コンテンツ
これから資産形成を始めよう
投資は余裕資産で行うのが基本です。
貯蓄があまりない場合は、まずは自由に使えるお金を、増やすところがスタートになります。
この自由に使えるお金を増やす事が「資産形成」です。
これから資産形成を始めたいと考えている人たちに向けて、資産形成の具体的な方法と、すぐ始められる投資の種類、始め方について紹介します。
手始めに資産形成の基礎的な予備知識として、資産形成のメリットとデメリットについておさえておきましょう。
資産形成の基礎知識
初めに資産形成の基本をおさえましょう。
何もないところから資産を作り出す作業は、刺激的でおもしろい反面、元々持っているものまで、失ってしまう危険もあります。
ここでは資産形成をするメリットとデメリットについて、また資産運用との違いについて触れます。
資産形成をするメリット
資産形成は息の長い資産作りになりますので、老後も含めた将来への備えをしていく作業になります。
2018年度現在は、介護保険料が値上げされ、65歳以上の人たちに設定されていた1割負担が3割負担にまで引き上げられ、さらに年金制度への不安など、様々な負担や不安が大きくなってきています。
そうした生活への不安を少しでも和らげるための手段の一つが、資金形成なのです。
早く始めれば始めるほど、資金を増やせる可能性は増えていきます。
資産形成のデメリット
低金利政策が打ち出されてから、預金による利子は微々たるものになり、その魅力はほぼ無くなっています。
そのため預金するのではなく、ファンドを使って資産形成を始める人も増えています。
しかしファンドは当たりが良ければ大きな収益を得られますが、場合によっては元本割れになるリスクもあることは、念頭に入れておくべきです。
また長期間の資金作りになるので、途中で一時的なお金を引き出すことができません。
いわゆる保険もしくは定期預金のようなものと考えてください。
途中で引き出しができないので、自分で貯蓄をするのが難しいという方には、むしろ合っているかもしれません。
資産形成と資産運用は別物
資産形成と資産運用は、どちらも投資でお金を増やす作業です。
根本的に違うのは初期費用があるかないかの1点です。
資産形成は貯蓄が全くない状況で、段階を踏みながら増やしていく作業です。
資産運用はできた資産を投資で増やしていく作業なので、最初に資産があることが前提です。
したがってすでに自由になるお金があって、それを使ってさらに資産を増やしたいというケースは、資産形成ではなく資産運用ということになります。
もしもすでに1000万円貯まっているなら、もはや資産形成は完了していると言えますこれからは1000万円を維持していくために、資産運用で使ったら補填する作業を繰り返すことになります。
金融商品は資産形成向けと資産運用向けがありますので、自分の現状に合わせて選んでいくことが必要です。
プロに資産形成を頼む投資信託
資産形成用投資商品の代表的なものの1つが投資信託です。
仕組みを勉強して自分で取引することも可能ですが、プロに依頼した方が時間の短縮にもなる等メリットがあります。
投資信託の特徴と仕組み、プロにまかせるメリットについてまとめてみました。
投資信託の役割
初めて投資をする時におすすめなのが投資信託です。
少額から始められ、とリスクの分散ができるからです。
運用を始めるには銘柄を選択し、買い付けと売却を繰り返す作業が必要になりますが、投資信託ではその全てをプロに任せることができます。
投資信託は投資家から集めた資金でファンドを結成、有資格者に運用を信託していくのが基本です。
内容によっては積み立てファンドもあり、分配金の高いものに人気が集まる傾向にあります。
分散投資しているから極端な値下がりに強い
投資信託が対象にしている金融商品は豊富にあります。
外国為替や株式、不動産、債権などあらゆるものに投資をしていくのですが、複数の投資家から集めた資金でファンドを結成し、いくつもの商品に少しずつ投資をしていく分散投資なので、リスクも分散されます。
つまり、他の商品でありがちな元本割れや、極端な値下がりゆえの大損が起きにくくなります。
