【秘書検定の合格率】目指す級で変わるその役割と資格取得の方法とは
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準1級からの面接試験のポイントが高い
秘書検定では、慶弔ごとでのマナーや文章の書き方となどから上司の仕事をサポートするために必要な気配りやそのポイントを基礎から級が上がるに応じて実践的に学べます。
それらはすぐに現場で使えるものも多く、第一線で秘書に従事している人も基礎の確認のために受験しているほどです。
その実践的なスキルを試す最たる試験が、準1級から実施される面接試験です。
ビジネスの現場さながらの状況で、伝えるべき内容を覚え的確に報告できるか、同時に上司に報告するにふさわしい言葉遣いや立ち居振る舞いを審査されます。
学んだことが実際の現場で生かせるのか、秘書検定資格の意義が最も問われる面接試験は難易度も高く評価のポイントが高いといわれています。
しかし全く経験のない人がそのレベルに達するには、順を追ってきちんと基礎と固める必要があります。
未経験の方がもっとも気になる級ごとの合格率と、合格するために知っておくべきポイントや勉強のやり方を見てみましょう。
秘書検定の概要と活用できるポイント
秘書検定は「感じがよい」印象を与える人柄育成を目的に掲げています。
ビジネスの現場において人と接する機会は多く、その際によりスムーズに仕事を進めるにあたって必要な資質の一つです。
秘書検定の目指すもの
秘書検定が目指すのは、表情・態度・振る舞い・言葉遣い・話し方などの人柄の要素で良い印象を与える「人柄」の育成です。
社会に出て働く人ならだれでも備えたおかなければならない基本的な常識を、秘書技能という面省に集約して出題します。
感じのよい人柄をビジネスに限らず日常生活でどのように表すことが必要なのか。
3級・2級では筆記試験だけですが、準1級・1級ではさらに面接試験でも審査されます。
資格がなくてもそのスキルがあれば実務では問題ないのですが、そのスキルを客観的に証明してくれるのが秘書検定なのです。
秘書検定受験の概要
秘書検定は、社会に求められているスキルがどの程度身についているかを証明するものですから、社会人よりも社会で実務経験のない学生の受験者が圧倒的に多いのが現状です。
しかし近年、ビジネスに欠かせない知識やマナーが習得できるとして社会人の受験者も増えてきています。
筆記試験は3級と2級は年に3回実施され、準1級と1級は年に2回、筆記試験の合格者にはその合格通知と一緒に二次試験が案内されます。
3級が最も基本的な職場常識を問われ、級が上がるに従ってより実践的で幅広い知識が求められますから、初めて受験する人はまずどの級を受験するか、テキストや問題集を見て検討しましょう。
上級なら通信教育も勉強として有効
秘書検定で出題される内容は学校ではほとんど教えられていませんから、初めて勉強することばかりのはずです。
筆記試験はテキストと問題集だけでもクリアできますが、準1級・1級の面接試験で問われるのは知識だけではなく、行動も審査されます。
面接試験にもしっかり対策しようとすれば、通信教育などの講座を利用するのもいいでしょう。
課題は毎回異なるものの、そのポイントや自分ならではの行動の改善点を指摘してもらえるからです。
秘書検定3級に合格するには
秘書検定で最も基本的な職務内容を問われるのが3級です。
上司が効率よく仕事を遂行するためには、秘書はどんなことに気をきかせるに必要があるか、またどのように対応すれば感じがよいと思ってもらえるかといった基本を学びます。
秘書検定3級の合格率
秘書検定3級の受験者は平成28年度実績では高校生が最も多く46%、次いで専門学校生が17%、大学生が15%と続き、学生だけで8割を超えます。
最も基本的な内容のため平均すると合格率は70%を超えていますが、しっかり勉強していなくてはわからなかったり間違うことの多い問題ばかりですから注意が必要です。
試験内容と必要な勉強時間
3級は筆記試験のみで合否が判定されます。
試験の形式はほとんどがマークシート式の選択問題で、記述式の問題も数問出題されます。
基本的な内容のため全くの初心者から2週間程度で合格した人もいます。
秘書検定で出題される問題は、大きく5つに分かれています。
秘書として必要とされる資質、秘書としての職務知識、経済・社会などでよく使われる一般知識、マナー・接遇、上司をサポートするための技能です。
基本的な問題とはいえ、出題ジャンルは5つありますから初めて勉強する人にとっては簡単ではありません。
十分に力をつけるため、一カ月程度じっくり勉強することをおすすめします。
テキストと過去問を半々で実戦力を養う
秘書という性質上、全く新しい問題が出題されることはほとんどありません。
過去に出題された問題が再度出題されたり、多少の状況を変えたものが出題される可能性が高く、それだけに過去問題を含めどれだけ問題に当たったかが合否を分けます。
問題のポイントを押さえ、応用問題にも柔軟に回答できるよう準備しておきましょう。
秘書検定2級に合格しよう
一定のマナー・接遇や職務知識などに自信があるなら、2級から受験するのも選択肢の一つです。
2級になると受験者は大学生が最も多く46%、次が社会人で15%、さらに高校生の12%と続きます。
3級と同じく学生だけでおよそ8割を占めますが、会社員が増えているのも特徴です。
秘書検定2級の合格率は3級より低い50%
秘書検定2級は3級に比べ、実践的になるためより複雑な場面設定となり、さまざまな要素の優先順位を考える必要が出てきます。
社会経験があると有利のように感じますが、大学生・社会人の受験者数がこれだけ増えたにも関わらず2級の合格率は平均して50%ほど、2級の難易度がかなり上がっていることがわかります。
