投資初心者に知っておいてほしい投資の基礎知識をわかりやすく解説

投資初心者に知っておいてほしい投資の基礎知識をわかりやすく解説

家計の知恵 2018.12.05

投資を始める前に確認すべきポイントを徹底解説

不労所得を得られる手段として宣伝されることの多い投資。投資には株式、国債、外国為替、仮想通貨などさまざまなパターンがありますが、果たしてどれが本当の意味で初心者向きであると言えるのでしょうか。

また、投資にはメリットばかりではなくリスクもつきものです。投資を始める際にはしっかりとその特性を把握し、注意しなければいけない点についても知っておきましょう。初心者に必要な運用の考え方と読んでおくべき入門書について解説していきます。

投資を始める前の準備と心得

目的意識を持たないまま投資を始めてしまうと、投資の本質を見失ってしまい、大きな損失が出てしまうこともあります。

投資を本格的に始めるにあたり最低限おさえておくべき事前準備と心構えについて具体的に見ていきましょう。

目的と目標を明確にする

初心者が見落としがちなポイントですが、投資を長いスパンで続けていくうえで何よりも重要なのは、目的意識をしっかりと持つことです。

初心者はつい、「投資を成功させればいくらでも儲かる」と思い込んでしまい、目標金額と資金のリミットを設定しないまま投資を継続しがちです。

これこそが投資の落とし穴であり、目的とそれにともなう目標金額を具体的に設定しないまま漠然と投資を続けた所で利益率が上がることはなく、むしろ損切りのタイミングを見失うことでリスクを拡大させてしまう可能性があります。

投資を始めるにあたっては必ず、「老後の貯蓄を確保したいから」などと具体的な目的を設定し、「いくらまで儲かったらいったん投資をやめる」というリミットを意識することによってリスクを最小化し、リターンを最大化することにつながります。

口座を作り資金を貯める

本格的な投資にあたっては、まとまった額の軍資金をまず準備しなくてはなりません。その際、通常使っている口座と投資用資金を一緒にしていたのでは何年経っても軍資金が貯まらず、投資をスタートさせることができません。

銀行口座をそれぞれ別にすることで、これは生活費、これは予備費、これは投資用資金という風にお金の管理をして、投資用の資金を効率よく貯めることができます。

また、投資専用の口座を用意することで取引で生じた利益と損失が見えやすくなり、現時点での投資がどの程度成功しているかどうかを逐一把握することができます。

取引の規模にもよりますが、一般的に300万円から500万円の資金が必要になるとされており、投資にまわす資金は生活費のおよそ5分の1以内にとどめておくのが基本であるとされています。

投資で利益を出す2つの方法

投資には、大きく分けるとふたつのパターンがあります。こまめな取引を繰りかえすことで利益を確定させるか、まとまった資産を長期間保有することで、じっくりと利益を生み出していくか。それぞれのパターンによって取引のポイントが異なりますので、まずは自分自身がどちらのパターンに向いているか、ということを見きわめたうえで長期的な投資プランを組み立てる必要があります。

初心者にとっても比較的始めやすい投資について詳しく解説していきますので、これから投資を始める際の参考にしてください。

売買の差額で利益を出す

投資を「トレード」として解釈すると、売買の差額によって損益を確定させる、という投資のパターンが成り立ちます。株式投資やいわゆるデイトレードなどがこのパターンに分類され、比較的短期間で利益を確定させることができるため、初心者にとっても始めやすい投資形態であると言えます。

ただ、1回あたりの取引が短いスパンで完結するため元本割れのリスクが大きくなり、たった一度のトレードで数百万円単位の損失を出してしまう危険性も考慮しなくてはなりません。

資産を保有して利益を出す

不動産や有価証券、美術品など、年数とともに価値が変動するタイプの資産を長期間保有し、価値が高まったタイミングでその一部およびすべてを売却すれば長いスパンで利益を確保しつづけることができます。

たとえ短期的には損失のほうが上まわっていたとしても長期戦になれば挽回できる可能性があるため、デイトレードなどスピーディな取引が苦手という方でも腰を据えて取引を行うことで安定した利益を生み出せる場合があります。

投資信託でも現在は長期的な取引を推奨しており、専属の担当者と緊密に連携を取り合うことによって損失を早い段階でカットし、より利益を生み出しやすい土台を整えることができます。

投資のリスクを理解しよう

最近では金融機関などでも初心者向けの投資商品が宣伝されていますが、不確定要素を完全に除外できない以上、投資のリスクをゼロにすることはできません。

投資の基本的なリスクをしっかりと理解しつつ、リスクを最小限に抑えるための建設的なシミュレーションしておきましょう。

投資にリスクは付きもの

「この投資なら必ず儲かる!」、「絶対に損しない投資術!」などと宣伝しているウェブサイトや入門書も存在していますが、投資に関して絶対儲かるということはありません。

どんなパターンであれ、投資には一定のリスクはついて回るということを覚えておきましょう。

初心者向けの入門書やウェブサイトは投資の基本についてわかりやすく解説しているため非常に有益と言えますが、内容については慎重に吟味する必要があり、メリットばかりをむやみに強調するような内容のものは最初から除外する必要があります。

