気になる弁護士の年収。実際どのくらい稼げるのか。年収格差も
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弁護士の年収は本当によいものなのか
医師免許と並んで超難関と知られる、司法試験。
そんな司法試験を合格しなければいけない弁護士は、昔から高額な年収を得ることのできる職業として知られています。
しかし、弁護士になったからと言って高額な年収が保証されていたのは、今や過去の話。
昨今では、弁護士の収入事情は以前とは変化が起こってきているようです。
現在において、弁護士は本当に高い年収を得ることのできる職業なのでしょうか。
弁護士の仕事
一般的に弁護士というと、裁判所で業務を行うと思っている人も多いでしょう。
ですが、もちろん弁護士が常に裁判のみをしているわけではありません。
まずは弁護士の基本的な業務について知っていきましょう。
法律の専門家
弁護士には独占業務が存在します。
例えば、債権回収の手続きや自動車損害賠償責任保険金の請求が、弁護士が業務のひとつである法律事務に当たります。
弁護士は裁判所に立っているイメージがありますが、このような裏方の手続きも立派な業務のひとつです。
裁判での弁護士の役割
弁護士の業務として有名なのが、この裁判所での業務でしょう。
弁護士は被告、あるいは原告の代理人として裁判所に出席、手続きを行います。
また、それ以外にも民事訴訟の手続きや破産手続き、企業の倒産手続きも弁護士の役目です。
これらの業務は弁護士資格を持つ者でなければ行うことは許されません。
法的トラブルの予防や相談と交渉も
弁護士は幅広い法律知識を武器に、個人間のトラブルの仲裁役も引き受けます。
具体的に言うと、ご近所トラブルなどの小さいながらも裁判へと発展する可能性のある問題に介入し、法律面から助言を行うなどの業務も行います。
法律という絶対的なルールを使って、個人間のいさかいを和解へと導いていくのも、弁護士の大きな役割のひとつです。
弁護士が取り扱う民事事件と刑事事件について
弁護士が取り扱う事件には、二つの種類があります。
ひとつは『刑事事件』といい、こちらは窃盗罪や殺人事件など警察が介入する事件です。
もう一方の『民事事件』は、警察が介入するのではなく人や企業の間で発展する事件です。
弁護士によっては、このどちらかを専門とする者もいて、それぞれに得意分野が存在します。
依頼人の利益を最優先
弁護士は依頼人からの依頼を受けて業務を行います。
したがって、常に依頼人の利益を最優先に行動する必要があります。
そのため、裁判の際などにはさまざまな方面から法律を見直し、依頼人に有利となる裁判を進めていくことが求められます。
また、依頼人によってケースバイケースの行動が必要とされるので、膨大な知識量、また頭の回転の良さ、そして依頼人の人生を背負うという、責任感の強さが求められる職業です。
守秘義務の遵守
依頼を受けるにあたって、弁護人は顧客の秘密を多く知ることになります。
しかし、どんなことであっても業務で知りえた依頼人に関する情報を、他者に開示することはしてはいけません。
これは弁護士法で定められており、守秘義務を違反した者は場合によっては弁護士資格をはく奪されることもあります。
このように、依頼人の秘密を守ることは、弁護士にとって基本であり重大な義務でもあります。
弁護士への長く難しい道のり
弁護士になるためには司法試験を合格しなければいけない、というのは周知の事実でしょう。
しかし、その司法試験について十分な知識を持つ人はあまりいません。
実は、希望者全員が司法試験を受けることができるわけではないのです。
まずは弁護士になるために、乗り越えなければいけないハードルを見ていきましょう。
最難関の司法試験
司法試験は、ご存知の通り最難関と名高い資格試験です。
そもそも受験資格が存在し、誰でも思い立ったからといって試験を受けることができるわけではありません。
また、司法試験を受験することができるのは年に一回のみで、4日間かけて全行程が行われていきます。
試験の形式は、論文式の記述問題が3日間、短文式の問題が1日間、という配分になっています。
その試験科目も多様で、公法系科目、民事系科目、刑事系科目、そして千作科目の系8科目で構成されています。
どれかひとつに偏るのではなく、全ての科目をまんべんなく勉強する必要があります。
司法試験の合格率
では、司法試験の方確率はどのくらいなのでしょうか。
平成26年度の資料によると、受験者に対する合格率は22.6%でした。
