個人年金一括払いのメリット・デメリット。知って上手に老後の準備を

March, 05, 2018

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個人年金保険料の一括払いについて

老後の生活資金の準備に個人年金保険をお考えの方が、気になるポイントのひとつに支払い方法があります。
個人年金保険料の支払い方法の「分割払い」と「一括払い」には、どのような違いがあるのでしょう。
またどちらがお得なのでしょうか。

個人年金の一括払いと月払いの比較

個人年金保険の支払い方法には、月払い・半年払い・年払いといった分割払いと、保険料の総額を一括で支払う一時払いがあります。
分割払いと一括払いはどちらがお得なのでしょうか。
支払い回数と保険料の割引率や返礼率から比較してみましょう。

分割回数が多い方が保険料が高くなる

保険料の分割払いは、月払いや年払いで保険料を積み立てていく方法です。
もっとも一般的なのは月払いです。
個人年金など保険料は基本的に先払いで、一度に支払う金額が大きほど保険料の割引率は大きく保険料の総支払額は 少なくてすみます。
そのため、分割回数が多いほど1回の保険料額は安くなり、割引率は低く保険料の総支払額は高くなります。

ただ、毎月保険料を支払うので、まとまったお金がなくても加入することができるのはメリットのひとつといえるでしょう。
また、個人年金保険料控除が毎年受けられるのも魅力です。

一括払いは割引率が高い

保険料の一括払いには「一時払い」と「全期前納払い」の2種類があります。
「一時払い」は全保険期間分の保険料を1回で支払う方法で 、「全期前納払い」は全保険期間分の保険料を1回で支払い、保険会社に預けておく方法です。
全期前納払いは年に1回または毎月の支払い期日に、保険会社に預けてある金額の中から保険料が支払われる仕組みです。
保険料は一度に支払う金額が多いほど、割引率が高く分割払いよりも一括払いの方が割引率が高くなります。
そのため保険料の総支払額は一括払いの方が少なく、保険料が安くなります。

一括払いは返戻率が高い

保険会社にとって、保険の契約者から早く保険料をたくさん受け取れると、運用に回すことができ、運用が好調であれば原資を増やすことができます。
そのため、運用益を契約者に還元することができるので、分割払いよりも一括払いの方が将来の年金額を増やすことができ、返戻率が高くなります。

個人年金の加入におすすめな会社の紹介

個人年金保険を取り扱う保険会社はたくさんあり迷ってしまいます。
そこで、年金額が払込保険料よりも増やせて、受取方法が選べ、契約手続きが簡単なもの4つご紹介します。
保険選びのご参考にしてみてください。

明治安田生命 年金かけはし

【参照リンク:http://www.meijiyasuda.co.jp/find/ld/kakehashi.html
明治安田生命の個人年金保険「年金かけはし」は、保険料払込期間中の死亡保障を抑えることで、年金受取金額が多くなるように設計された年金保険です。
保険料払込期間は20年~40年で設定できます。
保険料払込期間満了後、年金受取開始までの据置期間も1年~5年の間で設定できます。
ただし契約締結後、据置期間の変更はできません。

契約時に、医師による診査や健康状態などの告知が不要で、手続きが簡単なことも特徴のひとつです。
また保険料払込期間中の死亡保障を抑えることで、受け取る年金額が多くなるように設計されています。
年金の受取方法も、5年確定年金または10年確定年金などの年金受取か、一括受取から選ぶことも可能です。

保険料は月額6千円から始められ、契約時に年金受取額が確定するので、将来設計のお役に立てて頂けます。
また、個人年金保険料税制適格特約を付加し、所定の要件を満たせば「個人年金保険料控除」の適用もあり、所得税や住民税の負担が軽くなることもあります。