実際の投資は最低1人1万円程度で良いので、ハードルも低いです。
もしも投資を一人で始めると各銘柄を正規の価格で購入することになり、分散投資には相当な資金力が必要になってしまいます。
分散投資はプロがいて初めて成り立つ投資方法なのです。
投資信託ならではの安全性も、多くのユーザーから認められるところです。
取引価格は一般公開されていて誰でも見ることができます。
決算ごとに監査が入るので不正が入りにくい面もあります。
高いセキュリティで守られているので、素人も安心して取引ができるのです。
預けた資産に応じて手数料が発生
投資信託で投資代行してくれるファンドレーザーは、一般的には銀行窓口もしくは証券会社で見つけます。
実際に信託する場合は、販売元へ手数料を支払うことになります。
通常のショッピングと異なるのは、購入金額の税込み何%といった形で徴収される点です。
信託する資金が高額になるほど手数料も高額になりますが、おおよそ1%から3%程度になります。
販売会社によって信託報酬や運用管理費という名目になっている事もありますが、内容は同じです。
したがって投資額を数十万円と決めている時でも、実際は信託手数料も追加された金額で、投資額10万円につき1000円程度追加されての負担になります。
中には手数料を一切とらないサービスもあります。
また手数料はネットで手続きができるネットショップの方が安い傾向があります。
つみたてNISAなら税金の控除
スタートして間もない中、すでに業界から注目が集まっている人気ファンドです。
少額からスタートできるので、資金0という人でも気軽に始められるのが魅力です。
一番の特徴は長期投資の積み立てが可能で、分散投資である点です。しかも最長20年までは非課税なので、利益分を丸ごと所有できるのも、人気を集めている要因です。
日本在住の20才以上である事が条件で、積み立てNISAの他、一般NISAも選択できます。
基本は投資信託なので、対象商品も投資信託に特化したものになります。
実際の投資はすべてプロがしますので、あまり投資に詳しくなくとも始める事ができます。
投資上限が年間40万円で設定されている事と、最高投資総額が800万円となっているので注意が必要です。
20年過ぎた時点で課税対象の口座へ資金が移籍されます。
銘柄選びもお任せするならロボアドバイザー
ついに人工知能が投資の世界に進出かと驚きのサービスが誕生しています。
投資と投資のアドバイスを人工知能であるロボアドバイザーが行っています。
質問に答えていく中でロボアドバイザーが、ユーザーの資産規模とリスク許容度を分析し、アドバイスもしくは実際の投資を実施します。これまで人の感覚と経験が頼りだった部分を人工知能が担う事になりますので、その精度が問われる事になります。
投資一任型は、大切な資産をすべて一任する事になるので、果たしてどこまで信用できるのかに、不安を覚えるユーザーもいるはずです。
すでに16社がロボアドバイザーを導入していますが、どのロボを選択するのが妥当か、慎重な判断が求められています。
レバレッジをかけて資産を増やすならFX
レバレッジとは借り入れなどで得た他資本に、自己資本を追加して行う売買を通して、利益率を高める事、またその利益率そのものを意味する言葉です。
自己資本が少ししかない時に少しでもレバレッジを高めるためには、FXが最適と言われています。
FXなら本業が終わったあとでも取引
各国で開場されている取引市場は、それぞれの生活時間にあわせて営業しているので、取引できる時間帯が決まっています。
FXすなわち外国為替は、世界をまたにかけて投資する、極めてグローバルな取引スタイルなので、自分で選択したエリアでの取引時間に合わせた作業になります。
複数の市場を選択すれば24時間取引が可能になります。
自分の生活時間に合わせて行うことができるため、本業が終わった後もしくは、隙間時間を利用して取引をしている人もいます。
自分に合った投資スタイルが選びやすい
FXの魅力は取引時間を自分の生活スタイルにあわせて行える点です。時間に縛られない学生やフリーターなら、気ままに取引時間帯の配分ができます。
