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高所得者は裕福で幸せなのか
年収1,200万円となれば高所得者です。
そんな高所得者たちはみな裕福で幸せなのでしょうか。
幸せというものの考え方、捉え方は人によって代わりますので一概には言えませんが、どんな生活をしているのかというのは興味がわきます。
また年齢層やどういった職種の人たちがこういった生活をしているのかなど見ていきながら、もしも年収1,200万円の生活をしていくのであれば気をつけたいポイントをあわせて知ることで、豊かな生活を送るにはどうしたらいいのかを考えながら、見ていきましょう。
年収1,200万円の人口数
年収1,200万円代を得ている人にはどんな人たちがいるのでしょうか。
年齢層ではどのあたりが多いのか、また職業はどんなものに就いているのか調べてみました。
どの年齢層に年収1,200万円台が多いのか
年収1,000万円以上で高所得ですが、年収1,200万円以上となるとそれだけ割合が減ってきます。
全国の給与所得者30.7万人のうち全体の1.25%の労働者が年収1,200万円を得ているという国税庁の民間給与実態調査のデータがあります。
年齢層で見ていくと、企業によって変わってきますが、20代後半には年収1,200万円に到達する人も。
2015年のデータではありますが、年収1,000万円以上単身で得ている給与所得者を年齢層で見ると、20代は0.2%、30代1.5%、40代7.3%、50代19.7%と、50代の割合が比較的高くなっています。
昔からの名残でもある年功序列の部分が深く根付いていますので、現在でも40代以上からの割合が高くなっている傾向は変わりありません。
世帯年収で見ても年収1,000万円以上の世帯は全体の15.7%ほどを占めているというデータがあり、共働きであれば20代、30代からでも年収1,000万円を超えて世帯年収をあげることは、単身で目指すよりも可能性が上がります。
どんな職業についている人が多いのか
年収1,200万円を得ている人たちはどういった職業をしているのか知りたいところ。
ひと月に100万円給与をもらっている職業を5つ見てみます。
アクチュアリー
あまり聞きなれない職業だなと感じる方も多くいると思いますが、こちらの仕事はそれぞれの企業のお金の使い道をアドバイスするアドバイザーといったら分かりやすいかもしれません。
会社の支出額などを計算し、それらを元に、より企業がうまく動くような働きかけを行っています。
年収1,200万円を安定して保つことができ、世界的な高い評価も得ているような職業でもあるので、仕事がなくなったという心配が一番少ないかもしれません。
医師
高収入の代名詞でもある医師の年収も1,200万円ほどですが、病院の規模などによっても前後します。
医師になるためには大学はもちろんのこと、医師免許を取得したりさまざまな過程を経た上で医師に就けるので、道のりは決してたやすいものではありません。
弁護士
かなり多くの弁護士事務所もあり、その人気の高さもうかがい知れる職業です。
こちらも平均年収が1,200万円ほど。
能力や実績などによって変化するようです。
また弁護士として働くまでに多くの経験を積まなくてはならないということと、いつまでも弁護士の卵として就いているだけではなく、しっかり仕事をこなさなくてはこの年収は見込めません。
大手IT企業
会社の規模によって変動するものでもありますが、大手であれば安定した収入を得やすいです。
採用基準も高くはなりますが、その分高収入が見込めるということにもつながります。
またIT企業は将来的に見ても、そうすぐになくなるような職業でもありません。
その点でも安定して働き続けられるかと思います。
パイロット
憧れを抱く人も多いパイロットも含まれます。
さまざまな人たちの命を預かって飛行しますので、それ相当な責任がかかっている仕事です。
パイロットになるということも容易なことではなく、専門的な学校に通ったりしていても、パイロットとして仕事に就くことができるのはほんの一握りなんだそう。
年収1,200万円の生活実態
年収1,200万円を得ている場合どういった生活になるのでしょうか。
手取りやローンなど生活に密接にかかわるものをみていきます。
手取り額の算出方法
年収から手取りを計算してみるとよく分かりますので、年収-(税金+社会保障)で計算してみますと、年収1,200万円の場合約700万円の手取りとなります。
