秘書検定一級を取得して、社会人として大きくキャリアアップしよう

August, 07, 2018

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秘書検定一級はどんな資格か

あなたは秘書という仕事についてどのようなイメージを持っているでしょうか。
礼儀正しく控えめで、忙しい上司に代わってさまざまなサポートをする仕事ですが、スムーズにこなすためには多くの知識や周囲への気配りと広い視野、加えて応用力と的確な判断力が求められます。
秘書検定は表情や態度・言葉遣いなどのマナーや一般常識を問うものです。

特に最高位となる一級では、一般常識やマナー・接遇スキルなどだけでなく上司が携わっている仕事を理解し、今秘書が何をしなければならないかを判断する力、上司が常に動きやすいように先んじてサポートするといった上級の秘書の能力が試されます。
社会人の受験者の中には現役で秘書をされている方が日頃の仕事のやり方を基本から振り返るために受験することもあります。

秘書検定一級がおすすめの理由

秘書検定は最も基礎的な三級から二級・準一級と難易度が上がり、最高難度が一級です。
一級は社会で実際に経験するような具体的で複雑な問題が多く、受験するのは大学生や社会人がほとんどです。

社会に出るとそれまでの環境とは違い、利害・交友関係によって考え方の違う人物とも関わらなくてはなりません。
当然考え方や常識が違う人とも密接に関わらなければならず、何がよくて何がよくないかといった基本的な基準も異なります。

そんな人物に「感じがよい」印象を与えるためには、表情・振る舞い・言葉遣いといったような人柄の要素が大きな威力を発揮します。
そういった社会人としてのマナーを学び、どう表すとよいかを筆記試験と面接試験を通して学ぶのが秘書検定一級です。

秘書検定は、誰に対しても「感じの良い」印象を与えられる「人柄」の育成を目指しています。
社会に出て働く人なら備えておかなければならない基本的な常識を集約していますから、学ぶことで自信がつき就職面接や普段の仕事でもより落ち着いて取り組めるようになるでしょう。

ビジネスで使える力が身につく

秘書検定一級で学ぶのは、言葉遣いの中でも話し言葉だけでなく、手紙やメールも含まれ、マナーには祝儀袋の書き方や選び方、困った状況における対応の仕方など実践的なものばかりです。

こういったことはあまり学校で習うことがないため、正しく知っていることだとは限りません。
中には社会経験が豊富でも誤って覚えていたり、十分でない人もいます。

社会で起こり得るさまざまな状況を、問題として提示し、その対応力とその時の基礎的な考え方を学び、ビジネスで実際に使える力を身につけるのが秘書検定一級の目的の一つなのです。

受験資格に制限がない

秘書検定は、一級に限らず受験資格に制限がないのも大きな魅力です。
誰もが一念発起して懸命に勉強すれば資格を取得し、他の応募者を一歩リードすることができます。

基礎的な三級から二級・準一級・一級と級が上がれば難易度も上がりより幅広い勉強が必要ですが、受験資格に制限がないのはこれからキャリアを積もうとする社会人にとっては広く開かれた大きなチャンスです。

就職や転職に有利

秘書検定一級は、誰もが持っている資格ではありません。
社会常識やマナーだけでなく秘書としての職務知識や、実際の業務においての判断力とその基準などを系統立てて学ぶのは、相応に高い意識を持ち、将来のキャリアについてしっかり計画を立てて考えていることの証明です。

今社会では、知識がある・成績がよい人はめずらしくなく、プラスアルファの何ができるのかが問われています。
秘書検定一級を取得していることそれだけで、非常に高い意識と努力が有利に働き、就職や転職の際にも大きなプラス材料になります。

秘書検定一級と二級・準一級の違いと合格率

秘書検定は難易度に応じて三級・二級・準一級・一級に分かれています。
目的は同じですが、級が上がるに従ってより現実に近い、複雑な、幅広い問題が出題されます。
算数が足し算・引き算から掛け算・割り算と難しくなるように、基礎をふまえてより実践的なスキルに近づけるように作られています。

秘書検定準一級と二級との違い

秘書検定で級が上がるときに最も大きな変化は、二級から準一級の間にあります。
二級でも三級よりビジネス現場に近い状況やマナーの知識や判断力が問われますが、準一級では筆記試験の難易度が上がるだけでなく、二次試験に面接試験が実施されます。

面接試験は実際のビジネス現場を想定して行われ、知識だけでなく振る舞いがきちんと身についているかが試されるため、一気に難易度が上がったと感じる人が少なくありません。

