長期平準定期保険の保険内容を理解して目的をもって上手に運用しよう

August, 20, 2018

記事が良かったらシェアして下さいね♪

種類豊富な長期平準定期保険

長期平準定期保険についてあまりご存じない方もいるかと思います。
この保険は、どのような保険なのか、どんな場合に加入するといいのかなど長期平準定期保険の特徴や各保険会社が出している保険内容について紹介します。
また、長期平準定期保険に加入する上における注意点についても理解しておきましょう。

長期平準定期保険の特徴

長期平準定期保険とは、保険金額が契約期間中は同じで、満期まで長期に渡って支払う保険です。
万が一のときや中小企業のリスクをヘッジするためにこの商品が作られました。
長期平準定期保険の特徴についてご紹介します。

契約者は法人

長期平準定期保険とは、法人が契約者で被保険者は役員や従業員となることが一般的です。
死亡保障や高度障害保障が満期まであり、満期保険金はありません。
長期平準保険に加入できる条件としては次の点が定められています。

  • 保険の満期に被保険者の年齢が70歳を超えること
  • 保険に加入したときの被保険者の年齢+保険期間×2<105
  • 逓増定期保険に該当しない

例えば、100歳満期で被保険者が45歳だと、契約期間が55年で55×2+45=155になるため契約することができます。

解約返戻金がある

長期平準定期保険は、高い死亡保障がついていて、経営者が万が一のリスクに備えることができます。
この保険は解約返礼率が高い時に解約すると、支払金額がほぼ戻ってくるので役員の退職金の準備にもなります。
長期平準定期保険の特徴は、解約返戻金が加入してから、ほぼ20~30年が一番高くなり、その後下がって、満期時には解約返戻金は0円になるということです。

そのため、会社の退職金等の資金拠出するための運用目的で加入することが一般的です。
また、支払った額の1/2が会社の損金として計上できるため、法人税の節税対策にもなります。
支払金額が高いので、保険会社によっては積立額を安くした低解釈返戻型長期平準定期保険も売り出されています。

保険期間が長い

保険期間は、他の保険に比べて特に長く、保険契約満期は95歳や、99歳、100歳満期があります。
そのため保険期間が非常に長く、会社経営を見通して加入しないと途中で支払えなくなるというリスクもあります。
長期平準定期保険の場合、保険期間の前半の6割は、1/2が損金計上、1/2が資産計上します。

残りの4割の期間は、全額を損金計上ができ、前半6割の期間に資産として計上し前払い保険料も残りの4割の期間に取り崩して損金として計上できます。
そのため、税金対策にもなります。

様々な長期平準定期保険

保険会社により、長期平準定期保険の契約内容が異なります。
それぞれの保険会社が出している長期平準定期保険の概要をみてみましょう。

ソニー生命の長期平準定期保険

ソニー生命の長期平準定期保険は無配当で障害保障型の商品で、死亡や高度障害、指定の特別障害状態になったときに手厚い保障を得ることができます。
過去1年以内が規定の非喫煙者の人の場合は保険料が安くなります。

また、5年ごとの利差配当付き年金支払い特約をつけることで解約返戻金相当額を年金で支払いを受けることができます。
満期までの保険期間が10年以上ある場合は解約返戻金額の範囲内でなら契約者貸付があります。
万が一、経営者が死亡した場合は事業継承の役に立つだけでなく相続税対策にもなります。

あいおい生命の長期平準定期保険

100歳満期の長期保障で、契約者の経営者や役員が万が一のときに死亡保険金を死亡退職金、弔慰金の一部として充てることができます。
あいおい生命の長期平準定期保険の場合は、40歳で契約し100歳満期の場合は解約返戻金が一番高くなるのは10年後の50歳で、払い込み保険料の88.6%です。

契約の時に、終身保障移行特約を付けると、保険料払い込み期間満了後に申し出により告知書の提出なく一生涯の保障が得られます。

ひまわり生命の長期平準定期保険

ひまわり生命の長期平準定期保険には無解約返戻金型や低解約返戻金型などがあります。
無解約返戻金型とは、万が一のときに事業資金の確保や家族への死亡退職金や弔慰金を備えることができます。
保険期間を通じて解約返戻金をなくすことで、保険料が通常の定期保険と比べ安く設定できます。

