福祉がおろそかになり、退職後の生活が困ることになる社会では、不公平な社会であるといえます。

このような不公平な社会にしないために、国が一部を助成するなどして資金面での負担を軽減し、手続きや管理を中退共が行うことでより手軽でありながらも安全にし、退職金を簡単に受け取れるようにしています。
これらによって中小企業で働く従業員の福祉を向上させようとしているのが退職金共済です。

【参考:http://chutaikyo.taisyokukin.go.jp/seido/seido01.html

退職金の受け取り方は一つではないのか

ここでは、退職金の受け取り方について解説していきます。
退職金の受け取り方の種類やそれぞれについて詳しい解説していきます。
それぞれの受け取り方を頭にいれて、あなたの旦那様の退職金をいつ貰うのか考えていきましょう。

退職金の受け取り方は数種類ある

退職金の受けとり方法は大きく3種類あります。
退職一時金制度と企業年金制度は共に、退職後に退職金を支払われるもので、一括なのか分割なのか、もしくは併用されるものです。

一方で前払い制度は、退職金が給料上乗せされる制度で現職時に支払われるものです。
これらについて下で詳しく解説していきます。

【参考:https://allabout.co.jp/gm/gc/470540/

一度に退職金を受け取るのは退職一時金制度

退職一時金制度は、退職時に一括して受けとる退職金です。
一括で支払われるので、もしあなたの家のローンなどが残っているならこちらの制度がおすすめです。
退職後に支払うものがあるであれば、この退職一時金制度を利用することを考えてみてはどうでしょうか。

【参考:http://money.infobank.co.jp/contents/T100019.htm

長期間にわたる受け取りは企業年金制度

企業年金制度は、退職後に公的年金のように退職金を年金として一定額を長期間受け取れるものです。
企業年金制度の種類としては、厚生年金基金や確定給付年金、上で解説した確定拠出年金(401k)の3つがあります。

それぞれ仕組みが違いますが、退職後に長期間に渡って受け取れること共通しています。
もしあなたと旦那様が退職後の生活を安定的に送りたいのであれば、この企業年金制度を利用することを考えてみてはどうでしょうか。

【参考:https://www.kaonavi.jp/dictionary/corporate-pension/

月給に退職金が上乗せされる前払い制度

上で解説した退職一時金制度や企業年金制度が退職後に退職金が支払われるのに対して、前払い制度では現職時に月給に上乗せされて支給されるという大きな違いがあります。
この違いは日本的な年功序列型ではなく、欧米の成果報酬型を採用することで、働き方が多様化したために生まれた制度です。

アメリカなどの欧米では1つの職に留まるのではなく、転職を繰り返してより自らのキャリアをあげていこうとします。
このような働き方では、長い勤続年数を計算にいれる退職一時金や企業年金制度はあっているとはいえません。
そこで生まれたのがこの前払い制度です。
もしあなたの旦那様の会社がこの前払い制度を採用しているなら、現職時から計画的に貯金することなどが必要になってくるでしょう。

【参考:https://www.kaonavi.jp/dictionary/retirement-payment-prepayment/#i

様々な受け取り方から「いつ」もらうべきかを判断するポイント

さて、この章では退職金受け取り方について3つの制度を解説しました。
前払い制度については、現職時に月給に上乗せされるものなので、貯金などをして計画的にお金を貯める必要があるでしょう。
ですから、あなたと旦那様でしっかりと話し合って計画しましょう。

退職後に支給される退職一時金制度や企業年金制度では、受け取り方を選べる場合には、企業年金制度の運用利率と受けとり期間をチェックすることがポイントです。
この二つの制度を比べると税金について考えなければなりません。

詳しくは下で詳しく解説していきますが、退職一時金の方が控除されるため優れているようですが、企業年金制度の運用利率と受け取り期間によってはこちらの方が優ることもあるようです。
もちろん、あなたと旦那様の家の状況などによって選べるものが変わってくるでしょうが、解説したポイントを踏まえてご夫婦で一度いつ貰うべきなのか考えてみてください。