準一級の面接試験は主に、3人1組で10分間のロールプレイングを行い、その様子・内容を審査されます。
試験課題はまず、面接番号と名前を審査員にあいさつし、課題を審査員に報告します。
その後課題を来客に対しての適切な言葉に直し、審査員を来客として応対するというものです。

課題は当日その場で公表されるため対策は難しく難易度は高めです。
一級ではそれが2人1組になってより細かく審査される上に、課題は複雑になります。

出題構成は同じでも内容に違いがある

秘書検定の問題は、必要とされる資質・職務知識・一般知識・マナーと接遇・技能の5つから構成されますが、級が上がるに従って難易度が上がります。

例えば必要とされる資質でいうと、三級では「秘書の仕事で心がけること」といった基礎的な問題ですが、一級になると「急ぎではない仕事の指示の受け方」とかなり具体的で細かな判断が問われる問題になります。

これは、上司が期限を言わなかった場合は自分で尋ねる、上司の指示の仕方のクセを早く知るように努める、といったよりスムーズに仕事を進めるために秘書が何に気をつけるべきかを筆記で回答しなくてはならない難易度の高い問題です。

出題構成や目的は同じであっても、最高位である一級は最も難易度が高く、より幅広い知識が必要です。

各級の難易度と一級の難易度

全ての級に共通する筆記試験も、一級に近づくにつれてより現実に近い、複雑な問題が増えてきます。
三級・二級ではほとんどがマークシート式の選択問題で、記述問題もありますが数も少なく比較的難易度は低めです。

しかし準一級になると選択問題は全体の半分になり記述問題が大幅に増えます。
さらに一級では全ての問題を記述式で解答しなくてはなりません。

準一級から面接試験があることを考えると、準一級から難易度は大きく上がるといってよいでしょう。
今まで受験の経験がないが最終的に一級に合格したいという方には、あえて三級からしっかりと足元を固めながら勉強するのもよいかもしれません。

資格取得のための勉強方法

今から秘書検定一級を受験しようという人は少なくとも三級・二級の受験経験がある方でしょう。
しかし準一級から大幅に変わる試験内容を考えると今までと同じ勉強方法では心配です。
一級ではどんな勉強方法が必要でしょうか。

社会人の経験を活かしてテキストで独学から

もしあなたが社会人なら、仕事に忙しくて専門の学校に通って勉強したり、そもそも通学すること自体が難しく、独学で受験しなくてはならないかもしれません。
しかし一方で、社会人として働く中で感じた・学んだことを、テキストや問題集にある一般のマナーや常識と比較しながら具体的に体感できるのは有利です。
ただ机上で勉強するより実感しやすく身につきやすいからです。

また独学では、自分の理解に合わせて勉強したり、勉強する時間を変えることも思いのままです。
なかなか予定通りに勉強を進めにくい社会人にとっては「できる時間にしっかり勉強する」スタイルの方が無理に詰め込まずに身につきやすいかもしれません。
今ある社会人経験を活かしてテキストや問題集で補完することで筆記試験合格は十分に可能です。
仕事をしながらの勉強は、むしろ独学の方がやりやすいと言えるかもしれません。

独学で必要な勉強時間数と勉強のポイント

秘書検定は、その性質上「今までにない全く新しい問題」が出題されにくいのが特徴でもあります。
今までに出題された問題のシチュエーションを変えたり、あるいは過去問がほとんどそのまま出題されることもあるため、過去問題に徹底的に当たることで合格の可能性は上がります。

まずテキストで一通りポイントを押さえ、テキスト内にある練習問題や模擬試験には本番さながらに制限時間を設けるなどして真剣に取り組みましょう。
テキストで学び終えたら、過去問題に入ります。
公式問題集「秘書検定一級実問題集」では、過去8回分の問題が掲載されていますから、これを繰り返し当たり続けるとよいでしょう。

一級の筆記試験は150分ですから、過去問題も時間制限を設けて取り組むことで、時間配分やその感覚も磨くことができます。
中には「一度当たった問題は覚えているからやっても意味がない」という方もいますが、覚えるほど当たっているなら身についている証拠ですし、もしそうでない問題があるならそれを発見できたのは大きな収穫です。
それはもう一度テキストに戻って集中的に勉強できるからです。
特に受験日前の追い込みの時期は、徹底して過去問題に当たることをおすすめします。

おすすめテキストと利用の多い参考書

独学で勉強する人の多くが、公式テキスト「秘書検定一級集中講義」と公式問題集「秘書検定一級実問題集」を使っています。
これは秘書検定を実施している公益財団法人実務技能検定協会による編集であることと、資格の目的にしっかり沿った講義内容であることがその理由です。
ただ、主に筆記試験対策用であるため、面接試験についてはあまり詳しく記述されていません。
面接試験対策には専門の書籍を参考にしましょう。