こちらを見て分かるように税金や保険料から引かれているのですが、日本は収入が多い人ほど税率が高くなる「累進課税法」が導入されているので、年収1,200万円となるとそれだけ税率が高いのです。
住宅ローンの割合
まず住宅を購入する段階で考えたい住宅価格は、年収の5倍までが目安となっています。
これはただ単に目安なので住宅ローンの金利や頭金を考えると、もう少し資金設計をしっかり行ってから購入したいものです。
住宅ローンの年間返済額は年収の25%以内が賢明で、収入が大きくても教育費の支出が多かったりする場合には20%以内に抑えたりしたほうがよいかもしれません。
そうなってくると年収1,200万円の場合、住宅ローンは年間300万円ほど返済していくという計算になります。
家賃の目安
賃貸の家賃価格の目安は収入の20~25%といわれています。
例えば年収が200万円なら平均家賃は4.2万円という感じです。
家賃に関しても都道府県で価格がまったく違いますので、参考程度にしていただければと思います。
ですので年収1,200万円ですと、月額20~25万円程度の家賃が平均的ですが、金額の問題ではなく都心ですと利便や会社からの距離などを考慮して、高層賃貸マンションを会社近くで借りるという人もいます。
年収1,200万円者の車種
どんな車種を年収1,200万円の人たちが乗っているのかというと、アルファードやクラウン、ベンツのAまたはCクラスが多く、大体が600万円代で新車購入が可能です。
また中古でも500万円くらいの予算があればジャガーやレクサスのハイブリットモデルの購入もできます。
購入金額は年収の半分以下といわれている車ですが、車検や税金、燃費に駐車料金などの維持費をしっかり検討したうえで購入する車を考えることをおすすめします。
年収1,200万円の貯金目安
理想的の貯金額としては、40代までに年収の2倍の貯金をするというものがあります。
これに当てはめると2,400万円くらいは貯金しておきたいということになります。
手取りから考えると、低く見積もって手取りが600万円だとしますと、月々生活費として単純に当てられるのは50万円前後です。
このうちにどれくらい貯金にあてるのか、お金の使い方や家庭の状況などから考えてみるとよいでしょう。
年収1,200万円世帯の生活ポイント
注意したいのが生活の仕方です。
年収700~1,200万円の方は高収入貧乏に陥りやすいといわれていますので、生活するうえでちょっとしたことに気をつけながら過ごしたいものです。
より所得の高い人たちとの付き合いが増える
年収1,200万円となると、より所得の高い人たちとの付き合いがどうしても増えてきます。
会社のビジネスパートナーであったり、さまざまな交友関係が生まれるのですが、そんな中で出てくるのが人間の見栄や競争心です。
同じぐらいの収入を得ている人よりいいものを持ちたい、あの人の住んでいる家よりも大きな家に住みたいなどといった気持ちから、必要でもない出費が増加してしまうこともあります。
計画的な貯蓄が大切
高収入の方に多いのが貯金額が0ということです。
住宅購入や車の購入など大きな買い物があったり、家ではなくずっと豪遊していればお金もそこをついてしまいます。
将来のことを考えてしっかり貯金できるようにしながら計画的にお金を管理することが大切です。
高収入貧乏に陥りやすいケースとして考えられるのが、親の介護や、大きな病気。
いつ起こるかなんて誰にもわからないことですので、そういった場合に対応できるように貯金する癖をつけることがとても大切なのです。
贅沢はほどほどに節約も心がける
貯金の際にもあげましたが「節約できる部分はして、少しの贅沢はする」という現実的な考えができるラインでとどめることをおすすめします。
見てきたように結局は手取りは600~700万円ですので、気をつけなくてはいけないラインでもあります。
月50万円で、家賃25万円に住んでいて、光熱費や食費、などを出すと、一般的な家庭とあまり変わらないのです。
ちょっと油断すると貯金ができない状態ですので、お金の流れは年収をいくら得ていても把握しなければなりません。
計画的な貯蓄や人生設計が必要
年収1,200万円の方々の生活実態についてみてきました。
高収入といってもしっかり計画的に貯金をしておくことで、将来の安心にもつながってきます。
家族のライフイベントに合わせて人生設計をしながら、賢くお金を動かしていきましょう。