年収と税金の仕組みを知って自分に最適な働き方を実現しよう!

年収と税金の仕組みを知って自分に最適な働き方を実現しよう!

ビジネス 2018.08.17

税金の仕組みを知り働き方を考える

正社員だけでなく、パートやアルバイトなど、非正規雇用で働いている人などを含めて、誰もが気になる税金。労働の対価として給与を受け取っていますが、その給与からさまざまな税金が差し引かれています。また、税金は年収に応じて支払う税額が変わります。安定した収入を得るためにも、年収と税金の関係を学び、損のない働き方をしましょう。

年収にかかる税金は2種類ある

税金の種類を紹介します。

控除後の所得にかかる所得税

所得税は、個人の収入に対してかかる税金のことを指します。「その年」である、1月から12月までの所得から計算され、所得がなければかかる税金もゼロになります。また、所得税は国税になるため、税金は税務署へ納めます。所得税は、年収から必要経費(給与所得控除額)を差し引き、残りの所得である「課税所得」に税率をかけて計算します。
この税金は累進課税制と呼ばれ、年収が増えるにつれ、支払う所得税も増えていきます。そのため、所得税は収入によって税率が変化し、年収が高いほど税率が上がりますが、実際に手元に残るお金は年収が高いほうが多い計算になるため、年収が低い人のほうが手取りが多いというわけではありません。

前年度の給与と賞与にかかる住民税

住民税は、前年の所得に対してかかる税金を指します。都道府県税と市町村税をまとめて住民税と呼び、一括して市区町村へ納めます。住民税は、前年の年収をもとに計算されるため、翌年の6月から指定された額の税金が控除される仕組みになっています。所得割と均等割と言うように二つに分けて計算され、所得割については、前年度の所得(1月から12月までの所得)から計算することできます。
かかる住民税の税率(所得割)は、一律10%で、割合の内訳は市民税が一律6%で、都道府県民税が一律4%となります。一方、均等割とは一律ですべての人に等しくかかり、一定金額以内の収入の人や、所得のない人など、特定の条件を満たす人は住民税非課税となります。

所得税の税率について

所得税の税率について解説していきます。

所得により6段階の課税率が決まっている

所得税は、さまざまな控除金額を一年間の年収から差し引いた後の、課税所得に対して税金が課されます。所得税は、だいたいの金額を速算表によって計算することができ、課税される所得金額に応じて6段階(平成19年分?平成26年分までは5%?40%の6段階)、平成27年分以降は7段階の課税率が決まっています。また、税率と控除額の関係については次のようになっています。

  • 課税される所得金額が195万円以下の場合、税率は5%、控除額はO円となる。
  • 課税される所得金額が195万円?330万円以下の場合、税率は10%、控除額は9万7,500円となる。
  • 課税される所得金額が330万円?695万円以下の場合、税率は20%、控除額は42万7,500円となる。
  • 課税される所得金額が695万円?900万円以下の場合、税率は23%、控除額は63万6,000円となる。
  • 課税される所得金額が900万円?1800万円以下の場合、税率は33%、控除額は153万6,000円となる。
  • 課税される所得金額が1,800万円?4,000万円以下の場合、税率は40%、控除額は279万6,000円となる。
  • 課税される所得金額が4,000万円を超える場合、税率は45%、控除額は479万6,000円となる。

年収2000万超は税理士相談を視野に入れるても

確定申告とは、事業年度の税金の計算をする場合、基準となる課税所得がどのくらい発生したか、また、結果として税金をいくら納めるのか、法定書類に記載して税務署に申告することです。個人では事業年度の1月1日?12月31日までの1年間、法人は設定した事業年度の1年間の会計結果を確定し、申告します。
会社員の場合、年末調整で申告が完了するため、自分で確定申告を行う必要はありません。しかし、2ヵ所以上から給与を一定額以上もらっている場合や、年末調整では申告できない控除がある人などは、確定申告が必要となるケースがあります。特に、個人事業主は自分で確定申告する必要があり、年収2000万円を超える場合など、確定申告が必要なため税理士に相談するのが良いでしょう。
【参考:https://www.fincy.jp/tax/a_445

源泉所得税との違い

所得税とは、所得に対してかかる税金のことを指し、個人の1年間の全ての所得が対象になります。この所得とは給与のみを指すわけではなく、給与以外である、不動産所得、利子や配当など10種類に分けられ、それぞれ所得の計算方法があります。
ただし、この所得にそのまま課税がされるわけではありません。所得税には、個々の事情に応じて、税金の負担を調整するための控除という制度があります。扶養する家族・親族の人数、保険料、医療費についてなど、控除はさまざまに定められており、例えば、配偶者控除、扶養控除、基礎控除といったものがあります。そして、これらの控除を差し引いた所得が所得税の課税対象になります。
それでは、源泉所得税とは何でしょう。会社員のように給与所得のある人は、一般的に年末や1月に、源泉徴収票というものを勤務先から受け取ります。給与の支払者である会社が「ここに記載してある金額に対する源泉徴収税を納めた」と示すものを、源泉徴収票と呼びます。
給与所得も所得税の対象となるため、給与を支払う側である会社は、給与から事前に所得税を差し引き納めためもの、これが源泉所得税になります。源泉所得税は、給与所得という個人の所得にかかる税金を、給与の支払う会社側が代わりに国に納めます。なお、源泉所得税の税額や算出方法は、「源泉徴収税額表」として国税庁が毎年公表しているので、確認をすることができます。

住民税の仕組みについて

住民税の仕組みとはどんなものなのでしょうか?

