がんの治療費はどのくらいかかる?各種補助を利用して負担を抑えよう

がんの治療費はどのくらいかかる?各種補助を利用して負担を抑えよう

保険 2018.02.09

ガンの治療費は高額?

ガンになってしまったら、詳しい検査や診察に始まり、治療をするための手術代、入院代、薬代など、たくさんのお金が必要になります。また、その治療費はとても高額といわれますが、平均でどのくらいかかるのかが気になるのではないでしょうか。

また、ガン保険や国の補助金制度を使えば、どのくらいの費用が抑えられるのでしょう?自分に合った保険制度を利用して、備えることはとても大切です。大切な家族と自分の生活を守りましょう。

ガンの治療費

検査にかかる費用

ガン検査には、血液検査、CT、MRI、レントゲン、カメラなどさまざまな方法があります。病院で医師の判断によって検査する場合を除き、自分で検査を受けに行く場合は、保険の対象外となり自己負担になります。40歳以上であれば、地方自治体でクーポンが配布され、レントゲンなどの簡易検査は、低価格で受けることも可能です。

血液検査のみ、CT検査のみなど、単独検査を自分で受けに行く場合の費用は、病院によって異なります。血液検査は数千円~10,000円ほど、CTは10,000円~20,000円、MRIは20,000~30,000円が目安になります。詳しくは、自前に病院に確認するとよいでしょう。

近年はがんドッグというものもあり、血液検査や超音波、カメラなど複数の検査をし、より正確にガンを発見できます。価格は日帰りで50,000円前後が多く、2日かけて行ったり、オプションでPET検査などを希望したりすると、数十万円かかることがあります。

?診察にかかる費用

ガンと診断され、治療中や退院して経過観察まで、かなりの回数の医師による診察が必要になります。病院での診察は健康保険の対象ですので、1回ごとの診察代は3割負担になります。通常は、最初に初診料がかかり、その後は再診になるため、2回目以降からは金額も安くなります。しかし、長期に渡る診察が必要になるため、総額では意外に負担となります。

普段の病気で診察を受ける場合は、3カ月あいて再び受診すると初診扱いになって、再び初診料が発生します。しかし、ガンを患い、退院後に経過観察などで通院する場合は、日にちが開いていても、再診として計算されることがほとんどです。

ガンでの診察の際には、検査をすることも多いので、その場合は支払う額も多くなります。また、診察時に通院する場合の交通費などもかかります。

手術にかかる費用

ガンと診断されて治療をする場合には、手術をすることが多く、手術費用が必要になります。部位や手術内容、そして金額は病院によって異なりますが、数十万~数百万円ほどの費用がかかります。最近は、さまざまな手術方法もあり、初期の胃がんなどでは、内視鏡による切除も可能になりました。その場合で、30万円前後といわれています。

通常の部位ごとの手術で100万円前後、複数の部位や難しい手術になれば、さらに金額も上がってきます。また、特定の病院で研究して行われている、高度技術を使った先進医療による手術は、保険適用外になり金額も数百万円かかります。ガンでの手術は、初期ガンなどを除き、複数回に渡る場合もあります。したがって、手術には大きな金額が必要になります。

抗がん剤などの薬代

がんの治療には、抗がん剤治療も多く使われています。おもに手術後の再発防止や、全身のがん細胞を破壊する目的で使用されます。抗がん剤治療はサイクルごとに行われ、1サイクルを数週間かけて行います。その後、経過を見てまた繰り返し行うことが多く、1サイクルで100万円前後が目安です。

抗がん剤には、点滴や注射のほか、薬として飲むものもあります。また、抗がん剤を受ける患者の身長や、体重などによっても金額が異なります。

抗がん剤以外にも、ホルモン療法などもあります。こういった抗がん剤などの薬剤を使った治療の場合は、日本で承認されていれば保険の対象となりますが、承認されていない抗がん剤などは、自由診療扱いとなって全額負担となるため、注意が必要です。

入院にかかる費用

ガン治療では、通院での治療を望む方も多いですが、手術を行う場合など、長期入院が必要になることがほとんどです。初期のガンでも、最低2~3週間は入院となります。入院する場合は、身の回りのものや食事代のほか、場合によっては差額ベット代が必要になります。

一人~四人以下の部屋で、一人あたりの面積が一定の広さがある場合は、差額ベット代として請求されます。1日平均6,000円前後が目安で、一人部屋だと10,000円前後、四人部屋だと2,500円~と差があります。事前に、病院による説明があり、同意書にサインする必要があるため、家族とも相談して希望を伝えましょう。

その他にかかる費用

ガン治療には、そのほかにも細かな出費が必要になります。入院する際の身の回りの日用品や衣類、お世話してくれる家族や自分が通院する場合の交通費、食事代など、意外に支払う場面が多くなります。とくに家族の生活も変化してしまうことが多いので、外食が増えてしまったり、ガンや体によいものを購入したりと、治療以外でも出費が増えることがあります。

