社会人になってから初めての給料。いったいいくら手元に残る?

社会人になってから初めての給料。いったいいくら手元に残る?

ビジネス 2018.04.01

社会人になったら知っておきたい初任給と手取りの知識

働き始めて一番最初の楽しみが、初任給の方も多いのではないのでしょうか。そんな中、初任給が全額貰えると思っていませんか。初任給は自分の手元に残る金額を示しているわけではありません。初任給からあらゆるものが引かれて、思っていたよりも少ない金額となってしまうのです。
想像していた金額よりも少ないと、働くモチベーションが下がるきっかけになる可能性もあります。給与について正しく学んで、実際に貰える金額をきちんと把握しましょう。

月収の額面と手取りの違い

給与には額面給与と手取り給与の2種類あります。皆さんが求人広告などでよく目にするのは額面給与と呼ばれるものです。では手取り給与とは何を指すのか、まずはこの二つの違いについて理解していきましょう。

給与から経費を差し引かれたものが「手取り」

求人広告などに掲載されている給与はほとんどが額面給与で、いわゆる基本給と呼ばれるものです。基本給は残業代や交通費などは含まれていませんが、一方で経費等も引かれていない状態のものとなります。そのため基本給が全額手元に貰えると勘違いしていると、給与が振り込まれた際に少なく感じてしまうでしょう。
では、基本給から引かれる経費は何を指しているのかと言うと、税金や社会保険料など、働いていると支払わなければならないもののことです。そして、基本給から税金や社会保険料などの経費を差し引いたものを手取り給与と呼びます。その手取り給与が、実際に自身の口座へ振り込まれる金額となるのです。

額面の75~85%が手取りになる

額面給与から経費が引かれることを理解して頂けたでしょうか。額面給与が全額手元に入るわけではないことに、ショックを受けた方も多いでしょう。では実際いくら位が手元に残るのかというと、額面給与のおおよそ75~85%となります。
つまり、額面給与が20万円だとすると手元にはおおよそ16万円しか残らないという訳です。社会保険料や税金が高いことが伝わってくる金額ではないでしょうか。また、家族の扶養状況等によって経費の金額が異なってくるため75~85%と幅があります。

給与から引かれるものとは何か

給与は全額貰えるわけではないことは理解していただけたでしょうか。ここからは実際に経費として差し引かれる税金と社会保険料について理解を深めていきましょう。

初任給では雇用保険と所得税が引かれる

働き始めて楽しみである初任給からは、雇用保険と所得税が引かれます。雇用保険とは社会保険料の一つで、働く人は全員支払うことになっています。雇用保険料を支払うことで失業した時には失業保険が支給されたり、育児休暇を取得したときには給付金がもらえたりと、働けなくなった時の保険だと考えていいでしょう。
次に所得税ですが、1年間の所得に応じて変化する税金です。つまり、稼げば稼ぐほど多く引かれるものとなっており、20代の新人よりも50代のベテランのほうが多く支払うことになります。ただし、毎月引かれる所得税はおおよその金額で引かれており、年末になると引きすぎた場合は返金され、足りなかった場合は追加で徴収されます。

翌月からは厚生年金と健康保険料が引かれる

初任給の翌月の給与からは雇用保険料と所得税の他に、厚生年金と健康保険料も差し引かれるようになります。国民年金という言葉を聞いたことがある人は多いのではないのでしょうか。国民年金にプラスして積み立てるのが厚生年金で、より豊かな老後のための資金と言えるでしょう。
また、健康保険料は健康保険組合に加入するために必要なものとなります。健康保険組合に加入していなければ、歯の治療費や風邪を引いたときの内科の受診などがとても高額なものとなります。健康保険料は治療を受けるために必要なものと言えます。
厚生年金も、健康保険料も毎月の給与から規定の金額が引かれます。規定の金額は給与によってことなりますが、収入が低い人は低く、収入が高くなるにつれて上がっていきます。また、40歳以上になると介護保険料も支払わなければならなくなります。

就職して2年目からは住民税も引かれる

1年働いて仕事にも慣れてきて給料も少し上がった頃、同時に給与から引かれる金額も多くなります。入社1年目の給与では、税金としては所得税しか引かれていませんでした。しかし、2年目の6月からは住民税も引かれるようになります。
住民税が働き始めの1年間は引かれないのは、前年1年間の所得に応じて金額が決定されるためです。そのため、1年間働いてきた2年目になると支払う必要がでてくるのです。また、市区町村によって住民税の金額は異なりますが、ほとんどの人が1年目の手取りよりも2年目の手取りのほうが低くなってしまいます。

