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資産運用とは?これから始めたい方向けにわかりやすく解説

資産運用で資産を増やす方法を理解しよう

最近、テレビなどでさかんに使われる言葉の一つに「資産運用」という言葉があります。
聞いたことはあるけれでも、何なのかよくわからないという人が多いものです。
ここで、よく理解しておくと今後役に立つことは間違いないでしょう。

一言でいいますと、「資産運用」は持っている資産を増やす方法です。
たとえば、土地や家、株券など持っている資産を色々な方法で活かして増やします。
資産が増えれば、老後もしも働けなくなったとしても生活できるでしょうから、安心です。
このように、資産運用は資産を増やす方法として理解しておくと分かりやすいでしょう。
30代のうちから、理解しておくといざという時に役立ちます。

資産運用とは

まずは資産運用について理解を深めましょう。
計画的に資産を増やすことについて紹介します。

計画的な運用で資産を増やすこと

資産運用という言葉だけだとわかりにくいものです。
資産運用とは現在、自分が持っている資産の管理、運用、投資で資産を計画的に増やすことをいいます。

資産に含まれるものは現金はもちろん、不動産、株、債券などがあります。
お金はわかりやすいですが、株や債券は専門知識も必要ですから、どのようなメリットのあるものなのかをよく把握しておくことが大事です。
また、親から受け継いだものがある人は自分がどういった資産を持っているかということもよくわからない場合がありますから、自分の持っている資産を整理して必要があれば調べておくとよいでしょう。

資産運用はしたほうがいいのか?

資産運用のメリットはや将来の資産形成に役立つ、老後資金の準備として使えるということがあります。
デメリットは投資した資産が元本割れする可能性でしょう。

       資産運用のリスク          資産運用のリターン
    収益の変動幅が安定していない       資産価値が高まることで資産が増える
価格の変動、金利の変動、為替の変動などで損をすることがある      不労所得として収入を得ることが出来る

資産運用の主な種類

次に資産運用にはどのような種類のやりかたがあるのか、見て行きましょう。
銀行預金、株式投資、投資信託、国債や地方債、不動産投資、FXについて紹介します。

一番身近な銀行預金

預金や定期預金をしている人は多いでしょう。
こちらは少額ですが金利を受け取れます。
リスクは万が一預金している銀行がつぶれてしまうことがあれば、預金したお金は満額戻ってこないということです。

メリットは1,000万円まで元本と利息が保証されていること、すぐに引き出せるので安心できることです。
確かに最近はあちらこちらにATMがあるので、いつでも引き出せるのは心強いでしょう。

外貨預金

外貨を持っている場合は外貨預金をしたいと思う人もいるでしょう。
メリットは金利が日本よりも高いこと、為替取引で円安になれば利益になることです。
逆にデメリットは円高になると損すること、為替手数料があるために利益が出ても得しないということでしょう。

大きなリターンの可能性がある株式投資

株式投資はチャレンジする人が多いです。
運用にはコツがいります。
メリットは少額からでも始められる、株価が上がるとリターンが大きいということです。逆にデメリットですが、株価が下がると元本割れして損してしまう場合もあるということです。

株にはポイントがあります。
手持ちの資金をどれだけ株に回すかということです。
リスクがありますので、手持ちの資金を全て使ってしまうと一文無しになる可能性もあります。
そのため、使う予定のあるお金は残しておくとよいです。
たとえば、子供の学費、住宅ローンに回すお金、生活費など人それぞれ、どうしてもこれだけは必要という額のお金を残しておくようにすれば、心置きなく株式投資を楽しめます。

専門家に運用してもらう投資信託

最近、よく聞く投資信託ですが、運用と管理を全て専門家に任せることができますので、自分で行うのは心配という人は他人に頼むとよいです。

メリットは4つあります。
一つめは少額から始められること、二つ目は株式や債券に分散投資が可能ということ、三つ目は専門家が運用すること、四つ目は透明性が高いので安心できることです。逆にデメリットとして元本の保証がないこと、価格や為替の変動で損をするかもしれないこと、企業の業績の影響を受けやすいこと、金利変動の影響を受けやすいことです。

賃料や売買で利益を得る不動産投資

不動産投資は主にマンションやアパートなどに投資して賃料や売買で利益を得ることです。
こちらもメリットやデメリットがあります。

メリットは株と違い不動産は変動がないため、入居者がいれば安定した収入になることです。
また、相続税の対策にもなります。
不動産は相続税の計算における評価額が現金や有価証券よりも減額になるのです。
また、団体生命保険に入るので生命保険の代わりになるということもあります。
デメリットは入居者がいないということもあり得ることです。
空き室になってしまうと家賃収入が入ってこないので維持費ばかりかかります。

