確定拠出年金の運用を効率よくマスター。思い通りの資産形成をしよう

確定拠出年金の運用を効率よくマスター。思い通りの資産形成をしよう

投資 2018.03.05

確定拠出年金を運用しよう

2017年1月に基本的に20歳から60歳までの全ての方が個人型確定拠出年金に加入できるようになり、注目度が大きく高まっている確定拠出年金。企業にお勤めの方のなかにも、企業が新たに確定拠出年金制度を導入したことにより、資産運用を行うことになった方もでてきています。特に20代や30代の若い世代、ミドル層にとっては、確定拠出年金の運用が何十年にも長期に及びますので、しっかり制度のメリット、デメリットを理解することが大切です。そのため、こちらでは確定拠出年金とはいったいどのような制度なのか、また運用するときのポイントなどをお伝えします。

確定拠出年金という制度

2種類の確定拠出年金

まず始めに確定拠出年金は豊かな老後生活を送るための私的年金制度です。20歳以上の方が加入する国民年金やサラリーマンの方が加入する厚生年金保険とは違った特徴があります。これから確定拠出年金制度をひもといていきますが、まず確定拠出年金には企業型と個人型の二つがあります。

企業型確定拠出年金は企業にお勤めの原則60歳未満の従業員の方が対象です。こちらは企業が毎月一定額のお金を出し、そのお金を運用するのは従業員です。企業がお金を負担し、従業員がその資金で自ら運用し、積み立てた資産を受け取る仕組みになっています。

他方で個人型確定拠出年金は自営業の方など60歳未満の第1号被保険者や企業年金制度(例えば確定給付企業年金など)がない企業にお勤めの60歳未満の厚生年金被保険者、公務員や専業主婦が対象です。企業型確定拠出年金が原則強制加入に対し、こちらの個人型確定拠出年金への加入は任意です。個人が自由に加入するか否かを決め、ご自身がお金を負担し、運用も行います。

運用は自己責任

先ほどこの確定拠出年金の運用は加入者本人が行うとお伝えしましたが、まさに運用は自己責任となっています。つまり景気が良いから株式を中心とした投資信託に投資をする、またはリーマンショックのような不況の時だから安定資産の定期預金に預けておくなど、ご自身で運用する商品を決めなければなりません。

証券会社や銀行など確定拠出年金を運営する機関では、簡単な質問に答えるだけでご自身にマッチした運用商品を提案してくれるツールを提供しているところもあります。運用が初めての方は一度使ってみると、ご自身にマッチした商品はどういったものがあるのかを効率的に知れるので便利なツールでしょう。

老後の受け取り額に差が出る

運用は自己責任で行うため、運用実績によっては、運用がうまくいって出したお金の二倍、三倍に資産が増える方がでてくる一方で、逆に出したお金より資産が減ってしまう可能性もあります。国民年金や厚生年金のように、ある程度受取額が決まったものではありません。そこで、着実にでも資産が増えていくように運用を行いましょう。

確定拠出年金のメリットとデメリット

 

掛け金全額と運用の儲けは税金の控除対象

ここからは確定拠出年金のメリットとデメリットをお伝えします。基本的には企業型と個人型の両タイプとも同じ仕組みです。まず皆さんが出された掛け金全額と運用による儲けは税金の控除対象です。そのため確定拠出年金を活用して老後資産作りをしながら、税金が抑えられるので、大きなメリットとなるでしょう。

運用の儲けはすべて非課税

そして確定拠出年金の運用がうまくいって利益をあげたとします。この儲けは全額非課税となります。株式などで利益を出した場合は原則20.315%課税されますが、確定拠出年金で投資信託などの運用により得た利益には税金がかかりません。そのため、株式型投資信託などリスクを積極的にとりにいく商品で運用することで、この確定拠出年金のメリットをしっかり活かすことにつながるでしょう。

原則60歳まで年金資産の受け取りは不可能

次に確定拠出年金制度は、原則60歳まで積み立てた年金資産を取り崩すことはできません。銀行のATMのように、週末に飲み会があるからといって少しお金を引き出すようなことはできません。。それは、確定拠出年金は豊かな老後生活を暮らすための年金制度であるため、着実に資産形成を図る必要があります。なお70歳まで受け取りを繰り下げることも可能ですので併せて検討してみてください。

手数料がかかると元本割れのリスク

また運用する投資信託によって信託報酬という手数料がかかってきます。この信託報酬はそれぞれの投資信託によって変わってきますが、一般的に積極的にリスクを取る海外株式投資信託の信託報酬が高くなっています。

