資産形成をして安全に運用する方法を分かりやすく解説
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資産形成の基本と安全な運用方法を知ろう
将来の人生設計や、老後の生活を考えたときに、お金の心配をする人も多いでしょう。
若いうちからコツコツと長期的に資産を形成してくことが重要になります。
積み上げた資産に余裕ができてきたら、今度はさらにその資産を増やすために運用することを検討してみましょう。
資産運用はリスクがつきものですから、今ある資産をできる限り安全に運用する方法を知る必要があります。
ここでは資産形成のおさらいから資産の安全な運用方法までを紹介しますので、参考にしてみてください。
資産形成の基本をおさらい
まずは、資産形成とは何かをおさらいしておきましょう。
資産形成とは資産を積み上げ増やすこと
資産形成とは、何もない状態から資産を作り上げていくことを指しています。
すでにある程度資産があり、余裕金が手元にある人は、一部の資金を運用に回して、効率よく資産を作っていくのも良いでしょう。
資産形成は資産運用の前段階
資産形成は資産がほとんどない状態から積み上げていくことです。
一方、資産運用は、すでに形成された資産があることが前提で、投資などで更に利益を求めることです。
つまり、資産形成がある程度できてきたら、資産運用という次のステップに進むことができます。
資産を形成するためには、まず収入を増やし支出を減らす必要があります。
そして資産が形成できてきたら、投資などをして資産運用を考えることができます。
積み上げた資産は運用して増やす
資産形成の段階でも投資をすることは可能ですが、その場合の基本は「長期」「積立」「分散」です。
長期運用することで複利効果を得ながら、無理のない範囲でこつこつ積み立てることで購入価格を抑えることができ、またさまざまな銘柄に分散して投資することでリスクを抑えることができます。
長期投資 | じっくりと長期運用することで複利効果がある |
積立投資 | コツコツと投資することで購入価格を抑えられる |
分散投資 | 1つの銘柄だけでなく値動きの違う金融商品に分散投資することでリスクは抑えられる |
なぜ資産形成が必要なのか
では、なぜ自分でこつこつと資産を形成する必要があるのでしょうか。
その理由をおさらいしておきましょう。
超低金利で預金だけでは資金を増やしにくい
資産作りと聞いて貯金を連想する人は多いはずです。
日銀のデータによれば2010年ごろから定期預金の平均金利は低いレベルでほぼ横ばい、10年国債利回りも17年度3月現在ですでにマイナスに落ち込んでいます。
そのような状況下で、預金を保有するだけでお金を増やすのはほぼ不可能と言っても過言ではありません。
そのため、自分で資産を運用することを検討しなければならないのです。
将来に備えてお金の寿命を延ばす
人生設計を考えたとき、さまざまなライフイベントの度にお金は必要になります。
そして、老後も長生きするほど費用がその分必要になるでしょう。
年金などもありますが、きちんと受給できるか分からないと言われている中で、将来的に公助に期待することは難しく、一人ひとりの資産形成が今後の生活を左右することになるのです。長生きして安定した生活を送るためには、お金も長生きできるだけの額を備えておかなければなりません。
資産形成を始める前の準備
このような状況を考えるとやはり資産形成は重要になってきます。
資産形成を始めるにあたって必要な準備をおさらいします。
資産状況を把握する
まずは、自分の資産と負債を正確に把握しておくことが大事です。
預金、金融商品、不動産、車などは資産ですから、「収入」と考えましょう。
逆に、住宅ローン、自動車ローンなどは負債となりますので「支出」と捉えます。
その結果、「収入」-「支出」で「残ったお金」があなたの余裕資金になります。
その資金を使って投資などの運用をしてお金を増やすことができます。
明確な目標を立てる
資産形成のために少しでもモチベーションをあげたいなら、目標をたてる事が大切です。
「何のために」「いつまでに」「いくら」必要なのかを明確にしましょう。
最終的な目標までかなり長期に及ぶようであれば、いくつかの中間目標も用意してモチベーションを保つのも良いでしょう。
リスクの許容範囲を決める
資産の運用においては、必ずしも資産が増えるという訳ではなく、資産が減る可能性があるということを念頭に置いておきましょう。
資産形成から運用に切り替えるにあたり、リスクの許容範囲をある程度設定しておくと、運用が楽になります。
