転職を成功させるブラック企業の見分け方。求人情報を見抜くコツとは
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ブラック企業を見分けるポイントを知りたい
就職や転職活動をするとき利用するのが「求人情報」です。
求人情報の内容には限りがありますので、一読しただけでブラック企業を見抜くのはとても難しいです。
ブラック企業を見分けるポイントを知っておくことでブラック被害を回避でき、かつ効率よく就職活動がおこなえます。
ブラック企業の特徴を紹介
近年、ブラック企業問題が世間を騒がせています。
巷でいわれる「ブラック企業」とはいったいどんな企業なのでしょうか。
人に関する問題がある
ブラック企業の特徴の1つに「社員を大切に使わない」というものがあります。
社員を大切に扱わない企業にいつまでも働いていたいと思う人はいませんので、当然離職率が高く、社員の定着率が低くなっています。
健全な経営を目指す企業なら、社員1人1人に長く働いてもらい「ベテラン」になってもらうことを願いながら地道に人材育成をおこないます。
しかしブラック企業には「ベテラン育成」や「定着率の向上」という長期的な人材育成をおこなう意識が根本からありません。
社員が居つかない原因には、企業が「社員は使い捨てるもの」と考えていたり、不当な扱いやいじめなどのある「働きにくい環境」を放置している可能性があります。
上司や人事部との意思の疎通が図れない、風通しの悪さがブラック企業の特徴です。
時間に関する問題がある
ブラック企業の代表例ともいえる特徴に「労働時間に関する問題」があります。
厳しいノルマを達成するためには極端な勤務時間になってもやむをえない、とブラック企業は長時間労働やサービス残業を当たり前のように社員に求める傾向があります。
店舗などの利益率をアップさせるため常駐スタッフの数を減らし、少人数で大量の業務をまかなう「ワンオペ業務」はブラック企業の常套的な経営方針です。
社員の身の安全よりも利益優先、露骨なほどの利益重視型はブラック企業の烙印を押されて然るべき存在です。
給料面で問題がある
ブラック企業を見分けるのにもっとも難しいのが「給与面の問題」です。
求人募集には正当な給与を提示していても、いざ働くと「プロジェクトのノルマ未達成だから」とか「チーム全体の責任だ」などを理由にして、個人に対するボーナスや営業手当てを容赦なくカットします。
また、ボーナス額を抑えるために基本給を異常に低く設定するのもブラック企業の常套手段です。
低い基本給うにいろいろな手当てを付け加えて「月額30万円支給」と求人情報誌にどうどうと掲載しています。
つまり「ボーナスは基本給の4カ月分支給」と書かれていても、基本給が7万円であればはボーナスはたった28万円ということになります。
手を変え品を変え募集した社員を湯水のように使い捨てる、それがブラック企業とホワイト企業の大きな違いなのです。
掲載情報でのブラック企業の見分け方
それではいよいよ掲載情報でのブラック企業の見分け方に入ります。
いろいろな企業と見比べて違和感を見つけ出すこともブラック企業回避の手段となります。
誇大広告の求人を出している
「あなたをどこの企業よりも高い給与でお迎えします。」といった文言を求人広告に掲載している企業はブラック企業の可能性が高いです。
このほか「高給料」・「高条件」などの金銭面の待遇のよさを一面にPRしている場合もブラック企業として疑いの目を向けてみましょう。
高い給与の内訳が明確でなかったり不可能なノルマが課せられるなど、求人広告一面では分からないことがたくさん潜んでいます。
また、この高い給料はいつまでもらえるのか、一過性のプロジェクトではないのか「安定性」も同時に疑う目が必要です。
また、提示している給与額が相場と大きく離れた金額である場合は、業務内容を疑ってかかりましょう。
どこの企業も支出を圧迫しているのは「人件費」です。
破格の給与が捻出できる企業が、いまどれだけ存在しているでしょうか。
求人情報を頻繁に目にする
