契約社員と派遣社員どちらがいいのか。自分に合った働き方を選ぼう

April, 01, 2018

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契約社員と派遣社員の違いを知ろう

雇用形態として、正社員、アルバイト、パート以外に「契約社員」と「派遣社員」があげられますが、実はこの二つの働き方の違いがよくわからない、という人もいるのではないでしょうか。
働き方に悩んでいる人はまず、両者の違いやメリットなどを理解しましょう。

契約社員の働き方

契約社員は正社員とは違い、異動や転勤、出向の義務がありません。
同じ仕事に専念したい人に向いている働き方です。
その他には、どのような特徴があるのでしょうか。

契約企業からの直接雇用

契約社員は実際に就業する企業と直接雇用契約を結びます。
契約時に雇用の契約期間を定められる「有期労働契約」となります。
準社員、非常勤、嘱託、臨時社員などもこの契約社員に含まれることがあります。

直接雇用のため、正社員と変わらず就業先が給料を支払うことも特徴の一つです。
また就業先の福利厚生を受けることができます。
所定日数以上の勤務があれば、正社員と同様、有給休暇も取得できます。
また、給与体系は企業によって差があります。
時給制なのか、月給制なのか事前に確認が必要です。

雇用期間が決まっている

契約社員は契約時にあらかじめ雇用期間が決められている場合が多いです。
企業ごとに雇用期間はまちまちですが、この期間を満了後も就業を継続するには契約の更新が必要です。
一方、契約期間が満了後に更新されない場合は「退社」となります。

ただし、平成25年4月に労働契約法が改正され、「有期労働契約が繰り返し更新されて通算5年を超えたときは、労働者の申し込みにより無期労働契約に転換できる」という「無期転換ルール」ができました。
つまり、同じ企業で更新を重ねて、通算5年以上の労働者が希望すれば、期限なしの雇用契約への切り替えが可能なのです。

正社員になれる可能性がある

もともと雇用期間がなく、収入面での安定や福利厚生の充実などのメリットがある正社員。
契約社員から正社員への転換を希望する人もいるでしょう。
はたして契約社員から正社員になれるのでしょうか。

企業が正社員登用制度を導入していれば、契約社員から正社員になれる可能性があります。
一定以上の勤務年数と、勤務態度や業務成績が評価されれば、自分の頑張りしだいで正社員への道がひらけるかもしれません。

また企業により、正社員登用の試験を実施するところもあります。
正社員も視野に入れている人は事前にこの制度や試験の有無を確認しておきましょう。

ボーナスが無い

労働基準法ではボーナス(賞与)の支給は義務づけられていないので、契約社員に対しボーナスを支給しない企業も多いようです。
労働契約書や就業規則に規定され、ボーナスはあっても正社員より少ないか、寸志程度というのが一般的です。

ボーナスが出ないかわりに、毎月の給料が多めに支給されるという場合もあります。
仕事に有効なスキル・資格を持っていればそれが有利に働き、ボーナスがなくとも収入アップを目指すことができます。

契約社員で長い期間働いていれば、場合により交渉次第でボーナスをもらえることがあります。
なかなかお金のことは相談しにくいものですが、企業に十分貢献していると自負している人は、就業先と交渉してみるのも一つの手段です。

退職金が無い

ボーナスと同様、退職金制度に法的な決まりはないので、退職金に関する取り決めは企業に委ねられます。
企業側は労働契約書や就業規則が矛盾しないように規定・遵守する必要があります。

とはいえ、実際契約社員に退職金が支給されることはほとんどありません。
東京都産業労働局の調査では、契約社員への退職金制度が無い企業が80%を超えています。
退職金がある場合も正社員と比べて、かなり少ない金額と考えておきましょう。

長期的に繰り返し契約実績があって、契約社員向けの就業規則が無く、正社員の就業規則を契約社員へ準用している場合、退職金が支給されるケースがあるので、あきらめずに交渉してみてもよいでしょう。

契約終了後は自分で次の仕事をさがす

契約終了後、次の仕事は自分でさがすことになります。
「雇用保険に加入していた」、「通算12カ月以上雇用保険料を支払った」、などの一定条件を満たせば失業保険がもらえるので、まずハローワークで失業認定の手続きをしましょう。

通常、失業保険は退職理由が自己都合だと、待期期間7日間+3カ月の給付制限がありますが、契約社員の場合、会社都合はもちろん、たとえ自己都合(契約期間満了)の退職であっても、この給付制限がつきません。
契約社員は雇用が不安定なため、免除されています。
失業保険を早めに受給できるのは、仕事さがしをする上でとても助かりますね。

派遣社員の働き方

一般的にパート、アルバイトよりも時給の高い派遣社員。
企業にとって即戦力となるスキルが求められるため、やりがいのある働き方です。
派遣社員の働き方をみてみましょう。

