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がん保険の告知内容は意外に少ないのが特徴
「万が一に備えるためにがん保険の契約を検討している」という方は多いでしょう。
実は、がん保険の告知内容は意外にも少なめ。
たとえば、うつ病を患っている場合でも契約できる保険がたくさんあります。
本記事では、がん保険の告知内容について徹底解説。
「どんな点に注意すればよいのか」「どんなことを告知するのか」説明します。
がん保険の契約を検討している方、必見です。
一般的ながん保険の告知書の内容
がんにかかったことはあるかの確認
一般的ながん保険の告知書の内容に多くあるのが「がんにかかったことはあるか」ということ。
がん保険では、ほとんどの場合にがん疾患歴を聞かれます。
ただし、がんといっても範囲がさまざま。
保険会社によって、詳細が異なるので注意が必要です。
たとえば、保険会社によっては「上皮内新生物」もがん扱いとなるケースがあります。
上皮内新生物とは、がんではあるもののステージ0。
がんが上皮に内にとどまっている状態です。
悪性新生物とは異なり、上皮内新生物の状態から治療を行えば、転移や再発の可能性はほとんどありません。
上皮内新生物の告知が必要かどうかは、保険会社によって異なります。
過去にがんの疑いがあると診断された場合は、その旨を保険会社に伝えましょう。
3カ月以内に該当の病気で治療を受けたかの確認
ほとんどのがん保険の告知書に設けられているのが「3カ月以内の該当の病気で治療を受けましたか」という告知欄。
該当の病気としては「慢性腎不全」「肝硬変」「B型肝炎キャリア」「C型肝炎キャリア」などが挙げられます。
もちろん保険会社によっては、これ以外の病気が該当となるケースもありますし、これらが該当とならない場合もあります。
もし「3カ月以内に病気なったけど告知をする必要があるのかわからない」という場合は、保険会社に確認をとるのがベスト。
どんな病気と診断され、どのような治療を行ったのかを伝えてください。
また、病気といっても風邪などは告知が必要な病気ではありません。
告知書を確認しながら「なにを告知しないといけないのか」をしっかりと確認しましょう。
過去2年以内に健康診断での異常の有無
過去2年以内に健康診断での異常の有無も重要な告知内容の一つです。
健康診断で行う「胸部レントゲン検査」「便潜血検査」「マンモグラフィ検査」などで異常が発見された場合は、その旨を告知する必要があります。
ただし、異常がある場合でも精密検査をして「異常ではない」と判断された場合は、がん保険を契約することが可能。
告知書には「異常が出たが、精密検査にて問題なしと判断された」旨を記入してください。
また、健康診断の異常をそのまま放置しておくのは注意です。
保険会社によっては契約を断られたり、精密検査の受診を求められる場合があります。
健康診断でなんらかの異常が見つかった場合は、きちんと再検査・精密検査を受けましょう。
現在妊娠中かどうかの確認
がん保険の告知書には「現在妊娠中かどうか」を問われる欄が設けられていることが多いです。
「がんと妊娠は関係ないのになぜ…」と疑問に感じる方も多いですが、これには妊娠に伴う入院の有無が関係している可能性が高いです。
3カ月以内に入院をすすめられている場合は注意が必要ですが、それ以外であればとくに問題はありません。
妊娠している場合でも、ほとんどのケースでがん保険を契約することが可能です。
ただし、告知から3カ月以内に入院や手術をすすめられている場合には、その旨を保険会社に告知してください。
入院を伴う場合は契約できない恐れもあるので、できるだけ妊娠前にがん保険の契約をしておくとよいでしょう。
がん保険の告知義務違反になる理由
過去の病歴を隠した
過去の病歴を意図的に隠した場合は、告知義務違反になる可能性があります。
告知義務違反が疑われた場合、がんによる給付金を受け取ることはできません。
また、場合によっては保険を強制的に解約されてしまう恐れもあります。
告知義務違反をすると、重いペナルティが課せられてしまいます。
過去の病歴がある場合は、忘れずに告知を行いましょう。
告知の該当でない病気であっても「これは告知しなくて大丈夫なのか」と不安な点は、しっかり確認をとることが大切。
疑問をすべて解消してから契約を行ってください。
また、保険内容によっては過去3カ月以内の病気だけでなく、過去5年以内の病気を告知しなければならないケースもあります。
自分が患った病気や治療内容をきちんと覚えておくことが重要です。
告知の必要がないと自己判断
告知の際に「これは伝える必要がない」と自己判断するのは絶対にNG。
告知をする際は、告知書に基づいて、しっかりと記入しましょう。