ハローワークや求人サイト、求人雑誌などの求人の募集にしばしば名前があがっている企業はブラック企業の可能性が高いです。
求人を出し続けているということは欠員状態が慢性化しているということですから、なにかしらの理由で離職する人が続いている(離職率が高い)という証拠になります。
もしくは、求人を出して面接に至っても応募者自身が辞退している可能性もあります。
いずれにしても「ここでは働きたくない」という理由があって離職・辞退で人が決まらない状態が続いていると考えても間違いではありません。
誰もが働きたがらない企業には、必ず社内になにかしらの問題があることが考えられます。
詳しい内容を公表していない
求人情報に詳しい業務内容や待遇面が公表されていない企業にもブラック企業の疑いの目を持ちましょう。
本来、しっかりと社員として迎えたいという誠実な企業であれば、福利厚生面や残業の見込み時間などを明確にして求人情報を提示するはずです。
求人情報に「詳しくは面接時に説明します。」と記載されている場合はとくに注意が必要です。
口頭で説明したものは書面に残らないため、たとえ誇大な表現をしても証拠が残りにくく、ひいては「面接で丸め込もう」としている可能性があります。
経験や経歴を問わない
「未経験者歓迎」「あなたのやる気を重視します」という求人情報をしばしば目にします。
学歴や経歴に自信がない人にとってはありがたく聞こえる言葉ですが、ブラック企業にひっかからないためにはこのような文言も疑問に感じる感覚が必要です。
高い費用を支払って求人広告を出すのに、どうして「即戦力になれる人」を募集せず「未経験者」を求めているのでしょうか。
これはできるだけ多くの人を採用して、使うだけ使ってやろうというブラック企業特有の考え方が潜んでいます。
「やる気」で採用する場合だと、ノルマが果たせない場合は「やる気が足りない」という個人的な問題として片付けやすく、自己都合退社させやすいというブラック企業ならではのメリットでもあるのです。
面接時でのブラック企業の見分け方
書類選考まで進んだあとはいよいよ面接です。
面接官の態度や、面接にかかった時間、面接後の対応まで気を抜かずにしっかりと観察を続けましょう。
会社の詳しい話をしたがらない
面接では質問に答えるだけではなく、企業や業務の詳しい話を聞いておくことが大切です。
なぜなら面接は「まだ就職すると決定していない」状態ですので、応募者側は実際に働くことを想定して情報を集める時間だからです。
企業側は応募者の質問に答えるだけではなく、実際に働くときのイメージを正確に伝えなければなりません。
既存社員の年齢層や生活スタイル、社員同士のコミュニケーション、就く業務に関する指導者の存在の有無など惜しみなく公開することで、応募者・企業側が初めて互いに「ニーズの確認」が完了します。
「詳しいことは働いてみればわかる。」と入社後の待遇面の話をしたがらない企業は要注意です。
そもそも企業人としての資質も大いに問われることですが、その背景には「話したくないなにか」があることが簡単に想像できます。
「ぜひ我が社で活躍して下さい」と爽やかな気持ちで迎えられる企業であれば、自分の会社のPRも兼ねて社員の活躍などを話題に盛り込んでくるはずです。
業務内容どころか会社のことも話さない、まるで会社を「隠す」ような企業はブラック企業である可能性が高いと睨んでおきましょう。
ほとんど面接せずに返事がくる
ブラック企業と思われる企業から採用通知を受けた場合は、面接の内容を思い返してみましょう。
面接の内容はどのようなものだったでしょうか。
世間話程度の会話だけであったり、履歴書の内容の確認程度で面接が終了している場合は「人材確保を急いでいる」可能性が高いです。
本当に優秀な人材を求めている企業であれば、応募者への質問と企業の説明に最低でも30分の時間を要するはずです。
面接時間が短く熟慮することなく即採用、このウラには「誰でもいいからこの業務を任せてしまいたい。」という無責任な気持ちが潜んでいます。
社員の特性や要望はどうでもいい、とにかく人手不足を解消したいと考えている企業ですから、満足のいく待遇は望めそうにありません。
