世帯年収500万の平均的な生活費と貯蓄について確認してみよう
世帯年収500万円の共働き家庭
年代によって変わる貯金額
平成28年総務省統計局の家計調査によると、1世帯あたりの平均貯蓄額は1,820万円となっており、金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](平成28年)」のデータで貯金額を年代別にみると以下のようになっています。
・30代の平均 395万円
・40代の平均 588万円
また、年収別でみると以下のようになります。
・年収300万円~500万円未満 982万円
・年収500万円~750万円未満 1,171万円
・年収750万円~1,000万円未満 1,665万円
平均の食費などの生活費
総務省統計局の家計調査(平成29年10月時点)によると、2人以上世帯の平均的な生活費は以下のようになっています。
なお、全体の平均消費支出は28万2,872円です。
2.住居費 19,659円
3.水道光熱費 18,723円
4.家具・家事用品費 9,727円
5.被服・履物費 11,306円
6.医療費 13,346円
7.通信・交通費 40,304円
8.教育費 14,822円
9.娯楽費 26,347円
10.その他 56,075円
なお、この食費には酒代3,069円、外食費11,397円が含まれており、酒や外食をしない世帯では平均食費は58,096円となりますので、自炊を行うことや飲酒を控えることにより、食費の負担は減らせるということがわかります。
家賃にかけられる金額
都心部に居住している方の場合は物価が高いことから住居を持っておらず、賃貸物件に住んでいる方が多いと推測できますが、家賃については一般的に手取月収の3割が上限といわれています。
例えば平均年収500万円の世帯における手取年収は社会保険料(収入の80%)などを差し引くと約400万円となり、手取月収は約33万円となります。
そして、その3割が家賃上限ということは年収500万円の世帯での上限住居費は約10万円となります。
この数値を超えている場合は住居費用の見直しを検討してみましょう。
子供の平均教育費
さて、上記で見たとおり平均の教育費は14,822円となっていますが、子供の教育費は基本的に平均でみるべきではありません。
それぞれの進路によって大きく教育費用が異なるからです。
では、どの時期にどれくらいの教育費が必要かを確認しましょう。
1.0~6歳までの平均
この時期での教育費は幼稚園と習い事の費用がほとんどです。
幼稚園については公立で月額19,000円、私立で月額41,000円が平均です。
公立幼稚園は数が限られ競争率も高いため、私立幼稚園を利用方の割合が高いのが現状です。
なお、習い事については月額約7,200円が平均的な支出となっています。
2.小学生(1年生~6年生まで)の平均
公立においては月額約8,000円、私立においては約72,000円が目安となります。
3.中学生の平均
公立においては月額約14,000円、私立においては83,000円が目安となります。
4.高校生の平均
公立においては月額約19,000円、私立においては約60,000円が目安となります。
5.大学生の平均
大学生になると今までとは異なり、大きな支出が発生します。
具体的には国立大学の場合年間242万円、私立大学文系の場合は年間385万円、年間私立大学理系の場合は518万円が目安です。
なお、医学部になると約2,300万円程度の資金が必要となります。
その他、遠距離からの通勤や下宿する場合ばどはさらに費用が嵩むこととなります。
以上のとおり、どこに進学するか等で大きく教育資金の金額が異なります。
特に大学の費用については大きくなることから、準備が必要でしょう。
日本政策金融公庫のデータによると高校入学~大学卒業までの間に必要となる費用の合計は1,055万円と示されており、子供2人を卒業させるためにはその倍の教育費用が必要となるのです。
いざとなれば奨学金や教育ローンという選択肢がありますが、教育資金を準備しておくに越したことはありません。
学資保険や財形貯蓄などを利用し、少しずつ貯めていく努力をしてみましょう。
見逃せない車の維持費
都会に居住の方は車を所有していない場合がありますが、地方になると利便性の観点から車を所有されている方がほとんどです。
ただし、車には見逃せないさまざまな費用が発生します。
確認していきましょう。
1.車検
車検の費用は通常2年に一度必要となります。
車検を受け、許可が出なければ公道は走ることができませんので、避けることのできない費用です。
普通車であれば通常10万円程度が平均的に必要となります。
2.ガソリン代
車のガソリン代は利用頻度が高ければ高いほどかかる費用です。
スポーツカーや昔の車両は燃費が悪いことが多く、ガソリン代が多くかかる傾向にあります。
現在はハイブリッドカーや電気自動車など燃費が改善されている車両が生産されています。
燃費のよい車両を検討してみましょう。
3.自動車税
自動車税は1年に1回、自動車にかかる税金です。
所有している自動車の排気量によって金額が変わってきます。
ハイブリッドカーなどの低公害車は税金が優遇されます。
4.車に関する保険
車の保険加入は任意ですが、何かあったときのためにぜひ入っておきたいものです。
さまざまな保険会社を比較し、身の丈にあった保険を選びましょう。
5.自動車ローン
車両購入時には一括支払かローンを組むかで迷いますが、高額の買い物ですので、ローン返済を選択される方も多いと推測されます。
ローンを組む際は金利や手数料などに注目し、ローン会社を比較することで、できる限り費用を抑えましょう。
平均的な生活を送る
2017年6月に厚生労働省が発表した国民生活基礎調査によると世帯の平均年収は546万円であると示されています。