学歴で見る初任給の手取りの平均額

初任給についてはおおよそ理解していただけたでしょうか。次は最終学歴別で初任給を見ていきたいと思います。学歴社会という言葉があるように、学歴によって大きな差があると思う方も少なくないでしょう。ここでは実際に最終学歴による初任給の違いを見ていきましょう。

高卒の初任給の手取りは平均12~13万円

高校卒業をしてから就職する、いわゆる最終学歴が高卒の場合、初任給はおおよそ16万円となっています。男女間でもあまり差はありませんが、男性は平均16万3千円、女性は平均15万6千円となっています。
初任給だけで見るとそこまで低く感じないかもしれませんが、社会保険料等を差し引くと手取りは12~13万円となります。アルバイトの経験をしている方から見ると、少し低い金額に思われる方も少なくないのではないでしょうか。

短大卒の初任給の手取り平均は14~15万円

短期大学を卒業してから働き始めた場合の初任給はおおよそ17万5千円です。男性の平均は17万7千円、女性の平均は17万4千円とあまり差はありません。また、高専卒業者も初任給は短大卒とほとんど変わりありません。
手取りで考えると、おおよそ14~15万円となります。最終学歴が高卒か短大卒かによる差は1万円程度となっており、思ったよりも差が少ないと感じた方もいるのではないでしょうか。

大卒の初任給の手取りは平均16~17万円

四年制大学を卒業後に就職すると、初任給の平均は約20万円ほどとなります。男性の平均が20万4千円で女性は19万8千円くらいとなっており、少し男女間で差がありますが、手取りとしては16~17万円が平均的金額です。
高校卒業後にすぐ就職した場合と比べると3~4万円ほどと、少々差が大きいなと感じる方もいるかもしれません。一方で、短大卒の場合と比較すると1万円程度しか差がないため案外違いがないものだと感じた方もいるのではないのでしょうか。

院卒の初任給の手取りは平均18~19万円

最後に大学院を卒業した時の初任給ですが、おおよそ23万円です。大学院卒の男女間に差はなく、男女ともに22万8千円が平均初任給となっています。そこから社会保険料等が差し引かれると18~19万円が手取りとなります。
院卒と高卒で比較すると5~6万円の差があり大きく感じるかもしれませんが、大卒と比較するとやはり1万円程度の差しかありません。しかし、初任給だけでみると学歴によってそこまで差が生じない、と感じるかもしれませんが、生涯収入で比べると大きな差となってくるのです。

職業別にみる初任給の手取りの平均額

学歴によって初任給が変わることはお伝えしました。学歴でも初任給に差は出ますが、職業によっても差が出てきます。そこでここでは高給取りなイメージの強い公務員・教員・看護師・銀行員の四職種を見ていきましょう。

公務員の初任給は大卒で手取り15万円程と低め

公務員と言えば給与が高く、高給取りなイメージを持っている方も多いかと思います。しかし、大学卒業者の初任給はおおよそ18万円で、手取りで考えると約15万円と平均と比べてやや低めになっています。さらに、高校卒業者の初任給では手取りはおよそ12万円と公務員が持つ高給取りなイメージとは少し違い、低く感じる方も多いでしょう。
しかし、公務員だと一般企業とは違い倒産する心配がなく、長く勤めることができます。また、公務員と言っても地方公務員や国家公務員など種類は様々で、どの公務員になるかによっても大きく差が生じます。

教員の初任給は教諭の種類などでも変わる

学校でお世話になってきた先生も公務員の一種ですが、あまり高い給与をもらうイメージが無い方も多いのではないでしょうか。しかし実際は、公務員全体の平均が18万円だったのと比べて、教員の平均は20万円とやや高い金額となっています。さらに、一口に教員と行っても小学校なのか高校なのかで収入は変わりますし、私立なのか公立なのかでも大きく異なってきます。
また、勤める学校によって収入が変わる教員ですが、どの学校も基本的には年功序列に重きを置いています。年功序列だと年を重ねれば重ねるほど給与の金額が上がって行きます。そのため、どの学校で勤めたとしても年をとるほどに収入が上がっていくようになっています。

看護師の初任給の手取りは17万円程

看護師といえば夜勤があって命にかかわる仕事で大変なイメージを持つのと同時に、給与が高いと思っている方も多いでしょう。しかし実際は、初任給だけで見ると平均20万円ほどで、手取りは17万くらいと高くない金額となります。
大卒の平均給与と差がありませんが、その理由としては、看護師の給与が高いのは夜勤や残業などの手当てが多いからです。また、看護師はどこの病院に勤めるかによって給与に差が出てきます。大学病院に勤めると平均よりも高めの給与が支給されるようになっています。