募集要項と提示された条件が違う
求人情報に掲載されている募集要項と著しく違う条件を提示する企業は、ブラック企業の資質がある企業です。
求人情報に掲載していた業務がいわば名目上の業務で「もとから存在していなかった」という極端なケースも実際にありますので、面接で聞いた業務が募集要項と違いすぎる場合は相当の注意が必要です。
また、求人情報に掲載されている業務名と実際の業務が違うケースも多く発生しています。
「顧客フォロー」や「営業補助」「企画営業」や「アシスタント」などといった業務の範囲が曖昧な募集要項は掲載されている業務内容を鵜呑みにしないほうが安全です。
面接でいきなり違う職種を提示され、仮に魅力的な仕事だと感じてもけっして即答せず、自宅でしっかり考えてから返事をするように心がけましょう。
面接官の態度が不自然
面接でブラック企業であることを見抜くには、面接官の「態度」に注意しましょう。
異常にテンションが高い・高圧的・暗いなどの態度の面接官は「応募者に質問をさせない」「採用の辞退をさせにくい」という心理的圧力を加えている可能性があります。
面接の時間とは、書類選考を通過したあとの「打ち合わせ」のようなものです。
その貴重な時間に一方的に会話を続けたり、会話を遮断してしまうような面接を仕向けてくる面接官は、「言いくるめ役」を担っていると考えてしまいます。
面接を受けたからといって必ずその企業に就職しなければならない、という決まりはありません。
面接官のテンションに引っ張られてしまわないように、冷静に面接を振り返ってみてください。
入社後にブラック企業かを判断する
入社後しばらくは仕事を覚えるのに精一杯です。
仕事を続けるうちに徐々に違和感を覚えてきたら、まずは冷静に周りをよく観察してみましょう。
もしかしたらその「違和感」は当たっているかもしれません。
社内が雑然としている
ブラック企業は「社内環境」にも如実に現れます。
特に分かりやすいのは「散らかり具合」です。
どこになにが収納されているのかわからない書類棚や、そこかしこに積みあげてある書類やパンフレットからは、社員が「よりよい仕事をしよう」と考えていないことがわかります。
また、仕事に直結しない部分にも目を向けてみましょう、枯れた観葉植物やボロボロの玄関マット・清潔感がないお手洗いなどは、「社員が会社に愛着を感じていない」ことの現れです。
散らかった職場からは社員が「会社に仕事をやらされている」と感じながら仕事をしていることがわかります。
社員に覇気がない
「会社に仕事をやらされている」と感じている社員に覇気があるはずがありません。
覇気が生まれるのは「やってみたい」「チャレンジしてみたい」と考える気持ちがあるからです。
先輩社員の顔や態度を観察してみると、その企業の本質が分かります。
社員同士の仲が良好であったり、上司がしっかりと面倒を見ていれば、多少の激務であっても「仕方ないな、やってみるか」と前向きに取り組めるはずです。
しかし、過剰な業務や不条理なパワハラなどの「強迫観念」で突き動かされている場合は、社員の表情はみな一様に「悲壮感」が漂っています。
本来、働き手(社員)の元気のなさは企業としては大問題であるはずです。
それを放置できる企業はブラック企業と考えて問題はないでしょう。
拘束される時間が長い
「契約がとれるまで会社に帰ってくるな」の名ゼリフが毎日飛びかうような職場は、ブラック企業です。
また「上司が帰っていないのに部下が先に帰るなんて、社会人としておかしいだろう」という必要性のない残業を強いるのもブラック企業の特徴です。
ノルマや残業は「おこなう意味」があることが大前提であり、かつそれ相当の報酬や手当てがあってこそ成り立つものです。
根性試しのようなノルマを達成するための時間、義理立てだけのお付き合い残業の時間は、もはや「業務」ではなく「拘束」です。
意味のない拘束時間を強要する体勢がまかり通っている企業はブラック企業と考えて間違いはありません。
そもそも現代社会に追いついていない「時代遅れ」の企業であることも忘れてはいけません。
