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50歳以上では難しいイメージがある転職
労働条件や職場の人間関係、給与形態などの理由から、50代で転職を考える人も少なくありません。
ただ50代の転職は、20代や30代にくらべどうしても厳しいイメージがあり、なかなか踏み切れないのが現状です。
ここでは、50歳で転職を成功させる方法を、転職するにあたっての注意点とともに紹介。
自分が転職に向いているかを判断してみましょう。
50歳で転職を成功させる方法
転職に有利な資格を取得する
企業が50歳の転職者に求めるものは、「即戦力」です。
企業にとっては、どれだけ早く結果をだし、会社に貢献してくれるかが大切です。
それを判断する材料の一つとして、資格の内容が重要視されます。
とくに、日商簿記検定やTOEIC、ITパスポート試験などは、難易度が高く、ある程度の技能があると判断できるため、もっていると有利です。
経歴や今までのスキルに自信のない人は、難易度の高い資格取得を目指し、勉強してみるのも転職を成功させる方法の一つです。
うまくいけば、スキルアップにつながるかもしれません。
転職サイトを活用する
どれだけ転職情報を得ているかによって、転職の成功は左右されます。
今は、ハローワークだけでなく、転職求人サイトの活用が便利です。
性別・職種・地域などそれぞれに特化した求人サイトもあり、条件にちかい職場を探すことが可能です。
転職サイトは、パソコンやスマホからいつでもどこでも利用可能。
随時更新されるので、複数のサイトに登録し、頻繁にチェックしてみましょう。
また、転職エージェントを利用するのもおすすめです。
企業と直接やり取りするのではなく、エージェントを通し企業を紹介してもらうことができるため、企業に直接聞きにくい疑問や質問も言いやすく、転職に対しての相談にものってもらえます。
また、履歴書の書き方や面接方法などを指導してくれるところもあります。
専門性の高い職種ならば転職しやすい
看護師やSE、薬剤師などの国家資格や、専門性の高い資格が必要になる職種での転職は、あまり年齢は関係なく、基本は転職には困りません。
職場によっては、今よりもいい条件で転職が可能です。
妥協せず、条件アップできる職場を探してみましょう。
また、長年の経験者の場合は、管理職での採用もあり、スキルアップのための転職が可能です。
また、賞の受賞や論文発表などで、業界に名前が知られている場合も、転職には有利に働きます。
専門性の高い職種は、誰にでもできる仕事ではありません。
その分必要とされる枠も多いです。
自分で転職活動するのも問題ないですが、それぞれの職種に特化した転職エージェントを利用し、よりよい条件の職場を紹介してもらうのも、職場の幅が広がりおすすめです。
今まで築いてきた人脈を利用する
今まで仕事で培った人間関係を生かすのも、転職方法の一つです。
以前関係があった取引先や、独立した同僚など、思わぬところから声がかかる場合があります。
これは、若い世代にはない、ベテランならではの転職方法といえます。
人脈での転職は、ある程度先方にスキルも理解してもらっているため、管理職からのスタートも考えられます。
その分期待は大きくなりますが、スキルアップも十分可能です。
人脈は、なんとなく仕事をしているだけでは作れません。
一つ一つの出会いを大切にし、仕事を通し信頼関係を築いていくことが重要です。
会社の一員としてだけでなく、個人として付き合っていくことで、仕事の幅も広がり、いざというときの協力者になってもらえるかもしれません。
資金があるのなら起業する
ある程度蓄えがあり、生活に余裕があるのなら、転職ではなく、独立もおすすめです。
例えば、飲食店やコンビニなどのフランチャイズ展開による開業や、今までの人脈や経験を生かした事業で会社を起業するなどやり方はさまざまです。
転職との違いは、収入の安定が見込めないことや、借金などのリスクを背負う可能性があるということ。
