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勤続5年での退職金支給額はどの位?退職金制度と目安の金額を調査

務めている会社の退職金制度を確認しよう

現在勤めている会社を退職したいと考えてはいませんか?もしそうであれば、まずは現在自分が勤めている会社の退職金制度について確認しておくことをおすすめします。
なぜならば、会社によっては、退職金の支払い制度がない場合もあるからです。
いざ会社を辞めるときになって、もし不運にも退職金制度が支給されないと判明したらショックを受けてしまいますね。

このことから考えて、キャリアアップのためや環境を変えるため、さらに体調不良などのやむを得ない事情などで会社を辞めるようなときには、最初に現在勤めている会社には退職金制度があるかどうかを確認することが大切といえるでしょう。

退職金の基礎知識

退職金制度の概要について紹介します。

法律で定められた制度ではない

実は退職金制度は、給料と違い、公式の法律によって定められていません。
つまり、会社を辞めたら退職金が出るかどうかは、会社が自由に決めることができるのです。
だから会社が退職金を払ってくれなかったからと言って、裁判所に訴えることもできませんし、今まで退職金を払っていた会社が、ある時になって突然退職金制度を廃止すると言い出せば、社員たちは原則としてそれに従うことになるのです。

ちょっと不条理に思われる方もいるかもしれませんが、それが退職金制度の基本的な現実なのです。

退職金の仕組み

もし会社に退職金制度があると分かっても、安心はできません。
退職金制度には様々なルールが存在します。
退職金は大きく分けて、退職時に一括払いされるもの、退職してから一定期間または一生涯にわたり、年金として分割支給されるもの、毎月の給料がボーナスに上乗せされるものと三種類存在します。

一括払いされる退職金は「退職一時金制度」、年金として支払われる退職金は「企業年金制度」、「厚生年金制度」、「確定拠出年金制度」、給料やボーナスへ上乗せされるものは「前払い制度」が該当します。

勤続5年でも退職金を貰うことができる条件

果たして退職金がもらえる条件とはいかなるものでしょうか?

会社に退職金制度があること

現在の会社を辞めたいと思っている人は、今の職場に勤めてからどの位の年月がたつでしょうか? もしその勤続年数が約5年ぐらいだとしたならば、退職金は果たして貰えるのだろうか?もしかしたら下りないかもしれない…、などと諦めてはいませんか?
しかし、退職金の制度においてはその件については心配無用です。
退職金は勤続年数による違いはありますが、退職時にはきちんと支払われる仕組みがあるのです。
しかし、退職金を手にするためには現在勤めている会社に退職金制度があることが必須条件です。
日本の企業において、2018年現在で退職金制度のない会社の割合は、約4社に1社ほどと言われています。

このことからも、就職をする際にはその会社に退職金制度があるかどうかをしっかり確認しておきましょう。

支給条件をクリアしていること

会社に退職金制度があるから場合でも、すっかりと安心してはいけません。
その会社で退職金をもらうにあたり、支給条件が示されている場合があるからです。
退職金の支給条件は、各会社によっても異なります。
しか一般的には、勤続年数が長ければ長いほど、退職金は相対的に高くなる傾向があります。

また、労働者側の都合による自己都合退職よりも、リストラや早期退職制度への応募などの会社都合退職の方が退職金が高くなる傾向がありますので覚えておきましょう。

懲戒解雇の退職でないこと

また、退職金が支払われるためには、懲戒解雇による退職ではないことが条件になります。
退職金は、自身の貴重な時間を使って会社のために仕事という形で協力してくれた人への恩返しの象徴です。
しかし、懲戒解雇になる理由の場合、ほとんどのケースにおいて会社との信頼を裏切ることになるものなのです。

このことからも、懲戒解雇に値するような社員はすぐに会社から排除して退職金をいう会社からの恩返しをする必要はない、という風に考えられています。
従って、懲戒解雇となった場合は、退職金が支払われません。