仮に海外株式投資信託で運用し、利益もあがらず、一方で損失を出さなかったとしても、投資信託を保有している場合を例に挙げてみましょう。この場合信託報酬がかかるため、積み立てたお金が目減りしてしまう、つまり元本割れのリスクがありますので注意してください。特に20代、30代の方々にとっては長い期間にわたる資産運用となるため、この信託報酬を意識しながら着実に運用実績をあげていくことが重要です。

確定拠出年金で運用する商品の選び方

ここからは具体的に確定拠出年金で運用する商品の選び方をみていきましょう。

年齢から選ぶ運用方法

まず年齢から選ぶ運用方法をご紹介します。

これは20代、30代の若い世代は長期的な視点から資産形成に費やせる時間が十分あるため、積極的にリスクをとり株式型投資信託を多く保有することが挙げられます。また、運用益は非課税であることを活かし、確定拠出年金では積極的にリスクを取って投資信託を保有する。そして教育費等とのバランスのため、すべてリスクの高い商品だけでなく、より安定性の高い銀行預金などを保有することも考えられるでしょう。一方で50代に入ってからは、リスクを抑えた債券型投資信託や定期預金などより安定性のある商品に投資することにより資産を減らさない投資を心掛けることです。

元本確保型商品か投資信託かを選択

次に元本確保型商品か投資信託かを選択することができます。元本確保型商品のなかには定期預金や保険があります。これらは基本的に満期まで保有していれば元本が保証された商品のため、運用リスクを極力取りたくない方は元本確保型商品から商品を選択するのがよいでしょう。一方で、着実にでも資産を増やしていきたい方は、株式や債券などへ投資する投資信託を選択します。

なお投資信託の中には国内の株式や債券に投資するものから、海外の株式や債券に投資するもの、また国内外の株式や債券に分散して投資するものなど複数のタイプがあります。先ほどお伝えした信託報酬は、個々の投資信託によって変わってきますので、それぞれ個別にチェックしましょう。

掛け金の上限

そして確定拠出年金には企業または個人の方が毎月お金を出して、それを元手に運用を行っていきます。この毎月の掛け金額には上限があり、企業型と個人型でそれぞれ違いますので注意しましょう。企業型でなおかつ企業年金制度がある場合月2万7,500円までです。また企業型で企業年金制度がない場合は月5万5,000円です。加えて企業型にはマッチング制度というものがあります。この制度は企業が規約に定めることにより、加入者が会社の掛け金と同額まで加入者自身も掛け金を出すことができ、その掛け金も全額税控除の対象となります。ただし会社の掛け金と合計した額が、先ほどお伝えした拠出限度額までとなりますのでご注意ください。なお、マッチング制度を活用するかは強制ではありません。

他方個人型に関しては、企業にお勤めで企業年金制度がない方と専業主婦は2万3,000円、自営業などの第1号被保険者は6万8,000円、公務員が1万2,000円となっております。

確定拠出年金の運用方法

積立できる商品の違い

ここからは確定拠出年金の運用方法をお伝えします。まず積立できる商品は企業型と個人型によって異なってきますので注意しましょう。企業型に関しては確定拠出年金を運営する企業が運用する商品を選びます。企業によって海外株式や債券の投資信託の種類が多かったり、定期預金など元本確保型商品が複数用意し、従業員はその中からしか選ぶことはできません。

一方で個人型はご自身の任意で加入する確定拠出年金の運営機関(証券会社や銀行など)を選ぶことができますので、取り揃える商品ラインナップを事前にチェックして、運用してみたい商品を提供している運営機関に加入することも可能です。

運用するうえでの重要なポイント

次に運用するうえでの重要なポイントとして運用利回りを意識することです。運用利回りとは投資金額に対する利益の割合です。簡単な例を示しますと、投資金額100万円で利益が10万円でたとします。この場合10万÷100万で運用利回りは10%になります。この運用利回りを用いると、老後の資金のために、この確定拠出年金でどのくらいの額を積み立て運用していくかの目安となります。例えば確定拠出年金の資産を大きく増やしていこうと考える場合、運用利回りは高く設定する必要があります。

そして一般的に、高い運用利回りを得るにはリスクを積極的にとる必要あります。そこで高い運用利回りを期待できる株式型投資信託などを多めに保有するなど資産配分を検討する必要があるでしょう。一方で年金資産が大きく目減りすることは避けたい方にとっては、比較的低い利回りではあるものの安定性を重視した元本確保型商品を多めに保有する資産配分が考えられます。

投資信託商品を選ぶ上での重要点

そして投資信託を選ぶうえでの重要なポイントとして、投資対象資産、運用方針、信託報酬が挙げられます。まず投資信託には株式に投資するものや債券に投資するもの、または不動産や原油などのコモディティ商品に投資するものなど多岐にわたります。そしてそれらの資産全てに投資する投資信託もありますので、ご自身の想定する運用利回りに合った投資信託を選ぶことが大切でしょう。