JA共済 予定利率変動型年金共済ライフロード

【参照リンク:http://shiryo.ja-kyosai.or.jp/

JA共済の「予定利率変動型年金共済ライフロード」の特徴は、契約から

払い込み終了まで毎月一定額の掛け金を支払うことで、積み立て感覚で老後の生活資金が準備できるという点です。
加入後5年間は契約時の予定利率が適用され、6年目以降は1年ごとに予定利率の見直しがされ、年金額の増加が期待でき、一度増加した年金額は減りません。

他にも所定の条件を満たし、税制適格特約を付加していれば、個人年金保険料控除の対象になり、所得税や住民税などの節税ができます。
加入時には医師による診査はなく、簡単の告知のみでお手軽に申し込むことが可能です。
しかし、加入できる年齢は18歳~50歳までという年齢制限があるので、申し込みを検討されている場合、急がれた方がいいかもしれません。

住友生命 たのしみワンダフル

【参照リンク:http://www.sumitomolife.co.jp/lineup/select/shouhin/tanowan/
住友生命の「たのしみワンダフル」は、住友生命にいくつかある個人年金保険のひとつです。
「たのしみワンダフル」は年金額を重視した年金になります。
特徴としては、保険料払込期間満了後から年金受取開始までの間、据置期間を設けることで年金額を増やせます。
そのため、年金受取時に払込保険料より多く年金を受け取ることができます。

受け取る年金は確定年金で、5年・10年・15年から選べ、年間の受取回数も「1回」「2回」「4回」「6回」「12回」から選べます。
デメリットとして、払込期間中に被保険者が所定の三大疾病にかかった場合、以後の保険料が免除される保険料払込免除特約を付加すると、貯蓄率が下がります。
また、据置期間中に被保険者が亡くなると返戻率が下がります。
これは、住友生命に限ったことではないので、大きなデメリットではないでしょう。

第一生命 しあわせ物語

【参照リンク:http://www.dai-ichi-life.co.jp/examine/lineup/products/siawase_monogatari/index.html
第一生命には「しあわせ物語」と「ながいき物語」という2つの個人年金保険があります。
「しあわせ物語」は、柔軟な設計ができ、積み立てる保険料から受け取れる年金額を設定する形を取っているので、年金額が確定していて計画的に将来の準備をすることができます。

契約年齢が0歳~80歳までと幅広く、セカンドライフの準備だけでなくお子様の教育資金としてもお使いいただける保険です。
また、手続きに告知や医師の診査が不要なので、簡単に申し込めます。
年金の受取年齢を60歳以上にするなど所定の要件を満たせば、個人年金保険料控除の対象にもなり、節税効果も期待できます。

「ながいき物語」は、契約年齢50歳~80歳の生存型保険です。
生存型保険は長生きするほど返戻率は上がりお得になります。
しかし、保険料払込期間中の死亡や解約は、払込保険料の7割ほどしか戻らず、必ず元本割れします。
また年金受取開始後早くに死亡してしまう可能性もあり、平均寿命を大幅に超えて長生きしない限りあまりお得とはいえません。

個人年金を一括で受け取る場合の所得税について

個人年金は受け取るときに税金がかかります。
契約内容や年金の受取方によって税金額などが変わって来ます。
年金受取時の税金の計算方法や内容についてみていきましょう。

所得税の計算方法は「一括受取金額」-「払込保険料」-「50万円」

年金を受け取る際にかかる税金には、「所得税」と「贈与税」があります。
保険料を支払った人が年金を受け取る場合には「所得税」になり、保険料を支払った人と年金を受け取る人が異なる場合には「贈与税」となります。
ここでは「所得税」の計算方法をみていきましょう。

年金受取時にかかる所得税の計算式は「総収入額―必要経費―50万円」となります。
総収入額というのは受け取る年金の総額です。
必要経費は支払った保険料の総額、50万円というのは特別控除額です。
つまり、受け取る年金額から払い込んだ保険料の総額を引いた、運用益が50万円以上あるときに所得税が発生するということになります。