そうでない多くのサラリーマンや主婦はそれぞれの本業が一段落した時間帯を選ぶ事でトレードに一定のリズムを持たせています。
FXは隙間ビジネスなので、性別や身分を問わず誰でも気軽に取り組める資産形成の形なのです。
FXならではの取引手法がいくつか生まれていますが、為替差益を狙う目的は共通しています。
一瞬の決断をするスキャルピング、一日単位のデイトレード、一週間単位はスイング、数年単位がポジションと様々あります。
FXのメリットは期待できる利回りの高さ
FXのトレードの中で利回りの高さがダントツに高いのは、スキャルビングを活用したトレードです。数秒から数分で結果を出せるので、ピンポイントで攻める事が可能です。
取引額に上限がないので、ビバレッジをかければ元本以上の取引も可能です。
不動産や投資信託のように最長1年以上の時間をかけて取引する種類だと、期待できる利回りはせいぜい5%程度なので、FXがいかに儲けの大きい取引か想像できる事でしょう。
ロスカットをしないとリスクは大きい
投資の大原則、ハイリターンとハイリスクおよびローリターンとローリスクにのっとってFXを考えれば、明らかにハイリターンとハイリスクです。
元本以上のレバレッジが最高25倍かけられるとは、裏を返せば市場に逆風が吹いた時に、大損か最悪破産をまねく危険も大きい事になります。
レバレッジを繰り返しているうちに、とんでもないリスクを負いかねないので、早い段階でロストカットする癖をつけましょう。
短期で稼ぎたいなら手数料をチェック
通常取引をするには手数料がかかります。
FXは通貨の買値と売値の差額分を、経費として会社に支払う事になります。1回の取引でかかってくるコストは、せいぜい0.1円から数十円程度です。
少なくともスキャルピングやデイトレードを繰り返していると、スプレッドの単価は総合的にみればそれ相応のコストには、なっているはずです。
インフレ対策ができる不動産投資信託
20代から30代のサラリーマンやOLから絶大な人気を誇る不動産投資は、早い話が大家になって物件管理をしたり、物件の売買をしていくのが主な作業になります。
ルールもシンプルでわかりやすいと、始める人が増えています。
今回は投資信託タイプの、魅力と注意点についてまとめています。
不動産投資信託の特徴
不動産投資は居宅を担保に、高額資金の融資を受けられるのが魅力です。
成功のためには不動産知識や必要不可欠なので、なかなかハードルが高い投資になります。
すべてプロに一任してしまえば、物件に詳しくなくとも取引ができますので、物件の選択肢も増えます。
個人では難しい商業施設やオフィスビルでも、不動産投資信託なら可能です。
特に老後のための資金形成を検討している、トレーダーの間で注目を集めているのが、新しい不動産投資の形であるREIT(リート)です。
インフレ時、不動産の家賃や物件そのものの価格は上昇しますが、不景気時の価格はゆるやかに下降していきます。
実際に賃貸住宅の家賃が一気に上下する事は、常識的にありえませんので、インフレに強い投資といえます。
不動産投資信託のメリットは分配金の多さ
日本特有の不動産投資信託専門会社は上場企業で、通称J-REITと呼ばれています。
一般株式会社の株式に相当する証券を、証券取引場に上場し、決算の都度配当金が投資家に分配されます。
J-REITは特定の条件が満たされていれば、法人税が免除されるため、投資家は全ての分配金を手にすることができます。
さらに分配金はJ-REITの収益の90%以上になり、内部保留も無いため、ほぼ収益金のほとんどが投資家への分配金になります。
投資はJ-REITの事業に対して行われるので、分配金があるのは年に1度ないし2度決算が行われる時だけです。
頻繁に投資は行われないものの、1度に入る分配金の大きさが株式会社以上ですので、そこにメリットを感じてファンドに加わる個人が多いのも特徴です。
また不動産投資信託は、不動産投資と投資信託両方のメリットを掛け合わせた感じになりますので、不動産投資をしてみたいけれど不動産の知識も体験もない人には、取り組みやすさがあります。
