遺留分を請求するときの時効期間はいつからいつまで?その注意点は?

March, 05, 2018

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?遺留分請求の時効について理解しよう

家族が亡くなった場合、一定範囲の遺族(故人の配偶者、子ども、両親がこれに当たります)には、相続する遺産に最低限の割合(遺留分)が保障されています。ですが、故人の遺言の内容によっては受け取る遺産がその遺留分を下回る場合があるのです。例えば、亡くなった人が遺言で「自分の財産はすべて介護してくれた人に譲る」と書かれていた場合、その故人の配偶者や子どもには一切の遺産が渡されないことになってしまいます。その際、遺産を受け取れなかった遺族は生活に支障をきたす可能性がでてきます。

それを避けるため、遺産を多く相続した人に対してもう少し遺産を分けてもらえるよう請求する権利があり、これを「遺留分減殺請求権」といいます。ただ、これには時効があるため早めにおこなう必要があるのです。

遺留分の時効期間はいつからいつまでか

相続が開始された時点から10年

遺留分を請求できるのは、その家族が亡くなってから10年以内です。法律には権利を保持できる「除斥期間」があり、それを過ぎると権利がなくなってしまいます。

しかしこの10年というのは、被相続人(財産を残して亡くなった家族)が死亡した事実を、相続人(財産を相続する権利のある遺族)が長い間わからなかった、というような特殊な状況にのみ適用されます。

贈与や遺贈を知ってから1年

財産分与には、生前に財産を分ける「贈与」と、亡くなったあとに分ける「遺贈」がありますが、上記のような特殊な場合を除けば、それがおこなわれたことを知ってから1年後が、遺留分を請求できる権利の消滅時効(権利がなくなってしまうとき)になります。

分与の仕方によって請求できる期間が異なるため、確認した時点で早めに請求することが望ましいでしょう。

時効期間の起算点の考え方

「起算点」とは、時効を数える起点になる時期のことです。具体的にいえば、どの時点から時効が進行してしまうのでしょうか。その始まりは相続の開始時です。

財産を故人が贈与として生前に分けていたのであれば、その事実を知った時点。遺言書で遺贈として分けていたならば、その家族の死亡時となります。それぞれの状況で対応が変わってくるため、注意が必要です。

時効を過ぎると請求できなくなる

特殊な場合を除き、原則として1年以内に手続きをする必要があります。それを越えると請求できなくなりますので、遺留分の請求を考えている場合はくれぐれも気を付けましょう。

起算点の「遺贈を分けてもらった時点」というのは、故人が亡くなったときですので、比較的わかりやすいですが「減殺できる贈与があるとを知った時点」となると、それを客観的に証明するのは非常に難しいでしょう。証明ができなければ時効は進行しますので、実質1年以内と考え早めに準備するのが無難です。

時効期間は延長できることがある

遺留分を請求することで時効は中断される

遺留分を請求できるとわかっても、時効が迫っていたりすればつい焦ってしまいがちですが、安心してください。遺留分を請求する(遺留分減殺請求通知をだす)ことで、時効が進行するのをとりあえず一時中断させることができます。

請求の方法

では具体的にはどうやって請求すればよいのでしょうか。

まずすべきことは、遺留分を請求する相手に対して請求をおこないたい旨を記した「内容証明郵便」を送ることです。これにより「遺留分減殺請求をおこなうという意思表示をした」(催告)ことになります。もし財産分与を受けた相続人が複数いて、一体誰に請求すればよいのかわからない場合は、可能性のある全員に送りましょう。

内容証明郵便とは「どんな内容の手紙」を「誰に」送ったのかが「手紙を送った日付」と一緒に記録され、その手紙が確かに相手へ送られたことを、郵便局が証明してくれる郵便のことです。

時効期間延長についての注意点

請求時は配達証明で

郵便局の内容証明郵便は「相手へその手紙が送られたこと」は証明はしてくれますが、「相手に手紙が届いたこと」については証明してくれない点には注意してください。請求するときには、内容証明と配達証明の両方を使った郵便で送るのが望ましいでしょう。

これが民法153条の「催告」にあたり、一旦は時効が進行するのを中断できるのですが、それで中断できるのは半年間だけとなります。しかもこの方法は一度しか使えません。この間に、相手方と話し合いをおこないましょう。

【参照リンクhttp://www.minnpou-sousoku.com/category/article/7/153.html】

金銭債権は別に時効が発生する

時効までの間に話し合いで、相手方に遺留分の請求に応じる(債務を受ける)と納得してもらえたら、その旨を書面に書いてもらうか、あるいは借用書を作成してもらうなどして「承認」を得られたという証拠を作っておきましょう。

また、支払いの猶予をお願いされたり、お金の一部を支払ってもらったならば、その都度領主書を取っておくとそれも証拠になります。

このとき注意していただきたいのが、承認をしてもらった時点で遺留分減殺請求権の時効は止まっても、そのとき発生した金銭債権(支払ってもらう権利のことで、遺留分減殺請求権によって得た債権は「不当利益返還請求権」にあたります)にも時効があるという点です。

こちらの時効は10年ですので、支払いをしてもらうまでに時間がかかる場合は、時効に気を付けて請求しましょう。

※不当利益返還請求権とは、正当な理由なしに誰かが損失を被ったことで誰かが利益を得た場合、そこに因果関係があれば、利益を得た人に損失を被った人が利益を返してもらえるよう請求できる権利のことです。

【参照リンクhttp://www.minnpou-sousoku.com/category/article/7/167_1.html】

もし話し合いがうまくまとまらなかったら?

「催告」により時効が中断している期間内に話し合いがうまくまとまればよいですが、それができそうにない場合は半年先送りにした時効がさらに過ぎてしまう前に、裁判所にて「調停の申し立て」をおこないましょう。

調停というのは、裁判所に仲介役となってもらい話し合いをすることです。相手が出頭すれば「請求」したことになり、時効を中断できます。ですが、調停は双方の合意による「話し合い」ですので、強制力がありません。相手が出頭しなければ不成立となり時効が止まりませんので、その場合は遺留分減殺訴訟をおこない時効を中断させる必要があります。

この行為は民法147条の「請求」にあたり、時効が中断されます。

【参照リンクhttp://www.minnpou-sousoku.com/category/article/7/147.html】

意思表示をしなければ例え裁判所の調停中でも時効は進行する

人によっては遺産をより多く得られるように、断りづらい状況を作り故人の生前に遺言を強制的に書かせたり、遺言書を偽造する場合もあります。また遺言書を書いた当時、重度の認知症だったとなれば遺言能力が疑われることもあるでしょう。

そうした際に、裁判所で遺言の内容に対しその有効性について話し合い(調停)をおこなうこともありますが、そうした調停中にも遺留分減殺請求権の時効は進行していくことには注意しておきましょう。

つまり遺留分を請求するためにいろいろと行動を起こしていても、「遺留分減殺請求をおこなう」という意思表示(配達証明付きの内容証明郵便を相手へ送ること)をしておかなければ、時効は進行していくのです。

遺留分請求は時効期間内におこなおう

遺留分(法律で保障されている最低限の遺産)の請求を考えている人は、特殊な場合を除きまず1年以内に配達証明付きの内容証明郵便を請求先へ送り、時効を先送りにしましょう。話し合いで承認を得たあとも、新たに金銭債権の時効が進行し続けていることを念頭に置いて、支払ってもらうまでは用心して請求してください。承認を得られなければ裁判所への「調停の申し立て」を。相手が出頭しなければ「遺留分減殺訴訟」をおこないましょう。

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