特別控除の50万円を超えた部分の2分の1の額に所得税がかかります。
保険料という形で積み立てた年金部分にかかるものではありませんのでご安心ください。

一時所得として課税される

年金受取時の税金は受取方法によって税金が異なります。
一括受取をする場合は、一時所得として課税されますが、毎年受取をする場合は雑所得として課税されます。
雑所得として課税される場合は、「総収入額―必要経費」という計算式になり、この課税所得は他の所得と合算されて計算されます。
一時所得のときのような特別控除はないので年金受取よりも一括受取のほうが、課税所得が少なくなりお得といえそうです。

また、保険料を支払った人と年金を受け取る人が異なる場合の「贈与税」の場合をみてみましょう。
贈与税には基礎控除があり年金額から差し引いた、「年金受取総額―基礎控除額」に税金がかかります。
税率は課税所得の額により異なり、その額に合わせて控除があります。
例えば、年金額が600万円あるとすると、「(600万円―110万円)×税率30%―控除額65万円=82万円」という計算になり年金にかかる税金が非常に大きくなります。

個人年金のシュミレーションの紹介

老後の生活資金のために個人年金を積み立てていく人がほとんどですが、老後の生活資金は一体いくらくらい必要になるのでしょうか。
夫婦二人の場合と独身の場合の、必要な生活費を簡単にシミュレーションしてみましょう。

夫婦の1か月の老後の生活水準は約25万円

老後の夫婦2人での生活費は、平均で25万円くらいかかるといわれます。
必要なものとしては、食費、住宅費、光熱費、交通費、通信費、交際費、医療費、教育娯楽費などが挙げられます。
現役世代と比べると食費や教育娯楽費などは減ってきますが、医療費などは多くなる傾向にあり、また介護が必要になる可能性もあり、その分の費用もかかってきます。

独身の場合は約15万円

政府や保険会社などが行う統計調査によると、老後の一人暮らしの平均的な生活費は15.8万円程度という結果が出ています。
一人暮らしでゆとりある生活を送ろうと思うと、平均で17万円は必要とされています。
また、賃貸住宅に暮らしていると家賃もかかるのでさらに必要額は増えてきます。

物価の変動によっても必要となる生活費の額は変わってくるので、老後の生活資金を準備していても絶対に大丈夫といえる額を正確に計算することは難しいですが、平均で最低15万円は必要になるといわれています。
この額を目安に今から準備しておくといいでしょう。

個人年金保険料の一括払いについて

個人年金の保険料は、「個人年金保険料控除」の対象になります。
支払い方法にかかわらず個人年金保険料控除の対象になりますが、支払い回数によって違いがあります。
一括払いした場合の取り扱いについてみてみましょう。

一括払いした年のみ生命保険料控除の対象になる

個人年金保険料は一定の条件を満たせば、「個人年金保険料控除」により所得税や住民税が安くなる制度の対象となります。
一時払いをした場合、一括で支払った最初の年のみ対象となり2年目以降は対象外の扱いになります。
同じ一括払いでも全期前納払いの場合は、保険料を保険会社に預けたお金から毎年支払う形になるので、分割払いと同様に毎年個人年金保険料控除の対象になります。

個人年金保険料は自分に合った払い方を選びましょう

個人年金保険の保険料は、支払い回数が少ないほど割引率が高く、総支払額だけをみると全保険期間分の保険料を支払う一時払いが、保険料は一番安くなります。
また、返戻率も一時払いが一番高いのでお得なように見えます。
しかし一時払いは、被保険者の死亡時や解約時などに、支払った保険料は返還されません。
その上、生命保険料控除による所得税の優遇制度は、一時払いをした最初の年だけが対象となり、控除額にも上限があるため実際はあまりお得とはいえないかもしれません。

一時払いや全期前納払いはまとまった金額が必要になり、保険会社によっては全期前納払いの取り扱いがない可能性もあります。
分割払いと一括払いにはそれぞれ、メリットデメリットがあるので、しっかり検討をしてご自身にあった支払い方法を選びましょう。

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