UKANO家計のクリニック

ローン初心者必見。目的に合ったローン選びと審査に通らない理由

Photo of a credit card placed on a tray to pay for a restaurant bill. The card is a mock up designed and printed by myself, all the details including logos and hologram are generic.

ローン申請は手軽にできるからこそ慎重にしよう

将来のための大きな出費にそなえ、また日常生活で急にお金が必要になったときに金融業者のローンやキャッシングは大変便利です。
基本的に20歳以上で安定した収入のある人なら申し込める手軽さが人気の一方、安易に申し込むと高い金利を払うことになり、返済に滞る可能性も。

ここではお金を借りるときには最適なローン商品を選ぶこと、そして万が一審査に通過できなかった場合に知っておきたいよくある原因を解説します。

目的に合ったローン選び

ローンは目的に合ったものを選ぶことで、審査の通りやすさや、金利なども変わります。
まずは、自分が何のためにローンを組むのか明確にしましょう。

家やマンション購入する場合は住宅ローン

結婚や出産などのタイミングで一戸建てやマンションなど一生に一度の大きな買い物をしたいと思うこともあるでしょう。
しかし、大抵の人は一括で購入するのは難しいはず。
そこで活躍するのが住宅ローン。
大抵の銀行や消費者金融でも商品が用意されています。

目的別ローンやフリーローンの商品はいくつもある中、住宅ローンは他よりも金利が低く大手銀行でも1~2%台、ネット銀行なら1%以下という所もあります。
その分審査は厳しめなのも特徴で、例えばあまりにも年収が低すぎる場合、また完済時の年齢が高齢になり過ぎる場合、融資を受けられない可能性もあるのです。

万が一申し込んで審査に落ちてしまっても、住宅ローンには手付金など既に支払っている分があれば原則は全て返金される”ローン特約”もつけられているので安心です。

車を購入する場合はマイカーローン

郊外では免許保有者一人につき一台は必須になってきた自動車。
家族構成が変わったタイミングや、こだわる人なら10年もたたないうちに新車に変える人もいます。
自動車購入で利用したいのがマイカーローンですが、購入店ですすめてくれるディーラーローンよりも金融機関で組んだほうが金利はお得です。

購入店によって差はありますがディーラーローンは5~10%、金融機関なら3~4%、総返済額で10万円ほど差が出ることも稀ではありません。
しかし金利が高い分、ディーラーローンのほうが審査は甘めです。
既に借り入れがある人は慎重に選びましょう。

カードローンは使い道が限定されない

予期せず突然の出費に備えておきたいのがカードローン。
出費がかさなり生活費が足りなくなったとき、急病で高額の治療費が必要になったとき、家電製品の買い替えなどに利用できて便利です。
当然、住宅ローンや自動車ローンよりは審査は甘く、大手消費者金融や銀行カードローンでは申し込んだその日に融資してくれるところも増えています。

またカードローンは他のローン商品よりも金利は高めですが、初めて利用する金融機関では一定期間(特に30日以内という所が多い)なら無料というサービスを行っている所も増えています。
これなら休日や夜間に銀行ATM利用手数料を支払うよりもお得、計画的に利用したいですね。

ローン審査が通らない主な理由

残念ながら、どこの金融機関でもローン審査に落ちた場合にその理由はまず教えてもらえません。
「そんなはずないのに・・・」という人でも何か理由はあるはず。
ローン審査に落ちてしまう、よくあるケースを紹介します。

5年以内に金融事故を起こしている

一番多いのが過去5年以内に金融事故を起こしているケースです。
金融事故といっても様々なケースがありますが、例えばクレジットカード利用料金を長期(基本的に3カ月以上)延滞した場合、一度に多くの貸金業者へ融資を申し込んで断られた、個人再生や自己破産などの債務整理をしたなどが該当します。
この金融事故の情報はいわゆる”ブラックリスト”に掲載され、ほぼ間違いなく審査には通過できません。
その期間は最大10年、ブラックリストから情報が消えるまでは融資を受けることはできません。

ローンやクレジットカードの延滞履歴がある

金融事故にはローン、クレジットカード、水道料金、電気料金、携帯料金の延滞履歴も含まれます。
長期延滞はもちろん、1カ月の短期延滞を何度もしているケースもそうで、これらは間違いなくブラックリストに情報が掲載されます。
ブラックリストの情報は特に過去1年以内のものが重要視され、審査の厳しい金融機関では通過できる可能性はほぼゼロです。

現在支払っているローンの返済額が多い

ローン申し込みが初めての人ではなく、既に利用しているローンやキャッシングがある場合、年間の返済額が多い人ほど審査に通過できる可能性は低いです。
この目安を知るための数値に”返済負担率”があります。
「年間返済額÷年収×100」が35%を超えてしまうと「返済に滞るかもしれない」と見られます。

クレジットカードを複数所持している

手持ちのお金がないときにあると便利なクレジットカード。
クレジットカードにはショッピング枠とキャッシング枠があり、キャッシング枠の範囲でお金を借りることができます。
仮にその枠を利用していなくても持っているだけで借りているとみなされ、枚数を多く保有している人ほど審査に通過できない可能性があります。
年会費無料のクレジットカードが増えていますが、使わないものは整理したほうが無難ですね。

ローン申請書の記入ミス

ローンを申し込む時に記入する書類にミスや漏れがあることはもちろん、当然ながら年収が多いほうが融資額は多くなるため、つい年収や職業で虚偽の内容を書きたくなってしまいます。
しかし、これらは後で提出する書類でほぼ確実にばれて信用が失われてしまいます。
ウソを書くことは絶対にやめましょう。

収入が安定していない

特に住宅ローンや自動車ローンでは年収額が重要視されます。
金融機関ごとに申し込み資格が「年収いくら以上の人」と決めている所がほとんどでそれに満たないと審査には通過できません。
一つの目安として住宅ローンは300万円以上、自動車ローンは200万円以上あることが好ましいのですが、例えば若い世代ならこれ以下でも考慮してもらえて、40歳以上だと最低限の年収があっても通過できない可能性もあります。

雇用形態が審査基準に合っていない

収入の安定さから見ると一番有利なのは正社員(役職があれば尚可)です。
一方で自営業、契約社員、派遣社員、パート・アルバイトは不安定だとみられる可能性は高く、高額融資になる住宅ローンや自動車ローンは難しく、少額のカードローンなら融資してもらえる消費者金融はいくつもあります。

勤続年数が1年未満である

転職して1年程度は収入面でも不安定、その分審査にも通過しにくくなります。
一つの目安として勤続年数が3年以上経過していればほぼ問題ないため、転職直後の人はそこまで待つしかありません。
また新卒の場合は3カ月分程度の給与明細書があれば審査はしてもらえます。

自分の経済状況や時期を見極めてローン審査を申し込もう

大きな買い物をするときや、手持ちのお金がないときにとても便利なローン。
そもそも自分の経済状況を把握せずに申し込んでも審査には通過できませんが、もし融資してもらえても返済できなくなる可能性は十分あり、最悪の場合は債務整理ということも。

自分や周囲の人の生活に悪影響が出ないよう計画性を持って申し込みましょう。