この場合手取り月額は約36万円(ボーナス含む)となりますので、上記の平均的な生活費の水準に合わせれば十分生活できる計算です。
平均生活費とご自身の生活費を比較し、少し無駄遣いしているなと思われる部分があれば、改善していきましょう。
年収500万円家庭の住宅ローン
持ち家の購入金額
住宅金融支援機構のフラット35利用者調査によると、住宅購入における年収倍率は以下のようになっています。
2.土地付き注文住宅 7.1倍
3.建売住宅 6.5倍
4.マンション 6.8倍
年収500万円の世帯であれば、それぞれ3,050万円、3,550万円、3,250万円、3,400万円の住宅購入費用をかけている計算になります(平均すると3,312万円となります)。
月々の返済
次に月々の返済額をシミュレーションしてみましょう。
住宅金融支援機構のフラット35を利用した前提で、計算してみます。
上記の年収500万円世帯の平均住居費用3,312万円(全額借入を行った前提)、返済期間35年、金利2.475%の条件で試算すると毎月11万8,279円(元利均等)の返済となります。
上記でお示しした平均的な住居費を簡単に上回る数値となっています。
ボーナス時は多めに返済
上記と同じ条件で、ボーナス払いを行う前提で返済シミュレーションを行ってみましょう。
年2回ボーナス時に30万円の上乗せ返済を行うとすると、毎月の返済額は70,982円(元利均等)となります。
ボーナス払いを利用しない場合と比較し約5万円返済金額が減少する結果となりました。
毎月の資金繰りが少し楽になりますね。
繰り上げ返済を利用する
毎月の資金繰りの結果、余剰の資金が発生した場合には無理ない範囲で住宅ローンの繰り上げ返済も検討してみましょう。
繰り上げ返済とは毎月の返済とは別に借入金の一部を返済することです。
繰り上げ返済を行い元本を減らすことによって、支払利息額が減少します。
その結果、払うべき住居費用の総額が減少することになります。
都道府県別の世帯年収
北海道の平均世帯年収
厚生労働省が2016年に発表した北海道の平均世帯年収は約417万円です。
その他のデータは以下のとおりとなっています。
2.平均賞与(ボーナス):66万5,700円
3.平均年齢:43.7歳
4.平均勤続年数:11.3年
東京の平均世帯年収
続いて、東京都の平均世帯年収は約605万円となっています。
その他データは以下のとおりとなっています。
2.平均賞与(ボーナス):121万9,100円
3.平均年齢:41.4歳
4.平均勤続年数:11.7年
日本の首都であり、県内GDPは約91兆円におよぶ都市であるため、全国ナンバー1の世帯年収となっています。
大阪の平均世帯年収
大阪の平均世帯年収は約526万円となっています。
その他のデータは以下のとおりとなっています。
2.平均賞与(ボーナス):98万100円
3.平均年齢:42.1歳
4.平均勤続年数:12.4年
経済規模では日本第2の都市といわれており、全国ではナンバー4の世帯年収です。
福岡の平均世帯年収
次は九州最大の県福岡県です。
平均世帯年収は約437万円で、その他データは以下のとおりとなっています。
2.平均賞与(ボーナス):71万200円
3.平均年齢:42.0歳
4.平均勤続年数:10.8年
沖縄の平均世帯年収
沖縄県の平均世帯年収は約349万となっており、その他データは以下のとおりとなっています。
2.平均賞与(ボーナス):45万8,000円
3.平均年齢:42.0歳
4.平均勤続年数:9.0年
全国で1番低い世帯年収となっているのが特徴です。
世帯年収500万円で貯蓄を増やす
几帳面な人向きの家計簿
無駄な出費を防ぐため、一度家計簿をつけてみましょう。
家計簿をつければ毎月どこにどれだけの費用をかけているのかが一目瞭然になります。
必要なものだけでなく単純に欲しいものにも手を出していることが無駄な出費の主要因となっていることが多いので、家計簿をつけ視覚効果により、自分自身に出費の要・不要を訴えかけることで無駄を減らしていきましょう。
パートやアルバイトに出る
経費を削減し辛い場合は単純に世帯全体の収入を底上げするのも1つの手です。
例えば、子供が1歳、2歳のときまでは奥様が専業主婦、旦那様が勤務収入を得るというスタイルが多い傾向がありますが、子供が保育園に入園すると平均月41,000円の保育料負担が発生します。
給料は急に上昇するわけではないので、資金繰りに大きな影響を与えかねません。
その場合は子供が保育園に行っている間パート・アルバイトを奥様が行い、収入を底上げすることで資金繰りが安定します。
補助金を貯蓄へ
子育てに関連する補助金の代表として、児童手当があげられます。
0~3歳未満は15,000円/月、3歳~小学校修了前までは10,000円/月(第3子以降は15,000円/月)、中学生は10,000円の補助金が指定の通帳に入金されます。
子育てには教育費など大きな出費が今後発生しますので、この手当は使用せずに子供の口座に貯金することをおすすめします。
無駄を省き必要なところはしっかり使う生活しよう
平均的な出費などについてみてきましたがこれはあくまで「平均」です。
各世帯それぞれ違った背景がありますので、一概に平均に合わせることはできません。
ただし、特に資金繰りに困っている方については現状に不満を唱えるだけでなく、家計簿をつけるなどして無駄な出費を洗い出す努力をしてください。
高確率で余裕資金が生まれます。
そして、貯金も必要ですが、食費などご自身で譲れない必要部分については出費を惜しまないようにしましょう。
ストレスフルな環境になることを防ぐことができます。
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