【参考:https://www.nikkei.com/article/DGXNMSFK1002I_Q2A110C1000000/?df=3

退職金にかかる税金について

ここでは、退職金にかかる税金について解説していきます。
どのようなときに税金がかかるのか、制度ごとにみていきましょう。

退職金は所得税の課税対象とされる

まず、基本的に退職金はお金が入ってくることなので、当然ながら退職金には税金がかかってきます。
ただし、かかる税金についてはどのように退職金を受け取ったかで違いが出てきます。
つまり、一括で受け取ったときと年金として長期に受け取ったときでは、かかる税金が違ってきます。
これについては下で詳しく解説していきます。

【参考:https://tenshoku.mynavi.jp/knowhow/caripedia/26

退職一時金には優遇税率が適応される

退職一時金制度では、優遇税率が適応されるため非課税になることもあるようです。
この優遇税率は退職者所得控除の優遇制度のことで、なぜ控除されるかというと長年勤めてきた退職者のその後の生活に関わるものであるので控除されています。

具体的には、もしあなたの旦那様の勤続年数が20年以下であれば、40万円×勤続年数が控除となります。
また、あなたの旦那様の勤続年数が20年を越えていると、800万円+70×(勤続年数-20年)が控除となっています。
計算式をみればわかる通り、20年を越えるとより控除されるようになっています。
この優遇制度を利用することで、退職一時金は大きく控除されます。

企業年金制度では退職金は雑所得とみなされる

退職一時金制度では、控除があるので課税されないこともあると解説しましたが、企業年金制度では他の公共年金等と合わせて控除額の計算がされるので、雑所得として課税されることが多いようです。
具体的には、もしあなたの旦那様が65歳未満であれば公共年金と企業年金制度での年金が70万円以上で、65歳以上であれば120万円以上であれば課税されます。

あなたの旦那様がどのくらい課税されるのか詳しく知りたいのであれば、参考リンクより詳しい額を計算してみましょう。
そして、税金の面から退職後に企業年金を利用するのか考えてみてください。

【参考:https://www.nikkei.com/article/DGXNMSFK1002I_Q2A110C1000000/

手取りの退職金の計算の仕方について

ここでは、手取りの退職金の計算の仕方について解説していきます。
退職一時金や企業年金制度でどう税金が計算されるのか詳しく解説していきます。

退職金の受け取り方によって計算方法が異なる

上の税金についての解説でも話しましたが、退職金は受け取り方で税金の控除の計算が異なっています。
よってそれぞれの税金の控除額の計算方法を理解することで、手取り金の額を知ることができます。
下ではそれぞれの場合でどう計算されるのかわかりやすく解説していくので、しっかりと目を通して理解してください。

【参考:https://www.nikkei.com/article/DGXNMSFK1002I_Q2A110C1000000/?df=2

退職一時金制度の税金計算は勤続年数がポイント

退職一時金の税金については勤続年数がポイントとなります。
これについては税金の解説でも触れましたが、退職金は退職後の生活を安定的にするものなので、退職一時金では控除額を大きくとっています。
そして、勤続年数が大きいほど控除額は大きくなっていきます。

具体的には勤続年数が20年以下なら40万円×勤続年数で控除額は計算され、勤続年数が20年を越えていると800万円+70×(勤続年数-20年)で控除額は計算されます。
また、勤続年数は切り上げとなっているため、勤続年数が5年1日なら計算としては6年になります。
さらに、退職金の額が80万円以下であれば、控除額は80万円となります。
詳しくは国税庁からみてください。

【参考:https://www.nta.go.jp/m/taxanswer/1420.htm

企業年金制度の税金計算は公的年金等収入額がポイント

こちらも税金の解説で触れましたが、企業年金制度での年金と公的年金などの収入額がポイントになってきます。
また、年齢によっても控除額が異なっています。
課税される収入額の計算は次のリンク先の計算式と表と年齢によって行います。
詳しくはここからどうぞ。

なお、上のリンク先をみればわかりますが、65歳未満か以上で公的年金等収入額が変わっています。
さらに65歳未満の場合では70万円以下、65歳以上の場合では120万以下で非課税となっています。

