社会福祉士の年収を調査。 仕事内容や資格取得の方法も知っておこう
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社会福祉士とは
社会福祉士は、ソーシャルワーカーとも呼ばれており、高齢社会となった現代には欠かすことができない職業のひとつです。
また、医療や介護が必要な高齢者だけでなく、日常生活を送ることが困難なあらゆる人を対象に、積極的に相談を受けたり助言や指導を行っていくことが社会福祉士の仕事となります。
また、病院や特別養護老人ホームなどの高齢者施設の他に、学校などの教育機関や市役所などの行政機関にも必要とされている国家資格の一つといえます。
社会福祉士の最新平均年収
現代の日本において、社会福祉士や介護福祉士などの福祉業界での年収は低い傾向にあり、介護士などの離職率が高いことが社会問題となっているようです。
これに伴い、一般的に低いと言われている社会福祉士の年収ですが、男女別、パート勤めや独立、事業所により幅があるのが現状でしょう。
男女平均年収は476万円
国家資格である社会福祉士の平均年収は、厚生労働省の統計によると、常勤の職員においては476万円といわれています。
しかし、就業する病院や施設などの規模によって、年収にもばらつきがあるのが現状です。
社会福祉士に限らず、大規模な病院や施設であるほど、運営資金にも余裕が生まれるため、年収が高くなる傾向にあるといえるでしょう。
また、年代別の平均年収は以下のようになっています。
- 20代:304.7万円
- 30代:397.5万円
- 40代:504.6万円
- 50代:568.8万円
- 60代:385.6万円
このように年代が上がるほど、昇給や昇進などによって年収が高くなっていることがわかるでしょう。
日本人の平均年収が約420万円といわれているので、30代後半頃から全体の平均年収を上回ることになると予想されます。
女性の平均年収
高齢化が進み、社会問題となっている中で、社会福祉士の需要が高まっているようです。
社会福祉士の登録者数をみても、ここ10年の間で2倍以上になっており、今後ますます増加していくことが予想されます。
また、短時間のパート勤務からフルタイムの正社員まで、働き方もさまざまなので、女性のライフスタイルに合わせた働き方を選択できるでしょう。
なお、パート勤務の場合の平均年収は146万円、正社員の平均年収は380万円となります。
パート勤務の場合は、働く時間が短いことに加え、賞与が支給されないことがほとんどであることによって、年収もそれだけ低くなってしまいます。
企業別年収ランキング
社会福祉士の年収は、どのような場所に就業するかによって差があるのが現状です。
最高年収は北海道庁で700万円で、規模の小さい社会福祉法人だと200万円という差があります。
また、社風によって、実力重視の企業や法人では、年齢が若くても年収がアップできるシステムを導入していたり、年齢による昇給や昇進がないとほとんど年収がアップしないという企業もあるので、これから社会福祉士として就業を考えている人は、事前に企業や法人の下調べをしておくとよいでしょう。
現在は、社会福祉士などの介護関連の有資格者向けに、インターネット上でさまざまな求人サイトが登場しています。
その中でも「カイゴジョブ」では、給与や休日などの求人情報の他に、実際に働いているスタッフの声などが掲載されているので、事前に社風や雰囲気を知ることができるというメリットがあるので、興味がある人はチェックしてみましょう。
【参照リンク:http://www.kaigojob.com/】
地域包括センターは公務員採用か民間採用
就業する企業や法人によって、運営資金などの事情で年収に差があるといえるでしょう。
また、公務員と民間でも、社会福祉士としての役割や年収に開きがあります。
公的機関は、病院をはじめ、市役所や区役所、児童相談所など多岐に渡り、どのような人を対象にするかによって、基本的な仕事内容は同じでも役割に違いがあります。
さらに、介護保険法によって定められている地域包括支援センターは、各区市町村への設置が義務づけられているので、公務員採用だと思われがちですが、実際のところ、外部への委託ができるので、民間採用になっている場合もあるのが現状でしょう。
年収がさまざまな場合がある
社会福祉士は、就業場所だけでなく、どのような働き方をするかによっても年収に差があるといえるでしょう。
社会福祉士の働き方は、短時間のパート勤務からフルタイムの正社員、派遣、独立など多岐にわたります。
したがって、ライフスタイルを重視してどのような働き方をしたいのか、または年収を重視するのかによって、就業場所を考える必要があるでしょう。
年収1,000万は目指せるのか
就業場所や働き方によって、年収に差がある社会福祉士ですが、働く人々にとって目標の一つである年収1,000万円を目指すことができるのでしょうか。
社会福祉士だけに限らず、精神保健福祉士や介護福祉士など、介護関連の資格保有者は、企業や法人で役職に就いたり、独立して経営することを目指すのが近道だといえるでしょう。
また、働く企業や法人によっては、介護関連の資格を複数所有していると、資格ごとに「資格手当」が付与されることもあるので、年収がアップしやすいといえるでしょう。
最近は、資格保有者が不足している企業や法人が多く、働きながら資格を取得できるシステムを導入している企業や法人もあるので、事前にチェックすることをおすすめします。
企業で役職になる
社会福祉士は、部署の中でリーダー的な役職を担ったり、管理者などになると、基本給のアップが期待できます。
