「時給制契約社員」の働き方と自分のライフスタイルのバランス

「時給制契約社員」の働き方と自分のライフスタイルのバランス

ビジネス 2018.05.08

時給制契約社員とはどんな社員なのか

非正規雇用の割合は、年々増えています。時給制契約社員という働き方は、安定しているとはいえませんが、正社員よりも縛られる規律が少なく、自由度で考えると有利といえます。時給制契約社員は、特に法律などで決まった定義はないので、ここでは社会人として働いた経験のある人材と考えます。
では、時給制契約社員とは、どのような雇用条件や待遇なのでしょうか。正社員との比較など、特徴を比べたうえで、自分に向いているかどうかについても考えてみましょう。

時給制契約社員の制度と特徴

時給契約社員とはどのようなものなのでしょうか。制度や特徴といった面からみてみましょう。

契約社員の賃金の決め方

契約社員の賃金は基本的には、厚生労働省の賃金規定によって決められます。契約の内容は、基本的には企業が決めますが、時給換算したときに、都道府県ごとに決まっている最低賃金を超えていなくては、違法となります。最低賃金は、厚生労働省のホームページで確認できます。
平成28年の「正社員、正職員以外の短時間労働者」の平均時給は1,060円。「正社員、正職員以外の一般労働者」は1,299円。「正社員、正職員の短時間労働者」は1,432円。「正社員、正職員の一般労働者」は1,937円。以上のことから、非正規労働者の平均時給は低くいことがわかります。
とはいえ、人材不足の問題から、仕事の内容が専門職であるほど、時給も高い傾向にあるようなので、一概に契約社員の時給が低いとはいい切れません。参考のために、自分が希望する仕事の時給を、転職サイトで調べてみるのもよいでしょう。
【参照ページhttp://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11650000-Shokugyouanteikyokuhakenyukiroudoutaisakubu/0000190519.pdf】

退職金や賞与のない企業も

契約社員の場合に限らず、雇用保険などは、職種や事業主によって例外があるとはいえ、基準を満たしていれば、雇用保険を強制的に適応する法律があります。逆に、ボーナスや退職金は、基本的には「支払わなければならない」という法律はありません。つまり、働き先によって変わるということになります。職場を選ぶときには、いくつかの企業を比較して、自分の条件に合ったところを探すことが大事です。
また、労働基準法で、「労働条件を書面などで明示しなければならない」という内容が示されています。したがって、トラブルを避けるためにも契約内容をよく確認し、疑問がある場合には、契約前に明確にしておくとよいでしょう。

月給制よりも稼げる場合もある

月給制や時給制などの詳しい内容は、労働基準法で決められているわけではないので、一概にはいえませんが、時給制契約社員は、働いた時間分だけ給料に反映されます。ところが、一般的にいわれている「月給制」(「日給月給制」「月給日給制」とも呼ばれる)は、月間〇時間とみなしての金額なので、必ずしも実際の労働時間に反映されるとは限りません。そのため、場合によっては「時給制」のほうが、金額が多くなる可能性があります。
また、「(完全)月給制」というものもありますが、使われている場合は少ないようです。注意点として、それぞれの定義は確かではないので、担当者にどういう計算方法を取り入れているのかを、聞くことが一番です。
そして、時給制契約社員でも、労働基準法によって定められている、休日出勤や時間外労働、深夜労働の割増賃金は適応されます。よって、自分が当てはまると思った場合は、給料明細を確認することをおすすめします。

有給や保険適用のある企業も

時給制契約社員であっても、6カ月以上の勤務、8割以上の出勤率など、いくつかの項目を満たしている場合は、有給休暇を取得できます。社会保険に関しても、厚生年金適応を受けている会社で、定められている条件を満たしていれば適用されます。職種によっても待遇が変わってくるので、給料面だけでなく、どのようなメリットがあるのかを比べて職場を検討しましょう。
また、社会保険に関しては、年収などにより、扶養になっているほうが得な場合もあるので、二つの場合を比べて、保険加入を検討することもおすすめします。
非正規労働者の待遇改善のため、さまざまな項目の適応対象が拡大されてきています。これからも、変わる可能性があるので、厚生労働省のホームページなどで、確認するとよいでしょう。

