UKANO家計のクリニック

【老後の貯金平均は】貯蓄は計画的に行い退職後の生活を豊かにしよう

老後の貯金(貯蓄)額の世帯平均値

定期性の預貯金額は1,113万円

総務省による家庭調査では、高齢の無職世帯の平均預金金額は、一世帯あたり2,372万円で、2016年度に比べると0.9%増加しています。
そのうち、定期預金の世帯平均値は1,113万円で、前の年に比べると、2.6%の増加で、28万円増えています。

老後は、最小限の生活ができればよいと思っている人が多いのですが、介護を必要とする人が増えています。
健全な体であっても、突然病気になってしまった場合や、事故で介護が必要になった場合など、生活費だけではなく、医療費もある程度余裕をもって残しておくと安心です。

高齢者で多い病気は、内臓疾患だけではなく、歯や目の病気も増えてきます。
人によって個人差があり、80歳を過ぎても、健康で病院に通っていない人も多いです。
そのため、普段からの健康管理を意識して、突然の出費にも対応できる資金も、残しておける生活を心がけましょう。

定年退職金額は2,156万円

定期預金だけではなく、老後の預金には退職金も大きく関係してきます。
勤続35年以上で、大卒の場合の定年退職金平均額は、2,156万円。
高卒で、管理や事務、技術職の場合は1,965万円。
高卒の現業職の場合は、1,484万円になっています。

退職金は、学歴や職種別にみても年々減少しているので、今後も減る可能性があると予測されています。
また、企業によって退職金制度がないところも増えており、働く会社を決める際には、就業規則等であらかじめ確認しましょう。
退職金がある人とない人では、退職後の生活に大きな差が出てきます。

退職金がないと、年金をもらえるまでの期間、やりくりすることが難しくなります。
退職金がない企業の場合は、さらに預金額を増やしておかないと、年金をもらうまでの生活維持が厳しくなるので、先のことも考えながらやりくりをしていきましょう。

国民年金受給額は約50,000円

国民年金を納め続けた人は、定年を迎えると月額約50,000円を受給できます。
2カ月に1度の受給なので、2カ月で10万円受給されます。
この金額だけでは生活することが難しくなり、ローンの支払いが終わっていない世帯や、賃貸生活をしている人は、ローンや家賃の支払いだけで終わってしまいます。

さらに、生活していくための資金も必要になるので、国民年金の場合は、貯金を切り崩して生活をするようになります。
そのため、若いときにしっかりと貯めておき、老後のために残しておきましょう。
そのためには、普段から貯金する意識を高めなければなりません。

定年後でも、手に職があり収入を得ている人も増えています。
定年後でも仕事ができるように、自営業などを始める人も。
老後を楽しく生活するためにも、資金が必要になります。
したがって、年金の受給額が低い人は、貯蓄をしたり、収入を得る方法を見つけたりしておく必要があるでしょう。

厚生年金受給額は約14万円

厚生年金の受給額は、平均すると月額約14万円となっています。
男女で金額は異なり、男性は約19万円、女性は約10万円です。
2カ月に1度の受給なので、厚生年金をかけていた人とかけていなかった人では、老後の暮らしに差が出てしまいます。

一人ではなく、夫婦で活用していくわけですから、上手にやりくりしないと、年金だけで生活費を回すことは難しくなります。
厚生年金だから安心だと思っている人は多いですが、それでも足りなくなる場合があるので、自分たちの生活水準を見直し、余分な出費をカットできるように心がけましょう。

厚生年金だから老後は安心。
このような考えは変えなければなりません。
厚生年金で、夫婦ニ人で生活するとなると、やはりむだづかいはできません。
やりくりや節約を意識して、楽しく無理なく過ごせる方法を見つけていきましょう。

純貯蓄額の平均は約1,620万円

純貯蓄額の平均は、1世帯約1,620万円とされています。
この金額に退職金が加算されることになると、約3,000万円の貯蓄ができることになります。
貯金があるだけではなく、日々の生活費として年金受給も受けられるため、老後の生活は安心できます。

しかし、退職金がない人、年金をかけていなかった人、貯金をしていなかった人は、老後の生活がとても厳しいものになるでしょう。
貯蓄がなく生活資金もなくなると、心も体も衰退してしまいます。
お金がかかるのは、若いときだけではありません。
老後のほうがかかる人もいるので、普段から貯金する習慣を定着させましょう。

退職金や年金をあてにしてしまいますが、コツコツとためた貯金も大切な資産になります。
生活をするためだけでなく、老後を豊かに過ごすために必要な資金になるので、大切にやりくりして使いましょう。
若いときからの取り組みが重要になるので、今から貯金する意識を高めて過ごしましょう。

50代の3割は貯金がない

貯金を蓄えておきたいと考えるようになる50代の3割の人は、貯金がないという現状。
50代になると、子供の進学のために資金が必要になり、子供のために貯蓄していた資金だけでは足りず、自分の貯金も切り崩して、子供に費やすという現状です。
シングルマザーで子供を育てている人は、自分の貯蓄まで考える余裕はありません。

子供は自立すれば手がかからなくなるので、次は自分のためにお金をためるようにしましょう。
子供の進学や就職が決まるまでは、自分の貯蓄はできないかもしれませんが、常に節約という気持ちを忘れずに、日々の生活も意識していきましょう。

50代で貯金がないことは、決して恥ずかしいことではありません。
それだけ必死に生活し、子供に費やしてきた証拠です。
しかし、豪遊生活を繰り返してきたために、貯金がないという場合は別です。
50代になると生活水準を下げられない人が多いので、若いときの取り組みや意識が重要になります。