家族構成や資産運用を始める年代によっても許容できるリスクは変わってきます。
資産を運用する金融商品を選ぶ
資産運用をしていく準備が整ったら、いよいよ投資商品を選ぶ事になります。
適切な商品を選ぶためのポイントをいくつかあげてみますので、参考にしてください、
目標を実現できる利回り
初めて投資に挑戦する人に最もおすすめしたいのは、安全で取り組みやすいものです。
目標額から計算して月々に自分が無理なく投資できる金額を考えたとき、どれくらいの利回りが妥当かも考えてみましょう。
利回りの良い商品は安全性も低いため、リスクも考慮しつつ、バランスの取れた商品を選ぶことが大事です。
分散投資で安全に運用する
1つの商品だけに投資すると、値下がりのリスクが大きくなります。
しかし、いくつかの商品に分散して投資することで、1つの商品が値下がりしてもダメージを受けにくくなり、リスクを分散することができます。
長期投資できる商品で複利効果を狙う
運用で得た収益を投資に回すことでさらなる利益を得ることができます。
これを複利効果と呼びますが、これは長期的に運用すればするほど効果が高くなります。
複利とは元本と金利の合計額に金利がかかった状態で次の投資に丸ごと加算される事です。
たとえば100円の元本の金利が10円だとすると、両者を合算した110円が次の投資の際に元本に組み込まれ、新たな金利がつきます。
資産を安全に運用する投資方法
少しでも効率よく良い商品を安全に運用していくために、知っておくと良い情報をいくつかご紹介します。
投資信託は資産形成に向いた長期運用が可能
長期的な資産の形成に向いている運用方法の一つとしておすすめなのが、投資信託です。
少額投資が可能で初心者でも始めやすい
投資信託では、資産形成の基本となる「長期」「積立」「分散」の投資が可能になります。
投資信託は専門家にお金を預けて、投資をお願いするもので、小額を積み立てて投資することもできるため、初心者でも気軽に始めることができます。
市場の動きと連動するインデックス投資
投資信託の分類の1つで、特定の株式指標(インデックス)、例えば「日経平均株価」「NYダウ」などと連動するように作られたものがあります。
インデックス型では、初心者でも値動きをつかみやすく始めやすいというメリットがあります。
インデックス型の投資に対し平均市場よりも良い結果を求めるアクティブ型もあり、インデックスよりも利益を出すこともあるが損失の可能性も多いため、初心者には向きません。
また、長期運用ではインデックス型のほうが利益は多くなる可能性が高いため、インデックス型の方がおすすめです。
上場投資信託のETF
投資信託で上場したものが上場投資信託すなわちETFです。
インデックス投資と同じように日経平均株価などと連動するよう目指した金融商品です。
最大の特徴は上場していることで、取引所が開いている間は値段が動く(投資信託は1日1回)ため、株式と同じように取引所を介して自分のタイミングで売買ができます。
手数料は一般の投資信託よりも安いので、手元にあまりお金がない人も安心して取り組めます。
投信ほど買うのに手間がいらず、日経平均株価や東証株価指数と連動しているのは、一般的な投資信託と同じです。
不動産投資信託のREIT
不動産投資信託はREITと書いてリートと呼びます。
投資信託の1つで、賃貸住宅やオフィスビル、商業施設といった不動産等に投資をするものです。
賃料や売却益の分配で利益を得ることができます。
少額から投資が可能で、分配金の利回りが相対的に高いのが特徴ですが、金利変動や景気による影響を受けやすいというリスクもあります。
税制優遇制度を活かした投資
税制的優遇を受けている投資であるNISAやiDeCoなどを有効に活用するのも一つの手です。
運用益が非課税になるつみたてNISA
投資信託を始めるならぜひおすすめなのが、つみたてNISAです。
「つみたてNISA」専用の課税口座で購入した金融商品の運用益(分配金や売却益)が非課税になる制度があります。
つみたてNISAの購入方法は積立に限られており、運用益の非課税期間は購入してから最長20年間となっています。
個人型確定拠出年金のiDeCo
「iDeCo」は60歳以降のためのお金を積立しながら、今の所得税を軽減してくれる仕組みです。
iDeCoというより個人型確定拠出年金と呼んだ方が、ピンとくる人が多いかもしれません。
一番のメリットは掛金が所得税控除の対象になることで、運用中の利益も非課税になることです。
受け取り時も税制優遇があり、受給時も一時金なら退職所得控除、年金なら公的年金等控除があります。