それも受験者は全員法科大学院、司法試験予備試験などの難関を潜り抜けてきた人ばかりで、この合格率です。
この結果からも、司法試験がけして簡単なものではないことは想像できるでしょう。
司法試験を受ける条件
司法試験を受けるためにはまずクリアしなければいけない条件があります。
その条件について見ていきましょう。
法科大学院の修了か予備試験の合格
司法試験の受験資格を得る条件として、法科大学院(ロースクール)の修了、あるいは司法試験予備試験に合格する必要があります。
まず法科大学院ですが、こちらに入学するためには各大学院で行われる試験に合格しなければなりません。
この法科大学院自体、入学が難しいとされています。
そして司法試験予備試験ですが、こちらに合格すれば法科大学院を修了ぜずとも司法試験を受けることができます。
この二つを併用し司法試験受験資格の取得に励む学生も数多くいます。
また、これらの条件を果たしてから5年の間しか、司法試験は受験することができません。
それだけでなく人生の内で3度までしか受験することができない、という回数制限が存在することも、認識しておかなくてはなりません。
司法試験を受けるための法科大学院(ロースクール)
では、法科大学院(ロースクール)についての詳しい情報を見ていきましょう。
弁護士になるための道のりのひとつですが、この法科大学院に入学することが、まず初めの高いハードルだといわれています。
既に大学で法学を学んでいる者は『法学既修者コース』で2年間勉学に励むことで、司法試験受験資格を得ることができます。
しかしそうでない者は、『法学未修者コース』3年間、法律についてみっちりと学ばなければなりません。
また、『法学既修者コース』を受験する場合は、入試科目の他に各大学院独自の法律試験科目を受ける必要があります。
司法試験の予備試験について
一方司法試験の予備試験はどうでしょう。
こちらの試験に合格さえすれば、法科大学院を修了しなくても司法試験の受験資格が得られます。
つまり、こちらのほうが弁護士への道のりを短くすることができます。
ただし、こちらの試験もかなりの難関です。
平成24年の資料を見てみますと、出願者が9,118人であるのに対し、実際に合格したのは219人でした。
司法試験合格後に待つ司法修習と司法修習考試
司法試験を合格したからと言って、すぐに弁護士資格を得ることができるわけではありません。
司法試験を合格した者は、次に1年間の司法修習を受ける必要があります。
その修習をへて、再度司法修習考試(二回試験)を受験することができます。
当然、この司法修習考試に合格しなければ、弁護士となることはできません。
このように、弁護士になるためには数多くの試験を合格しなければならないのです。
弁護士数の増加に伴う環境変化
さまざまな条件をクリアしなければいけない弁護士ですが、昨今ではその数は増えてきているといわれています。
では、どのような背景が弁護士数の増加につながっているのでしょうか。
司法試験合格者の増加
弁護士の数が増加してきている事情には、2002年に閣議決定された『法曹3000人計画』が影響しています。
この制度は、一言でいえば司法試験合格者毎年3,000人にする、というものです。
これにより弁護士の数を増やし、市民生活の中に弁護士相談などの司法サービスをさらに取り組んでいくことが狙いでした。
この司法改革制度が実装されたことにより、司法試験合格者そのものが増えました。
その結果、弁護士資格を取得する者が増えたとされています。
弁護士増加の影響
上記の『法曹3000人計画』によりどのような影響があったのでしょうか。
残念ながら良い面ばかりではなく、弁護士資格を持つ者の数が増えたことにより、資格を取得していても弁護士事務所などへの就職が果たせない人が数多く現れました。
弁護士資格という絶対的な法律資格を持つにもかかわらず、多くの資格保持者が就職難に悩まされたのです。
デメリットはそれだけでなく、弁護士数が増えたことにより質の悪化が目立つようになりました。
更に司法試験受験資格を得るために必要な法科大学院が激増し、その結果多くの法科大学院が定員割れしたり、募集停止にまで追い込まれる事態が発生しました。
このような事態は司法界に激震を呼び、多くの悪影響をもたらしました。
そこで、2013年にはこの制度を見直す方針が決定されています。
弁護士の平均年収の変化
弁護士は高収入、というイメージは昔から根強くあります。
実際、大手事務所になると新入社員であっても高額な年収を得られることもあるようです。
しかし、現代では全ての弁護士が高い年収を得られるわけではなく、またその給料事情は悪化してきているといわれています。