少額投資から始められるFX


FXは他の国の通貨を売買して儲ける資産活用です
こちらもメリット、デメリットがあります。

メリットは少額でも大きな投資ができること、不況でも利益を出せること、スワップポイントという金利のポイントが毎日たまることです。
逆にデメリットはうまくいかないと損失額が大きいことでしょう。
たとえば、100万円投資してうまくいかない場合は最悪100万円全てがなくなってしまうことがあります。
つまり、儲けられれば大きな額ですが、損失の額も大きいということなのです。

資産運用する上で忘れてはいけないリスクの存在

資産運用は気軽に始めたいと思う人は多いでしょうが、リスクがあります。
どんなことでも、リスクはあるものですが、資産運用のリスクはお金が絡まりますので気にしていた方がよいでしょう。
投資においてのリスク、想定されるリスクの種類を紹介しますので、参考になさってください。

投資においてのリスクの考え方

リスクを直訳すると「危険」となります。
しかし、投資においてのリスクの考え方は「危険」という意味ではありません。
標準偏差(変動幅)と考えるのが投資の考え方になりますので、覚えておくとよいです。

投資の考え方はたとえば、1万円投資するとしましょう。
そうするとその1万円は株が下がって5000円になってしまうかもしれないし、逆に得をして10万円になるかもしれません。
そのように考えると、危険ではなく変動する幅ということで標準偏差、または変動幅というのです。
だめかもしれないけれども、良いかもいしれないという前向きな考え方ととらえられます。

想定される主なリスクの種類

リスクには色々な種類があります。
ここでは想定される主なリスクを5つあげますので、投資に興味のある方は参考になさるとよいです。

価格変動リスク

価格変動リスクは金利の変動により投資した資産の価値が変動するリスクを言います。このような変動が起こるため、期待していた収益(リターン)を上げられないということもあるでしょう。

金融商品の価格は日々変動します。
世界情勢や経済、自然災害、金利、為替、株価など価格変動の要因は様々です。
たとえば、1万円だった商品が上記にあげた理由で7000円に下がってしまうこともありますし、16000円に値上がりすることもあります。
市場の動きによる市場リスク、その商品の問題による個別リスクの二つが考えられるのです。
こういったことを踏まえて資産運用を行わなければならないでしょう。

金利変動リスク

金利の変動により投資した資産の価値が変動するリスクを金利変動リスクといいます。投資の世界では値上がりも値下がりも含めて不確実という言葉で表わします。

金利が上がれば債券価格が値上がりし、株価は下がる傾向です。
逆に金利が下がると債券価格が下がって株価が上がります。
このように金利の変動は様々なリスクを呼ぶのです。
こういったことからもわかりますように、金利については常にチェックしていないと損をしてしまうこともありますので、気を付けた方がよいでしょう。

為替変動リスク

外貨を円に換金する際の為替相場の変動により損失が発生するリスクのことを為替変動リスクと言います。どのようなことかといいますと、為替レートは外国通貨と日本の通貨である円との交換比率です。
この為替レートは日々動き、変動しています。
その変動によって、損をしたり得をしたりするのです。

円を買いたいという人が増えると円の価値が外国通貨に対して低下するので円安、逆に円を売りたいという人が増えて円の価値が外国通貨に対して上昇するのであれば円高になります。
たとえば、1ドルが100円になりますと1万円をドルに換金すると100ドル、1ドル110円ですと1万円は91ドルです。
お得なのはより多くのドルをもらえる1ドル100円の円高の方になります。
このような為替の変動が資産運用に活用されるのです。

信用リスク

会社や国が経営難や災害を理由に利息や元本の保証がなくなるリスクを信用リスクと言います。たとえば、株で考えてみましょう。
ある食品会社の株券をもっていたとします。
とても売れている会社だったのですが、賞味期限を偽ったことが発覚して商品が売れなくなり倒産しました。
こうなると持っていた株はただの紙切れです。

このようなことはありがちです。
株を資産運用に活かしたい場合はこのようなリスクがあるということを念頭に置き、信用のある会社の株を買うようにしましょう。

カントリーリスク

国の政治や経済、社会情勢による国の信用度に関わるリスクをカントリーリスクと言います。資産運用で外国の通貨、株、債券、投資信託などに投資しても、その国の状態によっては損害になるのです。

国の情勢をよく見極めた上で投資等をするようにしましょう。
たとえば、資産が増えることを期待してかなりの額を投資してしまった場合、カントリーリスクになります。
大きな額で損をしてしまうと今後の生活に困るでしょうから、気を付けた方がよいです。
余り大きな額で資産運用をしない方が賢明でしょう。

