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自分にぴったりの医療保険を考えよう
医療保険には既に加入しているが、内容をいまいち把握していなくて、何となく保険料が毎月引き落とされている。
そのような方は以外と多いものです。
万が一、病気やケガに突然見舞われたときのことを考え、そろそろ自分に合った医療保険に加入したいが何が自分に合っているのかわからない。
どのようなポイントを押えて加入したらよいのでしょうか。
医療保険の選び方のポイント
入院給付金で考える
医療保険といえば入院給付金と考える方は多いはず。
もしも急に入院することになったらと、心配になり医療保険を考え始めるかたも多くいらっしゃいます。
入院給付金は一日につき「5,000円」もしくは「1万円」に設定するタイプが一般的。
設定の入院給付金額に、入院した日数を掛けた分だけ給付されます。
例えば日額1万円に入院給付金で入院日数が10日間であれば10万円の給付が受けられます。
支払限度日数はどれくらいか
入院給付金の「支払い限度日数」はどのくらいの期間に設定するといいのか。
支払限度日数は「60日型」「120日型」が主流です。
例えば70日間入院した場合、60日型の入院限度日数の場合には60日分の給付金が支払われ、61日目以降の入院給付金は受け取ることができません。
万が一の入院の備えなので、長いほうが良いのではないかと思いがちですが、近年の医療技術の進歩もあり、最近では通院治療が主流となりつつあり、入院日数は短くなってきているのが現状です。
厚生労働省の入院に関する調査では、1回の入院の平均は35.6日という調査結果があり、入院限度日数が60日あれば大体カバーできるといえそうです。
ただし、入院が長期化する病気もあるので一概にはいえません。
長期入院のことも考えて安心を得たい場合には長期入院をサポートする特約がある商品も開発されているので利用するのも一つの手段です。
手術給付金のタイプを見る
手術給付金は基本的に加入している医療保険の入院給付金日額に関係しています。
手術の種類に関係なく入院給付金日額に同じ倍率を掛ける「倍率一律型」と、手術の重みによって倍率が変動する「倍率変動型」の2種類のタイプがあります。
倍率一律型の入院給付金は手術を受けたら入院給付金の20倍の給付金が支給されます。
入院給付金日額が5,000円なら5,000円×20倍で10万円が手術給付金として受け取ることが可能。
倍率一律型の場合は手術の重さに関係なく計算が楽です。
一方、倍率変動型の入院給付金は受けた手術の区分に応じて入院日額の10倍、20倍、40倍の手術給付金が給付されます。
手術の重さや種類によって支給額が変動するイメージ。
例えば入院給付金が5,000円の場合、10倍なら5万円、20倍なら10万円、40倍なら20万円が、手術給付金として支給されます。
重い手術の場合には手厚く支給されるというメリットがあります。
対象となる手術内容
対象となる手術の内容は一般的に「公的医療保険適用範囲内の約1,000種類の手術」に対応しているか、もしくは保険会社の約款で定めた「88種類」の項目(約600種類の手術数)に対応しているかどちらかになります。
現在は1000種類の手術に対応している保障が主流になりつつありますが、「88種類の項目」に対応している手術内容は、公的医療保険適用に含まれない手術にも対応している場合があり、どちらがいいということは、難しい判断になります。
保険料を比べる
医療保険選びのポイントとして、各保険会社の医療保険商品の保険料を比較してみるといいでしょう。
似たような条件でも各保険会社の商品によって、保険料の設定は違ってきます。
まずは気になったいくつかの保険会社のホームページにアクセスして資料請求をしてみたり、インターネット上の医療保険ランキングや比較サイトを参考にしてみたり、保険料のシミュレーションをすると参考になります。
まずは希望に合った商品をピックアップして、参考にしてみるといいでしょう。
保険料の払込期間を選ぶ
医療保険の終身タイプの保険料の払込期間は「終身払い」と「短期払い」の二通りがあります。
終身払いは保険期間と同じように一生涯保険料を払い続けるのに対し、短期払いは一定期間に保険料の払い込みを済ませ、保障は一生涯続くという方法。
終身払いは短期払いに比べ、毎月の保険料を安く抑えることができます。
毎月の負担を軽くできることがメリットですが、年齢を重ねたのち、仕事を引退して収入がなくなった場合にも生涯保険料を払い続けることになります。
短期払いの場合は60歳や65歳まで、もしくは10年、15年など保険料を払い済みをするので毎月の保険料は終身払いに比べて高くなります。
しかし、払い済みした後も保障は一生涯続くので、老後は安心でき、長生きすればするほど保険料の総額は安くなるという特徴がありますので、どちらのメリットを取るか、しっかり検討してみることが必要です。
保険期間のタイプで考える
医療保険には、保障が一定期間の「定期型タイプ」と一生涯を保障する「終身型タイプ」の二通りあります。
その違いは保証期間です。
定期型の医療保険は一定期間だけ保障する保険。
終身よりも保証期間が短いので加入時の保険料が安く抑えられるのがメリット。
5年更新が主流で、更新時の年齢に応じて保険料が上がっていきますので、ある一定の期間だけしっかりとした保障が欲しい方や、若年層で収入が安定しない方には重宝される保険です。
一方、終身型の医療保険は加入時の年齢で保険料金が決まり、その後一生涯保険料金が変わることはなく、保障も一生涯続きます。
加入時の保険料金は定期タイプよりも高い設定になりますがその後は変わらず保障されるので、医療費の心配が高くなる老後も安心できるメリットがあります。