確定拠出年金制度には税制優遇措置がある

企業年金制度の1つである確定拠出年金制度では、企業と個人の両方の場合でそれぞれ税制優遇措置があります。
個人の場合ではもちろん月々の掛け金の枠と年間での枠がありますが、枠内であれば全て控除されます。

また、運用益に対して課税されないことが大きな意味を持ちます。
株やFXなどの金融商品ではおおよそ20%ほどの税金がかかりますが、この確定拠出年金制度では本来されるべき課税がされません。
これはただお金を儲けるのではなく、退職後の支えになる退職金だからこの扱いを受けるからでしょう。

さらに、この確定拠出年金制度では、運用益を受け取る際に一時金や年金のどちらかで受け取ることができ、上で解説したそれぞれの受け取り方の場合の控除がさらにされます。
確定拠出年金制度では、運用益を出すことができればこのような優遇処置を受けることができます。

退職金の賢い運用方法について

今までは退職金の制度や仕組み、税金についてなど解説してきました。
退職金について知識がなかったあなたも、もう退職金がどんなものなのか理解しているでしょう。

そこでここでは、退職金を受け取ったらどう運用すべきなのか解説していきます。
運用のポイントからどんなもので資産を増やしていけばいいのか詳しくみていきましょう。

まずは退職金を使い道によって分類する

退職金を受け取ったら考えなしで使うのはやめましょう。
特に一時金では、額が大きいので無駄遣いしてしまうこともあります。
大事なことは退職金を使い道によって分類することです。

さて、この退職金の分類とはどんなものかというと、短期で使うもの、中期で使うもの、長期または余剰資金の3つに分けます。
短期とは生活資金として出ていくお金のことで、主に1年以内に使うものです。
中期は使う予定が決まっていたり、使うかもしれないと考えられるお金で、数年後から5年以内に必要になるだろうものです。
長期または余剰資金は、だいぶ後で使うかもしれないが今現在は使う予定のお金で、5年以上で使う予定のものです。

今解説した分類を使ってあなたの旦那様の退職金を割り振ってみましょう。
割り振れたら次は運用について考えていきます。

それぞれに分類した退職金は運用するにあたって、考える必要があります。
まず、短期では毎日支払ったり、週、月、年で出ていくお金であるので、普通預金など直ぐに下ろせてかつ安全な所でお金を運用しましょう。

次に中期では、今すぐ払うことはないので定期預金など安全な所でお金を運用しましょう。
ただし、予測外のことはあるかもしれないので、そういうときにはここから支払うことを考えておきましょう。

最後に長期または余剰資金では、現在からしばらくは間違いなく使わないので、この資金は投資信託や株などで運用してお金を増やしていきましょう。
退職後の生活には、お金は当然ながらかかってきますし、人によってはお金が足りなくなり困る人もいます。
ですから運用して困らないようにお金を増やしていきましょう。
ただこのとき、どのくらいリスクを許容できるのか考えて、安全性の高いであろう金融商品とそうでない金融商品の割合を考える必要があります。

金融商品には、リスクがあることを忘れずに、もし失敗しても大丈夫なようにしっかりあなたと旦那さんと話し合いましょう。
また、どんなものを運用すればいいのかは下で詳しく解説していきます。

とにかく退職金を受け取ったら、使い道によって分類してどう使うのか考えることが大事です。

退職金運用のポイントは目的をしっかり持つこと

退職金を運用してお金を増やしていくにあたってのポイントは目的をしっかりと持つことです。
この目的とはどう考えて運用していくかということです。

利回りはどのくらいを想定するのか、最悪運用したお金がなくなるリスクもとるのか、絶対に減らないように運用するのかということです。
なお、当然ながら退職金は退職後の生活のためのものなので、減らないようにすることは絶対です。

一方で退職金は、一般の方では簡単に持てないまとまったお金でもあるので、そのような額でなければできないことができます。
この利点を生かすことも考えましょう。

あなたと旦那様とでしっかりと話して、どのような目的で、目標の利回りをどうするのかなど、しっかりと見通しを立てることが大切です。

ヘッジファンドは多額の余裕資金運用に向く

多額の資金運用としては、ヘッジファンドが向いています。
普通の株式などは買う株にもよりますが、10万円ほどで何口か買えます。
しかし、このヘッジファンドは、1,000万円以上のまとまったお金でなければ運用してくれません。