資産運用を成功させるために大切なこと

最後に資産運用を成功させるために大切なことを伝えます。
どのようにしたら成功できるかというと資産運用の目的を明確にする、運用期間を考える、リスクに備え資産は分散投資するといったことを実行すると良いです。
下記に詳しく記しますので、参考になさってください。

資産運用の目的を明確にする

資産運用を何に活かすのか、よく考えた方がよいです。
目的が漠然としていると投資自体が目的のマネーゲームになる可能性があります。

忘れてはいけないのは、あくまで目的の資産を形成する手段ということです。
ゲーム感覚のような中途半端な気持ちになってしまうと、資産を形成することに邁進できなくなってしまいます。
もしも、目的がわからなくなってしまったり迷いが生じてしまったら、初心に戻って、資産運用の本来の目的を思い出すようにしましょう。
家族で資産運用を考えているのであれば、常によく話し合ってどういった目的で資産運用を考えるとよいです。

運用期間を考える

運用期間とライフプランを一致させる事が大事です。資産運用は老後の生活に備えて少しでもお金を作っておくということが目的ですが、ライフプランを崩してまで行うことではありません。
日常生活において子供の教育費を考えなければいけませんし、家賃、日々の生活費、車の費用、家族旅行の費用など諸々の費用がかかります。
こういったことに使うために用意したお金は手を付けずにとっておきましょう。
いざという時にお金がないということにならないようにしないといけません。

運用期間を考えるポイントは資産であるお金を短期、中期、長期に分けることです。
短期資産は預貯金などすぐに換金できるお金のことです。
想定外の冠婚葬祭などでピンチの時に使います。
中期資産は3~5年位のスパンでできる株や投資信託、不動産投資などです。
余り大きな額を入れるとリスクを伴うので気を付けましょう。
長期資産は老後のための蓄えで数千万を考えるとよいです。
株、保険、投資信託で老後に使えるお金を長期に渡って貯めておきます。
老後はお金がないと老人ホームの入居などもできませんので、長期の蓄えがその時に役立つのです。

リスクに備え資産は分散投資する

では、リスクに備えてどのように資産を分散投資すればよいか考えてみましょう。
ここで大事なのは分散投資という手法です。
この分散投資とはどのようなものか、分散投資の方法はどのようなものかといったことを紹介します。
今後の参考になさるとよいです。

分散投資とは

分散投資とは分散して投資することで、変動幅(リスク)を抑えることができます。
株で考えてみましょう。
お気に入りの会社に資金すべてを投資してしまうと危険です。
その会社は今はよくても将来的にどうなるかわかりません。
最悪な場合、倒産ということもあるかもしれないのです。
そうなったら、株主を守ってくれるような手段はなく、持っていた株は何の価値もなくなります。

上記のようなことになってしまうことは容易に考えられます。
そういった事態を避けるために株でしたら、一つの会社のみならず、複数の会社の株を持っているとよいでしょう。
複数持っているとたとえ、一つの会社がしくじっても複数の株をもっていれば、全てをなくすということはありません。
このように分散しておくと全てをなくすというリスクにも適応できます。

分散投資の方法

それでは、分散投資をどのような方法で行えば良いのか、ここで紹介します。
まずは対象(商品)、地域、通貨を分散して、投資後の価格変動幅を抑えるのです。対象は株や債券、不動産投資信託で株と債券のように性質の異なる商品を組合すのがコツです。
特に株はハイリスク、ハイリターンですから、比較的安全な債権を組み合わせ、さらに分散先の商品の杯分も調整します。

通貨は円の他にドル等の海外のお金に分散します。
外国のお金は日本円が弱まれば強くなり、日本円が強まれば弱くなるという動きなので、日本円のみでなく手元にあると便利です。
この先、インフレなどが起こり、通貨価値が下がったときの対応になるでしょう。

資産運用のノウハウを知り計画的に自己資金を増やそう

資産運用はノウハウを知ってから計画的に行いたいものです。
ここに紹介した方法以外にも色々な方法のノウハウを知って、自己資金を増やしておくと今後において安心でしょう。
若いうちは考えられないでしょうが、老後は様々なことでお金が必要になるものですから、貯められるうちに貯めておくとよいです。

まだ若いうちは、自分や家族のために必要なお金などは確保した上で無理のない範囲で資産運用をおこなうとよいです。
子供のいる家庭ですと、教育資金をとっておかないといけませんが、これが予想外に掛かるものですから気を付けた方がよいでしょう。
その他に生活費や娯楽費も確保した上で資産運用に臨むのが理想です。