このような事情を含め、弁護士の収入の変化について見ていきましょう。
所属事務所の方針によって給料に差がある
弁護士の年収は、その者が所属する事務所によって変わっていきます。
したがって、弁護士になり高い給料を得ようと思うのなら、まず事務所選びから慎重に行わなくてはなりません。
事務所により給料が年俸制であるところ、歩合制であるところなど、その給料形態はさまざまです。
年俸制の場合は、通常の会社員と同じように一年間の給料が分割され、毎月支払われるケースが多いようです。
こちらは大手事務所で採用されていることが多いです。
メリットとしては、毎月収入が安定している、という安心感があります。
一方歩合制を見てみると、こちらは設定してある最低保証額があり、本人の努力次第でそれに上乗せされていく、ということが多いです。
その最低保証額というのが事務所ごとに異なっており、保証額が低めに設定されている場所、高めに設定されている場所、と異なる特徴がります。
こちらは事務所の経営にも給料が影響を受けることがおおく、努力が給料面に直結するというメリットがります。
弁護士増加による平均年収の低下
先ほどの『法曹3000人計画』制度により、弁護士の数が増加しました。
そのため、弁護士業務の主である事件、裁判を受けるための競争率が高まり、ひとりひとりが受けられる依頼の数が減ってしまいました。
この事情は弁護士の収入に大きな影響を与え、年収が300万円に届かない弁護士も数多くいるようです。
このように、弁護士も顧客を得るために勉強をするなどの努力をしなければ、高額な収入を得ることは難しくなっている時代となってしまいました。
司法書士や行政書士の増加に伴う業務量の低下
最近では、通信講座が充実していることもあり、司法書士や行政書士の資格を取得する人が増えてきています。
このことが、弁護士の収入にも影響を与えているのです。
弁護士は訴訟などを行うほか、裁判所や検察庁に送る資料の作成を行ったり、商業登記の手続きもします。
これらの業務は司法書士や行政書士などの他の職業の業務でもあります。
したがって、司法書士や行政書士の数が増加したことにより、弁護士の業務の一部が減少してしまったという事情があります。
仕事確保への努力
上記のような事情から、弁護士はただ資格を取得しているだけでは高額な収入が保証されない時代になってしまいました。
そのため、最近では顧客獲得のためにテレビCMなどで大々的に広告を出したり、テレビ番組に出演し法知識を披露する弁護士も現れました。
中には情報番組のみならず、バラエティ番組に出演しタレントのように扱われる弁護士もいます。
このように、弁護士の形も多様化しさまざまな形で社会に受け入れられている実態があります。
弁護士間格差の広がり
既に記したように、最近は弁護士だからと言って無条件に高額の年収を獲得できる時代ではありません。
顧客を安定して得るためには、何か自分だけにしかない強みが必要となってきます。
そしてそんな強みを持つ者は、努力次第で高い年収を維持することができるでしょう。
そこで、どのような弁護士が高額な年収を得ることができるのかを見ていきます。
弁護士のエリート渉外弁護士
『渉外弁護士』という言葉をご存知でしょうか。
主に、外国に関連した渉外案件を取り扱う弁護士を指す言葉です。
特に専門資格などは存在しませんが、ビジネスに関連した外国が関わる案件を行う場合をいうことが多いようです。
外国で弁護士資格を持つ『外国弁護士』とは異なり、渉外弁護士は他国の弁護士資格を持つ必要はありません。
なれるのは一握りのエリート
渉外案件を取り扱うのは、主に四大法律事務所をはじめとする渉外事務所に所属する弁護士です。
これらの事務所は大手に該当するため、一部のエリートしか所属することができません。
したがって渉外案件を扱うのは弁護士の中でも限られた者のみになります。
グローバル化に伴う国際法の専門弁護士需要
近年では国境の垣根を超え、グローバルな案件も増えてきています。
国が異なる案件の場合、国際法について詳しくなければ思うように手続きを行うことも難しいでしょう。
このことから、国際法に精通した専門弁護士となれば、安定した顧客が得られる可能性があります。
このような社会の変化に対応し、チャンスと捉えることが弁護士として成功する近道となります。
渉外弁護士の年収は1億近く
先ほどの渉外弁護士は一部のエリートしかなることができません。
その代わりに、渉外弁護士になることができたら、年収が1億円を超えることも夢ではないでしょう。
