育児休業給付金の受け取り方を解説。条件や内容を確認して申請しよう

May, 31, 2018

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育休中の強い見方「育児休業給付金」

出産後には「育児休業給付金」を受け取りたいと考えている方は、受け取る条件や申請方法についてなど把握していますか?
基礎知識、受給額の計算方法、支給方法、手続きの方法、2人目以降、延長方法など、知っておくと役立つ知識はいろいろあります。
育児休業給付金について、さまざまなことを学びましょう。

育休の基礎知識

まずは育休の定義やもらうための条件と、期間などの基礎知識を学んでいきましょう。

育休とは何か

育休とは、正式には1991年に制定された「育児休業法」という法律によって決められた制度のことをいいます。
子どもが満1歳を迎えるまでは休業できる権利を保障するという内容です。

取得できる期間は定められていますが、場合によっては期間を延ばすことができたり、育児休業給付金をもらえたりと、さまざまなサポートを受けることができます。

原則として、育休を取得できるのは1人の子どもにつき1回となっていますが、2010年に「パパ・ママ育休プラス」という制度がスタートしたため、ママとパパがずらして育休を取ればもう1度育児休業を取ることも可能です。
(ただし子供が産まれて8週間以内に育休を取得した場合に限るなどの条件があるので注意しましょう。)

育休をもらうための条件と期間

育休をもらうためには強肩があります。
「同一事業主のもとで1年以上働いている(日雇い雇用は除く)」「子どもが1歳になっても雇用が見込まれている」「1週間に3日以上勤務している」「期限付き雇用の場合は、子どもが1歳になった後も1年以上の契約更新があること」が主な条件です。

条件を満たしていれば、申し出により育休をもらうことはできます。
祖父母など子どもを世話する家族と同居している場合や、子どもが養子であったとしても、育休の取得が可能です。

また、男女も関係なく取得できますし、正社員に限らず、派遣社員や契約社員などの期限付きで雇用されている場合でも、条件を満たしていれば取得できます。

ママが専業主婦の場合

以前までは母親が専業主婦の場合は父親は育休の対象外でしたが、その規定は廃止されています。
2010年からスタートした「パパ・ママ育休プラス」という制度により、母親が専業主婦であっても、父親の育休取得が認められるようになりました。

さらに、育休の取得は子ども1人につき1回のみと決まっていたのですが、母親が子どもを出産してから8週間以内に父親が育休を取得すれば、例外として育休をもう1度取得できるようになったのです。

母親が専業主婦であったとしても、育児は母親1人では大変です。
父親の育休制度が見直されているので、上手に活用して夫婦で協力し合って育児をしましょう。

パパの会社に育休制度が無い場合

「パパの会社に規定がないから申請できない」と誤解している方が多いのですが、父親の会社に育休の規定が無い場合でも、育児休業は法律に基づき労働者が請求できる権利であるため取得可能です。
条件さえ満たしていれば、申し出をして育休を取得できます。

育休は女性のためだけのものではありません。
最近は男性も積極的に育休を取得するように推奨する動きがあり、子育て中の父親の働き方を改善するために育児介護休業法の改正が行われています。
その中の1つが「パパ・ママ育休プラス」という制度です。
条件を確認し、父親も育休制度を活用していきましょう。

【参考サイト:改正育児・介護休業法のあらまし

育児休業給付金の基礎知識

育児休業中にもらえる「育児休業給付金」の条件や内容について確認しておきましょう。

休業中に支払われるお金

育児空行給付金は、育児のために休業するママやパパに対して、その生活を支援するために支払われる給付金のことです。
生活保障として雇用保険から支払われます。

働いているママやパパは、原則として赤ちゃんが1歳になるまで育児休業を取得することが可能です。
しかし、その期間は会社から給料をもらえないというケースが多く、収入がなくなると生活が苦しくなってしまいます。

その期間に生活を支援してもらえる育児休業給付金があれば、家計のやりくりの心配がなくなり、安心して育児に専念できるのです。

もらえる人の条件がある

育児休業給付金がもらえる人の条件が定められています。
主な条件は以下のようになります。

  • 雇用保険に加入する65歳未満の方で、育児休業する前の2年間のうち1ヶ月に11日以上働いた月が12ヶ月以上あること
  • 育児休業中に職場から賃金の80%以上を支給されていないこと
  • 育児休業している日数が対象期間中毎月20日以上であること