保険に加入する年齢や家族構成、ライフスタイルを考えて、保険タイプを選んだり、見直したりするとよいでしょう。
掛け捨て型か積み立て型かの選択
保険タイプの選び方として、掛け捨て型か、積立型かと悩む方も多いようです。
掛け捨ての保険は、解約をしても解約返戻金など、お金の戻りはありません。
しかし、その分保険料は安く設定されており、保障内容を充実させられるメリットがあります。
また、積立型の保険は解約時には解約返戻金や満期金など戻るお金がある一方保険料の負担が重く保障内容を充実させることができないというデメリットがあります。
しかし、利用するかわからない保険料の「掛け捨て」に抵抗のある方、他の保険で保障はしっかりしていて追加保証と積立という考えの方に好まれています。
医療保険は病気やケガの備えで、万が一の経済保障をするためのもの。
自身の生活環境を考え安心して備えられる保険を選ぶことが大切です。
保険会社を決める
医療保険商品を売っている保険会社はたくさんありますが、数ある医療保険商品の中からどれを選ぶのかは、かなり大変な作業のように思えます。
保険といえば、残された家族のためにかける死亡保険のイメージが大きかったと思いますが、昨今では、生きていくためにかける保険という考えが浸透し、どの保険会社でも医療保険の商品開発に力を注いでいるため、顧客側の商品選びも難しくなっています。
まずは、信頼できると思う保険会社をいくつかピックアップしてみるといいでしょう。
しっかりと下経営状態かどうかは重要なポイントです。
例えば医療保険を掛けた保険会社が倒産したらどうなるのか。
契約自体が白紙になるのかと不安になるかもしれませんが、契約はなくなることはありません。
破綻した保険会社の契約を引き継ぐ「救済保険会社」「承継保険会社」「生命保険者保護機構」のいずれかが引き受けることで契約は継続され、一部削減される可能性はありますが、ある程度は保障されることになります。
そのような心配をしなくても済むように加入する保険会社を選びたいもの。
心配な場合は加入する保険会社の現状を調べてから加入するとよいでしょう。
主な特約の種類
女性特有の病気に備える女性特約
女性疾病特約とは、女性特有の病気に備える特約。
女性特有の病気で入院や手術をした場合に一般の病気の保障よりも、保障を上乗せされる特約です。
乳腺症、乳がんや子宮がん、子宮内膜症、卵巣のう種、卵巣がん、妊娠や分娩の合併症などが代表的です。
最近では、女性に優しい女性のための医療保険を謳った商品がたくさん開発されています。
女性特有の病気になった場合のリスクを考え、保障を手厚くしたい場合には検討するとよいでしょう。
先進医療特約は保険料が少額
先進医療とは厚生労働省で承認された最先端の高度な医療技術で認可された医療施設で受けることができます。
先進医療は健康保険対象外で、公的な医療保険の適用がされないので、全額自己負担。
先進医療を受けるには高額な医療費がかかります。
先進医療特約はその医療費を保障する特約で、医療保険やがん保険に付加することで、経済的負担を軽くし治療に専念できるといったもの。
先進医療特約を付加するにあたり特約料は100円前後と少額であるため、万が一に備え、多くの方が付加している特約です。
手厚い保障を受けられる三大疾病特約
三大疾病とは「がん・急性心筋梗塞・脳卒中」のことで、この三大疾病は中高年になるほどリスクが上がり、発見が遅れやすく、医療費が高額になりやすいという特徴があります。
この三大疾病特約を付加することで、これらの病気をした際に「特定の状態」になった際に給付金を受け取ることができるというもの。
この特約は診断だけではほとんどの場合は給付されないという点を覚えておきましょう。
特定の状態とは病気によって異なります。
がん(悪性新生物)は初めてがんと診断されたとき。
ほとんどの場合は上皮内新生物は原則対象外。
急性心筋梗塞・脳卒中は60日以上の労働制限や後遺症が残ったと医師に診断された場合に保険金が支給されます。
外傷性くも膜下出血や狭心症、心筋症、心不全などは三大疾病特約の対象外になるので注意が必要です。
以外とハードルの高い条件がありますので、特約を付加している場合は約款を、これから特約を考える場合には、保険会社のホームページで確認してみましょう。
がん保険未加入であればがん入院特約
がん入院特約とは、がんと診断されて治療のために入院をしたときに、一日当たり5,000円、10,000円と入院給付金を受け取ることができるもの。
保険会社によってバラつきはありますが、検査入院後にがんと診断された場合の検査入院も対象となる場合があります。
がん入院特約の特徴として入院日数が無制限となっているものが多く、がん保険に未加入という場合にはがん入院特約にはメリットはあるといえるでしょう。
通院を考えて通院特約
がんの入院治療は昨今短くなっている傾向にあり、通院治療が主流になりつつあります。
がん通院特約は、がんの治療で通院をしたときに通院1日当たり5,000円、10,000円と給付金を受け取ることができるというもの。
入院よりも通院がメインの治療が多くなっているので需要は高まってきています。
がん保険未加入であれば入院特約と併せて通院特約の付加を検討してみるとよいでしょう。
保険商品によって通院特約の条件が異なりますので、付加する前にしっかりとチェックしておきましょう。
医療保険を賢く選んで万が一に備えましょう
医療保険は病気やケガで収入がたたれたとき、お金の心配をすることなく安心して治療に専念できるという、自分や家族にとって強い味方になってくれます。
お金のために自分や家族が夢や目標を諦めて、人生の計画が狂わされないように、しっかりと考えておきたいものです。
医療保険は不測の事態で人生が狂わないように備えておくもの。
自分のライフスタイルに合った医療保険を選び、充実した楽しい人生を送りましょう。