基本は年金なので60才までお金を引き出す事ができませんので注意が必要です。
お金を貸して利益を得る債権投資
資産運用初心者におすすめの運用ツールの1つに、債権があります。
満期日まで債権(お金を貸した証明書)を所有すると利子がついて還ってくるという仕組みです。
国が発行したら国債、銀行は金融債、企業は社債、地方団体は地方債です。
海外に拠点を持つ会社は外国債権となります。
債権は発行時に利率や満期日が決まっていて、投資期間は長期になることが多いです。
特に国債は元本割れのリスクがほとんどなく安全性がとても高いですが、その分利回りも低いです。
賃貸料で収入を得る不動産投資
20代から30代のサラリーマンや主婦またはOLの間で、絶大的な人気を誇る投資の1つです。
マンションやアパートなどを貸して賃貸収入を得る方法です。
不況に強く、長期で安定した資産運用ができるというメリットがありますが、初期費用が他の投資と比べて高額になります。
良い物件と出会えれば長期間安定した収入を得る事が可能になりますが、すべての部屋が満室にならなければ家賃収入としての収入源は、大幅にダウンします。
株式投資は長期保有が基本
資産形成の基本は長期投資です。
株式の投資もその例外ではありません。
株を短期で何度も売買するよりも、さまざまな株式に分散して投資しながら、長期的に保有することが大事です。
手放すタイミングごとに短期、中期、長期と3つの投資方法が分かれるのですが、初心者向けは長期および中期です。中期から長期投資の「バリュー株投資」と呼ばれるものがあります。
資産を運用する際の注意点
資産を運用する最も一般的な方法は投資です。
大きい利益を得られる魅力は満載ですが、投資はリスクを伴いますので、扱いに注意が必要です。
これから投資を始めようと検討中の方は次の注意点を参考にしてみてください。
すぐに利益が得られない
初めて投資をするなら長期タイプがおすすめなのですが、保有期間が10年以上になりますから、最終的に利益を手にするのも10年かかるということになります。
短期の運用ではリスクが大きく初心者には向かないため、安全に運用するためには長期運用が不可欠になります。
すぐに利益が得られないことは理解しておく必要があります。
長期になるほど予測は難しい
長期投資の魅力は市場価格の変動に関係なく、マイペースで投資できる事ですが、投資先の1年後は予想できても、5~10年後の動向を予想するのは非常に難しいです。
情報収集を徹底し、10年以上経っても需要のある投資先であるかを見抜けるかがポイントになります。どの商品にもメリットとデメリットがありますので、両方を比較検討しながら自分にあったものを選んでいきましょう。
運用コストがかかる
投資信託はプロに投資を一任できるので、安心感があるものの手数料がかかります。
手数料の低い積立投資を選ぶのも一つの手です。
リスクの低さと手数料の低さを考えると、特にインデックスタイプの投資信託がおすすめです。
元本割れのリスクがある
銀行にお金を預けると1000万円までの預金保証がされるので、仮に相手が破たんしても痛手が小さくてすみますが、投資は元本が保証されていません。
最もリスクが小さいとされる投資信託はプロに一任しますが、そのプロが先読みに失敗して市場価格が暴落する事あり得るのです。
安全な運用には、利回りが低い個人向け国債などのリスクの低い商品を選ぶことが大事です。
値動きの激しい商品は資産形成に不向き
値動きが激しい商品は大きく儲ける可能性もありますが、その分リスクが高くなります。
資産形成の基本は長期的に投資することですが、値動きが激しい商品に長期的に投資するのはハイリスクと言えるでしょう。
また、必ずしも「リスクが高い」=「高いリターンを得る」ではないため、安全な資産形成には不向きです。
こつこつ貯めてきた資産を無駄にしないためにも値動きの激しい商品は避けましょう。
資産形成の成功は安全な運用をすることが大事
資産形成とその運用について解説してきましたがいかがだったでしょうか。
資産の形成は、すぐにできるものではありませんので、長い目で見てこつこつと少しずつ貯めていくことが重要になります。
また、ある程度貯まった資産を運用する際には、せっかく貯まった資産を無駄にすることのないよう、投資先などを慎重に選ぶ必要があります。
正しい知識と情報を使って、自分に最適な資産形成と資産運用を行ってみてください。
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