このように、キャリアアップを目指すことによって、年収アップへと繋がっていくことになるでしょう。
しかし、役職や管理職を目指すには、ある程度の経験が必要になり、職員を取りまとめる統率力なども必要とされるようです。
独立する
社会福祉士として企業や法人に就業するだけでなく、社会福祉士の資格と経験を活かして、独立するという方法もあります。
独立することによって、介護事業所の運営や講演などで、1,000万の年収も目指すことができるでしょう。
しかし、独立するには、ある程度の経験や資金が必要となり、事業所を運営していく経営力も必要だということになります。
社会福祉士の仕事内容
社会福祉士は、日常生活を送ることが困難なあらゆる人から相談を受けたり、助言や指導を行います。
しかし、その仕事内容は、どのような人を対象にするかによっても変わり多岐にわたります。
社会福祉士は厚生労働省認定の国家資格
社会福祉士は、厚生労働省が認定する国家資格の一つです。
また、社会福祉士という名称は、国家資格取得者でなければ名乗ることができないことになっています。
また、資格を保有していなくても業務を行うことができるので、病院などに就職してから社会福祉士の資格取得を目指している人も多いのが現状でしょう。
しかし、診療報酬の改訂の人員設置基準において、社会福祉士の資格保有者を積極的に採用する医療機関が多いようです。
社会福祉士で出来る仕事
社会福祉士のように、医療や介護関連の国家資格には以下のような代表的な資格があります。
介護福祉士
介護の現場において実際に高齢者などの介護を行ったり、現場の責任者などを担います。
ケアマネジャー
介護を必要とする人を対象に、適切な介護を受けることができるように、サービス計画書と呼ばれるケアプランを作成します。
精神保健福祉士
精神障がい者を対象に、相談を受けたり助言や指導を行います。
このように、社会福祉士が、医療や介護が必要な高齢者だけでなく、日常生活を送ることが困難なあらゆる人を対象に、積極的に相談を受けたり、助言や指導をすることが仕事であることに対し、医療や介護施設などにおいて、それぞれの資格に沿った役割を担っています。
社会福祉士の資格の取得方法
社会福祉士の資格を取得するには、さまざまな方法がありますが、大きくわけて以下の2つの方法があります。
大学で習得
4年制大学で、福祉に関する指定された科目を履修し、実務経験無しで試験に臨むという方法が、社会福祉士の資格取得への最短ルートかもしれません。
社会福祉士を目指せる大学は、全国各地にあるので、以下のリンクをチェックしてみましょう。
実務経験をしてから習得
厚生労働省が指定する相談援助という実務を4年間受け、一般の養成施設などで1年以上通学して試験に臨むことができます。
病院などの医療機関や福祉施設で、相談員などの実務経験を経て、専門学校や通信教育で勉強して試験に備えることが可能でしょう。
現場の社会福祉士さんに聞いた本音
社会福祉士は、年齢に関係なく、何歳からでも目指すことができる資格の一つだといえるでしょう。
それでは、実際に現場で働く社会福祉士の声を聞いてみましょう。
未経験から社会福祉士に
福祉系の大学を卒業しておらず、実務経験もない状態で、40代女性で社会福祉士になった体験談です。
福祉系の大学の卒業者や30歳以下の合格率が高い中、社会福祉を幅広く学びたいという思いで、通信講座を受講されています。
しかし、未経験ということもあって、就職にはことごとく失敗されましたが、現在は、社会福祉士という資格を活かした仕事をされています。
誰でもできると言われる仕事
実際に社会福祉士として働いている人からは、こんな声もあるようです。
・社会福祉士は、資格がなくても「相談」なら誰でもできると言われたり、専門職として需要がないこともあるのが現状です。
・電話対応だけで1日が終わることもあります。
・関係者間で意見が対立することが多くあります。
このように、人と人、施設と施設などの連携が必要不可欠であるため、ストレスの多い仕事であるということがわるでしょう。
自分らしい働き方
社会福祉士は、資格を取得するまでも難関であり、就業してからもストレスの多い仕事だといえるでしょう。
しかし、福祉業界において需要は高く、働き方も選択できるという特徴があります。
女性を活かし働きやすい仕事
社会福祉士として働いている人は、実際に介護や育児経験者も多いので、女性が悩むことが多い家庭との両立の難しさを理解されやすいというメリットがあります。
また、今後、ますます需要が伸びる仕事なので、働き方や労働環境の整備などに繋がる可能性が高いようです。
派遣やパートで働く
現代は、共働きの世帯が増加傾向にある一方で、短時間のパート勤務など、自分のライフスタイルに合った働き方を求める人も多い傾向にあります。
社会福祉士は、女性の割合も多く、今後は、派遣やパートなど働き方が広がる可能性が高いでしょう。
社会福祉士の適正
社会福祉士は、人と人を繋ぐ大事な役割を担います。
したがって、社会福祉士は、人とのコミュニケーションが好きで向上心もあり、これからの時代を先読む力がある人が向いているかもしれません。
社会福祉士という働きかた
現代は、女性が自分のライフスタイルに合った働き方を選択できる時代となってきました。
その労働環境は、まだ完全に整っているとはいえませんが、女性も活躍できる仕事の一つとして、社会福祉士は注目されるでしょう。
高齢化社会の中で、これからの時代に合った社会福祉士を目指しましょう。
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