老後の暮らしに必要な生活費と貯蓄額

老後夫婦の最低日常生活費は22万円

老後は、暮らしに必要な生活費として、月22万円は必要とされています。
そんなに必要なのかと思いますが、医療、介護費、住宅リフォーム費などを考えると、これでも足りなくなる世帯は多いです。
住宅ローンが終わっていない世帯もあるので、老後にまで住宅ローンの支払いを組み込むと、生活の負担になってしまいます。

いつまでも健康でいられればよいのですが、年々衰えを感じ、医療のほうでもお金がかかってきます。
急に介護を必要とする場合もあるので、最低でも日常生活費は22万円必要とされていますが、もう少し余裕をもって資金をやりくりしましょう。
そのため、貯金額も多めに残しておいたほうが安心です。

ゆとりのある夫婦で35万円

ゆとりのある老後を夫婦で過ごしたい場合は、月35万円必要になります。
切り詰めた生活をするより、余裕とゆとりのある生活を求める人は多いです。
老後をゆとりのある暮らしにしたい場合は、これくらいの資金を確保する必要があります。
年金収入だけでは足りないので、ある程度の貯蓄も必要になります。

ゆとりのある老後といっても、豪遊生活はいけません。
ある程度節約をすることで、本来かかるべき資金を軽減させられます。
そのためには、節約意識を念頭におき、無理のない範囲で取り組むことで、ゆとりのある生活ができ、心豊かに過ごすせるのです。

厚生年金のみで約3,000万円

老後は厚生年金が入ってくるので、安心と考えている人は多いですが、年金だけで夫婦で生活をすることは、厳しいということが現状です。
老後、厚生年金のみの収入の場合は、ほかに3,000万円の貯蓄が必要とされています。
年金だけでやりくりできればよいのですが、若いときとは違って体は衰えていきます。

料理を作りたいという気持ちも起きず、体調不良が続いてしまう人もいるので、若いときのような節約はできなくなります。
忘れっぽい人は、同じものを何度も購入したりと、二重に費用がかかることも。
老後は、若いときには思ってもいなかった出費が増えるので、年金収入だけではなく、貯金も蓄えておくことが必要です。

国民年金のみで約6,400万円

老後は国民年金のみの収入という人は、年金収入とは別に約6,400万円必要になります。
一般のサラリーマンが、一生に稼げるお金以上に必要とされるので、まともに働いて稼ごうという気はなくなります。
若いときに働いて、稼ぐことも忘れてはいけませんが、資産運用をうまく活用して、自分の資産を増やすことを考えましょう。

資産運用を上手に活用できると、国民年金だけでも生活できるようになります。
しかし、普段から節約する気持ちを忘れず、浪費しないように注意することも大切です。
資産運用はいろいろありますが、高齢者を狙った詐欺も増えているので、だまされないように注意しましょう。

老後の貯蓄を準備する方法

マルチインカムで収入を得る

老後の貯蓄を準備するために、本業とは別に、副業を始める人が増えています。
インターネットビジネスは、初期費用がなくても開業できる場合もあり、自分の個性を生かしてビジネスができます。
本業よりも楽しくなり、結果も出てくるというケースもあるので、楽しくやりがいを持って取り組めます。

ネットビジネスは、最初の集客が難しいところですが、成功すればまとまった収入を得られるので、老後の準備も楽しく行えます。
ネットを使ったことがない人は、無料の講習会などに積極的に参加して、知識や技術を学び、ネットビジネスに挑戦してみましょう。

個人年金に加入する

個人年金に加入するという方法もあります。
加入する会社や商品によって異なりますが、50歳まで加入でき、年金の受け取りは60歳からです。
通常の年金受給年齢よりも、早い段階で受け取れるため、退職後から年金を受給できる期間までの、足しにできるというメリットがあります。

また69歳まで受け取れて、通常の年金受給にプラスさせて収入を得られるのです。
加入する年齢が遅いと、かけ金も高くなりますが、若いときからかけておくことで、無理なく積み立てができます。
生命保険の特約にもついているので、保険の見直しも含めて確認してみることをおすすめします。

浪費に気をつける

年金収入や、まとまった額の貯金があるからといって、浪費はよくありません。
浪費は自分の心を粗末にしていき、ものも粗末に扱ってしまいます。
お金があるからといって浪費生活するのではなく、老後のための資金だと考えて、大切に使うことを心がけましょう。

節約するという気持ちがあれば、ものを大切にして、決して粗末に扱うことはなく、最後まで使い切るという効率よい生活を送れます。
資金は十分あっても、気持ちが豊かでないと意味がありません。
ゆとりのある老後を過ごすためにも、心を豊かにしてむだづかいをなくしましょう。

ローンは早めに返しておく

老後は年金収入のみという世帯は、早めにローンを返済しておくようにしましょう。
少ない年金額で、住宅や車のローンの返済があると、生活することが厳しくなります。
ローン返済分の貯蓄も残してあるという人は、月々の返済を待たずに残りを返済して、利息を少しでも減らせるようにしましょう。

安心して生活できる老後にするためにも、老後にかかる支払いや必要とする費用、収入金額を事前に把握しておき、足りない分を貯蓄でやりくりできるようにしましょう。
年金だけでは、ローン返済や生活費をまかなうことは難しいので、できるだけ早く返済しておきたいものです。

貯蓄計画を立てて安定した老後を得よう

老後は、年金収入だけでは生活をすることが難しくなります。
年金の種類によって受給額が異なるので、将来的に必要なる資金を見直してみましょう。
また、若いときからの貯金も、大切な老後の生活費になります。

老後を安心して過ごすためにも、貯蓄計画を早めに立てて取り組み、副業や資産運用も取り入れながら、楽しく資金を増やして、老後の足しにしましょう。