みなし残業代で損をしない。知識をしっかりと身に付けよう

April, 01, 2018

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みなし残業制は違法長時間労働の温床となっている

みなし残業制だから、残業しても残業代はかわらない。などと聞いたことはありませんか?かねてから、このみなし残業制が長時間労働の温床になっているという問題が指摘されています。みなし残業でも、場合によって残業代が別途支給されることがあることを知らずに、支給されるはずの残業代が支払われないまま働いている方もいるのではないでしょうか。このみなし制度をきちんと理解していきましょう。
 

みなし残業制は無限時間外労働の許可書ではない

「みなし」という言葉は同じでも、みなし残業(いわゆる定額残業制)とみなし労働時間制(裁量労働制)は全く異なる制度です。本当は見なし残業で働いているにも関わらず、裁量労働制だと誤解されていくら働いても残業代が増えないことに甘んじているかもしれません。

みなし残業制の正しい理解

みなし残業代で給与割合を換算していることを会社は従業員に知らせる必要があります。就業規則自体が変更され、所轄労働基準監督署への届け出がなされていても、従業員への周知が行われていなければ、その就業規則は効力が認められません。
これは口頭で残業してもみなし残業代だからと、説明するだけではなく、就業規則などの書面できちんと周知させる必要があります。みなし残業の導入で、固定残業代を基本給に上乗せして支払う場合には、従業員の不利益に当たらないため同意は不要です。一方、これまでの基本給に固定残業代を含む形での変更では、実質的な賃金の低下となり、従業員にとって不利益となるため、基本的に従業員への告知義務と同意が必要になります。

参照:https://employment.en-japan.com/tenshoku-daijiten/9838/

最低賃金とみなし残業代の関係性

最低賃金は年々上がってきており、厚生労働種が発表している平成27年の最低賃金の全国平均は一時間当たり780円になっています。時間外労働の計算方法は最低賃金×1.25となりますので、時間外労働の平均最低賃金は975円になります。
残業代の1時間当たりの金額の計算方法は基本給÷勤務日数×8×1.25×残業時間=残業代となりますので時間も金額も明確に設定されていたとしたら、最低賃金を割り込まない金額になっているかよく確かめましょう。

みなし残業制度のメリット

みなし残業では、労働者が実際に働いたかどうかにかかわらず、あらかじめ一定時間の残業時間を見込んでみなし残業代が支払われます。このように、労働者の実際の残業時間が少なくても一定の支払いを受けることができるため、残業をしない場合もする場合も、従業員の自由裁量で決まります。労働者が業務効率をあげて労働時間を短縮すれば、常に定時で帰りつつ、残業代込みの給料をもらうことができるのでメリットは大きいでしょう。
また、見なし残業制度は、長時間残業の抑制につながることもあります。「30時間分の固定残業代」がある場合、10時間の残業でも30時間の残業でも手当額は同じです。そうであれば無駄に残業時間を長引かせず、てきぱき仕事をして早く帰ろうと思う従業員も少なくないはずです。結果、従業員の仕事の能率があがり、時間外労働の減少、労働生産性の向上にもつながっていくと考えられます。

みなし残業制度のデメリット

労働基準法の条文には固定残業代、定額残業代という言葉は出てきません。固定残業代は法律上の制度ではないからです。しかし、固定残業代制度そのものが違法というわけではありません。適切な運用をしていることを前提として、残業手当を定額で支払うことを認めるという扱いがされています。
その適切な運用がされていないケースが多々あり、見なし残業制だから、いくら残業しても決まった額しか残業代がでないと勘違いしている従業員もおります。見なし残業時間よりも実労働時間の方が多い場合には、見なし残業として決められた時間を超えた分の残業代の支払いが必要です。これを支払わないと違法になりますが違法な残業を放置しているままの会社が多くあるのが現状です。

みなし残業制度が正しく利用されている例

みなし残業制度とは、実働時間が分からない外回りの営業マン、時間で賃金を決定することになじまない、高度に専門的な仕事をしている労働者や、経営企画などクリエイティブな仕事に従事している労働者などについて、その実労働時間に拘らず1日の残業時間を一定時間みなす制度です。

みなし残業制度が違法に利用されている例

実務上は、労働時間を把握しうる普通の仕事や、企画職ではなく事務職などは、みなし労働時間制の対象ではありませんが、みなし労働制が適用されてしまうケースが多いようです。
このような場合には、自分の職務内容が、法律で定められたみなし残業制の要件に該当しないことを会社に説明して、みなし残業制の適用を解いてもらうとともに、過去の残業時間に対してみなし残業代が不足していたら差額の清算を求めましょう。
参照:https://uluss.com/outlookshare/minasizangyou-ihou-hanrei/
 