低解約型返戻金型も無解約返戻金と同じように万が一の時の事業資金や家族の死亡退職金、弔慰金などの保障があります。
特徴は、低解約型返戻金期間中の返戻金が70%に抑えられているので、その分保険料が安くなります。

メットライフ生命の経営者定期保険100

経営者や役員が万が一の時に事業の運用資金や債務返済、従業員への給与や事業継承の資金、遺族への死亡退職金や弔慰金となります。
事業でお金が必要なときや生存退職金や慰労金にするため、解約返戻率が高いときに解約することができます。

また、26歳以上65歳以下の人で2年以上喫煙をしていない人は保険料が安くなる場合があります。
契約例として、契約年齢40歳で100歳満期、死亡・高度障害契約保険金額が1億円の場合は、喫煙していない人の場合、年間保険料が316万6,300円、解約返戻金は85歳がピークで8,644万2,000円です。

アクサ生命の長期平準定期保険

アクサ生命の長期平準定期保険は、企業リスクヘッジプランとして様々な種類があります。
「災害補償重点期間設定型定期保険」は、災害による死亡を重点的に備える第1保険期間と原因に関係なく死亡に備える第2保険期間があり、第1保険期間の保障を災害のみにすることで保険料を割安にすることができます。

「生活障害定期保険」は、就業不能保障、死亡保障として備え、解約金の返戻金を役員退職慰労金として活用できます。
「98歳満了非更新型定期保険特約付無配当終身保険」終身保険に非更新型定期保険特約が付加されているので、在任中の死亡保障から勇退後も経営者をサポートすることができます。

「低払いもどし金型定期保険」は、98歳が満期、年金払い移行特約を途中でつけることで契約金の全部または一部を年金払いに移行することができます。
それ以外にも様々な種類の保険で、企業の万が一に備えることができ、税金対策、退職金対策としても活用できます。

長期平準定期保険の注意ポイント

長期平準定期保険に加入するに際して、支払いができなくなったときの解約や商品の選び方の注意ポイントを抑えておきましょう。

短期間での解約はしない

解約返戻率は、加入時と満期時は0円として、その後山形のカーブを描いています。
返戻率が頂点のときに解約すると、保険会社によっては支払った保険料よりほぼ同額か多くの返戻金額が戻ってきますが、短期間で解約すると支払った金額より低い金額しか戻らず、かなり損をすることになります。

それだけでなく、短期間の平準定期保険や解約返戻金がない定期保険と比べて、長期平準定期保険の場合は保険料はかなり割高です。
そのうえ、支払期間がかなり長いので、会社の状態を見通して長期間支払いができるかを見通して契約する必要があります。
そうでないと、短期間で解約することになり、損をすることになりかねません。

商品内容を理解する

商品内容をよく理解して、会社の経営状態に合った商品を選ぶことが大切です。
長期平準定期保険は万が一のときの保障や返戻金を退職金、慰労金にあてることができるので、資金がいるときに助かる保険です。

注意する点として、退職金などの目的を決めて運用をしないと、解約したときに会社に多額の資産を計上し、高い税金がかかる可能性があります。

長期平準定期保険は、契約者に万が一のことがないときは返戻率がピークの時に解約することが多いです。
解約返戻金の一部は保険料の1/2を保険会社に支払った前払い保険料です。
解約返戻金から前払い保険料を差し引いた金額を雑収入・収益として計上します。

この雑収入の額にそのまま税金がかかってしまうので、その額と同じくらいの金額を損金として同じ年に使う予定がないと、解約返戻金の雑収入分が収益として税金対象になります。
雑収入・収益分は、役員の慰労金や退職金にあてるなど、使う計画をたてる必要があるでしょう。

仕組みを理解し上手に利用しよう

長期平準定期保険は、一般的に契約者が法人で役員や従業員が被保険者になって、万が一のときのために企業を事業継承や退職金の資金、事業資金を貯めて、解約返戻率が高いときに解約してうまく事業資金を運用するための保険です。
会社の経営状況を良く把握し、商品の内容を理解した上でうまく利用すると、いざというときの資金調達や税金対策になるでしょう。

Sponsored Link

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitterでukano358をフォローしよう!

記事が良かったらシェアして下さいね♪