育児休業給付金をもらうには、上記の条件を満たす必要があります。
そして、条件を満たしていれば、正社員に限らず、パートや契約社員だったとしても受給対象です。

もらえない人の条件

育児休業給付金がもらえない人の条件も定められています。
主な条件は以下のようになります。

  • 雇用保険に加入していない人
  • 妊娠中に退職する人
  • 育休開始時点で、育休後退職する予定の人
  • 育休を取得せず職場復帰する人

上記の方は育児休業給付金をもらうことができないので注意しましょう。
例えば、雇用保険がない自営業の方は受給対象にはなりません。
産後退職するという方も多いかもしれませんが、育児休業給付金がもらえる方は産後職場復帰する方なので、産後退職する方は育児休業給付金の受給対象外です。

2017年に改正されたこと

2017年に育児休業の規定が改正。
これまでは、育児休業の対象となる子どもは「法律上の親子関係があること」が条件でした。
実子か養子であることが条件ということです。
この部分が改正になり、特別養子縁組の監護期間中や、里親に委託されている子どもも対象になったのです。

他にも改正されたことがあります。
改正前は、保育所に入所を希望しても入所できない場合、子どもが1歳6カ月に達するまで育児休業を取得できましたが、それ以上は延長できませんでした。
改正後は、子どもが1歳6カ月に達したときに、保育所を希望しても入所できない場合は、再申請すると最大6カ月延長可能に。

つまり、子どもが2歳に達するまでの間、育児休業を取得できるようになったのです。
それに伴い、育児休業給付金の支給期間も、子どもが2歳に達するまでの間は延長できます。

いくら受け取れるのか計算する

育児休業給付金がもらえる条件などの基礎知識を把握した後は、いくら受け取れるのかを計算してみましょう。

支給日数は育休期間

「育休期間=支給日数」です。
すべての月を1カ月30日と数えるので、2月で28日だったとしても30日分の支給になり、5月で31日だったとしても30日分の支給になります。
最終月に関しては、育児休業が終了する日までの日数です。

基本的に、育児休業給付金が受け取れる期間は1年間と決まっていますが、場合によっては例外で延長することもできます。
「パパママ育休プラス」の制度を利用する場合、パパとママがずらして育休を取れば子どもが1歳2カ月になるまで延長可能となります。

ただし、パパとママそれぞれが育休を取得できる期間は1年間です。
さらに、特別な場合は1歳6カ月まで、または条件により最大で2歳まで育休が延長でき、育児休業給付金の受給期間も延長できます。

計算方法について

育児休業給付金は、育児休業開始から180日間と、その後で計算方法が変わります。
育休開始から180日間は、「休業開始時賃金日額×支給日数×67%」、それ以降は、「休業開始時賃金日額×支給日数×50%」です。

「休業時賃金日額」は、出産手当金を計算するときに出てくる標準報酬月額とは違うので注意しましょう。
休業時賃金日額の計算については、以下に具体的に記載しております。

休業開始時賃金日額で計算

「休業開始時賃金日額」というのは、育休開始前(産休を取った方は休みに入る前)の6カ月の給料を180日で割った金額です。
「6カ月分の給料÷180日=休業時賃金日額」となります。
パートやアルバイトの場合は、11日以上働いた月の給料が6か月分必要です。

標準報酬月額が20万円の方の場合(子どもが1歳になるまで)

  • 育休開始日から180日間(6カ月)は、「20万円×67%=13万4,000円(月額)」
  • 残りの4カ月は、「20万円×50%=10万円(月額)」
  • 総額は、「13万4,000円×6カ月)+(10万円×4カ月)=120万4,000円」

賃金月額の上限額と下限額

賃金月額には上限額と下限額があり、上限額は42万4,500円、下限額は68,700円です。
例えば、賃金日額×30日が42万4,500円を超えたら、42万4,500円で計算。
賃金日額×30日が68,700円を下回ったら、68,700円で計算されます。