また、職場や医療保険会社に、診断書の提出を求められることもあります。証明書を作成してもらうためには、病院によって金額が異なりますが、3,000円前後~5,000円ほど必要になります。

平均額はいくらくらいか

ガンの進行度や回復度などにもよりますが、ガンと診断されて治療を受けるためには、かなりの費用がかかります。厚生労働省医療給付実態調査では、胃や腸などの部位ガンの場合、平均入院日数を10日として、約60万円前後必要だといわれています。また白血病や悪性リンパ腫など、20日程の入院1回につき、100~150万円ほどが平均額といわれています。これは保険適用前の金額となり、自己負担は3割になるので、18万円~45万円ほどが治療代の目安です。

しかし、実際にガンにかかった人への調査では、保険適用前の金額で100万円~200万円かかったという人が85%ともっとも多く、治療費以外にもいろいろな場面で、細かい出費が必要になることがわかります。

治療費を軽減するには

各種健康保険を利用する

ガン治療には、とても大きな金額がかかりますが、負担を軽くするために、国の制度やガン保険などを、ぜひ利用することをおすすめします。通常の診察などでは、社会保険や国民健康保険に加入して保険証を提示すれば、3割負担となります。

もしも、1カ月に払う医療費が一定額を超えた場合、「高額療養費制度」という国の制度があり、手術や入院費や検査代などが適用されます。しかし、保険適用外の手術や化学療法、放射線治療などで、自由診療扱いのものは対象外になります。

また、仕事中で求職する場合は、条件により傷病手当が支給されます。どちらも加入している健康保険組合へ申請が必要になりますので、連絡をして申請書を受け取りましょう。

ガン保険に加入する

一般の入院・通院や、けがに対応している医療保険に加入されている方は多いですが、ガンを手厚く保障するガン保険に加入しておくと、とても安心です。保険会社にもよりますが、自由診療の放射線や抗がん剤であっても、保障がついている場合が多く、ガンと診断された時点で、給付金が受け取れる保険もあります。

手術や入院も、日数や回数無制限のものが多く、通院メインで放射線治療をしたい場合でも、数百万円かかる治療代を保障してくれるものも。自分に合った保険に加入しておくと、もしものときに手厚い保障が受け取れるので安心です。

月々に支払う保険料も高額ではないものが多く、保障内容も充実しています。さまざまなタイプがありますので、検討してみてはいかがでしょう。

高額療養費制度を利用する

高額療養費制度は、健康保険に加入していて滞納などがなければ、利用できます。1カ月の医療費の自己負担額が、決められた額を超えた場合に、その超えた金額を国が支給してくれる制度です。診察代や薬代、厚生労働省が承認している手術や抗がん剤は適用可能なので、治療代に1カ月数百万円かかっても、10万円ほどの支払いで済みます。

所得や加入している健康保険により、自己負担限度額が決められており、ガン治療でかかる大きな金額を、大幅に負担してもらえますので、ぜひ申請しましょう。しかし、保険適用とならない自由診療の治療や、先進医療については対象外ですので、注意が必要です。

全額自己負担になる費用

健康保険や国の制度、またはガン保険の対象にならない、自己負担になる費用もあるので注意しましょう。たとえば、入院の際の差額ベッド代は、自己負担になります。また、入院には1日3食の病院食がありますが、これも自己負担です。病院食は1食360円ですが、平成30年より460円に上がる予定です。また。病室にテレビがついている部屋もありますが、テレビを見る場合もお金が必要になります。

交通費や家族の食事、身のまわりのもの、コインランドリーなど、意外に細かいお金が必要です。ガン保険で診断給付金付きの保険に加入していれば、最初にまとまった金額が受け取れるため、こうした費用にあてることも可能です。

先端医療も全額自己負担

先進医療とは、特定の大学病院で研究や実施されている、高度な医療技術を使った治療のことです。先進医療は自由診療になっており、自己負担になります。ガン治療での先進医療として、ホルモン療法や陽子線治療などが有名ですが、数百万円と、とても高額になります。

また、先進医療は、高額療養費制度も対象外になっています。ガン保険に加入していれば、保険会社によっては保障されることも。ガン保険のオプションとして、先進医療特約を付けることもでき、その場合のオプション料も、月々100円前後が多いので、すでにガン保険に加入している場合は、先進医療が付いているか確認してみましょう。保険に加入しておけば、治療の選択肢も増えるので、安心して治療が受けられます。

制度などを利用してうまく費用を抑えましょう

ガン治療には入院・手術、抗がん剤などの治療代に加え、さまざまな費用がかかります。しかし、国の制度をうまく利用することで、その費用を大幅に抑えることが可能です。そして、さらにガン保険に加入しておけば、自由診療のものでも保障が出ることが多く、また先進医療を受ける場合にも安心です。

健康な間はガンについて考えることは、あまりないかもしれませんが、もしものことを考えて備えておくことは、とても大切なことです。国の制度とガン保険について、一度家族でも話をする機会を作ってみましょう。

UKANO家計のクリニック 院長 鈴木雅博
この記事のライター UKANO家計のクリニック 院長 鈴木雅博

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