慌てないための家督相続知識と家督相続と遺産相続の違いについて

July, 12, 2018

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相続に関する事

相続は、自分に親がいるなら、必ずやってくる問題です。相続は揉めやすい事柄でもあります。その中でも、家督や遺産は似て非なるもの。この違いを知って、親の生前から準備をしておくことで揉め事もある程度は避けることができます。
親の死後に、相続で兄弟喧嘩になって縁を切ってしまうということが起きないよう、しっかりと準備をして起きましょう。家督と遺産の違いについて理解することが大切です。

家督相続とは

家督とは家父長制における場合の家長権を意味しています。家長とは一家の家督を継いで家族をまとめ一家の祭りごと(冠婚葬祭など)を催す人を指します。
鎌倉時代に家督の嫡子単独相続と遺産の分割相続が原則と決められました。嫡子とは嫡男ともいわれ家の実子で最も年長の男子を指します。女の子しかいない場合は年長の女子で嫡女となります。長子相続(年長の子が相続)とか末子相続(末っ子が相続)など家によって決められていたりもします。
室町時代に家督、遺産とも嫡子相続としましたが、現実的には確立せず争いも多かったようです。その後江戸時代に幕府の強い権力で、家督、遺産ともの嫡子単独相続が確立されました。
明治憲法のもとでも家制度のひとつとして家督は存続しましたが、日本国憲法制定の後、民法大改正によって廃止されました。その後、家長権は戸主権となって戦前の民法では保証されていました。第二次世界大戦後、1947年昭和22年に日本国憲法に則って新しく戸主権など大幅に改正されました。家督相続の大まかな歴史の流れです。
とは言っても70年以上過ぎた今でも家督を重んじる考えが、特に西日本中心に残っているようです。遺産相続が近代的法律なのに対して家督相続は封建的な大家族制度の遺制といわれています。

旧民法の家督相続

戦前の民法(明治31年~昭和22年施行)では、相続で家名を継ぐことを重んじた家督相続の制度でした。その時代一般には長男が戸主(家長)となり家を継ぎ、親の財産をすべて相続します。その代わりに高齢の両親を養い、家の冠婚葬祭を催し、親戚や近所との付き合いをすることになります。明治の民法大改正後、家長権は戸主権と変わり保証されてきました。

旧民法家督相続の種類

旧民法が適用される期間は明治31年7月16日から昭和22年5月2日までです。家督相続の場合の登記の原因、理由はあくまでも家督相続であり、新しく家督の相続を始めた日が適用となります。家督相続には3種類あります。

  • 法廷家督相続人・・これには第1種と第2種があります。第1種は相続人の家族である直系の卑属(自分の子、孫及び子孫と同世代)、第2種は相続人の家族である直系の尊属(自分の父母以前の世代)です。

入夫(入婿)婚姻の場合、入夫が家督相続人となります。また離婚した場合でも法定順位1位に定まります。そのため前の戸主とか前の戸主の女戸主が家督相続人に戻ることはありません。新たな家督相続が始まります。場合によってはその家と全くつながりのない人が家督相続人になることもあります

  • 指定家督相続人・・法定相続第1位の嫡男子がいない場合に限って、被相続人の父、母、親族会などが選ぶ相続人です。家の存続を第1義とし、生前に届け出、または遺言によって指定した人です。血縁が無くてもかまいません。
  • 選定家督相続人・・1も2もいない場合被相続人の父、母、親族会などが選んだ相続人です。その場合家族の中から選んだ人を第1種選定家督相続人といい、家族以外から選んだ人を第2種選定家督相続人といいます。
  • 選定家督相続人とは相続がはじまった後において選ばれるので、家督の相続の原因を問わず行われます。

選定する人は第1に父、2が母、3が親族会とされ、父母は家督相続がはじまる時に家族であることが必要です。また父母には養父母、継父母、嫡母(父の正妻)があり、養家に養母・実母がある場合は養母に選定する権利があり、家に実母・養母がある場合は実母に選定する権利があるとなっています。その家に縁故が深い人から選定する権利があります。

家督相続と現代の遺産相続

現代の遺産相続とは

現代の遺産相続制度は昭和23年1月1日より施行されてます。生まれや性別などに関係なく人は皆平等であるという基本理念からつくられたものです。今では隠居という考えはなくなり、相続は人が亡くなった瞬間に発生するとされ、すごく進んだ決定でした。
この相続制の特徴は、相続は死亡時のみ発生、配偶者はどんな場合も相続人となる、配偶者以外で相続できる人は定めた順位で誰もが相続できる、というところです。
相続順位としては、子供>直系の尊属>兄弟姉妹となっています。子供が生存するときは、直系の尊属や兄弟姉妹は相続はできません。
その後昭和23年以降に特別縁故者制度、配偶者の相続分引き上げ、寄与分制度、特別養子縁組制度など新たなものが加わっています。これらが現代の相続制度です。

家督相続との違い

家督相続とは、明治31年7月16日から昭和22年5月2日までの間に行われていた古い民法の遺産の相続方法で、戸主が亡くなった場合は長男が全ての財産を相続するとしていたものです。戦前では家督の相続は長男でした。そして家の財産のすべても相続していました。戦後は血のつながった子供であれば、遺産は皆に平等に分けられるようになりました。家督と遺産が分けられてきた現代のほうが、前に比べ平等になっています。
戦前の遺言書は、長男以外にも財産を相続させるために書かれていましたが、戦後法律が変わり、反対のために書かれたりすることもあるようで、皮肉な逆転かもしれません。不動産など分けにくい遺産もありますので、法律どうりにすればすべてうまくいくとも言えません。