支給方法について

どのように支給されるのか、支給方法についても学んでおきましょう。

1回の支給額は2ヶ月分

産後休業は8週間です。
そのため、育児休業は産休明けの翌日にあたる8週間と、1日目から60日間分が2カ月分として計算されます。

2カ月に1回しかお金をもらうことができませんが、金額はもちろん2か月分まとめて入ってきます。
ただし、働いていたときは1カ月に1回給料をもらっていたので、収入サイクルは変わってしまうのです。
それが嫌だという方は、1カ月に1回受け取るという方法をとることもできます。

1ヶ月に1回受け取ることも可能

標準のサイクルなら、2カ月に1回受け取りますが、本人が希望するなら1カ月に1回(1カ月分)を受け取ることもできます。
希望するなら、申請を1カ月ごとに行いましょう。

例えば、標準報酬月額が20万円の場合(子どもが1歳になるまで)は、育児開始日から180日(6カ月)は、「20万円×67%=13万4,000円(月額)」が振り込まれます。
ちなみに、2カ月に1度の場合は、「13万4,000円×2カ月分=26万8,000円」。
この金額(26万8,000円)が2カ月に1度振り込まれます。

育休開始から180日後は、「20万円×50%=10万円(月額)」です。
2カ月に1度の場合は、「10万円×2カ月分=20万円」。
この金額が育休が終了する月まで振り込まれます。

育休が始まってから支給される

支給されるタイミングは、勤務先がハローワークに育児休業給付金の書類をいく提出するかで異なります。
初回は育休が始まって2~3カ月たった頃に振り込まれることが多いようです。

支給は基本的には2カ月に1度行われます。
気をつけなければいけないのは、1度手続きをしたらよいのではなく、2カ月に1度支給手続きが必要だということです。
申請をしたのになかなか振り込まれなかったら(初回は育休開始後2~3カ月後が目安)、会社の担当者に問い合わせましょう。

2人目以降はタイミングに注意

育休中に2人目を妊娠した場合はどうなるのでしょうか。
2人目以降はタイミングに注意する必要があります。

育休中に2人目を妊娠した場合

上の子が1歳になってから1年以上働き、その後2人目を妊娠した場合は、育児休業給付金を受け取ることができます。
「休業開始前の2年間に賃金の支払い基礎日数が11日以上ある月が12カ月以上」あれば受給資格を満たしていることになるので、2人目の子が該当していれば給付金をもらうことが可能です。

1人目の育休中に2人目を妊娠して、そのまま2人目の育休(または産休)に継続して入る場合、1人目と同じ金額の手当てを受給できます。
その理由は、標準報酬月額は職場復帰しなければ改訂されないから。
さらに、育児休業給付金は育休(または産休)の期間が免除され、過去2年間に11日以上ある月の12カ月分が受給条件の対象となるからです。

つまり、育休(または産休)の他、病気やけがで30日以上働けなかった月も免除されて2年間遡れるので、免除された期間を含めて最大4年まで遡ることができます。

年子で出産した場合

1人目の育休中に2人目を妊娠して、そのまま2人目の育休に継続して入る場合は、育児休業給付金をもらえます。
育児休業給付金は育休(または産休)の期間が免除され、過去2年間に11日以上ある月の12カ月分が受給条件の対象となるので、免除された期間を含めて最大4年までさかのぼることができるからです。

しかし、年子で出産した場合は注意が必要。
例えば、3人目を年子で出産し、保育園に入れないなどで育休を延長したケースだと、育児休業給付金を受け取れない可能性があります。
育児休業給付金がもらえるかなどを確認したい場合は、会社の担当者または最寄りのハローワークに問い合わせてみましょう。

パパ・ママ育児休業プラスについて

両親ともに育休を取ることを検討している方は、パパ・ママ育児休業プラスについて確認しておくとよいでしょう。

パパ・ママ育児休業プラスとは

パパ・ママ育児休業プラスは、両親とも育休を取る場合に受けることができる特例。
父親が育児休暇を取得して育児に参加することによって、もともとは1年だった育児休業期間をさらに2ヶ月間延長させることができるというものです。