秘書検定一級講座を受講する

テキストと問題集を一通り終えてもまだ不安があるという方は、秘書検定一級資格講座を受講するのも良いかもしれません。
独学ではどうしても理解できない内容があったりするものです。
それをどう考えると良いのか具体的に講師に尋ねることができるのは大きなメリットです。
また立場は違っても同じ目標に向かって仲間がいるだけでもとても心強いものです。
互いに刺激しあってモチベーションの維持など大いに利用しましょう。

面接対策のやり方

秘書検定準一級から実施される二次試験、いわゆる面接試験は、秘書の大切な資質である感じのよさや臨機応変な対応のできる応用力・判断力が審査される重要な試験です。
秘書検定で学んだことを実際に活かす「人との接し方」を学ぶ絶好の機会です。

準一級から面接で実技試験がある

秘書検定準一級から二次試験に面接試験が実施されます。
準一級では3人1組でしたが、一級では2人1組となりより詳しく審査されます。

面接試験は、実際の仕事の状況を模して実施されます。
まず試験前に入る前に課題を見て、およそ5文から6文ほどの報告内容を覚えます。
課題に報告する状況が書かれていますから、それに合わせて面接官を上司に見立て、項目の順番や適切に話し方を換えて報告します。
もちろんその際、言葉以外の傾聴の姿勢、笑顔や立ち居振る舞い、例えば会釈・敬礼・最敬礼を明確に区別し丁寧に、素早く潔くできることもしっかり審査されます。

学生など社会経験があまりない人にとっては特に難しいと感じるかもしれませんが、報告される上司の立場になって考えたり、上司が何を知っていて何を知りたいのかを想像してみるとどう報告すれば良いか少しずつ理解できるようになるでしょう。
そうすればだんだんと報告そのもののポイントがつかめてくるはずです。

面接対策用の講座を受講する

秘書検定一級は、筆記試験で合格すればその後1年間は筆記試験が免除されます。
次回からは面接試験だけに集中することができるため、完璧な準備をするなら、筆記試験免除者を対象とした面接講座を受講するのもよいでしょう。
例えば会釈・敬礼の角度はなかなか自分で自覚できませんから、講師に判定してもらいどのようにするとよいか体の動きで学べますし、同時に自分だけでは気づかなかった身だしなみのポイントなども知ることもできます。

講座によってカリキュラムはさまざまですが、どの講座でも講師による詳細な審査、結果から見る改善点、改善具合のチェックを得ることができます。
身だしなみや基本動作といった基礎はもちろん、模擬面接で実際の試験の雰囲気を何度も感じることでより落ち着いて受験できるようになります。

テキストで知るだけでなくロールプレイが有効

秘書検定一級を受験した人の多くが「実際にやってみること(ロールプレイ)」が有効だといいます。
理論だけわかっていても、実際に面接するとなると課題に対して十分な時間が与えられるわけではなく、さらに相手がいることですからどのような対応と求められるかわかりません。

面接試験では、学んだことをどれくらい自然に行動にできるか、判断・言い換えに使えるかが審査されます。
テキストで勉強するだけでなくそのタイミングや行動・振る舞いを適切にコントロールするには、ロールプレイを繰り返して「慣れる」ことが非常に有効です。
その分余裕を持って状況を受け止めることができ、判断にも迷うことがなくなり素早く行動できるようになれるからです。

面接講座を受講するなら講師に見てもらえますが、そうでない場合は友人や家族に客観的に審査してもらうとよいでしょう。
自分だけではわからないことも外から見ると明らかに見えるものです。
具体的にアドバイスされれば自信につながり、きっとリラックスして受験できるでしょう。

きちんと対策してキャリアアップしよう

秘書検定一級の合格率は平均して35%程度です。
二級・三級とは違い選択問題ではなく全てが記述式問題ですから筆記試験だけでも偶然合格できるようなものではありませんが、過去問題に何度も当たることで十分対策できます。

また面接試験も一定の形式に則った試験ですから、立ち居振る舞いと言葉遣いを中心とした基礎をしっかり身につけ、課題は過去問題から多少の違いに対応できるようそのポイントを押さえるようにしてロールプレイで練習を重ねれば、初めてでも落ち着いて受験できるはずです。

秘書検定一級は、現役第一線で秘書を務める人も受験するほどの秘書としての基本が審査される試験です。
筆記と面接にしっかり対策をとって、試験対策がそのままビジネス現場で使えるスキルを身につけ、大いにキャリアアップに活用しましょう。

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