頑張り次第で正社員へ上がることも

契約社員とは多くの場合、期間を決めて雇用契約を結んだ社員のことを指し、1回当たりの最長契約期間は3年です。契約の更新が平成25年4月1日以降から数えて、通算5年を超えた場合、希望者は申し込みをすれば、無期労働契約に転換できるというルールができました。
そのため、契約更新を5年以上続けられれば、無期限契約になることも可能です。ただし、これが正社員と同等になるかは、企業側の対応によって変わるので、契約内容の確認は必要です。また、無期契約ルールに満たないとしても、仕事の成果や、契約更新時の交渉次第で、正社員になれる可能性もあります。

時給制契約社員のメリットを生かした働き方

メリットを生かした働き方をするためには、どのような点に注目するべきかについてみていきましょう。

ライフスタイルに合わせた働き方

時給制契約社員は、勤務時間や日数を調整できることが、大きなメリットです。結婚を期に、仕事の負担を減らしたい人や、妊娠、出産、育児などで、仕事から遠ざかっていた人でも、今のライフスタイルに合わせて、働く時間の調整ができます。
また、働き方改革の一端として、「パートタイム労働者」(短時間労働者)と一般労働者との待遇の違いを、縮めるための「パートタイム労働法」が、平成27年4月1日に改正されました。このことから、社会保険などの雇用待遇の枠が広がり、時給制契約社員のような「パートタイム労働者」が、よりよい労働待遇を確保できるようになることが期待できそうです。

Wワークができる企業が多い

社会全体的では、副業を持つことがどんどん広がってきています。しかし、正社員の場合、副業ができたとしても制限がされていたり、企業によっては禁止されている場合もあります。時給制契約社員などの場合、副業の制限がほとんどありません。
一つは、やりたい仕事に限らず「安定収入を得られる仕事」。余裕ができたら「スキルを身につけるための、勉強になる仕事」という働き方も可能です。また、インターネット販売や、アンケート回答など、自宅でもできる隙間時間を使った副業も多くあるので、工夫次第で収入を増やせます。

アルバイトと違って履歴書に書ける

アルバイト、パート、時給制契約社員、準社員などは、どのような違いがあるのでしょうか。労働基準法の中では、月の決められた労働時間より短い場合は、「パートタイム労働者」とされています。とはいえ、一般的な「アルバイト」というと学生などが多く、比較的誰にでもできる仕事というイメージだと思います。
求人サイトなどをみると、時給制契約社員の募集の場合には、すでにある程度のスキルを必要としている、即戦力になる人材の場合が多いので、履歴書の職歴としても記載できる仕事内容といえます。つまり、時給制契約社員でも、積み重ねでその仕事のスキルアップにつながります。

契約期限で退職もスムーズ

時給制契約社員のメリットとしては、合わない仕事だった場合でも、とにかく契約期限まで待てば、基本的には退職届を書く必要がなく、退職手続きをスムーズにすすめられます。契約満了ということであれば、次に移る場合にも、悪い印象にはなりにくいでしょう。
ただし退職後に、失業手当を受けるつもりでいるならば、会社側が退職届や退職願を出すように求めてきたときには、状況によっては書かないほうがいい場合もあるようです。「自己都合」と判断されると、受給の速さや金額に影響が出ることがあるので、注意が必要です。

メリハリのある働き方ができる

契約期間があることで、大変なことがあっても「ここまでは頑張る」という目標も立てやすく、また、出した実績をもとに、次の契約内容を交渉し直すことも可能です。次の更新までの自分の目標を決め、計画を立てることで、メリハリのある働き方ができます。もし、うまくいかなかった場合でも、契約満了まで頑張れば、方向転換もしやすいでしょう。
一つの会社で、正社員としてずっと働けることは、「安定」の面ではよいことですが、自分自身のスキルアップのためには、いろいろな環境で経験を重ねることもひとつです。契約社員という働き方は、柔軟で変化に対応しやすいので、「自分のライフスタイル」に合わせやすのではないでしょうか。

メリットを生かして自分らしく働く

働き手が減少しているなか、「人材」を探している企業が増えています。社会人経験があれば、さらに需要は多いと考えられます。短時間労働者でも、即戦力となれば、多くのニーズもあり、働いた分は実績となり、次にもつながります。自分のライフスタイルを尊重でき、自由度の高い時給制契約社員という働き方を、試してみてはいかがでしょう。

この記事のライター UKANO 編集部

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