また、投資信託はそれぞれ運用方針が定められています。これは大きなリターンはとれませんが着実にでも安定的に利益をあげていくパッシブ運用と、積極的に利益をあげていこうとするアクティブ運用です。確定拠出年金で積極的に資産を増やそうと考えている方は、アクティブ運用を採用している投資信託を選ぶと、自身の運用スタイルにマッチした商品選択といえるでしょう。

そして投資信託を選ぶうえでもう一つ重要なポイントが信託報酬です。信託報酬は投資信託を保有するうえでの手数料ですが、確定拠出年金は特に若い世代の方々にとってはとても長い期間にわたる資産運用です。少しでもこの信託報酬を低く抑え、運用パフォーマンスを向上させることが重要でしょう。

安定した運用商品の比率で運用

運用商品を選ぶポイントとして安定した投資実績を誇る商品に投資することが挙げられるでしょう。確定拠出年金は特に若い世代の方にとって何十年にも及ぶ資産運用です。1年や2年だけ利益をあげ、5年や10年間で投資実績をみると大きくマイナスとなっているような商品への投資は避けるべきです。そこで投資信託ではトラックレコードと呼ばれる過去の投資実績をインターネットなどで掲載されてますので、安定した成績をあげている商品に投資するように、運用比率を適宜修正しましょう。

運用商品の種類や配分割合を変更

またその時々の運用環境の変化を意識しながら運用する商品の種類や配分割合を適宜変更することも大切でしょう。毎月の掛け金で運用する商品の種類や配分割合を変更することを配分変更といいます。例えばリーマンショックのような不況のときに、ハイリスクハイリターンの株式投資信託を多く保有することは避けましょう。安定性の高い定期預金などの元本確保型商品で運用したり、もともと掛け金の80%を株式投資信託に投資していたら、それを20%に配分割合を落とすことが一例として挙げられます。

資産の商品構成などを変更

加えて既に積み立ててきた資産の配分割合を変更することをスイッチングといいます。これは例えば株式投資信託を保有していて利益が出ているとします。これをそのまま放置しておくと、その後の運用環境によっては利益が目減りしたりマイナスとなってしまうこともあり得ます。

そこで一度元本確保型商品を購入することにより利益をしっかり確保することが大切です。また不景気の時は一般的に株価が下がります。そうすると保有している株式投資信託の年金資産全体に占める割合も下がります。そこで株式投資信託の配分割合を元の水準に戻すことにより、その後株価が上昇した場合、大きな利益を上げることにつながるでしょう。

運用見直しのタイミング

そして経済環境は刻々と変わるため、定期的に運用を見直すことも重要です。見直すタイミングとしては、例えば確定拠出年金の運営機関から送られてくる運用実績や保有商品などが記載されたお知らせが届いたときに一度見直してみることが挙げられます。また運用を見直すタイミングのもう一例として、20代や30代の若いときには資産形成の時間が十分あるため、積極的にリスクをとり株式投資信託を保有する。そして、50代に入ってからは資産の目減りを防ぐため元本確保型商品に資産を変更するといったような、年齢に応じて運用を見直すこともできるでしょう。

避けたほうがよい運用の仕方

ここまで確定拠出年金の運用方法をお伝えしてきましたが、避けたほうがよい運用の仕方も併せてご紹介します。まず資産の100%をハイリスクの株式投資信託で保有するなどリスクへ偏重の運用は避けましょう。景気には良いときもあれば悪いときもあります。そこでハイリスクの株式投資信託に加え、安定性のある債券投資信託や元本確保型商品をバランスよく運用することが大切です。

逆にリスクを全くとらず元本確保型商品を100%購入することも、確定拠出年金制度のメリットを十分に享受できていません。先ほどもお伝えしましたが、確定拠出年金は運用の儲けは非課税です。そこで例えば、このメリットを十分に得るためにバランスよくリスク資産とリスクゼロ資産を組み合わせることが運用の仕方として挙げられます。当然一度運用商品を決めたからといって、まったく見直しをしないことも避けましょう。

確定拠出年金を上手に運用して資産を増やしましょう

最後になりますが、確定拠出年金の制度では運用は自己責任であり、老後の受け取り額に差が出てくることをお伝えしました。そのため、確定拠出年金のメリットとデメリットをしっかり把握し、ご自身に年齢などにマッチした運用商品を選ぶことが大切です。また運用環境を意識しながら定期的に商品構成を見直すことも意識しながら豊かな老後に向け着実に資産形成を図りましょう。

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この記事のライター UKANO 編集部

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