銀行員の初任給は17~18万円程と平均的

お金を取り扱ってる銀行員は給与も高いと思っている方も多いでしょう。しかし、初任給だけで見ると平均21万円で、手取りは約17万円ほどでそこまで高い訳ではありません。なぜならば銀行員の給与が上がっていくのは30代からのため、20代の間はほとんど一般的な企業と変わりありません。
また銀行には窓口業務等を行う事務職と、営業や管理部門を担当する総合職とあります。これらの職種の間にも差があり、出世を目指すのであれば圧倒的に総合職が有利になっています。

初任給の高い職業

高給取りなイメージの強い四種類の職業を見てきましたが、どれもそこまで初任給は高くありませんでした。では、実際に初任給が高い職業はどういったものなのか、これから見ていきましょう。

人材需要の高いIT業界の初任給は高め

情報通信業やインターネット関連の業界を総称してIT業界と呼びます。今ではなくてはならない業界であり、今後もますます発展していくこと業界として注目されています。しかし、人手が不足している状況で、人材の確保のために給与を高く提示している企業が多く存在しています。
企業によっては初任給が30万円で、手取りで24万ほどもらえるところもあります。特にソーシャルゲームなどを作成するソフトウェア開発系の企業は、人で不足が深刻で給与が高い傾向にあります。

東京オリンピックに向けて盛り上がっている建設業

ショッピングモールなどの商業施設から東京の都心に張り巡らされた高速道路まで、建設業の仕事がなくなることはありません。さらにオリンピックの開催に向けて、宿泊施設の建設や交通網の改善など需要は増える一方、建設業界でも人手が足りていない状況です。
また、被災地の道路整備などの復興事業もあるため今後も需要が無くなることはありません。そのため建設業界でも人手を確保するために高い給与が支給されるのです。

ボーナスにも注目

初任給が大体いくら手元に残るのか説明してきましたが、働いていてもらえるのは毎月の給与だけではありません。企業にもよりますが年に2回、給与とは別にボーナスが支給されることがあります。ここではボーナスについて注目してみましょう。

ボーナスは夏と冬の2回

毎月の給与とは別に支給されるものを賞与と言い、いわゆるボーナスです。ボーナスは会社の業績や、自身の働いてきた功績によって金額が変動しますが、一般的には夏に1回、冬に1回の計2回支給されます。
ボーナスの金額は自身の給与をベースに計算していきます。たとえば募集要項の給与の欄に「ボーナスは給与4カ月分」と記載されていれば、夏に給与2カ月分支給されたら、残りが冬に支給されます。毎月の給与とは違って必ず支給される訳ではないですが、支給されれば年収にも大きな影響を与えるでしょう。

ボーナスの手取り額も75~85%

ボーナスが給与4カ月分支給されるからと言って、全額が手取りになる訳ではありません。ボーナスも毎月の給与と同じように、社会保険料と税金が引かれるのです。そのため、ボーナスの手取り額も75~85%程度と約八割程度に減ってしまいます。
計算方法としては、たとえば毎月の給与が20万円だとすると、20万×4カ月で額面的には80万円となります。しかし、その額面の金額から八割程度になるため80万×80%で最終的な手取りは64万円となります。75~85%になると言っても、毎月の給与とは比べ物にならない金額で嬉しく感じる方も多いのではないでしょうか。

1年目のボーナスは期待しすぎないほうが良い

毎月の給与とは別に貰えるボーナスに心躍った方も多いのではないでしょうか。しかし、入社1年目のボーナスには期待しすぎてはいけません。なぜならば、まだ入社して日が経っていない夏のボーナスでは、お小遣い程度の金額となることがほとんどだからです。
理由としては、入社して間もないと会社への貢献度が低いとみなされることがあげられるでしょう。そのため、入社1年目のボーナスは無いものだと考えるといいかもしれません。しかし冬のボーナスからは満額支給される場合や、満額支給とはいかなくても毎月の給与以上の金額が貰えるようになります。

正しい知識を学んで給与を上手に使おう

給与は働いていくうえでとても大切な部分となります。自分が頑張って働いた仕事に見合った報酬がもらえれば嬉しくなりますし、少なければやる気がそがれるかもしれません。つまり、給与は仕事のモチベーションに関わってくる可能性があるのです。
それだけではなく、お金は自分の人生そのものに影響を与えてきます。食べることや住むことなど、生活する上ではすべてにお金がかかってきます。そこで自身の手取りについて理解できていないと、身の丈に合わない生活をして苦しい思いをすることにもなりかねません。そういった事態をさけるためにも、きちんと正しい知識を身に着けて給与と上手に向き合っていきましょう。

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この記事のライター UKANO 編集部

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