2級に合格した人の平均の勉強時間は約6週間ほどです。
平日に30分程度、土日に1・2時間程度の時間をかけ、一週間に必要な資質・職務知識など5項目のうち一項目を一週間で勉強し、最後の一週間で徹底的に過去問題に当たっています。
より短期間にするには平日の勉強時間を増やすとよいでしょう。
社会人の友だちから学ぶ
勉強する上でわからないこと、理解できないこともたくさん出てくるかもしれません。
そんな時は友人やすでに社会に出ている先輩に尋ねてみるとよいでしょう。
より多くの人の意見を聞き、さまざまなものの捉え方や考え方を学び柔軟性を身につけるときっと将来役立つでしょう
秘書検定準1級からは面接試験対策が必要
秘書検定準1級は、さらに筆記試験問題のレベルが上がり、選択問題が全体の半分にまで少なくなります。
出題される状況が幅広く、記述式の問題が増えた分確かな知識が必要です。
また準1級から実施される二次試験は、実際のビジネスの現場を模したリアルタイムの面接試験で、より実践的な力が試されます。
準1級の合格率は34%程度
秘書検定準1級は、筆記試験も2級からさらに難易度が上がりますが、それにも増して注意すべきは面接試験です。
受験者数の順位は2級と変わらず大学生が最も多く38%ですが、その次は会社員が25%、専門学生が14%と続きます。
合格率は平均すると34%ほど。
筆記試験の内容はもちろん、面接試験そのものも難易度を大きく上げています。
筆記試験は2級の強化版
筆記試験では2級よりさらに複雑で幅広い知識や判断力が問われます。
例えば2級であれば「来客は取りつがないよう指示されたら」といった比較的シンプルなものですが、準1級では「上司の不在理由を言わないケース」というより複雑な気遣いや言い回しが必要な場面が想定されています。
一般知識でも「取締役会とは」といった社会人でも難しいものも増えてきます。
徐々にビジネスの現場に近づき、その際に必要な知識を得ておく必要があります。
面接試験は人柄の表現力が問われる
面接試験は、筆記試験合格者だけが受験できます。
課題は試験当日会場で渡され、面接室に移動する前の2分間で覚えます。
面接室には3人1組で案内され、ロールプレイングは最初審査員に面接番号と名前を伝えるあいさつから始まり、課題を審査員に報告し、審査員を来客者に見立てて課題を適切な言葉に言い換えて応対します。
面接では秘書技能として求められる立ち居振る舞いや話し方・言葉遣い、明るい応対や身なりがポイントで、それらをしっかり理解できているかどうかが審査されます。
本来現場で求められるのは、こういった臨機応変さや状況の変化にも慌てず対応できる能力です。
そういう点では準1級からが本当の秘書としての技能が試されるといってよいでしょう。
秘書検定一級で就職や転職を有利に
秘書検定1級は、秘書検定の中で最も難易度の高い試験です。
どの要素においても最も複雑で判断の難しい問題が出題されます。
また準1級から実施される面接試験も難易度が上がります。
しかしそれだけビジネスの現場に近く多くの状況に対応できるスキルを身に付けることができます。
最高難度一級の合格率は最も低い30%以下
1級は最高難度で、準1級に比べてもさらに合格率は下がり、平均で30%以下です。
それだけ高いレベルの対応力・判断力や豊富な知識が求められているため、社会人でも簡単には合格できないのです。
1級では上司が携わっている仕事を理解して秘書が今何をしなければならないかを判断したり、上司が常に動きやすいように先を読んでサポートするといった秘書業務の中でもハイレベルな能力が求められます。
そのため現役の秘書や社会人でも、日頃の仕事のやり方を振り返り基本を確認するために受験する人も多いようです。
面接試験が合格率を大きく左右する
1級の筆記試験は、すべてが記述式です。
マークシート式の選択式ではないことから、どの問題についてもしっかりと理解して覚えておかなければ正答できません。
さらに面接試験も準1級と違い2人1組で実施され、それだけ詳しく細かに審査されます。
実際のビジネス現場を模した試験で、審査後面接官から改善点などを指摘してもらうこともできます。
筆記試験も本来は現場で使うためのスキルを学ぶものですから、面接試験は合格率を大きく左右する、まさに資格の総仕上げといってよいでしょう。
秘書検定一級は面接官も身構える
残念ながら、社会人だからといって全ての人が秘書検定で学ぶことの全てを理解し、生かしているわけではありません。
そのため就職や転職の際の面接官も、秘書検定資格を取得している応募者についてはより身構えるといいます。
秘書検定は社会において、マナーや一般知識をしっかり学んでいることを証明しているからでしょう。
秘書検定資格を持つことは企業にとっても安心できる
秘書検定には3級から1級まで4段階ありますが、合格率は級が上がるに従って下がります。
それは、その分問題として設定された状況が複雑で現実に近くなり、よりビジネス現場に近づいているからだといえます。
一度勉強するとわかりますが、今まで思い込んでいたマナーや常識の誤りや、考えたこともない状況での判断の仕方は、社会で仕事をする上できっと役立ちます。
またそんなスキルが必要であることをあらかじめ想定し、しっかり勉強して資格を取得していること自体が、企業にとってはそれだけ計画的に努力できる人物であることを証明します。
企業にとってそんな人材こそ安心して採用できるというものです。
秘書としての資質だけでなく、そんな努力もできることを証明するために、しっかり学んでスキルを身につけましょう。
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