そのため、共働きをしている両親にとってメリットのある制度だといえます。
パパ・ママ育児休業プラスを活用することで、父親も積極的に育児に参加でき、母親と共に親として成長していくことができるのです。

取得する条件がある

パパ・ママ育児休業プラスを取得するためには条件があります。
以下の条件を満たしていないと取得できないので注意しましょう。

  • 育児休業を取得しようとしているパパの配偶者(ママ)が、子どもが1歳になる誕生日の前日よりも前に育児休業をしていること(育児介護休業法の規定に基づく育児休業だけではなく、公務員が国家公務員の育児休業などに関する法律等の規定に基づき取得する育児休業をしている場合でも大丈夫です)
  • パパの育児休業の開始予定日が、子どもの1歳の誕生日以前であること
  • パパの育児休業開始日が、ママが取得している育児休業の初日以降であること

条件の中にある配偶者とは、法律上の配偶者だけではなく、事実婚であっても認められます。

支給金額の算出

育児休業中は職場からの給料は出ません。
しかし、雇用保険の被保険者であれば、こどもを養育するために休業した場合、一定の条件を満たしていれば育児休業球具金をもらうことができます。

パパ・ママ育児休業プラスを利用する場合は、子どもが1歳2ヶ月になる前日までの最大1年間、育児休業給付をもらうことが可能です。
また、育児休業期間中は、社会保険の保険料は、本人・事業種負担分が免除されます。

1年間育休を取る場合の支給額の算出方法

  • 育休初日~6カ月は、「月給×0.67=支給額」
  • 181日目~育休最終日は、「月給×0.5=支給額」
  • 「(月給×0.67=支給額)×6カ月分」+「(月給×0.5=支給額)×6か月分」=もらえる金額

さまざまなパターンが考えられる

産休や育休を取るタイミングによって、さまざまなパターンが考えられます。
例えば、ママの出産直後と仕事復帰直後に育児休業を取る、パパとママが交代で育児休業を取る、ママが専業主婦の場合は育児が一番大変な時期に育児休業を取るなど。

ママが出産した後8週間以内にパパが育児休業を取得した場合、特別な事情がなかったとしても再度育児休業を取得することが可能です。
パパの場合、育児休業の期間の上限は1年間。
ママの場合は、「出産日、産後休業期間、育児休業期間」を合わせて年間取得できます。

パパ・ママ育児休業プラスをうまく活用し、パパはママが大変な時期の数週間だけ育児休業を取得すると、ママはとても助かることでしょう。
ちなみに、出産後に産婦人科に入院している期間は、看護師さんたちがいろいろケアをしてくれるので、パパが休みをとるなら退院する日以降がおすすめです。

手続き方法について

育児休業給付金を受け取るための手続きの方法を確認しておきましょう。

手続きは会社かハローワークで行う

手続きは基本的には会社で行います。
妊娠中(産休に入る前)に、育児休業給付金の手続きに必要な書類をもらいましょう。

事情があり会社で手続きを行えない場合、自分で最寄りのハローワークに申請しに行きます。
その場合は、住んでいる住所を管轄するハローワークではなく、勤務先の事業所を管轄しているハローワークで行うので注意しましょう。

必要な書類

基本的に、必要な書類の準備は勤務先で行ってくれます。
初回申請で必要な書類は以下のものです。

  • 育児休業給付金支給申請書
  • 育児休業給付受給資格確認証

自分で行う場合は、ハローワークに書類を取りに行きましょう。
また、添付書類は以下のものが必要です。

  • 賃金台帳や出勤簿
  • 支給申請書の内容を確認できる書類(母子手帳や住民票)
  • 受取口座のコピー

上記の他、マイナンバーを記入する欄があるため、自分のマイナンバーを用意しておきましょう。

提出場所と方法

書類の提出先は、勤務先である会社です。
初回は産休の1カ月前までに申請しましょう。
「育児休業給付金支給申請書」は必要事項を記入して捺印。
「育児休業給付受給資格確認証」は、銀行振り込みの口座を記入して銀行届印を捺印します。