社員の勤続年数が短い
ブラック企業のもっとも恐ろしいところは「社員の勤続年数が短い」ということです。
ブラック企業に就職した人の多くは、先輩方と会話を重ねるうちに「ベテランの社員がいない」ことに気付かされるでしょう。
本来なら、面接時に社員の勤続年数はベテラン社員の存在について知らされておくべきところですが、ブラック企業は「定着率の悪さ」や「ベテラン不在」というマイナス面を公表することはありません。
そのため、入社してしまってから「もっとも長い人で勤続3年」とか「定年退職を迎えた人はまだいない」などの現実を目の当たりにすることになってしまうのです。
ホワイト企業の特徴
ブラック企業の特徴がつかみにくいなら、ホワイト企業との比較をしてみることをおすすめします。
今狙っている企業にたりないものがいくつあるでしょうか。
会社の詳しい情報を公表している
ホワイト企業と呼ばれる企業は、自分の会社に自信と誇りを持っています。
ブラック企業のように「隠しておきたい秘密」などはありませんので、求人情報にも会社の詳しい情報やアピールポイントを明確に公表しています。
さらに、社員の定着率や勤続年数など具体的に表記し「社員が辞めない職場環境」であることをPRしています。
ホワイト企業に勤める人は「社員が辞めず勤続年数が長い」という事実こそが、優秀な社員を獲得できる条件であることを熟知しているからです。
給料面や休日がしっかりしている
ホワイト企業とブラック企業の大きな違いは、給与面や休日面の整備の度合いにあります。
ホワイト企業にも繁忙期や年度末など、残業や休日出勤を余儀なくされる場合がありますが、ホワイト企業はその点をしっかりと踏まえた「代休制度」や「出勤手当て」などの休日補完制度がしっかり整えられています。
また、昇給のベースアップや賞与についても休日同様に「明確な基準」が設けられていますので、社員間における不条理な格差も少なく、社員がみな安心して人生設計を立てることができます。
このように「社員との風通し」のよい企業であればあるほど、離職率も極めて低くなるのです。
福利厚生がしっかりしている
企業に就職するときに求めるのは給与待遇面と同じくらい重要な「福利厚生面」です。
厚生年金や基礎年金、退職金制度などは企業に身を置く人だからこそ得られる大きな利益です。
そのなかでもっとも大きな利益は社会保険への加入ではないでしょうか。
また、企業によってはは住宅手当や家族手当、健康診断補助金制度や社員食堂を設けているところもあります。
社員にできるだけ長く、健康に働いてもらうための「社員を大切にする取り組み」に尽力している企業こそが「ホワイト企業」と呼ばれるのに相応しい存在なのです。
社内に清潔感がある
ホワイト企業の特徴は、清掃がいきとどいた清潔感にも現れています。
社員が自らの手で清掃をおこなっているところもあれば、清掃業者に委託している場合もあります。
どちらにしても「綺麗な環境でみんなで気持ちよく仕事をしよう」という気持ちの余裕があることがわかります。
また、社員のデスク周りが片付いている企業は社員が満足して働いている証拠でもあります。
人間は自分の気に入った場所や物は丁寧に、清潔に扱おうとする生き物です。
つまり、清潔感の漂っている企業は「社員から愛されている」という証しなのです。
転職の前に情報収集をしっかりとやろう
ブラック企業につかまりたくないなら、情報収集のコツを知ってから活動を開始しましょう。
ブラック企業は、わずかな情報しか掲載されない求人情報だけで見抜くことは難しいものです。
また、自ら「ブラック企業」と名乗る企業はありません。
面接官の態度やオフィス環境、既存社員の働きぶりなどから「見えない情報」をいかに多く得るかがブラック企業回避のたった1つの方法となります。
「ぜひ一緒に働きましょう」という歓迎ムードの言葉の裏を読むためにも、転職の前に情報収集をしっかりとおこないましょう。
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