渉外弁護士として就職することができれば、社会人1年目の新人だとしても年収1,000万円を獲得することも可能だといわれています。
もし弁護士として高い収入を得たいのであれば、この渉外弁護士を目指すのも良いでしょう。
司法試験の順位や学歴の影響
渉外弁護士のようなエリートの弁護士となるのであれば、司法試験の時からすでに選別は始まっていると考えたほうがいいでしょう。
司法試験の成績が上位であること、また難関大学や有名大学卒か、という学歴も重要視されます。
弁護士としての道は、実際に弁護士資格を取得する前からある程度決まってしまうのです。
このことを頭に入れ、司法試験合格を目指す段階で自分が目標とする弁護士像を明確にしておくとよいでしょう。
勝ち組の四大法律事務所
弁護士の中でも大手に該当する四つの事務所を総称し、『四大法律事務所』と呼びます。
「アンダーソン・毛利・友常法律事務所」「長島・大野・常松法律事務所」「西村あさひ法律事務所」「森・濱田松本法律事務所」の四事務所がそれにあたります。
これらの大手法律事務所に所属すれば、弁護士として成功したも同然でしょう。
先ほどの渉外弁護士として活躍することも可能ですし、収入面では他の法律事務所の弁護士を圧倒するといわれています。
その反面、これらの四大法律事務所に就職するには、高い倍率を潜り抜けなければなりません。
大手事務所は都心部のみ
上記の四大事務所を含め、大手の法律事務所は都市部に集まっています。
そもそも、全国の弁護士事務所の多くは東京都に所在を置いている、というのが現状です。
したがって、地方で弁護士業務を行う場合には大手事務所に所属することができない、と考えた方が良いでしょう。
高額な弁護士登録料
弁護士になると、日本弁護士連合会や所属する弁護士会に登録を行わなくてはいけません。
この時に支払う登録費は、若き弁護士たちの大きな負担となっています。
登録料は各弁護士会により異なりますが、安くても50万円、高額なところであれば120万円近くにまで上るケースもあります。
弁護士を目指す過程であっても、このような事情は知っておくべきでしょう。
勤務弁護士か独立開業弁護士か
弁護士として働く場合、大きく分けて二パターンの勤務形態に分けられます。
ひとつは法律事務所に就職し働く『勤務弁護士』そしてもうひとつが自ら事務所を立ち上げる『独立開業弁護士』です。
ここでは、個人事務所を立ち上げ独立開業弁護士となった場合のメリット、デメリットについて解説していきます。
個人事務所のメリット
自ら個人事務所を開いた場合、自分自身の努力が直接報酬へと繋がっていく、というメリットがあります。
他の法律事務所に所属する場合、どんなに仕事をこなそうと給料に変化は見られないケースもありますから、努力を惜しまない人は、将来個人事務所を持ったほうが高収入を得られる可能性があります。
努力が実を結び、人気の高い法律事務所となれば年収が1億円を超えることも夢ではないでしょう。
個人事務所のデメリット
一方で、個人事務所を持つことでデメリットも存在します。
まず、自分が働かなくては事務所が立ち行きませんから、一般の弁護士よりも激務を強いられる傾向があります。
また、経営がうまくいかなければ収入が安定せず、年収100万円ほどの個人事務所も存在します。
自分の力量が試されるのが、個人事務所であると言えるでしょう。
弁護士の勤務状態
弁護士の休暇事情や、勤務時間についてご存知ですか。
もちろん事務所によって異なるのでしょうが、弁護士はその職業柄、ある程度の休日や勤務時間の傾向が決まっています。
ここでは、そんな弁護士の勤務状態について知っていきましょう。
土日休みが基本
弁護士の休日は、土曜日と日曜日であることが多いです。
一般の会社員と休日設定が同じであることに驚いた人もいるでしょう。
その理由として挙げられるのが、弁護士の業務を深く関係している裁判所などの施設が、土曜日や日曜日に休みであるためです。
長時間勤務の傾向
弁護士は長時間の勤務を強いられることが多いとされています。
その理由は、弁護士は一つの案件のみならず、同時に複数の案件を抱えるケースが多いためです。
弁護士でなければ行うことができない業務は多く、結果的に弁護士は多忙であることが多いのです。
弁護士を目指すのであれば、ある程度の残業は覚悟しておかねばならないでしょう。
土日も仕事があるケースも
上記で弁護士は基本的に土曜日、日曜日に休日であると記しますが、そうではないケースもあります。
なぜなら弁護士は依頼人の事情に合わせて業務を行う必要があるため、場合によっては土日祝であっても働くことになる可能性もあります。