また、事前にある程度の資金準備や知識、手続きなども必要になります。
メリットとデメリットを把握し、成功プランをしっかりと練ってから、挑戦しましょう。
50歳で転職を考える場合の注意点
家族を説得してから行動する
あらゆるトラブルを避けるためにも、家族に転職を理解してもらうことが大切です。
転職活動や転職後は生活環境が変わるため、少なからず家族の支えや協力が必要になります。
家族には、相談や報告をしっかり行い、自分の考えや今後の行動を把握してもらうことで、精神的負担の軽減につながります。
とくに男性の場合は、世帯主として生活の基盤を維持している人も多いはず。
転職は家計にダイレクトに影響を与えます。
できるだけ転職のリスクを下げるためにも、家族の協力は必要不可欠です。
収入が下がる可能性がある
転職は、場合によっては、大幅に収入が減る可能性があります。
とくに、異業種での転職の場合は、社会経験はありますが、基本未経験者扱いになります。
この場合は、転職自体が難しいうえに、収入が前職の半分になるということも珍しいことではありません。
また、50歳の転職は長期戦になることが予想されます。
そのため、無収入期間が長くなり、貯金がどんどん減ります。
老後の蓄え・教育資金・ローンなども考慮し、転職が本当に現実的なのか再度考えてみましょう。
50歳での転職は、「働きながら転職活動」するスタイルがおすすめです。
仕事があることで、焦って仕事を見つける必要がなくなり、精神的負担が軽減されます。
また、いろんな職場をみることで、今の職場のほうがいいなと考えが変わるかもしれません。
基本的に求人数は少ない
求人数は、35歳や40歳を境目に急減します。
そのため、50歳の求人数は、転職者数にくらべ少ないのが現状です。
とくに女性は、結婚や出産などのライフイベントにより、働くことから離れる期間が多いため、専門性の高い職種以外での正社員雇用は難しいといえます。
しかし近年、会社員の定年の引き上げや、終身雇用の崩壊から、50代を積極採用している企業もあります。
若者世代にくらべると、仕事に対しての責任感があり、長期的な雇用が見込めることが理由です。
転職は出会いです。
こういった企業に出会うためにも、諦めずトライし続けることが大切です。
正社員で採用される保証はない
50歳を対象とした雇用自体が少ないため、正社員での採用枠も少ないのが現状です。
正社員雇用だけでなく、契約社員やパートでの雇用も視野に入れ転職活動をするほうが現実的といえます。
雇用条件を広げれば、採用確率も増えます。
仕事を探すうえでの優先順位を明確にし、妥協点を探っていきましょう。
また、50代での転職では、希望職種につけるとは限りません。
企業は、有能な人材を探していますが、今いる人材との調和や兼ね合いも考えて、総合的に採用も判断します。
とくにチームワークを大切にしている企業では、今までの経歴やスキルがかえって邪魔になる場合があります。
肉体労働は体力的に厳しい
長距離ドライバーや配送業者、工事現場や農業は、比較的転職も簡単で、ある程度給料をもらうことができます。
ただし、体力的に厳しいため、長く勤められる職場とはいえません。
どんなに頑張りたいという前向きな気持ちがあっても、体は若いころのようには動きません。
肉体労働や長時間労働が必要な仕事は、自分の体力面や健康面を考慮し、現実的な仕事かどうかしっかり考えましょう。
50歳での転職を考えた場合、目先だけの収入で判断するのは大変危険です。
トータルでみたとき、長くゆっくり働ける職場を探したほうが、転職するメリットが大きいといえます。
勢いだけで行動しないことが大切
50歳は、教育費やローンなど支出がピークになる年齢です。
勢いで仕事を辞めてしまい、なかなか転職できないとなると、精神的にも金銭的にも苦しくなります。
50歳での転職は厳しいですが、決してマイナスになることばかりではありません。
家族にしっかり相談し、計画的に行うことが、スムーズな転職につながります。
せっかくの再チャレンジのチャンス。
成功させるための戦略をしっかり練りましょう。