家督相続が適応される例

旧民法である家督相続は今でも必要に応じて使用されることもあります。今でも家督相続が適応される例があります。家督相続を使うと現代ではどういった良いことがあるか書いてみます。
相続によって受け継いだ土地、家屋の名義を書き換える必要があります。登記がされてないとはっきりした名義人がわかりませんので、たいていは相続の時に書き換えることになるのですが、現民法下では遺産分割協議書の作成をしなければなりません。
その書類はかなり面倒なのですが、先に登記されてる人の亡くなった日が旧民法の施行中なら「家督相続」ということになって、遺産分割協議書が不要なので手続きとして簡単になります。
相続の時は、なにかともめ事がでてきます。その一つに自分が長男だからと主張する人もでてきます。現制度では平等に分配するということで決まっていますので、旧民法と現民法の違いとして知っておきましょう。長男だからという理由で主張された時、昔の社会通念だと理論的な反論もできますし、長男だからと特別の寄与にあたる何かがあるのかと反論もできます。

家督相続の筆頭

家督相続では長男が家督相続人となるのですが、仮に長男がいない場合でも誰が相続人となるか明確な決まりがありました。親族がいなくても適応されることもあります。
家督相続の優先順位は、法定家督相続人(長男が最も優先 > 指定家督相続人 > 第1種選定家督相続人 > 第2種法定家督相続人 > 第2種選定家督相続人 となっています。 そのなかで 第2種選定家督相続人は、親族でなくてもなることもあります。その場合縁故の深い人から選ばれます。

生きている時の家督相続

生前でもできる家督相続

現行の民法では相続は戸主の死亡時のみ発生しますが、旧の民法では必ずしも死亡によってのみ発生するわけではありませんでした。生前中に発生する主な理由は3つありました。
隠居(戸主が家督を他の人にゆずって引退する )、入夫婚姻(夫となる人が女戸主である妻の家に入る婚姻) 、国籍の喪失です。入夫婚姻の場合は婚姻後どちらが戸主となるかは自由となります。

隠居した場合の家督相続

隠居とは戸主が家督などそれまでの立場を人にゆずって、第1線から引くことをいいます。隠居には普通の隠居と特別な隠居があります。 普通隠居の条件は、満60歳以上になること、完全な能力を持つ家督相続人が相続の単純な承認をなすことです。
特別隠居の条件は、戸主が病などにより家の監督・統率ができない、女戸主であること、本家の家督相続のため現在の家の戸主を務められない、などです。

相続で迷った時はどこに行けばいいのか

相続で迷った時はどこに行けばいいのでしょう。相続に関することで相談できるのは主に司法書士、税理士、土地家屋調査士、弁護士などです。ひとくちに相続といっても千差万別で内容が違います。話し合いができてる時とできてない時、土地の相続があるかないかなどでも変わります。間違った専門家に頼むと時間とお金が無駄になります。
その場合、相続に特化した事務所を探すようにします。同じ資格で同じ業種だからと言っても、得意なものとそうでないものがありますから、特化しているということは数をこなして経験豊富という事にもなります。その後サービスや料金を比較するといいでしょう。
無料の電話相談なども実施しているところもありますからそういう所を探してみるのもいいでしょう。

家督相続の手続き

家督相続の手続きは簡単にできます。家督相続の登記を証明するための添付書類としては戸籍のみで足ります。家督相続による登記では戸籍1通のみで相続は証明されてしまいます。
一般的な相続の手続きは、期間を目安にしましょう。
7日以内:死亡届提出
3カ月以内:葬儀をする。金融機関に連絡。生命保険受け取り。健康保険、遺族年金の手続き。遺言書の確認と検認。相続人調査と遺産分割協議の開始。限定承認、相続放棄。
4カ月以内:所得税の準確定申告
10カ月以内:遺産分割協議書作成。各種相続手続きを進める。相続税申告と納付の手続き。
1年以内:遺留分減殺請求の期限
3年以内:配偶者相続税軽減の手続き  などです。

家督相続で揉めない為に必要な事

相続は揉めることが多いです。その例として土地による相続が多い、親の介護負担、相続に対しての考えの違い、親からの相続財産がはっきりしてない、遺言によって相続した財産が兄弟によって内容が違う、などです。
将来揉めることがないように、親が生きているうちに話し合いなどをしておきましょう。遺言書の作成、財産内容をはっきりとさせておく、財産の管理方法やルールを決めておく、親の介護について話し合っておく、相続税の試算をしておく、など準備をしておくといいでしょう。普段より兄弟間でコミュニケーションをとるようにしておくといいです。

知っておいた方が良い家督相続

家督相続については知っておくほうが良いでしょう。何かがあった時から準備をしていたのでは大変です。自分の親、兄弟ともよく相談をして日頃から話し合いをするなどコミュニケーションをとっておくべきです。自分にはどれが当てはまるのか、どれがいいのかを知っておくと便利です。

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