このように、休暇面では恵まれているとは言えない職業ですから、責任感を持って職務に励むことのできる人に向いています。
個人では仕事量を調整することも可
上記はすべて事務所に所属している勤務弁護士の場合です。
自ら事務所を開業した独立開業弁護士である場合は、仕事量を自分で決めることが可能です。
プライベートや勉強に充てる時間を取りたい、という人であれば事務所を開業し、無理のない程度に仕事量をセーブするのも良いでしょう。
気になる弁護士の福利厚生
福利厚生は、働くうえで重要なポイントです。
弁護士として働く場合、福利厚生事情はどのようになっているのでしょうか。
福利厚生がない事務所が多数
多くの法律事務所では、福利厚生が整えられていないというのが現状です。
病気休暇や退職金制度も設定されていない事務所もあります。
特に個人事務所にはその傾向が強く見られます。
もちろん福利厚生が充実している事務所もありますので、職場を選択する際にこのような福利厚生は確認しておくべきポイントです。
実際に就職をする前に、このような事情は把握しておいてください。
弁護士組合などに加入
上記のように、弁護士事務所は福利厚生が充実している職場とは言い難いです。
しかし、弁護士組合に所属することで、さまざまな保険への加入や、旅行などの宿泊施設の割引などの恩恵にあずかることができます。
弁護士組合の会員のみが持つことのクレジットカードなど、弁護士の生活を支えるサービスも充実しています。
国際弁護士について
『国際弁護士』とは一般的に海外での弁護士資格を持つ者、という意味でつかわれている言葉です。
しかし、法的にそのような言葉はありません。
そんな国際弁護士になることで、弁護士としての仕事にどのような恩恵をもたらすのでしょうか。
ここでは国際弁護士になるメリット、そしてデメリットについても詳しく解説していきます。
海外の弁護士資格をとる
国際弁護士として活躍するためは、まず日本以外の外国の弁護士資格を取得する必要があります。
しかし外国で試験を受けるわけですから、当然試験内容は外国語で書かれています。
そのため、資格取得は日本の場合と比較しても大幅に難易度が上がります。
また、米国で弁護士資格を取得する場合、まずはロースクールに通い『ジュリス・ドクター』の学位を得る必要があります。
その後ようやく司法試験を受けることができます。
米国の司法試験は『Bar Exam』と呼ばれ、米国の各州ごとの共通試験となっています。
それとは別に、MPRE(全州統一法曹倫理試験)を合格する必要もあるなど、日本の場合と同様、数多くの試験をクリアしなくてはなりません。
ただし、このような試験の詳細は州によっても変わってきますので、注意しましょう。
海外弁護士資格取得のデメリット
海外の弁護士資格を取得したとしても、それだけでは日本で弁護士として活躍することはできません。
あくまでもその国で弁護士を名乗れるだけであって、日本で有効な資格ではないのです。
国際弁護士になろうと、まず海外の資格を……と考えていても、日本で弁護士資格が取れなければ本末転倒です。
したがって、日本でも弁護士として働くのなら、各国の弁護士資格とは別に日本の弁護士資格も取得する必要があります。
海外弁護士資格取得のメリット
日本の弁護士資格とは別に、海外の弁護士資格を取得した場合、どのようなメリットがあるのでしょうか。
国際弁護士は海外の案件も取り扱うことができるわけですから、当然活躍の場を広げることができます。
一般の人が海外に関わる案件で弁護士を必要とすることはあまりないですが、外資系企業や海外に進出している大企業の場合などは違います。
海外の弁護士資格を取得することで、このような大手企業の顧問弁護士となれる可能性もあります。
そうでなくとも、グローバル化が進んだ今、海外とのかかわりが密接となった社会で海外の弁護士資格を大いに役立つでしょう。
弁護士の格差拡大による年収の二極化
昔から弁護士は収入に恵まれた職業、という印象が強いです。
しかし、弁護士が世に溢れた今、誰もが高収入を得られるわけではありません。
そのような現代において、多くの報酬を得ることのできる弁護士となるためには、自分だけにしかない強みを生かす必要があります。
そのためには、常に新たな知識を受け入れる余裕、知的好奇心が大切です。
資格を取得した後も勉学に励み、多くの人に求められる弁護士になることで、仕事へのやりがいとともに高額な報酬も得ることができるでしょう。
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