現物の不動産投資にはないデメリット
不動産投資は実際に自分で物件を見聞して善し悪しを確かめる、場合によっては自分が住んでみるなど、現場に密着したアクションが求められます。
投資信託になるとすべてREITに一任する関係上、現物を写真画像で確認する事はあっても、自分で住むことは一切ありません。
REITが倒産しない保証はありません。
万が一倒産したら投資した分は一切戻ってこない可能性が大きくなります。
もちろん獲得した証券は紙切れと一緒です。
上場企業という立場から離脱する可能性も0ではないのです。
取引は証券取引場で行われる事が原則になっている関係上、これもやむを得ません。
投資先選びは運用方法からチェック
REITは不動産に特化した投資信託ですが、会社によって得意不得意があり、扱っている物件に応じていくつかのタイプに別れるので、銘柄を選ぶ際にはしっかり見極めましょう。
オフィス特化型は景気に左右されやすい反面、立地条件によっては大きな収益を望めるので、ハイリスクハイリターン型です。
住宅特化型は収益が小さいながらも長く細く続きますので、長期安定型です。
ホテルリゾート特化型はなんといっても、株主優待券が魅力ですが、やはり景気の影響を受けやすいです。
物流特化型は主要テナントが撤退しない限りは景気の影響を受ける事なく安定した収益が期待できます。
用途に関係なく各種物件をまとめて投資をする複合型や、3つ以上の異なる物件に分散投資する総合型も人気です。
一般投資信託 | 不動産投資信託(REIT) | NISA | FX | |
特徴・メリット | 初心者向け | 分配金多い。 インフレに強い |
税金控除有り | 利回りが大きい。 24時間対応 |
デメリット | 手数料有り | 自分では住めない。 倒産・取引市場から撤退で価値0 |
投資上限有り | ハイリスク |
資産形成を成功させるポイント
人気の資産形成をいくつかあげてみましたが、それぞれに特徴がありますので、メリットとデメリット両方を見比べながら自分にあった商品を選ぶ事が重要です、ここでは資産形成を成功させるポイントをまとめています。
形成する資産の目標を決めておく
資産形成は基本的に長期投資になりますので、仮に最終ゴールが20年後として、モチベーションがそこまで続くかどうかが問題です。
いくら貯蓄して何に使いたいのかを明確にしてみるのが第一歩です。
老後の生活を安定させたいなら、資産がいくらあれば安心かを検討してみてください。
80才までの生活を安定させるのに、一人につき必要最低限の資産は1000万円と言われていますが、現在の生活レベレや経済状況から予測すると、もっと必要だという人もいるかもしれません。
最終的に2000万円を貯めると決めたら、逆算して具体的な数字を当てはめます。
今の生活が窮屈になるような計画は長続きしない可能性がありますので、余裕を持って計画を立ててみることがおすすめです。
感情に流されないで取引を続ける
お金は麻薬のような要素があり、ヒートアップしている時には周囲が見えなくなりがちです。
勝っている時には気持ちが大きくなっていますので、次々とレバレッジをかけていたら、何時の間にかとてつもない負債を抱えていた、という事態も起こりえます。
専門会社も自社利益を考えて、少しでも資金を投じてくれる投資家を求めてきます。
市場はある意味生き物なので、時には逆風が吹くことも多々あります。
ムードに流されず地にしっかり足をつけた取引を目指しましょう。
場合によっては思い切ってロスとカットでその場から逃げる事も考えてみてください。
資産形成には自分なりにルールを決めて取引を続ける事も必要です。
いらないものは買わないことを原則にしていきましょう。
おすすめの資産形成で運用資金を確保
トレーダーの間で人気の資産形成の方法をいくつかピックアップしてみましたが、これはと思えるものが見つかりましたか。
すでに最低限必要とされる1000万円に到達したら、持ち前の資金を減らさないように、自分にあう投資商品と出会って上手に運用していってください。