投資における最大のリスクはやはり、元金割れです。特にデイトレードや、値動きが激しいとされる仮想通貨取引などでは「一夜にして元手をすべて失ってしまう」というドラマのような状況も起こりうるので細心の注意を払うことが投資の基本となります。

また、投資信託などでは元本保証を謳っている商品が増えてきていますが、いわゆるタコ足配当などの可能性も考慮に入れ、自分自身の判断によって細かくリスクヘッジを行うようにしましょう。

分散投資でリスクを抑える

ほとんどの入門書でも解説されている通り、分散投資はリスクヘッジの基本です。

投資先を分散させるといっても、複数の銘柄に資金を分けるような形ではなく、たとえば「株式投資と国債を同時併行で継続する」というようにいくつかの投資パターンを常に確保しておくことでリスクそのものを分散させ、一定以上の利益がコンスタントに確保しやすくなる状況を作りましょう。

「デイトレードと不動産投資」などのように、短期的な投資と長期的な投資を臨機応変に組み合わせることこそがかしこいリスクヘッジのポイントであり、トータルの収支を安定化させることにもつながります。

また、複数の投資チャネルを確保しておくことで、自分の得意分野と苦手分野を把握しやすくなる効果があり、データも効率よく蓄積されていくので長く続けるほどリスクヘッジの精度が高まります。

初心者におすすめの投資先の種類

代表的な投資商品を並べただけでも10種類を超えるバリエーションがあり、投資初心者にとってはどの商品に資金を分配すれば良いのか戸惑ってしまうかもしれません。「これから本格的に投資を始めたい!」と考えている方のために、初心者の方でも比較的少ないリスクで資産を運用できる投資商品について具体的に紹介していきます。

主な投資先の種類一覧

プロの投資家は必ず、「どの投資商品が最もローリスクで高いリターンが期待できるか」というポイントを考えて投資プランを組み立てていきます。初心者の方も、まずはひとつひとつの投資商品の特徴について冷静に把握することで自分に合った投資パターンが見つけやすくなり、やみくもに損失を拡大させることは少なくなります。

それぞれの投資商品の特徴とリスクバランス、そしておすすめ度を一覧形式でまとめました。

投資対象

リスク

リターン

特徴

仮想通貨

◆◆中

◆◆◆大

法定通貨や他の仮想通貨の
価格差を利用して利益を得るなど
さまざまな投資方法が可能

株式投資

◆◆◆大

◆◆◆大

必要な初期投資額が大きく、
利益も損失も高い。
(投資額以上の損失にはならない)

個人向け国債

◆小

◆小

リスクは非常に低く、安定して
資産を増やせる。銀行預金の
ように投資を行いたい方へ

個人向け社債

◆小

◆小

満期まで保有すれば決まった金利が貰える
ローリスクで国債より利回りが良い

投資信託

◆◆中

◆◆中

プロに資産運用を任せて利益を得る
その分手数料が必要

ETF
(上場投資信託)

◆◆中

◆◆中

上場している投資信託から
選ぶ投資の種類。いつでも
取引が可能であり手数料も低い

日経平均先物

◆◆◆大

◆◆◆大

日経平均株価指数を利用した投資
少ない資産で大きなリターンを狙える

FX
(外国為替
証拠金取引)

◆◆◆大

◆◆◆大

海外の法定通貨の
価格差を利用して利益を得る。
少ない資産で大きなリターンを狙える

不動産投資

◆◆中

◆◆中

主に家賃収入など。
長期的なリターンを得られる。
節税にもなるが換金することが難しい投資

REIT
(不動産
投資信託)

◆◆中

◆◆中

少額で行える不動産投資。
低いリスクで高いリターンを得られやすい

iDeCo
(個人型確定
拠出年金)

◆小

◆小

年金と同じように毎月一定額を支払い、
60歳以降に受け取ることの出来る私的年金

初心者におすすめの投資先

投資のパターンには複雑な組み合わせが考えられますが、初心者向けの投資先という視点で見ると意外と選択肢が限られてきます。数十種類を超える投資商品のなかから初心者の方にも安心しておすすめできるローリスクな投資商品について御紹介していきます。

リスクが小さい個人向け国債

金融機関に行くと、窓口などで目にする個人向け国債のPR広告。テレビのCMでも個人向け国債のメリットが宣伝されているため、「個人向け国債=ローリスク」というイメージをもっている方も多いのではないでしょうか。

個人向け国債が比較的ローリスクとされているのは、日本そのものが世界的に信用されているためです。国際的な信用があるからこそ、日本の国債は低金利で運用でき、長期的なスパンで見れば収支がプラスになりやすい投資商品であると言えます。

老後の資金を作るならiDeCo

iDeCo(イデコ)は比較的新しく開発された投資商品で、正式名称は(個人型確定拠出年金)といいます。

加入者は自分が60歳を迎える前に月々一定の額の積立金を納付し、その掛け金を株式投資や個人向け国債の運用にまわすことで利益を確保。そして、60歳以上になった時に累積した運用益を受け取る、という方式になっています。

