UKANO家計のクリニック

誰も住まなくなった家を負債にしない基礎知識

川畑明美
こんにちは!川畑明美です。
6年で2000万円ためた投資の経験を元に
個人向けマネー・コーチング、積立投資オンラインスクールを主催しています。
今回の記事では空家・空地をどうしようか迷っているについて話していきます!
この記事で解決できるお悩み
  • 親が住んでいた空き家をどう手放すか悩んでいる
  • 住む予定ないけれど、売るのはもったいない。
  • 家に住みながら融資を受けたい

と思っている方の悩みに向けた記事となっております!

早速行きましょう!

土地にしか価値がない?

ずっと、同じ家に住むと思って購入した
マイホーム。

ところが、家族構成は変化するものなんです。

子ども達が独立したら、
夫婦二人で3LDKは必要ありません。

特に戸建住宅は、
階段が多くて高齢になると住みにくくなります。

なのでマイホームは、住み替えすることを前提に
考えた方が良いことを私は提唱しています。

実際、我が家も住み替えましたしね!

ただ、私のような考え方をするのは少数なので、
売却することまでを考えて購入している方は、
少ないでしょう。

自宅だけでなく、
両親が住んでいた家を相続しても大変なんです。

「相続した戸建をほったらかしになっていて…
固定資産税を払うのが、もったいないのよね」

そのようなご相談をいただくこともあります。

誰も住まなくなった家の活用方法は
2つあります。

・売却する

・賃貸に出す

この2つですが、
木造や鉄筋かでどちらを選択したらいいのか
変わることをご存じですか?

国税庁が決めた「法定耐用年数」があるからです。

木造だと22年、
マンションなどの鉄筋コンクリート構造では、
47年と決められています。

この法定耐用年数によって、
住宅ローンも決まります。

マンションの場合、10年で売却しても
まだ法定耐用年数が37年あるので
購入された方も35年の住宅ローンが可能です。

木造の場合、建物に関しては
10年で売却しても残りが12年です。

立地が良くて土地に相当な価値がないと
購入した価格よりも値が下がってしまいます。

つまり、土地の価値でしか売却できないのです。

家を貸し出して副収入?

貸す場合を考察してみます。

広いマイホームから引っ越して、
今までの家を貸せるなら老後の
副収入になりますね。

民間企業にお願いすることもできますが
移住・住みかえ支援機構(JTI)の
利用を検討してみしてください。

JTIの「マイホーム借上げ制度」は、
50歳以上のシニアを対象にマイホームを借上げ、
賃貸住宅として転貸するシステムです。

国の基金によるサポートもあるので、
自治体のホームページに掲載しているところもあります。

お子さんが独立後は広すぎたり、
住みかえにより使われなくなった家を、
求める人に賃貸する仲介をしてくれます。

「おまかせ借上げ制度」など、
リフォームまでお任せできる新制度もありますので

まず、問い合わせてくださいね。

https://www.jti.or.jp/lease/

最後に、家を売却したくないけれど
老後の生活費が心もとない…

そんなケースを考察してみましょう。

リバースモゲージ制度をご存じですか?

リバースモゲージ制度ってなんだろう?

住宅や宅地の資産を担保として、
そこに住み続けながら
老後に必要な毎月の生活資金の
融資を受けられるという制度です。

亡くなった後、
その担保物件を売却して一括返済します。

イメージ的には、
住宅ローンの逆のパターンですね。

通常だと自宅を売却して
資金を捻出しなければなりませんが、
愛着のある自宅に住み続けながら、
老後資金も調達できるのは大きなメリットです。

厚生労働省が導入している
「生活福祉資金」では
同居している方も含め65歳からでないと
融資がうけられません。
※詳しくは厚生労働省のHPへ 

民間の銀行では、東京スター銀行の 
充実人生」などがあります。

こちらは、55歳から借り入れできます。
返済は毎月金利分のみ返済で済みます。

配偶者が利用条件を満たしていれば
引き続き借入することもできます。

元金の返済は、亡くなられた後
6ヶ月後に相続人が現金で返済するか
担保物件を同行で処分する方法の
2通りから選択できます。

老後資金が少ない方には、
メリットがいっぱいですが
デメリットも当然あります。

・金利リスク
変動金利が採用されている場合が多く、
契約期間中に金利が上昇した場合
借入残高が増加して担保が割れしてしまい、
融資打ち切りに。

・不動産価格の下落リスク
地価が下落した場合、
担保割れが発生し融資が受けられなくなる。

・長生きリスク
契約時に想定した年齢よりも長生きした場合、
不動産評価額を超えての融資はできないので、
融資が打ち切りになることも。

リバースモゲージだけに頼った生活だと、
危険なのですが、田舎にご両親だけが
住んでいる場合など
実家を誰も相続しない場合は、
有効に使えますね。

他には、制度を利用する場合
「推定相続人全員の同意」が
必要だということも覚えておきたいですね。