自分で手続きをする場合は、ハローワークで書類をもらい、必要事項を記入・捺印。
そして勤務先に記入した内容を確認してもらって、ハローワークに提出します。
自分で手続きをする場合、提出期限である「育児休業開始から4カ月以内」を過ぎないように気をつけましょう。

2ヶ月ごとに申請が必要

初回申請をすると「支給決定通知書」と「次回申請書」が自宅に届くので確認しましょう。
これらは次回申請書に記入して提出が必要な書類です。

これらの書類を提出しないと、2回目以降、育児休業給付金を受け取れることができません。
「支給決定通知書」と「次回申請書」が届いたら必ずチェックし、次回の申請の際に忘れずに提出しましょう。

育休を延長する場合

育休を延長できるケースとはどのようなときなのかを見ていきましょう。

保育園に落ちたとき

育児休業給付金が受給できるのは、基本的に子どもが1歳になるまでと決まっています。
しかし、保育園の抽選に落ちたときは、会社復帰が難しいので育休の延長申請を行うことが可能です。

育児休業の延長手続きをすることで、子供の年齢が1歳半になるまで延長することができます。
このときに該当する保育園は、国が定めた認可保育園のみです。
無認可保育園の抽選に落ちた場合は、育児休業を延長することができません。

その他育休を延長できる条件

認可保育園の抽選に落ちた場合は育休を延長できますが、そのほかの場合でも育休を延長できることがあります。
例えば、子どもの養育を行う予定だった人が死亡した場合や、病気などで養育が困難な場合、婚姻解消した場合などです。

上記のような理由で、常態として子どもを養育する予定の人が養育することができないまたは困難な状態になった場合は、育休を延長できます。
6週間以内に出産する予定、または産後8週間を経過しないときも育休の延長が可能です。

手続きのタイミング

延長申請の手続きをするタイミングは、子どもが生後10~12ヶ月のとき、または子どもが1歳を過ぎてから最初に申請するときです。

申請のタイミングを逃したり、申請し忘れたりした場合は、延長できなくなってしまいます。
その場合、本来延長した場合にもらえるはずの育児休業給付金ももらえなくなってしまうので、手続きのタイミングと育休を延長できる条件をよく確認しておきましょう。

必要な書類

認可保育園の抽選に落ちてしまった場合、育休の延長を申請するために必要な書類を用意しましょう。
育休を延長するためには以下の書類が必要です。

  • 入所不承諾通知(保育園に落ちたことを証明する書類で、自治体によっては「保留通知」と呼ぶこともある)
  • 入所申込書のコピー
  • 育児休業延長申込書

これらの書類を用意して、勤務先の会社に提出します。
自分で手続きをする場合はハローワークに提出しましょう。

合わせてしておきたい免除申請

育休中に給料はないので、勤務中に給料から天引きされていた社会保険などはどうしたらよいのかを知っておきましょう。

社会保険料の免除申請

育休中は、社会保険料の支払いは免除されます。
社会保険料とは、健康保険、厚生年金、介護保険、雇用保険など。
勤務していたときには、給料から天引きされていた保険料のことです。

支払い免除期間でも、保険料を納めた期間として計算されます。
免除の手続きを行うのは産休中です。
「育児休業等取得者申出書」を勤務先の会社に提出しましょう。
日本年金機構の「育児休業をしたときの手続き」のページからダウンロードできます。

【参照リンク:育児休業をしたときの手続き

住民税は減免措置に該当するかチェック

産休中や育休中でも、基本的に住民税を納めなくてはいけません。
住民税は、前年や全前年度の収入によって決まったものを、後払いにて翌年の6月から1年間支払うことになっています。
ただし、所得が前年の半分以下になった人は住民税の減免制度の対象となるので、減免措置に該当するかチェックしましょう。
減免措置を利用できるのは、以下の条件に当てはまる人です。

  • 所得が前年の半分以下になった人
  • 生活保護を受給している人
  • 失業保険を受給している人
  • 学生・生徒
  • 災害によって住宅や家財に大きな損害を受けた人