運用益は「一括方式」か「分割方式」のいずれかで受け取ることができ、運用益を新たな投資の元手に組み入れることも可能になっています。

「一括方式」に設定した場合、上限年齢を超えた時点でそれまでに得られた運用益が一気に支払われることになります。まとまった老後資金を手に入れてセカンドライフを楽しみたいという方には一括方式のほうが向いているかもしれません。ただしデメリットとしては、事前に綿密な資金繰りの計画を立てておかなければ運用益を持て余してしまう、という点が挙げられます。

一方、「分割方式」を選択すると加入期間中に得られた運用益が月単位、あるいは年単位で分割して支払われます。まとまった老後資金が必要ないという方、運用益を月々の年金がわりとして利用したいという方には分割方式のほうがおすすめと言えます。

iDeCoのおもなメリットは以下の通りです。

  • 所得控除を受けられる
  • 運用益が非課税になる
  • リスクを分散させやすい

多様な投資法がある仮想通貨

ここ数年で注目度を高めている仮想通貨。注目度に比例するように続々と新しい銘柄が開発され、株式投資に代わる投資商品として定着しつつあります。

個人でも手軽に口座を開設することができ、1日単位で利益を確定させることができる仮想通貨取引は、分かりやすさという点では初心者向けとも言えますが、反面、値動きが非常に激しく、銘柄によっては舞秒単位で数百万円という損失が生じる可能性があるなど、リスクが大きいのもまた事実です。

仮想通貨はまだまだ歴史の浅い投資商品であり、可能性が感じられる一方で衰退していく危険性も大いにはらんでおり、初心者の方は特にそのあたりのバランスを考慮しつつ判断しましょう。

プロに運用を任せる投資信託

「専門知識は少ないけど投資を始めてみたい」という初心者のニーズを叶えてくれるのが投資信託です。

投資信託であれば金融のプロフェッショナルが代わりに資産運用してくれますので、投資に関する専門知識をあまり持っていない方でも投資を始めることができるため、リスクの少ない資産運用の形であると言えます。

ただし、投資信託であってもこまめに収支バランスをチェックすることが重要で、専門家にまかせきりにするのではなく、自分自身も勉強するつもりで少しずつ知識を積み上げていきましょう。

投資を基礎から学べる初心者におすすめの本を紹介

投資で安定した利益をあげるためにはしっかりとした事前準備が不可欠です。まずは自分にとってわかりやすい入門書をいくつか徹底的に読み込んで、投資の基礎知識を着実にストックしていきましょう。

一番やさしい! 一番くわしい! 個人型確定拠出年金iDeCo活用入門

投資商品のなかでも比較的リスクが低いとされる個人型確定拠出年金の仕組みや始め方について、初心者にも分かりやすく解説した入門書です。運用方法と受け取り方についても詳しく解説されていますので、安全な資産運用のパターンについて把握することができます。

はじめての人のための3000円投資生活

「少ない元手でハイリターンを期待したい!」という方におすすめの投資解説書です。「3000円投資生活」というところが最大のポイントで、最初のハードルを下げることで投資の世界について身近に感じさせてくれます。投資経験がない初心者でも成功する投資方法について具体的に解説していますので、「投資に対する不安が強い」と考えている方にもきっと参考になるはずです。

コミックでわかる 20代から1500万円!積み立て投資でお金をふやす

「投資と投機の違い」など、初心者がぜひともおさえておくべき基本的な知識をコミック形式で簡潔にまとめている1冊です。投資のメリットだけでなく、リスクについても丁寧にふれられていますので、投資についてゼロから知りたいと思っている初心者にとっても得るものが多い入門書と言えるでしょう。

お金は寝かせて増やしなさい

タイトルが印象的な入門書。投資信託のなかでも初心者向きとされているインデックス投資についてピンポイントで解説されていますので、今すぐ投資すべき銘柄を絞り込むうえでも非常に役に立ちます。

人生を自由に生きたい人はこれだけ知っていればいい お金で損しないシンプルな真実

投資そのものの基礎知識はもちろんのこと、「お金って何?」というそもそもの疑問についても平易な表現で解説されていますので、投資初心者から社会人1年目の若者まで早い段階で読んでおくべき「お金の入門書」としておすすめできます。

お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方

金融のスペシャリストでもある橘玲氏による画期的な投資の入門書。「あなたが1億円をもっていたら」というシミュレーションの元に資産の有効な運用方法が具体的に提示されるため、入門書というよりもロールプレイング小説のようなかたちで楽しみながらすらすらと読み進めることができます。

基礎知識を身につけて投資に挑戦しよう

投資において最も危険なのは、充分な予備知識もないままに勢いだけで資金を注ぎ込むことです。言い換えれば、基礎知識さえきちんと身につけていればそれぞれの投資商品の特徴を細かく把握することができ、より効率的なリスクヘッジが可能になります。

まずは入門書などをきちんと読み込んだうえで、自分に合った安全な投資パターンをシミュレーションしましょう。

この記事のライター UKANO 編集部

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