国民健康保険と健康保険の違いの詳細。しくみを正しく見極めよう
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国民健康保険と健康保険の違い
国民健康保険に加入する人は、自営業や無職の人など他の保険制度に属していない人たちです。
健康保険に加入する人は、主に会社に所属していて会社から給料をもらっている人が加入します。
しかし、短時間・短期労働者など社会保険に加入していない人は国民健康保険に加入することになります。
国保と健保について
国保と健保(社保)では、運営者が違います。
また保険料にも違いがありますのでその内容について詳しくみていきましょう。
市町村が運営する国保
国保(国民健康保険)は各都道府県の市町村が運営している健康保険制度です。
加入者は、健康保険(社会保険)に加入していない人たちが主に加入します。
国保の加入方法は、住まいの市町村の国保窓口に赴き、手続きを行います。
手続き完了後に、郵送か手渡しで健康保険証を受け取ることができます。
社会保険の健保
社会保険の健保は、勤務先での社会保険勧誘の条件を満たした場合に加入します。
正社員または正社員以外で3/4以上の時間の労働をする人が条件を満たし加入できます。
具体的には、フルタイム稼働者の勤務時間の3/4以上の勤務日数・勤務時間を満たしている場合に社保に加入することができるのです。
一方で短時間、短期間労働者は社会保険の健保に加入できないため、国保に加入します。
会社に入社した時点で手続きしてもらえるので、会社の担当者の指示に従って必要書類などを記入して提出しましょう。
国保と健保の違い
国保と健保にはそれぞれの違いがあります。
具体的には毎月の保険料や給付手当など違いです。
また、扶養家族への手当などの違いもあるので、事前に理解して把握しておきましょう。
給付される手当の種類
給付される手当は、健保のほうが種類が豊富でさまざまあります。
例えば、「傷病手当金」や「出産手当金」は関係する人が多く、自分も将来利用する可能性が大きいといえます。
まず、傷病手当金は、病気やけがで仕事を休んだときに4日目~最大1年半の間、収入の一部が後日支給されます。
その金額はおおよそ給料の6割給付です。
また、出産手当金は出産のために仕事を休んだときに、給料の約6割の収入が支給されるというしくみです。
保険料の負担
健保(社会保険)の保険料は、保険料の半額を事業主が支払ってくれる形の保険ですので、被保険者の保険料の負担が少なくなります。
また扶養する家族が多い場合、国保よりも社保のほうが保険料の負担が軽減されますので、ぜひ覚えれておきましょう。
一方、国保の場合は、被保険者が全額を負担しなければならないので、金銭的負担がより大きくなります。
保険料の計算方法
健康保険と国民健康保険では保険料の計算方法が違います。
国民健康保険では、所得割・資産割・均等割・世帯割と計算され家族人数分の保険料が必要になってきます。
家族の人数が多くなる分、保険料の負担も大きくなります。
一方で健康保険(社会保険)の場合、人頭計算で算出しないので加入人数は関係ありません。
代わりに、加入者の標準報酬月額と呼ばれる該当する年の「4月・5月・6月の給与額」で計算されます。
それに対し、一定の率をかけて算出します。
この3カ月の給与の平均額から計算されて、さらに保険料の半額を会社負担(事業者負担)になるため、被保険者が支払う保険料の負担が軽くなるのです。
扶養の概念の有無
健保には、扶養の概念があります。
扶養している配偶者や子どもの分の負担は必要ありません。
しかし、妻(配偶者)や子どもが年収130万以上の場合には扶養から外れることになります。
また扶養から外れた場合、勤め先の社会保険か入れないのであれば、国民健康保険に加入しなければなりません。
その場合、個人の保険料の負担が増えることになります。
これが130万の壁といわれるものです。
また、大企業のパート職員であれば、妻の収入が106万円を超えると勤務先の社会保険に加入することができます。
育休期間の保険料免除
健康保険では、産前の42日と産後56日のうち、業務に就かなかった期間と育児休業期間中は保険料が免除されます。
また、免除されるためには、それぞれの手続きが必要になります。
申請書の提出は、事業主(企業)を通して行われます。
この場合は被保険者と事業主側も社会保険料免除となります。
一方で国民保険には、このような免除がありませんので、理解しておきましょう。
国保と健保どちらに加入するか
自分が国保と健保どちらに加入するべきなのか。
これは自分の働き方によって自ずと変わってきますので、どちらがいいのかでは勝手に決められない仕組みになっています。
任意に選ぶことはできない
国保と健保は、どちらに加入するか任意で選ぶことはできません。
会社で勤務しているのであれば一定の条件を満たして自動的に健保に加入できます。
短時間勤務で働いている人や勤め先に社会保険の加入がない場合、国保への加入することになります。
どちらの保険にも加入しないことはできません。
日本国民であれば必ず、健康保険に加入する義務があります。
国保か健保か選べる人は
国保か健保に加入するか選ぶことができる人がいます。
これが可能な人は、自営業で成功し法人化を検討している人か、会社を退職して国保か任意継続かで迷っている人だけになります。
その他の人は、社保に加入するか加入できない場合には、国保に加入することになります。
市町村が定める計算方法で保険料を確認してみよう
国保の場合、各市町村によって収める保険料が違ってきます。
その基本的な計算方法は一緒です。
医療分保険料、後期高齢者支援金分保険料、介護分保険料(40歳以上65歳未満)などの合計額になります。
そして、それぞれについて所得割・資産割・均等割・平等割の4つから算出します。
算出の仕方は、それぞれの市町村で調べられますので、自分の収める保険料を知る際の参考にしてみましょう。
自分が加入する健康保険の種類が国保か社保かは、自分の家庭状況・勤務状況によって大きく違ってきます。
勤め先の社保に加入できれば手続きが簡単ですが、国保の場合は、各々が市町村の窓口に行って手続きを行うことが必要です。
健康保険の加入手続きが遅れてしまうと、病気やケガをした場合全額自己負担になりますのでできるだけ早めに手続きをしましょう。
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