ちなみに、育児休業給付金には所得税がかかりません。
パパの年末調整で行う配偶者控除には、育児休業給付金を含めなくてもよいです。

そのほか妊娠と出産でもらえるお金

他にも、妊娠と出産でもらえるお金があります。
どのようなものがあるのかをチェックしておきましょう。

妊婦検診の「検診チケット」

母子手帳と一緒にもらえる妊婦検診の「妊婦健康診査受診表」。
「妊娠チケット」や「補助券」といわれています。

妊婦検診は基本的に実費となっていますが、この検診チケットがあれば無料で検診を受けることが可能です。
自治体により検診チケットの枚数などの内容が異なる可能性があるので、詳細は住んでいる地域の市区町村役場に問い合わせましょう。

健康保険から支給される出産育児一時金

「出産育児一時金」は、加入している健康保険から支給される助成金。
働いている方に限らず、専業主婦であっても、受給条件を満たしていれば受け取ることが可能です。

出産にあたり、加入している健康保険から42万円が支給されます。
赤ちゃん1人につき42万円となるので、もし双子を出産する場合の受給額は2倍となるのです。
1回の出産に必要な費用は、人それぞれケースにより異なりますが、一般的には40~50万円くらいが相場。
出産には高額な費用が必要になるので、出産育児一時金がもらえると経済的に助かります。

産休取得中にもらえる出産手当金

出産手当金は、働くママが産休取得中にもらえます。
具体的には、「出産のために会社を休み、その間に給与の支払いを受けなかった場合、出産日(実際の出産後予定日後のときは出産予定日)以前42日(多胎妊娠の場合は98日)から出産の翌日以後56日目までの範囲で、会社を休んだ期間」を対象に、出産手当金が支給されるのです。

給金額や支給日数は人それぞれ異なります。
その理由は、出産が予定日より遅れた場合は、遅れた期間も出産手当金が支給されるからです。

出産祝い金がもらえることもある

自治体や勤務先によって、出産祝い金がもらえることもあります。
または、加入している生命保険や医療保険の特約で出産祝い金が給付されるケースもあるようです。
自治体は、出産祝い金をもらえる制度がない自治体のほうが多いのですが、一部の自治体では30~35万円くらいを出産祝い金として支給しています。

生命保険や医療保険等に加入している方は、改めて契約内容を確認してから、保険会社に問い合わせてみましょう。
勤務先の会社から出産祝い金がもらえることもありますが、会社によっては出産祝い金がない場合もあったり、他社と金額に差が出たりします。
また、必要書類も会社により異なるので、勤務先に問い合わせてみるとよいでしょう。

中学校を卒業するまでもらえる児童手当

児童手当は、子どもが中学校を卒業するまで(15歳に到達してから最初の年度末である3月31日まで)もらえる手当のことです。
赤ちゃんが産まれたらすぐに申請手続きをします。

ただ、児童手当には所得制限があるので、高所得者はもらえる金額が少なくなる可能性があるのです。
所得制限は世帯人数によって異なります。
例えば、子ども2人の場合は、年収所得限度が960万円未満であることが児童手当を満額もらうための条件です。

それ以上の所得がある場合は、特例給付として子ども1人につき月額5,000円もらえます。
(特例給付は当面のもので、打ち切られる可能性ありです。)

児童扶養手当金と児童育成手当金

ひとり親を支援するための制度として、「児童扶養手当金」と「児童育成手当金」という助成金があります。
これらをもらうためにも所得制限や受給条件がありますが、シングルマザーやシングルファーザーの方にとってはうれしい制度なので、受給できるかどうか調べてみるとよいでしょう。

「児童扶養手当」は国の制度なので、都道府県のどこに住んでいる方であっても利用することができる制度です。
一方で「児童育成手当」は自治体独自の制度なので、制度を行っている自治体と行っていない自治体があります。
また、多少違う名前で制度を行っていることもあるので、自治体に問い合わせてみましょう。

育児休業給付金をもらって安心して子育てをしよう

育児休業給付金をもらうことができれば、出産後に仕事を休んで給料がなくなったとしても、生活費の心配をする必要がなくなります。

パパ・ママ育児休業プラスを活用して、パパもママも育児休業を取るという手段もおすすめ。
内容をよく理解してから申請し、育児休業給付金をもらって安心して子育てをしましょう。

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