みなし残業時間を超えた場合の取り扱い

固定残業代として支払っていても、毎月の業務量には変動があるケースが多く、みなし残業時間と実際の労働時間は異なることが想定されます。見なし残業を導入していてもタイムカード等による労働時間の管理は必要です。

みなし残業時間以降は時間外労働賃金の支払い義務がある

みなし残業時間よりも実労働時間の方が多い場合には、みなし残業として決められた時間を超えた分の残業代の支払いが必要です。固定残業代として支払っていても実際の残業時間に則して、残業手当を支払う義務があります。
本来の残業代-固定残業代=未払い残業代となりますので、例えば残業手当3万円(月45時間分)を含む、と時間も金額も明確に設定されていたとします。しかし、よく見て時給に換算してみると666円にしかなりません。この料金設定だと違法になり、今までの過不足の未払い残業代を請求することができるのです。

みなし残業時間以降の賃金計算方法

適法な、みなし残業制の場合の大まかな残業代の計算方法を説明します。

基礎時給を算出する

残業代を計算する最初のステップは、自身の時給を算出することです。計算式は次の通りです。
基礎時給=(月給ーみなし残業代ー手当)÷(月平均所定労働時間)
手当には月給から引くべきものと引かなくてよいものがあるので注意してください。

本来の残業代を計算する

次に、見なし残業制に関わらず本来発生している残業代を計算します。
本来の残業代=基礎時給×割増率×残業時間
割増率は、法廷内残業(所定労働時間が8時間未満の場合の、所定労働時間を超えて8時間に至るまでの残業)であれば1、1日8時間以上の労働であれば1.25など、状況により異なりますが、もっとも大まかな計算をするためであれば、1.25倍を入れておけばよいでしょう。

未払い残業代を計算する

最後に未払い残業代を計算します。
残業時間=実際の残業時間-みなし残業時間
みなし残業代はすでに支払われているので、本来の残業代からそれを引いた額が未払い残業代になります。
 

違法な残業をさせられた時の相談場所

残業を強制させられる、残業代が支払われないなど残業に関する問題は少なくありません。しかし、残業問題に悩まれてる方の中には、自身が抱える悩みをどこに相談したらよいのか知らない方が多いのではないでしょうか。

労働基準監督署/厚生省総合労働相談コーナーに相談する

労働基準監督署とは、企業が労働基準法などの労働関係法令をきちんと遵守しているかどうかをチェックする機関のことをいいます。労働基準監督署にみなし残業で不当であることを相談し、調査の結果が認められると、会社に指導が入るので残業代請求に応じてもらえる可能性は高くなります。個人の請求を相手にしないブラック企業であっても、行政が動けば無視するわけにはいかないので、証拠を提示し納得させることができれば心強い味方になってくれるでしょう。
参照:http://www.mhlw.go.jp/general/seido/chihou/kaiketu/soudan.html

NPO法人 労働相談センター

労働組合作ろう!入ろう!相談センター(NPO法人 労働相談センター)は無料でメール相談、電話相談に応じてくれます。賃金や解雇・退職、いじめ、いやがらせ、セクハラなど、いろいろな働く上での職場での問題を労働組合で解決する(職場の仲間と労働組合を作って・労働組合に加入して、闘って解決)というスタンスで相談に応じてくれます。来所しての面談も受け付けておりますが予約が必要になります。

労働問題専門の弁護士に相談する

弁護士は、国家試験の最高峰である司法試験に合格した、法律の専門家であり、労働問題についても専門分野としています。弁護士に依頼できる内容はいろいろあり、残業問題はもちろんのこと、未払いの賃金請求、不当解雇の阻止、パワハラ・セクハラ対策などさまざまあります。
弁護士に依頼した場合には、任意での交渉(示談)、労働審判の手続きを任せることができます。そして、最終的に慰謝料や未払いの残業代、退職金などを取り返すことを裁判でしようとした場合、弁護士は裁判の場でも代理人として本人の代わりに活動します。そのため、それらの支払いに応じない会社や金額の面で折り合いがつかないばあいには裁判をおこしてそれらを回収することができます。
 

知識を付けて違法な残業を見破る

みなし残業代を採用・運用する場合は、通常の賃金部分とみなし残業代分を明確に分ける必要がありますし、見なし残業代を導入している場合でもみなし残業時間を超えた残業に対しては、別途割増賃金を支払わなければなりません。
みなし残業は企業にとって都合のいい部分だけが利用されがちですが、労働者が正しい知識を身に付けていれば、その不正に対して異議申し立てをして待遇改善をするのは不可能ではありません。みなし残業で不当な扱いを受け、泣き寝入りをしないようにしましょう。

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