勤続5年の退職金の支給額を考えよう

今、退職を考えているなら、事前に退職金を計算してみましょう。

退職金支給額の基本的な計算方法

会社を辞めようと考えている人の中には、退職金がどんな形で計算され、どれくらいが支給されるかが気になるという人がほとんどなのではないでしょうか。

退職金の相場は、「1カ月分の基本給×勤続年数×給付率」が鉄則になります。
例えば、1カ月の給料が25万円、勤続年数5年、給付率が自己都合により36%の場合は、「25×5×0.36=45万円」が退職金として支払われます。
これを参考にして、自分自身でも計算をしてみて今会社を辞めた場合の退職金を計算してみると、より具体的な金額がみえてきます。

離職理由による給付率

ところで「給付率」とはどのようなものなのでしょうか? 上記で紹介した計算方法などをみても、あまりピンと来ない人も多いのではないでしょうか。

給付率とは、会社側の裁量で決められるもので、特に法的な決まりもありません。
しかし、自己都合か会社都合か、退職理由によって給付率は変わります。
また、原則として勤続年数が長いほど、給付率が高くなる傾向もあるのです。
勤続年数が5年の場合、自己都合の場合は平均36%、会社都合の場合は平均51%になります。

勤続5年で支給される退職金の平均相場

自分が今、会社を辞めた場合の退職金の計算から、将来の計画などをする人も多いのではないでしょうか。
もし勤続5年だった場合の退職金は、大卒で40万円ほどが平均相場と言われています(参照『キャリペディア』)。
つまり40万以上の退職金がもらえる人の場合は、経済的に多少の余裕ができるケースも考えられます。

特に20代の人の場合は、キャリアアップのための転職活動も行っていることも考えられます。
転職活動の経費のためにも、退職金は1万円でも多くもらいたいところではなしでしょうか。

退職所得に係る税金

しかし、油断してはなりません。
実は退職金にも税金がかかるのです。
しかし、退職金の場合は、退職所得控除を受けられたり、課税される場合も他の所得とは別になったりするので、退職金を理由にして、余分に高い税金を取られることはありません。

ここでは、退職所得控除額の計算の仕方を詳しくみていきたいと思います。
もし勤続年数が20年以下の場合は、40万円(一律)×勤続年数となります。
例えば、勤続年数5年なら、「40×5=200万円」が控除額となります。

退職金から控除額を引き、残りを2分の1にした額が退職金にかかる税金です。
勤続年数5年以下の場合は、40~50万円が退職金の相場になりますので、基本的に退職金にかかる税金の心配をすることはないのです。

退職金が支給される時期

退職金やそれにかかる所得税の計算は済んでも、それがいつになったら支払われるのか、疑問に思う方が多いです。
退職金が支払われるのは、会社によって違いはあれど、一般的には退職した月の翌月または翌々月になる場合が多いようです。
つまりもし2月に退職した場合は、3月~4月には退職金が支払われる場合が多いとみてよいでしょう。

しかし場合によっては、退職金の支払いがその日程まで決まっていながら、実際の支給予定日までに支給されないというトラブルもあるようです。
退職金制度を設けるかどうかは会社の任意ですが、一度決まった退職金の支払いが実際に行われない場合は、会社側の違法行為になります。

その場合は、労働基準監督署または弁護士に相談するようにしましょう。
そこから、内容証明を行ったり、労働審判、訴訟などにより、退職金の支払いを会社側に請求することも可能です。

支給される退職金を充てにしないよう注意しよう

ここでは退職金制度と支給の仕組みについてさまざまみてきました。
もし自分が退職金を得られることが決まった場合でも、それを当てにし過ぎないように注意が必要です。
なぜなら、退職金の計算において勤続年数は1年刻みになることが多いですが、仮にあと1日で勤続年数が5年になる時に退職する場合は、勤続年数4年に見合った退職金しかもらえないなど、退職金をめぐる落とし穴もあるからなのです。

また退職後にも、転職先が自身のイメージと違っていたり、起業しても上手く行かなかったり、転職活動に失敗するなどしてしまい、前の会社を退職したことを後悔するケースも考えられます。
自身の身辺を充分に考え、退職すべきタイミングはいつかを熟考することが大切です。
今自分は本当に退職すべきなのかどうかについて、慎重に判断してみましょう。