もちろん過去の病気を意図的に隠すこともいけません。
告知義務違反が疑われる場合は調査が入り、隠していたことが明るみになってしまいます。
また、自己判断で告知を怠った場合にも告知義務違反となってしまいます。
告知の必要性を判断するのは、素人にはとても難しいこと。
わからないことや、不安に感じた点は必ず保険会社に確認をしてください。
正しい知識で告知を行えば、告知義務違反になることはありません。
契約前に、十分告知事項を確認しましょう。
告知内容に該当する病気を忘れていた
告知内容に該当する病気を忘れていた場合も、告知義務違反となる可能性があります。
がん保険を契約する際は、しっかりと自分の過去の病気を振り返ることが大切です。
また「自分では病気が治っている」と感じている場合でも、医師による経過観察が行われている間は、その旨を告知する必要があります。
告知は主観ではなく、客観的にみて行うことが大切。
医師から「病気の疑いがある」と診断されている場合は、十分注意してください。
過去の病気や治療を思い出せない場合は、お薬手帳を再確認したり、かかりつけ医に確認をとるとよいでしょう。
きちんと確認することで、告知義務違反を防止できます。
がんの病歴があっても入れる保険
再発に備えるなら緩和型がん保険
緩和型がん保険とは、加入条件を緩和している保険のこと。
おもに健康状態に関する加入条件が緩和されているため、持病がある方や過去の病歴がある方でも契約しやすいという特徴があります。
ただし、緩和型がん保険は一般的ながん保険と比較して、保険料が割増になるデメリットもあります。
加入条件を緩和している分、どうしても保険料が高くなってしまうのです。
また、がん診断の一時金がない保険も多いです。
過去にがんと診断された方が加入できるという側面があるものの、一般的ながん保険のように「がんと診断されたときに給付金が受け取れない」ということを覚えておきましょう。
緩和型がん保険は「がんの再発に備えたい」という方に適しています。
告知なしで入れる無選択型がん保険
無選択型がん保険とは、持病や病歴に関わらず契約できる保険のこと。
ほとんど告知をする必要なく、保険に加入できます。
誰でも保険に加入できるというのは、大きなメリットといえるでしょう。
ただし、無選択型がん保険は一般的ながん保険と比較すると、保障金額が低め。
さらに、毎月の保険料が割高になる可能性があります。
誰でも契約できる分、保障が低く、保険料が高く設定されているのです。
また、保険内容によっては年齢制限を設けている場合もあります。
「自分は加入できるのか」「月々の保険料は無理のない金額か」きちんと確認の上、契約しましょう。
無選択型がん保険は持病や病歴により、ほかの保険に加入できない方に適しています。
健康状態に関わらず加入可能な生命保険
生命保険の中には、健康状態に関わらず加入可能な保険もあります。
多くは契約者への配当金がない無配当保険ですが、死亡時には設定した金額の給付金を受け取ることができます。
また、このタイプの生命保険はほとんどの場合で「終身保険」となっています。
保険期間も終身ですが、保険料の払込も終身となるケースが多いので、注意しましょう。
健康状態にかかわらず加入できる保険は「万が一のときに、家族に負担をかけたくない」と考える方に適しています。
年齢などの加入条件は保険会社によって異なりますので、しっかりと確認の上、契約を行ってください。
過去5年以内に大きな病気がなければ医療保険
過去5年以内に大きな病気がない場合は、医療保険が適しています。
医療保険は健康状態などの条件を満たしている方が加入できる保険で、入院や通院時に給付金を受け取ることが可能です。
また、医療保険には大きくわけて「定期タイプ」と「終身タイプ」があります。
定期タイプは、保険料を支払うことで一定期間保障を受けられる保険。
終身タイプは、保険料を満額払い込むか、終身支払続けることで、生涯保障を受けられる保険です。
「一時的に厚く保障を受けたい」という方は定期タイプ。
「一生保障を受けたい」という方は、終身タイプを選択するとよいでしょう。
医療保険の種類はさまざまで「お祝い金付き保険」「貯蓄型保険」「掛け捨て保険」などがあります。
複数の保険内容を比較しながら、自分にあう保険を見つけてください。
告知をきちんとして万が一にそなえましょう
がん保険の契約をする際に、必ず行わなければいけない「告知」保険会社に確認をとりながら、正しく告知することで告知義務違反を防止できます。
告知書の記入欄はたくさんあり「難しい」と感じる方も多いですが、わからないことや不安な点はしっかりと保険会社に問い合わせを行いましょう。
正しく告知を行った上で保険に加入すれば、万が一のときにきちんと備えることが可能です。