均等割りは一律5000円

均等割りはと、非課税者を除いたすべての住民に均等にかかってくる税金で、平成26年度から平成35年度までの標準税率は一律5,000円(都道府県民税1,500円+市民税3,500円)の定額になっています。標準税率は、ほぼ全ての自治体で採用されています。
この標準税率に加えて、環境保全などの森林環境税として、300円?1200円程度を道府県税に追加している自治体もあります。この均等割りは、非課税の条件を満たさない限り、国民全員が一定の額を納める必要があります。

所得割は所得×10パーセント

所得割は、納税義務者の所得によって住民税が決まります。市町村により異なる場合が多少ありますが、標準税率は「市民税6%」と「都道府県民税4%」を合わせた10%となります。この標準税率は、所得からそれぞれの控除を差し引いたものにかけられ、所得割の金額が決定されるため、所得が多ければ所得割の金額も大きくなります。また、所得割は均等割りと同じように、条件を満たせば非課税になります。

前年度の収入に対して納めるのは翌年度

所得税と住民税の課税対象となる期間は、その年の1月1日~12月31日までと同じになります。しかし、実際に納付する時期には大きな違いがあります。住民税は、所得税の確定申告の後に、確定した所得に対して請求されるので、税金は後払いになります。また、すでに確定している所得をベースに計算されるため、住民税については年末調整や確定申告などに発生する差額の調整をする必要はありません。
住民税の請求時期は、前年分が6月頃に請求されるため、その年の1月分の所得に対する住民税は翌年の6月になり、タイムラグが出てきます。納付回数についても、会社員の特別徴収による天引きは、6月からの「年12回はライ」になりますが、一般的な普通徴収は「年4回払い」などの違いが発生します。

累進課税制度について

累進課税制度について、計算式も合わせて解説をしていきます。

年収240万の所得税の計算式

年収240万円の人の所得税を、社会保険料約34万円とした場合で計算方法してみましょう。

  • 1) 所得=年収?給与所得控除

240万円?(年収の30% +18万円)=240万円?90万円=150万円(所得)

  • 2) 所得控除

社会保険料31万円+基礎控除38万円=69万円(所得控除)

  • 3) 税額=課税所得(1?2)×所得税率

(150万円?69万円)×5%=40,500円
以上の計算から、所得税は4万500円となります。

年収500万の所得税の計算式

年収500万円の人の所得税を、社会保険料約71万円とした場合で計算方法してみましょう。

  • 1) 所得=年収?給与所得控除

500万円?(年収の20% +54万円)=500万円?154万円=346万円(所得)

  • 2) 所得控除

社会保険料71万円+基礎控除38万円=109万円(所得控除)

  • 3) 税額=課税所得(1?2)×所得税率

(346万円?109万円)×10%=23万7,000円
以上の計算から、所得税は23万7,000円となります。

年収850万の所得税の計算式

年収850万円の人の所得税を、社会保険料約120万円とした場合で計算方法してみましょう。

  • 1) 所得=年収?給与所得控除

850万円?(年収の10% +120万円)=850万円?205万円=645万円(所得)

  • 2) 所得控除

社会保険料120万円+基礎控除38万円=158万円(所得控除)

  • 3) 税額=課税所得(1?2)×所得税率

(654万円?158万円)×20%=99万2,000円
以上の計算から、所得税は99万2,000円となります。

年収2500万の所得税計算式

年収2500万円の人の所得税を、社会保険料約355万5,000円とした場合で計算方法してみましょう。

  • 1) 所得=年収?給与所得控除

2500万円?245万円=2255万円(所得)

  • 2) 所得控除

社会保険料355万5,000円+基礎控除38万円=393万5,000円(所得控除)

  • 3) 税額=課税所得(1?2)×所得税率

(2255万円?393万5,000円)×40%=744万6,000円
以上の計算から、所得税は744万6,000円となります。

扶養されている人が抱える103万のボーダーライン

103万のボーダーラインについて解説をしていきます。

所得控除額と基礎控除額

所得控除は、会社員の必要経費として給与収入の額を元に、一定の金額を差し引く仕組みを呼びます。差し引かれた給与所得控除額は非課税となるため、所得税や住民税はかかりません。一方、基礎控除は、所得税や住民税の計算をする際に、一律で差し引かれる控除のことで、すべての人を対象にしています。
給与所得控除と同じように、差し引かれた基礎控除額は非課税となるため、所得税や住民税はかかりません。また、所得税の現代の基礎控除額は、38万円(住民税33万円)となります。

住民税がかかるのは100万以上

住民税は、給与所得控除が65万円と同じになりますが、基礎控除は33万円となります。さらに、住民税所得割の課税基準は、総所得金額が35万円を超えない場合(住む地域によって変わります)は、課税されないというルールがあります。そのため、「給与所得控除65万円」と「住民税所得割の課税基準35万円」を足した、100万円が住民税所得割の非課税になるラインとなり、総所得金額が100万円以上を超えると住民税がかかります。
パートで働いていて、住民税の支払いが気になる場合、住民税の所得割がかからない年収を考えて、損しない働き方をするようにしましょう。

税金の仕組みを知り賢い税金対策をする

結婚や出産後も、パートやアルバイトなどで働く人が増えています。そして、働き始めたときに気をつけたいのが税金。特に、所得税や住民税は、収入に応じてかかる税金です。パートやアルバイトでも、一定の金額を稼げば給与から税金が差し引かれます。自分の収入に対してかかる所得税や住民税を知っておくことで、賢く節税でき、家計も安定するでしょう。
せっかく働いて得る給与も、税金の仕組みを知っているのと知らないのでは、将来的な貯蓄にも大きく関係します。税金の仕組みを知り損のない税金対策をして、しっかりと家計を守っていきましょう。

この記事のライター UKANO 編集部

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