派遣会社との雇用契約

契約社員とは違い、派遣社員は派遣会社と雇用契約を結びます。
業務の指揮命令等は実際に働く派遣先の企業から受けますが、給料は派遣会社から支払われることになります。
その他、有給や福利厚生、保険加入などの手続きも派遣会社で行われます。

派遣社員になるにはまず、派遣会社への登録が必要です。
派遣会社から紹介された派遣先企業で就業を始めた時点で、派遣社員と派遣会社との雇用関係が成立するのです。

契約期間が決まっている

契約期間については契約社員と同じく、期間に定めがあります。
以前まで派遣期間の上限は1年が原則でした。
平成27年9月30日から労働者派遣法が改正され、施行日以降に契約または更新される派遣社員の「期間制限ルール」が変わっています。

派遣先事業所単位の期間制限

同一の派遣先の企業に対し、派遣できる期間の上限は3年が限度になります。
派遣先が3年以上の受け入れを希望する場合は、過半数労働組合等の意見聴取が必要です。
(1回の聴取で延長可能期間は3年)

派遣労働者個人単位の期間制限

同一の派遣社員を派遣先企業の「同一組織単位」に派遣可能な期間は3年が限度となります。
つまり、同じ人が3年以上同じ課にはとどまれません。
違う課への派遣、または別の人を同一の課へ派遣なら可能です。
また、派遣元で無期雇用されている、または60歳以上の労働者は対象外です。

サービス残業が無い

派遣社員の時間外手当てにおいて、派遣会社との間には労働基準法第36条、いわゆるサブロク協定が結ばれています。
時間外手当ては1日8時間・1週間40時間を超えて勤務した場合、基本賃金に対し25%以上割り増しして支払うことが法律で義務づけられています。
また深夜残業や休日出勤など時間外の種類により、割り増し率は変わります。

正社員でサービス残業はよくあることですが、派遣社員で働いていれば、残業代は働いたぶんだけ請求できるのです。
ただし残業時間の上限も決められているので注意しましょう。
たとえば1週間で15時間、1カ月で45時間などです。

企業によっては残業すること自体を好ましく思わないところがあります。
残業代目当てにダラダラと不必要な残業をするのは、社会人としての常識や業務能力までも疑われてしまいます。
必要に応じた適切な業務を心がけましょう。

条件や待遇の交渉は派遣会社が行う

契約社員で働くことのメリットとして、条件・待遇面の交渉は派遣会社が行ってくれることがあげられます。
やはり直接派遣先へ時給などお金のことを相談するのはハードルが高いです。
そこで派遣会社がワンクッションの一役を買ってくれるのです。
また仕事上の問題や悩みも相談でき、サポート面でも充実しています。

時給だけでなく、勤務日数や仕事内容など自分が納得のいく環境で働ける可能性が高いことも、派遣社員であることのメリットです。
もちろん勤務態度や実績も考慮されるので、普段から真面目に業務に取り組むことが基本です。
その上で派遣会社としっかり話し合いましょう。

交通費は基本的に支給されない

労働基準法には交通費に関する規定は明記されていません。
つまり労働者に対しての交通費支払いの義務がないのです。

派遣会社によって異なりますが、交通費は別途支給されず、時給に含まれることがほとんどです。
そもそも契約社員の時給はパートやアルバイトに比べて高めに設定されています。
交通費が出ない代わりに時給が高い、というスタンスで働く人も多いようです。

しかし給料の一部から、交通費をねん出しているにもかかわらず「通勤手当」の支給ではないので、交通費非課税が認められないのはデメリットといえるでしょう。

出勤すればするほど、交通費がかさんでしまい、勤務日数を減らしたほうが結果的に得をする場合もあります。
自分で計算し勤務日数を調整するか、なるべく自宅から近い勤務先を紹介してもらうことをおすすめします。

契約終了後は次の仕事を紹介してもらえる

派遣契約終了後は派遣会社が次の仕事を紹介してくれるので、仕事を自分で探さずにすむことが特長です。
契約社員は契約満了後、自分で職探しをしなければならないので、その点では派遣社員のほうが有利といえます。

派遣会社が派遣社員本人の希望する条件に合った仕事を紹介してくれるので、自分でさがすより効率的に仕事を見つけられます。
就職活動に時間をとられないので、プライベートと両立しやすく充実した生活が送れます。

自分に合った働き方をみつけよう

契約社員と派遣社員は似て非なる働き方です。
実際に働く企業か派遣会社、どこと雇用契約を結ぶかが一番大きな違いといえます。
そして雇用契約に期間があるという共通点があり、契約満了時に雇止めになるリスクもあります。
しかし、そのぶん失業保険や他のことで優遇されたりと、サポートしてくれる法律や機関があります。

ライフスタイルに合わせた働き方ができる契約社員と派遣社員。
それぞれにメリット・デメリットがあるので、自分がどこに重点をおくのか、どちらが向いているのかなどをしっかり見極め、スキルや経験が生かせるような仕事・働き方をみつけましょう。

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