ヘッジファンドは、プロの投資家集団が富裕層などからお金を預かって運用しており、どんな市場動向であっても利益を出していくことを求められている集団です。
そのため、ある程度のまとまったお金でなければ相手をしてくれません。

しかし、利益を保証するものではありませんが、プロの投資家集団が運用するので、10%以上の高い利回りを期待できるでしょう。
なお、このヘッジファンドの顧客には、富裕層だけでなく年金基金なども出資しています。
つまり、ある程度の信用をもってお金を預けられるということです。

あなたの旦那様の退職金がまとまった額で、お金を運用して増やしていきたいのであれば、リスクを考えた上で検討してはどうでしょうか。

投資信託はプロに少額からの投資をおまかせできる

ヘッジファンドがまとまったお金でなければ運用してくれないのに対して、投資信託では少額から運用してくれます。
もちろん運用はプロがしっかりと運用してくれます。

また、投資信託では、運用利回りをベンチマークというもので表しています。
ベンチマークとはその運用を行っているプロがどのくらいの結果を出せるのかを数値として示したものです。

どのくらいの利回りか確認したいときにはこちらをみてみましょう。
なお、このベンチマークはおおよそ5%ぐらいの運用利回りであることが多いようです。

あなたの旦那様の退職金を少額で運用したいのであれば、利回りを保証するものではありませんが、投資信託を考えてみてはどうでしょうか。

退職金定期預金プランは着実に資産を増やすことが出来る

リスクをとらずに安全に着実に増やしたいのであれば退職金定期預金プランがおすすめです。
この退職金定期預金プランでは、優遇金利制度を設けていることもあり、通常の定期預金よりも金利が高く設定されています。
おおよそ2%ほどの金利ですが、定期預金と比べてみれば明らかに高い金利です。

なお、優遇金利は3ヶ月などの期間限定であることが多いようですが、安全に増やせることは間違いありませんし、あなたと旦那様が安全に増やしたいのであれば一度検討してはどうでしょうか。

退職金運用プランは投資と預金のコンビネーションで運用される

退職金運用プランは投資信託と定期預金を組み合わせて運用されるものです。
安全性の高い定期預金とリスクも含みながらも利回りのある投資信託を組み合わせることで、一定の利回りを得られるようにしています。

特にりそな銀行やみずほ銀行のプランは、利回りがそれぞれ8%と6%で高くなっており、魅力的になっています。
あなたと旦那様が安全と一定の利回りを求めるならこの退職金運用プランはどうでしょうか。

終身保険は老後の健康障害に備えることができる

終身保険は退職金を増やしながら、老後の健康障害に備えることができます。
万が一老後にガンなどの重い病気になってもこれがあれば重い出費に悩むことはないでしょう。
さらに、解約すれば利息がついて戻ってくるので、資産運用としても利用できます。

なお、ポイントとしては、掛け捨てではなく解約返金率の高い保険を探すのがよいでしょう。
また、解約時に戻ってくるお金は、一定の期間契約しなければならないので、余剰の退職金がないのであれば向いていないと覚えていてください。

もしあなたと旦那様が余剰の退職金があり、老後の健康障害に備えたいと考えているのであれば、この終身保険を検討してはどうでしょうか。

退職金について正しい知識を身につけ将来のプランに役立てよう

これまで退職金について制度や仕組み、退職金にかかる税について、そして運用について解説してきました。
最初は知識のなかったあなたも退職金について理解し、どう運用すべきなのかビジョンがみえているのではないでしょうか。

今回この記事を読んで退職後にどうしたいのか、あなたの考える退職後のプランを旦那様と話し合ってみてください。
旦那様の残りの会社生活を支えながら、未来について考えていきましょう。

Sponsored Link

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitterでukano358をフォローしよう!

記事が良かったらシェアして下さいね♪